著者
矢頭 卓児 中山 直英 遠藤 広光
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
pp.19-040, (Released:2020-03-24)
参考文献数
14

The original description of Pterygotrigla cajorarori Richards and Yato, 2012, based on eight specimens from the western Pacific Ocean, including one Japanese specimen, indicated hyperostosis in the rostral projection, head bones (infraorbital, frontal, and parietal), post temporal spine, humeral spine, and the 2nd–4th first dorsal-fin spines, although variations in these characters were poorly documented. Thirteen specimens (including two paratypes) of P. cajorarori collected from southern Japan, the South China Sea, and Indonesia were found to vary individually in the degree of hyperostosis in the rostral projection, mesethmoid, lateral ethmoid, frontal, sphenotic, pterotic, and infraorbital bones, whereas the condition was not prominent in the parietal and posttemporal bones, or the humeral spines. However, hyperostosis was newly found in the 5th and 6th dorsal-fin spines and pelvic-fin spine. A detailed description of fresh coloration (previously unknown) in P. cajorarori is also given.
著者
遠藤 正樹 建内 宏重 永井 宏達 高島 慎吾 宮坂 淳介 市橋 則明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.CcOF2078, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】 ADLやスポーツでは、肩関節内・外旋運動が繰り返し行われており、内・外旋運動時の肩甲骨運動と肩関節障害との関連が指摘されている。2nd外旋では、肩甲骨の後傾・上方回旋・外旋、鎖骨の後方並進が生ずるとされているが、機能的な問題が生じやすい内・外旋最終域まで詳細に報告したものは少ない。また胸椎の屈曲・伸展は肩甲骨の運動に関連があると考えられているが、内・外旋運動において胸椎の運動を調査した研究はほとんどない。臨床的にも肩関節疾患において、内・外旋運動の障害は多く見られるため、内・外旋運動時の肩甲骨・鎖骨・胸椎の運動や動態を明らかにできれば、効果的な治療が可能になると考える。よって本研究の目的は、1st、2nd、3rdポジションにおける内・外旋運動時の肩甲骨・鎖骨・胸椎の運動を3次元的に明らかにすることとした。【方法】 対象は健常若年男性17名(23±3.9歳)とし、測定側は利き手上肢とした。測定には6自由度電磁センサーLiberty (Polhemus社製)を用いた。8つのセンサーを肩峰、三角筋粗部、前腕中央、胸骨、鎖骨中央、Th1、Th12、S2に貼付し、肩甲骨・鎖骨・胸椎の運動学的データを収集した。測定課題は座位での1st、2nd、3rdポジションの内・外旋運動とし、最大内旋位から3秒で外旋し、最大外旋位で1秒静止保持させ、3秒で最大内旋位まで内旋する運動とした。測定回数は3回とし、その平均値を解析に用いた。解析区間は最大内旋位~最大外旋位までを100%として、解析区間内において5%毎の肩甲骨・鎖骨・胸椎の運動学的データを算出した。なお、肩甲骨・鎖骨・胸椎の運動角度は、胸郭セグメントに対する肩甲骨・鎖骨セグメント、および胸椎はTh12に対するTh1の相対的なオイラー角を算出した。運動軸の定義として、肩甲骨は内・外旋、上方・下方回旋、前・後傾、鎖骨は前方・後方並進、上・下制について解析を行った.