著者
齋藤 優子 白鳥 寿一
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.204-213, 2022-05-31 (Released:2023-05-31)
参考文献数
43

リチウムイオン電池 (LIB) は今後ますます市場拡大が見込まれ,将来の廃棄量増大が懸念されることからその資源循環のあり方に国際的な関心が高まっている。そうした中で近年,欧州連合 (EU) ではサーキュラーエコノミーを目指した資源循環やカーボンニュートラル推進と関連づけたリチウムイオン電池にかかわる制度の促進の動きがみられる。 本稿では EU の電池関連制度の変遷を概観し,フランスの電池指令の運用実態を事例として紹介する。
著者
白石 知代 松田 文子
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.159, pp.1-16, 2014 (Released:2017-03-21)
参考文献数
15

本稿は「ぬく」を後項とする複合動詞「V-ぬく」を取り上げ,コア理論を援用してその意味を記述したものである。これまで「V-ぬく」の大半は本動詞「ぬく」の意味が希薄化した統語的複合動詞であること,これらの「V-ぬく」には「貫徹」(例:走りぬく),「極度」(例:悩みぬく)などの用法があることが指摘されている(姫野,1999)。しかしこのような説明だけではL2学習者に納得のいく説明とはなりにくい。そこで本稿では本動詞の意味から複合動詞の意味推測が可能となることを目指し,本動詞「ぬく」の意味を「場所Yの中からYの外へXが移動することを表すが,その移動には必ず「抗う力」が伴う」と捉え直し,「ぬく」のコア図式を提示した。こうすることで,本動詞「ぬく」と語彙的/統語的複合動詞「V-ぬく」の意味の共通性を示すことが可能となる。
著者
妹尾 啓史 増田 曜子 伊藤 英臣 白鳥 豊 大峽 広智 Zhenxing Xu 山中 遥加 石田 敬典 髙野 諒 佐藤 咲良 Shen Weishou
出版者
日本土壌微生物学会
雑誌
土と微生物 (ISSN:09122184)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.60-65, 2021 (Released:2021-10-31)

水田土壌においては,土壌細菌による窒素固定反応が窒素肥沃度維持の基盤となっている。近年我々はオミクス解析に より,水田土壌における窒素固定のキープレーヤーがこれまで見落とされてきた鉄還元菌である可能性を示した。そして, これまで水田土壌からの単離例が皆無で生理性状が不明であった鉄還元菌を単離し,多くの新種/ 新属を提唱するとと もに,単離した菌株の窒素固定活性を実証した。また,鉄還元菌は酸化鉄を電子受容体として生育し,窒素固定を行うこ とも明らかにした。さらに,水田土壌に鉄酸化物を添加することにより,対照区よりも有意に高い窒素固定活性が検出さ れ,同時に鉄還元菌由来の窒素固定遺伝子の転写産物の増加を確認した。圃場試験において,鉄施用区では土壌の窒素固定活性が対照区よりも高まり,窒素施肥量を減らしても水稲収量が維持された。本技術は窒素施肥量を低減し,環境への窒素負荷を軽減する水稲生産技術(低窒素農業)への応用が見込まれる。さらに,窒素肥料製造に伴う二酸化炭素排出量削減ならびに水田土壌からのメタン排出削減にもつながり,「低炭素社会」実現への貢献も期待される。
著者
白石 奈津栄 堀内 孝
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.159-162, 2022-11-30 (Released:2022-11-30)
参考文献数
11
被引用文献数
2

This study aimed to develop a Japanese version of the Multidimensional Future Time Perspective (MFTP) scale (Brothers, Chui, & Diehl, 2014). A survey was conducted among men and women over 20 years old, and 501 valid responses were received. The results of the exploratory and confirmatory factor analyses supported the same three-factor structure as the original scale. Multigroup structural equation modeling across three age groups (young, middle-aged, and older adults) provided a significantly good fit to the data. These findings indicated that the Japanese version of the MFTP has the same reliability and validity as the original scale.
著者
白山 靖彦 中島 八十一
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.609-613, 2012-12-31 (Released:2014-01-06)
参考文献数
5
被引用文献数
2 2

本研究では高次脳機能障害者の相談支援体制に関して, 国立障害者リハビリテーションセンター発行の報告書 (2011 年) を基に統計的分析を加えて定量的に検討した。41 都道府県のうち外れ値として特定した 2 地域を除外し, 39 都道府県を分析対象とした。支援拠点機関における相談件数の年平均は, 直接相談 527.2 (±526.4) 件, 間接相談 269.3 (±301.2) 件, 総計796.5 (±735.0) 件であり, 人口 10 万人あたりに換算した総計は年 47.0 (±38.3) 件であった。また, 当該地域の人口と相談件数との間に有意な相関を示した。さらに, 39 都道府県を高次脳機能障害支援モデル事業 (以下「モデル事業」) に参加した 12 都道府県とそれ以外の 27 都道府県とに分けて群間比較をおこなったところ, 人口 10 万人あたりの件数に有意な差は認められなかった。したがって, モデル事業実施の影響は減少し, 高次脳機能障害者に対する支援体制の均霑化が図られたと示唆される。
著者
古居 俊一 白岩 加代子 川勝 修就 長谷 いずみ 金井 秀作 田中 聡 大塚 彰
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.37 Suppl. No.2 (第45回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.H4P3264, 2010 (Released:2010-05-25)