統計分析では、解析区間における肩甲骨・鎖骨の動態、および同一角度における内旋運動時と外旋運動時の肩甲骨・鎖骨の動態の違いを分析するために、反復測定二元配置分散分析を用いた。有意水準は5%とした。【説明と同意】 対象者には研究の内容を紙面上にて説明した上、同意書に署名を得た。なお、本研究は本学倫理委員会の承認を得ている。【結果】 1stの外旋では肩甲骨は約17度外旋、約6度下方回旋、鎖骨は約5度後方並進、胸椎は約5度伸展した。2ndの外旋では肩甲骨は約14度外旋、約7度上方回旋、約19度後傾、鎖骨は約11度後方並進・下制、胸椎は約14度伸展した。3rdの外旋では肩甲骨は約12度外旋、約6度下方回旋、約12度後傾、鎖骨は約5度下制、胸椎は約7度伸展した。また、1st、2ndでは肩甲骨・鎖骨・胸椎の全ての運動で、3rdでは肩甲骨内・外旋、上・下方回旋、鎖骨の挙上・下制、胸椎の屈曲・伸展で交互作用が認められ(P<0.05)、同一角度においても内旋運動中と外旋運動中とでは肩甲骨・鎖骨・胸椎の動態が異なっていた。1st、2nd、3rdポジションの共通の傾向として、内・外旋運動の最終域付近において、肩甲骨・鎖骨・胸椎の運動は急な増大を示した。【考察】 外旋運動において、1stでは肩甲骨の外旋・下方回旋、鎖骨の後方並進、胸椎の伸展、2ndでは肩甲骨の外旋・上方回旋・後傾、鎖骨の後方並進・下制、胸椎の伸展、3rdでは肩甲骨の外旋・下方回旋・後傾、鎖骨の下制、胸椎の伸展が同時に生じていた。内旋運動では逆の運動を同時に示した。胸椎は全てのポジションにおいて、外旋運動時に伸展し、内旋運動時に屈曲が生じており、内・外旋運動においても胸椎と肩甲骨の運動が協調していることが明らかとなった。また、3ポジション全てで外旋運動時に胸椎は伸展したが、特に2ndでの伸展角度が大きく、2nd外旋では胸椎の伸展がより重要であることが示唆された。さらに、同じ角度であっても内旋運動中と外旋運動中とでは肩甲骨・鎖骨・胸椎の運動パターンが異なることが明らかとなった。例を挙げると、外旋最終域付近において、外旋運動中には肩甲骨・鎖骨・胸椎の運動が大きくなるのに対して、内旋運動中には肩甲上腕関節の運動が大きくなる傾向にあった。肩甲骨・鎖骨・胸椎の動態は、内・外旋運動の運動方向を踏まえて理解することが必要である。【理学療法学研究としての意義】 肩関節疾患を有する多くの患者において、内・外旋運動時の肩甲上腕関節の可動域低下だけでなく、肩甲骨運動の異常も観察される。臨床的に問題が生じやすい内・外旋運動時の肩甲骨・鎖骨・胸椎の運動や動態が明らかとなり、患者の治療戦略立案にとって有用な情報になると考える。
著者
遠藤 知弘
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究では、未臨界状態において直接測定しやすい量を有効活用することで、数値計算による核燃料の臨界安全性(実効中性子増倍率keff)の予測精度を向上することを目的とし、研究期間全体を通じて以下で述べる研究に取り組んだ。まず、遅発中性子先行核の効果を陽に取り扱ったω固有値方程式に対して一次摂動論を適用することで、任意の核データに対する即発中性子減衰定数αの感度係数について効率的な評価手法を新たに考案した。自作のエネルギー多群拡散計算およびSn法に基づく中性子輸送計算により、直接摂動法による感度係数の参照値と比較することで提案手法の妥当性を確認した。次に、運転停止中の京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)で測定された原子炉雑音(中性子計数の時間的揺らぎ)に対して、ブートストラップ法を活用したFeynman-α法によりα測定値を求めた。こうして得られたα測定結果を活用したデータ同化(バイアス因子法、炉定数調整法)により、核データに起因したkeff予測結果の不確かさが低減でき、数値計算における入力パラメータの一つであるウラン235核データ(核分裂スペクトル、ν値)の不確かさも低減できることを確認した。また、中性子計数率の時系列データを活用したデータ同化として、粒子フィルタ法による未臨界度の逆推定について検討した。粒子フィルタ法では、逆推定したい状態パラメータ(未臨界度など)にシステムノイズを与えた上で、一点炉動特性方程式に基づいた数値計算による予測を多数回実施し、実際に測定された中性子計数率との尤度が高くなるように、ベイズ推定により状態パラメータを逐次更新する。近畿大学原子炉およびKUCAで測定された中性子計数率の時間変化に対して本手法を適用することで、制御棒操作などに起因した未臨界度の変化を逆推定できることを確認した。以上の研究成果より、本研究の目的を達成することができた。
著者
遠藤 公久
巻号頁・発行日
1996

筑波大学博士 (心理学) 学位論文・平成8年1月31日授与 (乙第1146号)
著者
遠藤 瑶子 今泉 有喜 香西 みどり
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.403-412, 2012 (Released:2013-12-27)
参考文献数
21
被引用文献数
1

水温上昇速度1.5~20℃/minで加熱する場合もしくは沸騰水加熱におけるジャガイモの内部温度および硬さの変化をプログラム計算により予測し,最適加熱時間を算出した。計算の結果,沸騰のみで加熱を行った場合に比べて,水温上昇期を利用することで適度な硬さとするための沸騰継続時間が短縮され,試料形状の違いによる沸騰継続時間の差も小さくなった。水温上昇速度が3℃/minよりも緩慢になると硬化の影響が大きくなり,沸騰継続時間は長くなった。水温上昇が1.5℃/minと緩慢な加熱,もしくは95℃一定温度での加熱により試料内部の硬さは均一となり,煮くずれしにくいことがシミュレーションにより示された。5段階評点法による官能評価を行ったところ,1.5℃/minでの加熱により調製した試料よりも煮くずれがほとんどないと評価された。
著者
豊岡 佑真 遠藤 正之
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2017年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.17-20, 2017 (Released:2017-05-31)

Bitcoinはなぜ注目されているのか。それはBitcoinがブロックチェーンなどのシステムを利用することで、高い信頼性を持っているという理由が挙げられる。オルトコインやBitcoin 2.0と呼ばれるプロジェクトが多く出現している理由は、Bitcoinのシステムが利用しやすいことと、信頼性の高さが知られてきていることがあげられるだろう。特に、CounterpartyなどBitcoinを新たな使い方に利用するものや、Ethereumなど独自のブロックチェーンを利用するものに代表される、Bitcoin 2.0の可能性は大きい。本報告ではBitcoinの信頼性およびBitcoin 2.0への応用可能性について考察する。
著者
遠藤 新
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.81, no.725, pp.1589-1599, 2016 (Released:2016-07-30)
参考文献数
25
被引用文献数
3 6

This research aims to analyze the "parklet" and "plaza" generated by the Pavement to Parks Program in U.S. San Francisco and to consider the main point in the case of planning, designing and using a street as a place for people's exchange and stationary. It become clear that the half of streets which parklet and plaza are installed have characterized by concentration of neighborhood shops and have the location which public access is easy to obtained. The design of parklet and plaza has attained pedestrian friendly and desirable amenity for people. And also it is the design as inclusive public space which people can continue to stay without interference mutually. The parklet as public space and the sidewalk seat in front of the cafe is articulated and both parklet and plaza serve as open space which includes people's various activities. In addition, sustainable design here assumes not to maintenance-free and durability of initial condition but to frequent maintenance and repair. It also become clear that the purpose of plaza project is the making people's place on the street and the purpose of parklet project are street beautification and to put the rest space. As for the plaza, the temporary one is built first and then improved in full-scale. And it is the issue that not only a control of the undesirable use such as crime prevention but also a promotion of the desirable use such as an event. As for the parklet, the maintenance issues for each cases, such as a cleaning, a burden of the repairing cost in a hardware, and so forth. It can be summarized in the problem of fund. It is considered that the pavement to parks program create a place of human-centered on the road. Seating space of parklet is designed so that many and unspecified persons may not carry out mutual interference but may continue to stay, and also to be a inclusive humane space on the street. The installer of parklet and plaza has been recognized as a host rather than maintenance administrator. Although maintenance of a parklet is managed by the shops in front, it is not use for commercial. Design and use of parklet and shops are separated. Although the parklet manual shows the guideline of its location criteria and design elements, the its design is diverse, in particular, the part of user interface. It would say that parklet create a public open space on the street in the user's point of view. In parklet and plaza design, priority seems to be given to humane and desirable amenity over the durability that assumes the repair and frequent maintenance. It is thought that this design offers comfortableness. Event use, safety, and aesthetic are contributed to comfort for people, too. The process of temporary plaza improvement promotes sympathy and agreement formation of a local community with verification of their various subjects through its experimental introduction. By trial and error, it enables the design which gives priority to atmosphere or creativity over durability. It is thought that these two points offer the process of both the publicness in a user viewpoint and the people's comfortableness.
著者
西川 満則 横江 由理子 久保川 直美 福田 耕嗣 服部 英幸 洪 英在 三浦 久幸 芝崎 正崇 遠藤 英俊 武田 淳 大舘 満 千田 一嘉 中島 一光
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.491-493, 2013 (Released:2013-09-19)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