【目的】踏み台昇降運動は、臨床場面において、糖尿病や呼吸器・循環器不全の患者の運動療法の1つとして用いられている。また、臨床場面以外でも高齢者に対して転倒予防や健康増進を目的として用いられている。しかし、踏み台昇降に関しての、台の高さや昇降速度の設定については、疾患や対象者によって異なり、それぞれに対応して運動強度を決定している。わが国における運動強度は、一般にAmerican College of Sports Medicine(ACSM)の基準を参照していることが多い。しかしながら、ACSMで示されている運動強度は昇降用計算式によって求められた概算値である。本研究では、踏み台昇降運動について、日本人健常者を対象に実測値による運動強度とACSMで示されている運動強度が一致するか検討した。【方法】対象は心肺機能及び身体機能に特に問題の無い大学生14名(男性10名:平均年齢21.4±0.5歳、平均身長169.0±2.5cm、平均体重68.6±4.9kg、女性4名:平均年齢21.0±0.8歳、平均身長158.1±2.8cm、平均体重48.5±.1.7kg)である。運動課題は、15cm、25cmの各高さの踏み台を120歩/分の速さで昇降運動を行った。踏み台昇降運動を行う際には、呼吸代謝測定装置VO2000(S&ME社製)を用いて酸素摂取量の測定を行った。踏み台昇降運動は9分間行い、測定開始後2分と測定終了前2分間を除いた5分間を踏み台昇降運動の代謝量として解析に用いた。また、安静時酸素摂取量については、運動負荷を与えず、椅子座位姿勢にて3分間測定した。測定開始後30秒と測定終了前30秒を除いた2分間を安静時代謝量として解析に用いた。解析方法は、VO2000より得られた記録を呼吸代謝解析ソフトM-graphを用いて解析した。各高さにおける運動強度について、安静時酸素摂取量を基に算出した実測値運動強度と1MET=3.5ml/kg/minを基に推測値運動強度を算出した。ACSMが提示する昇降用計算式から求められた運動強度と比較するとともに、実測値運動強度と推測値運動強度においては、対応のあるt検定を用いて統計学的処理を行った。測定値は平均値±標準偏差で示し、危険率5%未満を有意とした。【説明と同意】予め、被験者には本研究の目的および内容について説明を行い、文書にて同意が得られた者を対象とした。【結果】安静時酸素摂取量は、4.1±0.8ml/kg/minであった。踏み台昇降運動の運動強度は、高さ15cmでは、ACSMが提示する運動強度は5.8METsであるのに対し、実測値運動強度は4.7±1.1METs、推測値運動強度は5.3±0.5METsであった。高さ25cmでは、ACSMが提示する運動強度は7.9METsであるのに対し、実測値運動強度は6.4±1.4METs、推測値運動強度は7.1±0.5METsであった。実測値運動強度と推測値運動強度には統計学的な有意差は認められなかったものの、実測値運動強度は推測値運動強度やACSMの概算値よりも低い傾向を示した。【考察】日本人健常者において、実測値運動強度は、推測値運動強度とACSMで示す運動強度より強度が低い結果となった。この結果から、ACSMを指標として運動処方を行った場合、あるいは1MET =3.5 ml/kg/minで運動強度を求めた場合は、実際には目標とする運動強度に達していない可能性が示唆される。高齢者を対象としたエネルギー消費量の計測を行った研究では、1MET=3.5ml/kg/minで計算した強度と実測による強度で比較した場合、実測による強度の方が低い結果を示し、高齢者の運動処方には十分注意が必要であると述べられている。また、女性を対象とし、肥満者と非肥満者の歩行時のエネルギー消費を比較した研究では、肥満者のほうが歩行速度に関わらず、非肥満者よりも有意にエネルギー消費が大きいとの報告もみられる。酸素摂取量に関しては、体格や心理的状態なども影響することから、1MET=3.5ml/kg/minやACSMで示す概算値を日本人健常者にそのまま適応するのは適切ではないと考えられた。したがって、日本人を対象とした運動強度の概算値を作成する必要があると思われる。【理学療法学研究としての意義】ACSMで提示している運動強度と実測値から求めた運動強度に違いが認められたことは、今後運動処方する際の注意事項として有意義な基礎情報になると考えられる。
著者
藤川 太郎 白倉 聡 畑中 章生 岡野 渉 得丸 貴夫 山田 雅人 齊藤 吉弘 別府 武
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.118, no.8, pp.1046-1052, 2015-08-20 (Released:2015-09-04)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

癌治療において低ナトリウム血症はしばしば遭遇する電解質異常である. 今回われわれは, 中咽頭癌進行症例に対してシスプラチン (CDDP) 同時併用放射線治療を行い, 計3回の grade 4 の低ナトリウム血症を経験したので報告する. 初回および2回目の低ナトリウム血症は CDDP 投与後に出現し, 脱水と多尿を伴い, 輸液と塩分の補充により1週間程度で改善した. ナトリウムの排泄過剰の所見から塩類喪失性腎症が原因であると考えられた. 3回目の低ナトリウム血症の原因であった抗利尿ホルモン不適合分泌との比較から, 細胞外液量とナトリウムバランスの評価が低ナトリウム血症の鑑別と適切な治療において極めて重要であると考えられた.
著者
兼山 達也 阪口 元伸 中島 章博 青木 事成 白ヶ澤 智生 丹羽 新平 松下 泰之 宮崎 真 吉永 卓成 木村 友美
出版者
一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会
雑誌
レギュラトリーサイエンス学会誌 (ISSN:21857113)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.225-236, 2017 (Released:2017-09-30)
参考文献数
49

リアルワールドデータ (RWD) は製薬業界にとってもはや欠かせないツールである. マーケティング目的のみでなく, アンメットニーズの探索, エンドポイントの妥当性検討や患者層の特定など臨床試験のデザインや, 試験を実施する国や地域, 施設の選定や組入れ計画などの実施可能性の検討, 医療技術評価やアウトカム研究などに幅広く利用されている. サイズも大きく企業からアクセス可能なレセプトなどの医療管理データベース (DB) が主に用いられているが, その他の電子医療記録や患者レジストリなども同様に有用である. 日本製薬工業協会 (製薬協) のタスクフォースで2015年夏にデータサイエンス (DS) 部会加盟会社を対象にアンケートを実施したところ, 回答が得られた会社のうちおよそ半数ですでに社内に日本のDBを保有しているか, ウェブツールを通じてアクセス可能であった. 実際, すでに多くの研究結果が各社から, またアカデミアとの共同研究として公表されている. 若手DS担当者が産官学で話し合うDSラウンドテーブル会議でも臨床試験デザインにRWDを応用した事例が共有された. これらの事例は必ずしも論文として公表されず, 社内の意思決定に応用されるものであるので, このような機会に事例を学べることは特に貴重である. RWDの安全性評価への応用は, 来年度からDB研究がPMSのオプションの1つとなることからあらたに注目されている. しかし従来のPMSがすべての目的にかなうものではなかったのと同様にDB研究がすべてを満たせるものでもなく, 目的に応じた研究計画が必要なことはいうまでもない. ほぼ全国民をカバーするナショナルデータベース (NDB) は有益な疫学研究ツールとなり得るが, 企業の研究者は基本的に直接利用できない. 製薬協から申出に従ってある一月のデータを表形式にまとめたものが提供される予定であり, 特定の薬剤に関する結果としてのみでなく, 他のDBの外部妥当性の担保としても貴重なデータとなることが期待されている.
著者
白谷 智子
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.225-230, 2018 (Released:2019-11-01)
参考文献数
33

痙縮筋の特徴として,安静時の短潜時伸張反射は亢進する一方で,歩行能力に関与する中・長潜時伸張反射は減弱することがあげられる.本稿では,近年の研究を参照しつつ,痙縮筋に対する筋力強化について概説した.痙縮筋に対して抵抗運動を行う際には,連合反応を抑制する必要性はなく,また,拮抗筋の過緊張ではなく,主動筋の筋力低下に対するアプローチにより機能向上を図ることの重要性を示した.具体的な事例として,脳性麻痺児・脳卒中後片麻痺患者に対する抵抗運動により筋力強化に効果が示され,歩行能力が高まることを解説した.しかし,麻痺側の随意性がない場合には,直接的に上肢や下肢筋群を収縮させることは難しい.その場合は,遠隔の随意性の高い部位からの抵抗運動による間接的アプローチ法により歩行の改善が可能なことを紹介した.また,抵抗運動により,中・長潜時伸張反射の減弱が改善される生理学的なエビデンスについて十分ではないが,H 波と fMRI による研究を紹介した.
著者
高尾 哲也 佐々木 恵美 鈴木 利人 白石 博康
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1361-1363, 2001-12-15

突発性射精は,性的刺激や性的思考とは無関係に突然に射精する状態である。1983年にRedmondら6)が初めて報告して以来,器質的脳疾患に併発した症例報告4,5)などはあるが,未だその発症機序は明らかではない。 筆者らは,13歳時より不安・緊張時に突発性射精を呈し,後に精神分裂病を発症した1例を経験した。稀な症例と思われたので,若干の考察を加えて報告する。
著者
白石 眞
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.203-207, 2019 (Released:2019-11-25)
参考文献数
17