緩和ケアとは,生命を脅かす疾患による問題に直面した患者・家族の苦痛を和らげquality of life(QOL)を改善するプログラムである.日本の緩和ケアは,がんを中心に発展し非がんへ広がりつつある.当院では,非がんも対象に加え緩和ケアを推進すべくEnd-Of-Life Care Team(EOLCT)を立ち上げた.当初6カ月間の延べ依頼数は109件で,約4割を占める非がんの内訳は,認知症,虚弱,慢性呼吸器疾患,慢性心不全,神経難病等であった.活動内容は,オピオイド使用も含めた苦痛緩和,人工呼吸器・胃瘻・輸液の差し控え・撤退の意思決定支援(Advance Care Planning:ACP),家族ケアで,法的・倫理的問題に配慮し活動している.このEOLCTの活動は,老年医学会の立場表明,厚生労働省の終末期医療の決定プロセスに関するガイドラインに親和的であり,非がん疾患も含めた緩和ケアを推進する有用なシステムになりうる.特に胃瘻や人工呼吸器の選択に象徴される難しい意思決定を支援する働きが期待される.
著者
濁川 孝志 満石 寿 遠藤 伸太郎 廣野 正子 和 秀俊
出版者
日本トランスパーソナル心理学/精神医学会
雑誌
トランスパーソナル心理学/精神医学 (ISSN:13454501)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.87-104, 2016 (Released:2019-08-06)

本研究の目的は、日本人青年層のスピリチュアリティ傾 向を測る尺度を作成することであった。スピリチュアリ ティの構成概念に基づいた質問紙調査が、271名の大学 生を対象に実施された。統計的に不適切な項目を除い た後、最尤法-プロマックス回転による因子分析を行っ た。その結果、最終的に5因子27項目が得られ、第1因 子より順に『自然との調和』『生きがい』『目に見えない 存在への畏怖』『先祖・ルーツとの繋がり』『自律』と 命名された。この5因子構造27項目の質問項目を、日本 人青年スピリチュアリティ評定尺度(JYS)とした。因 子抽出後の累積寄与率は、53.03%であった。尺度の信 頼性については、クロンバック(Cronbach)のα係数(α =0.89)で確認した。また構成概念妥当性はComparative Fit Index (CFI=0.91)、Goodness of Fit Index (GFI=0.86)、 Adjusted Goodness-of-Fit Index (AGFI=0.83)、そしてRoot Mean Squares Error of Approximation (RMSEA=0.06)な ど で判断した。さらに基準関連妥当性に関してはSTSと の相関( r =0.69、 p <.01)、PILとの相関( r =0.55、 p <0.001)、死生観尺度との関連性で確認した。以上の結 果を総合的に判断して、JYSは日本人青年のスピリチュ アリティ傾向を測定するのに有効な尺度であると判断 した。
著者
遠藤 信英 度会 正人 堀部 秀樹
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第55回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.311, 2006 (Released:2006-11-06)