Involuntary movements, a collective term for movements occurring without volition, are the hallmark of hyperkinetic movement disorders. The main types of hyperkinetic movement disorders comprise restless leg syndrome, tremor, chorea, dystonia, myoclonus, and tics, along with other symptoms including akathisia, hemifacial spasm, myokymia, stereotypies, periodic limb movement disorder, hyperekplexia, and alien hand syndrome. Variations in movement symptoms termed dyskinesia are often observed in clinical practice in response to levodopa and dopamine agonist treatment. Despite falling outside the narrow definition of involuntary movements, psychogenic involuntary movements that can be temporarily voluntarily suppressed and involuntary movements caused by adverse drug effects also require attention. Most involuntary movements can be diagnosed through observation of clinical characteristics. However, it is important to begin by accurately noting the observed movements without trying to fit them into an existing diagnostic category. The initial focus of observation should be temporal patterns of occurrence, specifically whether movements are irregular or have a constant or periodically recurrent rhythm. Tremors are characterized by constant rhythmic oscillations in contrast with the irregular pattern presented by other types of involuntary movement. In cases where it is difficult to differentiate between tremors and other movement disorders, skin palpation and surface electromyography are useful for diagnosis. The choice of drug therapy among the many available types should be based on the pathophysiology of the hyperkinetic (involuntary) movements or underlying disorder.
著者
白石 裕一 三上 靖夫 的場 聖明
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.1143-1149, 2020-12-18 (Released:2021-03-13)
参考文献数
18

心不全患者における栄養状態は予後予測因子であり,その評価は重要である.栄養障害の要因は多岐にわたるが心機能の面からは左心機能より右心機能の関与が注目されている.栄養状態の評価は問診,採血項目,身体計測,バイオインピーダンス法などの生理機能検査などが行われているが決定的な方法は確立されていない.当院では簡便な指標としてエコーを用いた大腿直筋厚の有用性を報告してきた.また,退院前の食事摂取エネルギー量の評価をすることで必要な食事摂取ができているか評価をし,どのような要因がその阻害因子になっているかを検討して介入している.当院での取り組みを紹介しながら心不全患者における栄養について概説する
著者
古田 治彦 久保 誼修 堀内 薫 小渕 匡清 白数 力也
出版者
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
雑誌
日本顎変形症学会雑誌 (ISSN:09167048)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.81-87, 2000-04-15 (Released:2011-02-09)
参考文献数
16

For surgical correction of masseteric muscle hypertrophy, Obwegeser-Beckers method, removal of the exostoses at the mandibular angle, is usually performed. However, it is difficult to obtain satisfactory esthetic results by this conventional method. In this paper, a new surgical technique to easily obtain good esthetic results is reported. This technique can remove exostosis at the mandibular ramus without damage to the inferior alveolar neurovascular bundle and surrounding tissue.The method is as follows:1. A Lindemann bar is used to cut through the exterior cortical plate of the ramus and the area of the antegonial notch. Then, a bone saw is used to cut through the cortical plate on an oblique line.2. A splitting chisel is directed and driven inward to the osteotomy line. The exterior cortical plate of the mandibular ramus is removed, and so, this portion has thin, facial esthetics which are improvable.
著者
大前 敦巳 岡山 茂 田川 千尋 白鳥 義彦 山崎 晶子 木方 十根 隠岐 さや香 上垣 豊 中村 征樹
出版者
上越教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2022-04-01

大学は都市の発達とともに拡大発展を遂げてきた。両者の間にどのような歴史的関係性を築いてきたか、学際的な観点から問い直すことが、今日世界的に注目されている。本研究は、中央集権の近代国民国家を形成した日本とフランスを対象に、都市との相互浸透性の中で大学が拡大し、学問が変容してきた歴史をたどり、大学人にとどまらない重層的な行為者との関わりを考慮に入れた国際比較を企てる。その基底に潜在する学問的無意識を、日仏の経路依存性の違いをふまえながら省察し、今日のグローバル化する共通課題に対し、大学のユニバーサリズムとローカリズムを両立させる持続的発展がいかに可能になるか、国際的な議論と対話を展開する。

2 0 0 0 OA 日本獸醫學史

著者
白井 恒三郎
出版者
麻布大学
巻号頁・発行日
1967-06-28

(1)創始期 我国獣医学の創めは明かでなく,只,神話伝説によってのみ,その一端を知るのである。そこに神話の値うちがあると云える。そして私は系統的に日本獣医学史を作りあげ,この学問の基礎ずけを行なうこととした。先ず始めて獣医治療術を手がけたのは,神話伝説の中に出てくる大国主命(おおくにぬしのみこと)によるもので,兎が皮をはがれ鳴いているのを治療したわけである。そして,大国主命は更に少彦名命(すくなひこなのみこと)と力をあわせて日本の畜産のために獣畜の健康と病気治療に尽したのである。勿論人々の生存や家畜,農業のために色々計画し,その発展を図ったので,人畜の治療はその一部分に過ぎないわけであった。 この頃から治療薬として草根木皮37種が開発され,人の治療のみならず獣医術の実施に役立ったものである。(2)太子流の始め 第33代推古天皇の頃(西歴595年)に高麗(こま)の僧恵慈が入国し,聖徳太子(厩戸皇子(うまやどのおうじ)並に橘猪弼(たちばなえのすけ)が恵慈について療馬の法を学んだ。即ち太子(たいし)と,太子の命令による橘の両人が今の朝鮮から来た僧によって馬医術を学んだもので,この術は太子流として後世に伝えられた。 当時は三韓を朝鮮と呼び高麗はその一部である。そして,ここから医,獣医の術や馬匹が輸入されたけれども,その元は今の中華人民共和国即ち中国大陸にあったので,中国の学問が韓国を経て日本に入ったものと見てよい。(3)大宝律令と獣医の制度 第38代天智天皇の時代(西暦667年)に律令12巻を発布した。 文武天皇の大宝2年(西歴701年)にこの法令を完成して大宝律令(たいほうりつりょう)と称した。その従8位の部に馬医師があり,一つの官等が与えられた。その第23篇が厩牧令で病馬のこと,馬薬療病のことが定められていた。又,元正天皇の頃(719年)に左右馬療の馬医が笏(しゃく)を持つことが記されている。 (4)中国大陸からの獣医術輸入 かくて韓国から,その後中国大陸から,色々な物資,書類などが輸入されたが,中に獣医術に関するものもあった。中国の医術は始め4種に別れ疾医,瘍医,食医,獣医がそれで,1は内科,2は外科,3は食品衛生,4が獣医術であった。そして中国獣医の始祖(はじめ)は馬師皇(ばしこう)と云い,黄帝(こうてい)時代の人であるから,今から4000年以前と考えられる。又,馬師問(ばしもん)は「馬経大全」なる書物を著したが,これは春集,夏集,秋集,冬集に区分され,その中には疝痛,破傷風,溷晴虫などの治療法が書かれてある。 これらの本を始め種々の獣医書が日本に輸入され,日本獣医術の進歩に貢献したので,それらの書物の内容も小著に記述した。 前記の黄帝(こうてい)は4,000年前に始めて中国に国家を造った人で,馬師皇に種々獣医術を質問した。「馬経大全」の出版は西歴1319~1336年以後と考えられる。 (5)平仲国の入唐(中国へ入国) 桓武天皇の頃(西歴804年)肥後の人,硯山左近将監(すずりやま・さごんしょうげん)平仲国(たいら・なかくに)は中国大陸に入り大延(だいえん)なる獣医について馬療の術を受けて帰国し,その子安国(あんこく),眼心(がんしん),弟子(でし)の道義(みちよし)らにこの術を伝え,門弟も多くなった。仲国と安国,眼心の3人で(仲国百問答)が此頃に著された。 (6)延喜式と馬医 第60代醍醐天皇の頃(西歴905年)に延喜式(えんぎしき)が発令され,その中の宮職篇中に,馬寮の官員に年酒(としさけ)を賜る所謂白馬の節会(せつえ)なるものがある。延喜式第48巻に左右馬寮の篇あり,毎祭に官人が1人,馬医を引率して供し(ともし)奉ること,又,馬の薬,馬医,騎土,馬部(うまべ)を供(とも)とすべき箇条があり,馬医が騎手や牧夫を後にお供(おとも)をした様子が出ている。 (7)馬蹄の磨滅防止 保元から平治の頃(1156~1159)には,馬蹄を保つために,馬を石だだみの厩に入れ或は河原に引き入れ,よしをたいて蹄を焼き硬化することを図った。これによって蹄の磨滅を防いだ記録が松原博土の著述に見えていることによって,蹄鉄の無かった時代がしのばれる。 (8)「馬医絵巻」 亀山天皇の文永4年(西歴1267年)に西阿(せいあ)から七郎兵衛忠泰に「馬医絵巻」なる絵巻物を与えた。馬医の宝物というべきもので,秘事口伝(くでん),秘薬草,馬医肖像など書かれ,弟子に相伝えたものである。秘伝書とでも云うものであろう。 (9)桑島流 前述平仲国(たいら・なかくに)から18代の心海入道政近(桑島政近と通称)は,自らの姓を藤原(ふじわら)と改め,当時有名な馬医であったが,姓を桑島とも云い,この名を以て馬医の流派と定め,弟子が皆伝(かいでん)を終ると,この姓が与えられることにした。即ち桑島の流祖であり,今日でも,桑島の姓名を持つものには,この後継者の子孫を見ることが出来る。 奥州の伊達門司(だてもじ)の桑島(新右衛門尉)仲綱は,正親町(おおぎまち)天皇の頃(西歴1557年)に「療馬図説」(写本1冊)を赤塚雅楽助(あかつか・うたのすけ)に与えたが,これには馬体各部の名称及び療治の療法が書かれている。 (10)大坪流 中御門(なかみかど)天皇の享保2年(西歴1717年)に大坪流の「武馬必用」が著された。本書は木版で5冊からなる立派な本であり,その第5巻医馬の中に獣医の名が始めて出ている。それまでは馬医,馬医師と云ったものである。源義家(みなもとのよしいえ)が馬を医する書を作るに際し厩戸の皇子(うまやどのおうじ)即ち前に述べた聖徳太子著述の「医綱本記」を本としたそうで,義家が馬医の術を究めたこともうかがえるし,大坪流が太子流を元としたことも知られるのである。 (11)「良薬馬療弁解」 上記の書物はポケット判の獣医書と云うべく,良く出廻っている古書である。享保17年即ち第114代中御門天皇の頃(西暦1705年)に出版され洛隠士(らくいんし),似山子(じざんし)の編集するところである。 (12)犬医師の職制 霊元,延宝の頃,即ち5代将軍徳川綱吉の時代(西歴1680~1687年)には東京(当時は江戸)四ツ谷に病馬厩を設けたり,同じく中野に犬収容所を作ったりしたが,この時犬医師なる職制が出来た。勿論馬医の如く中国の流れをくむ術に終始したとは云い,相当の研究を積み秘伝を授って医術を施したわけだが,この犬医師に至っては何等の研究もないものが明日直ちに犬医師となることも出来た。5代将軍の生物あわれみの思想から当時重要視された一時代的職業であって長くは続かなかった。しかし当時は犬を殺したものは極刑に処せられたし,今川平助のような有名な犬医者が出た。 綱吉(つなよし)将軍の死後,不用犬は殺され,犬医師も職を失ったが,数年後狂犬病が多発し多くの人が害を受けた。但し,その時は犬数も少く爆発的大被害を受けずに済んだ。 (13)オランダ馬医入国 享保10年(西歴1725年)以後にオランダから馬28頭を輸入,馬術,馬医の法も入ってきた。この時に獣医ケイラスが長崎に渡来したが,これは徳川幕府が招聘したもので,享保11年には江戸(今の東京)に出て,今村市兵衛,吉雄忠次郎が附添い,ケイスル(ケイズルリングが本名)の云うところを書きとり,又,洋書を訳して「オランダ馬養書」を著すことになった。これによって中国流の馬医術は,一変して西洋獣医学を取入れることになったのである。 (14)島津義弘馬医術を学ぶ 薩摩の藩主で馬医術を研究したものに島津義弘がある。彼はその技術を部下の彦左衛門に授け且つ三稜針を与えたと云う。 (15)諸国に発生した獣疫 明正天皇の寛永18年(西歴1629年)以来から100余年に発生した家畜伝染病は,寛永18年に諸国に牛疫(Rinder pestか否かは不明)中御門天皇の頃に同じく牛疫,天保7, 8年に広島に炭疽,弘化4年に鶏痘が相模(神奈川県)に,天保年間山口に牛の気腫疽が発生し,同じく馬の皮疽病(真のGlanders and Farcy ではないと思うが)が多発した。 (16)解馬書の出現と菊地宗太夫 孝明天皇の嘉永4年(西歴1851年)に東水(とうすい)菊地宗太夫(藤原武樹)が解馬新書を著した。これが日本における獣医解剖学の始めである。従来の相伝になる解剖図は原始的か或は想像図に過ぎなかったが,菊地によって,写生画と具体的説明が附されたことは真に画期的と云うべきである。彼れは晩年オランダ獣医学を遊んだので,馬医としては初の西欧獣医学を学んだ人と云える。 (17)翻訳官今村市兵衛 今村源右衛門英生(えいせい)は,後に市兵衛と改名したが,通訳官(通詞)となり,後に御用方通詞目附(ごようがた・つうしめつけ)となる。これは通詞の最高位であった。「オランダ馬養書」の出版では洋風獣医学の開山とまで云われたが,ケイスルによる伝授は彼の獣医知識を大にしたものと云うべく,この意味で開山の語を附したのであろう。 (18)駒場農学校創立 明治5年(西歴1872年),政府は東京の内藤(ないとう)新宿に農事試験場を設け,農業,牧畜を試験することとなる。同7年同場に農事修学場を併置し,獣医,農学を教える教師を英国サーレン・セスター農学校から招く方針を立てた。同9年(1876年)に農学,獣医学の2課を設け,翌年これを駒場野に移す。そして駒場農学校と改称し,予科,農学本科,獣医科,農芸学科,試業科の5科を置く。その12月,校舎の新築完成し移転を終り,明治天皇の臨席を得て明治11年から開講した。獣医教師はマックブライド(Mc Bride)であった。これが後の東京大学農学部獣医学科その他である。 (19)陸軍馬医官 陸軍では明治5年(西歴1872年)に深谷周三を上等馬医に任じ,軍医寮で事務をとらせた。これが軍獣医官として正式任官した始めである。翌年馬医生徒15名を募集したが,学則では一般馬学,解剖学,馬身窮理,薬剤学,治療学を教えるわけで,最も当時獣医学の勝れているフランスからアンゴーが教師として招かれたのが1874年であった。 (20)アジアの牛疫来る 明治3年(西歴1870年)にロシア(今のソビエト)では,35万頭の牛疫病牛が発生し,同じ頃に韓国にも不明の牛病が大発生した。根元はシベリアと見られ,上海在住の米国領事マクガワン(McGawan)は日本外務省出張員に牛疫の危険を警告し,時の大学少助教石黒忠悳の意見書発表もあった。長崎県は牛疫の侵入を恐れ政府に上申するところあり,明治5年に果然内地に病毒侵入し,牛297頭が発病斃死した。かくて明治10年(1877年)までに4万余頭を殺す惨事に陥ったのである。 (21)実際獣医学の発祥 岩山敬義(いわやま・けいぎ)は大久保利通(おおくぼ・としみち)内務卿(ないむきょう)の許可の元に,千葉県印旛郡下に牧場を作ることに努力し,明治8年(西暦1975年)に牧羊場を作ることに成功した。同時に牧羊生徒70名を募集し,ジョンス・レーサム(Jones Lasum),リチャード・ケエ(Richard Kee)などを教師とした。同11年(1878年)に獣医の1科を置き速成を旨として教授し,これを駒場農学校変則獣医生と云った。これが将来東京帝国大学農学部実科獣医科となり,更に今日の東京農工大学獣医学科に発展した。 (22)ヤンソンの来日 明治13年(1880年)に駒場農学校獣医学科教師としてドイツ人ヨハネス・ルードウイヒ・ヤンソン(Johanes Ludwig Janson)が来日した。同年陸軍馬医黒瀬貞次(くろせ・さだじ)がフランスに留学しツールーズ獣医学校に入学,又,同年ドイツのカール・トロエスター(Karl Troester)が来日し,ヤンソンの助手となる。 (23)小石川私立獣医学校開学 明治14年(1881年)に陸軍馬医の小沢温吉(おざわ・おんきち)は同じく柳沢銀蔵と計り,東京の小石川護国寺境内において,その別院(伝通院)を借用することとし,小石川私立獣医学校を開設した。この時以後同20年(1887年)に亘り国内各地に獣医学校,獣医講習所が開かれた。 (24)中央獣医団体の出現 明治14年(1881年)に駒場農学校内に共立獣医会が出来,獣医会報を発行した。これが我国最初の獣医団体であった。同獣医会の中絶して後,明治18年(1885年)に大日本獣医会が出来,会誌を発行した。同20年(1887年)これを中央獣医会と改称したが,その後同会は50年の歴史を持って,後に日本獣医学会と合併して今日に至る。 (25)獣医免許規則の発令 明治11年(1878年)熊本県では獣医開業取締り並に試験規則を公布したが,同18年(1885年)に政府は太政官(だじょうかん)布告をもって獣医免許規則を公布した。これは獣医となるには獣医学術の試験を受け農商務卿(のうしょうむきょう)から開業免状を得べきものであることを法定したのである。同19年(1886年)の全国獣医数は410人,仮免状所有者を合して翌20年の調査で2647名,その内の本免状所有者は905名であることが判った。 明治23年(1890年)に獣医免許規則を改めた。そして獣医免状を受ける資格を法定した。 (26)明治中期の家畜伝染病 明治16年(1883年)以後の牛,馬の伝染病は福岡,熊本,福島,山口,大分,広島,埼玉,愛知などに炭疽が発生,又,皮鼻疽も発生しているが,後者は真性のものかどうか不明である。 (27)獣類伝染病予防規則発令 当時家畜が常に療気におびやかされ,その損害が大きかったので,政府は獣医の養成と獣疫関係の規則制定に尽力し,明治19年(1886年)に獣類伝染病予防規則を設け,牛,馬,羊,豚の伝染病たる牛疫,炭疽、鼻疽及び皮疽,伝染性胸膜肺炎,伝染性鵝口瘡(口蹄疫を云う),羊痘の予防取締りの法を定めた。 この年農務省農務局に畜産課,獣医課を置く。又,明冶29年に獣疫予防法と改め気腫疽,豚コレラ,豚ロース,狂犬病を加え,対照畜に犬を容れた。 (28)皮鼻疽の多発 明治20年~24年(1887~1891年)の全国における皮鼻疽は5,000頭に達し並倉東隆,時重初熊が西洋に発生しているBacillus malleiであることを確認した。但し,黒瀬定治は剖検上,これは欧州に発する黴性皮膚病であろうとした。又,時重も後に本邦皮疽病は日本皮疽,仮性皮疽,通称「カサ」と云われ,仮性皮疽と称すべきものと論じた。 (29)獣疫調査機関の新設 明治24年(1891年夏に,東京市外,滝野川町西ケ原にあった農商務省仮農事試験場の一部2室に獣疫研究室を新設し,讃井勝毅(さぬい・しょうき)がその仕事を担当した。後に農林省獣疫調査所となり,やがて今日の農林省家畜衛生試験場となる基礎を作ったのである。 (30)陸軍獣医学校新設 明治26年(1893年)に東京府荏原郡目黒村にある陸軍乗馬学校内に獣医学校校舎を設け,従来の重症病馬学舎並に蹄鉄騨舎を廃止した。校長は騎兵中佐をあて,教官に獣医監、騎兵大尉、軍医などを置いた.元来、我国の陸軍獣医は始め軍医部内に小さく設けられ,後に騎兵を主柱としたものである.翌27年(1894)年に陸軍1等獣医の黒瀬貞次が獣医監に始めて昇進した。かくて次々と人員を増し機能を拡大し,後に同校長には獣医中将を置くまでに発展したわけである。 (31)結論 大昔からの獣医事を研究してみると,今日の獣医学は往時に比して天地の差を来たし,隔段の進歩をみていることが明らかである。その組織体制,獣医政並に獣医学において少くも明治期を中心にして考えても大変な変化があり向上発展した事実を感じとるものである。しかし獣医取締規則が実際上に、又、大学や研究機関が学問上において,その発達に大きな原動力となったことは否定し得ない。 規則のことを考えると、大正末期に、その時の獣医免許規則を改正して獣医師法を公布させるべく、案を持ち、大会を開いて政府の発動を促がし、遂に大正15年4月7日(1926年)に獣医師法を布させ,昭和2年その施行規則と獣医師会令を公布するに至らしめたことが大いに斯学の発展に効果あらしめたのであって、その法規に基いて専門教育以上の学校を出ることが獣医師になる一大要素となったこと、各都道府県には必ず地方会を設けて、その団結による日本獣医師会を作ったこと,又その団結によって意思表示をし建言提案を行ない,斯道の組織を改善して行くことに大きな効果があったわけである。 一方、獣医大学は東京大学、北海道大学など多数の官立学校,府立,私立大学を持ち各き機関によって研究調査が行なわれ、医学、薬学、農学に並行して社会の注目を浴びている事実も考えて良く、各種指導、研究機関にも之等大学の出身者が就業して行き,公衆衛生や家畜衛生は勿論吾々の指導圏内に入っていることも喜ぶべき事実となっている。 上記日本獣医師会の創立は昭和3年5月(1928年)であったが,敗戦後,獣医師会及び装蹄師会が解散し23年(1948年)に社団法人日本獣医協会が新たに設けられることとなった。新獣医師法は昭和24年(1949年)に公布され旧法を廃止,又同26年(1951年)に獣医師会と改名したのである。これによって明治中期までの馬医,大正期の獣医なる称呼は獣医師と変った。 又,組織の点では人の保健所法が昭和22年(1947年)に公布され保健所に多数の獣医師が就職すると共に,家畜保健衛生所も各県ごとに数ケ所設けられ獣医学の実際応用により都市と農村を利しているのである。
著者
坂本 勇斗 白土 大成 牧迫 飛雄馬
出版者
保健医療学学会
雑誌
保健医療学雑誌 (ISSN:21850399)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.45-52, 2023-04-01 (Released:2023-04-01)
参考文献数
32

【目的】任天堂WiiⓇ(以下,WiiⓇ)は活用の用途が拡大しリハビリテ-ション(以下,リハ)に応用されるが,脳腫瘍患者を対象にした報告は限られている.今回,脳腫瘍患者に対するWiiⓇリハの有効性を評価することを目的とした.【方法】PubMed, Cochrane Library,医学中央雑誌の各電子データベースとハンドサーチを用いたスコーピングレビューを行った.対象期間は2006年~2021年,言語は日本語と英語とした.【結果】検索された155件から3件が選択された.WiiⓇリハは脳腫瘍患者の身体機能やADL,身体活動への動機づけ,入院環境からの気晴らしについて有効であることが示唆された.【結論】WiiⓇリハは脳腫瘍患者の身体機能やADL,精神面を改善する可能性が示唆された一方,選択されたのは3件のみで,いずれも研究デザインの側面でWiiⓇリハの有効性を明示するには不十分であった.さらに厳密なデザインの介入研究により効果を検証することが望ましい.
著者
白木 達朗 中村 龍 姥浦 道生 立花 潤三 後藤 尚弘 藤江 幸一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:13459597)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.135-142, 2006-10-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
30
被引用文献数
1

本研究は地産地消による環境負荷の変化を評価することを目的とした. キャベツとトマトに着目し, 地産地消によるCO2排出量削減効果を生産と輸送工程を考慮して推計した. その結果, キャベツは年間で12, 000tのCO2排出量を削減する可能性が示唆されたが, トマトは6, 000tに留まった. 生産の時期をずらす旬産旬消の効果を推計した結果, トマトは冬春から夏秋に一人当たり150gの消費量をシフトすることによって13, 000tのCO2削減効果が示唆されたが, キャベツは同程度のCO2削減効果を得るためには2, 000gを夏秋から春ヘシフトしなければならないという結果になった. 農業からのCO2排出量を削減するためには, 産地や季節を考慮した適産適消が有効である.