<症例>18歳女性。<既往歴>15歳の頃より近医心療内科に自ら通院。2回の自殺企図の既往があった。<現病歴>2006年4月9日、インターネットにてジギタリスの毒性を知り、花屋でジギタリスの鉢植えを購入し、その葉20枚を煮て、煮汁を服用した。服用直後から嘔気があり嘔吐を続け、症状が持続するため翌日当院救急外来を受診した。受診時身体所見は、意識清明・血圧99/59mmHg・脈拍数55回/分・経皮的酸素飽和度97%であった。心電図では_II_・_III_・aVfとV4-6に盆状ST低下を認め、2:1房室ブロックを中心に、WenckebachやMobitz2型2度ブロックといった多彩な不整脈を呈していたため入院管理とした。<入院後経過>ジギトキシン・ジゴキシンの血中濃度はそれぞれ128ng/ml,5.33ng/mlと正常値上限の5倍程度まで著明に上昇していたが、心エコー検査にて心機能は正常で心不全兆候はなく、肝腎機能は良好であり、モニター心電図にてlong pauseなどの危険な兆候が見られなかったことから保存的治療で経過を見ることとした。入院中は心電図モニターによる監視下のもと、補液治療を行った。入院時から2:1房室ブロックは持続していたが、特に危険な不整脈を誘発することなく経過し、第4病日頃から、それまで2:1房室ブロックで50台ほどの脈拍数であったものが1:1でつながり始めるようになった。第7病日頃には伝導が2:1となることはなくなり、1:1伝導で脈拍数が100ほどの洞性頻脈になった。その後は脈拍数も70ほどへ低下し、嘔気もとれ経口摂取も十分可能になったため第10病日退院した。第7病日の時点でジギトキシン・ジゴキシンの血中濃度はそれぞれ38.4ng/ml,1.75ng/mlであった。<まとめ>自殺企図にてジギタリスの葉を大量摂取した一例を経験した。本症例では不整脈の増悪・急変に備えペースメーカーなどの緊急処置も考慮していたが、健康若年者であったことから良好な転帰をとったと考えられる。
著者
遠藤 智夫
出版者
日本英学史学会
雑誌
英学史研究 (ISSN:03869490)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.37, pp.47-62, 2004 (Released:2009-09-16)
参考文献数
34

Professor Minoru Umegaki and Mr. Sobei Arakawa were the two teachers of the greatest importance to the writer. The writer, though not taught by these teachers either in high school or in university, was greatly influenced by them when he was young.At first the writer was very interested in the loan words of foreign origin. After reading books by Professor Umegaki and Mr.Arakawa, the two greatest authorities on the words of foreign origin, the writer knew that they had both been given the Okakura prize when they were in their early forties.However, after consulting available dictionaries and glossaries, the writer was unable to find even a mention of the Okakura prize, or the past winners of the prize.Based on careful research of the editor's columns, of the past issues of THE RISING GENERATION, the well-known magazine for English literature and English education, the writer explains how the Okakura prize was begun in memory of Yoshisaburo Okakura, a famous scholar and teacher of English. The writer also lists winners of the Okakura prize and Okakura prize for English education.It is a pity that these two prizes were discontinued in 1946, a year after the end of World War II. After the war, the Okakura prize for English education was in a sense replaced by the Palmer prize, which has survived to the present day.This report is based on the paper read by the writer at the 39th national meeting of our Society on October 6, 2002.
著者
遠藤 和夫
出版者
國學院大學綜合企画部
雑誌
國學院雜誌 (ISSN:02882051)
巻号頁・発行日
vol.108, no.11, pp.247-256, 2007-11
著者
遠藤 康裕 坂本 雅昭
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.303-308, 2019 (Released:2019-06-25)
参考文献数
22
被引用文献数
1

〔目的〕簡易的なテストを用いて機能評価を行い,投球時痛を有する選手の身体特徴を明らかにすることを目的とした.〔対象と方法〕対象は中学生野球選手27名とし,投球時痛の有無で2群に分けた.テストは,ショルダーモビリティ,Finger Floor Distance,Heel Buttock Distance(HBD),股関節内旋,しゃがみ込み,片脚立位,フォワードベンド,フォワードベンチ,サイドベンチとした.〔結果〕疼痛群では対照群に対して,HBD,股関節内旋,フォワードベンドで有意に陽性者が多かった.〔結語〕投球時痛を有する選手では,大腿四頭筋柔軟性低下,股関節内旋可動域制限,動的立位バランスの低下を有することが示唆された.
著者
丹野 克子 照井 孫久 遠藤 和子
出版者
日本保健医療福祉連携教育学会
雑誌
日本保健医療福祉連携教育学会学術誌・保健医療福祉連携 (ISSN:18836380)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.21-28, 2016

【目的】本研究では,訪問リハビリテーションサービスを提供する理学療法士および作業療法士(訪問リハ職)の連携の様態について,介護支援専門員(ケアマネ)との関係を中心に明らかにする。【方法】訪問リハ職10名に対するフォーカスグループインタビューの逐語データを質的統合法により分析した。【結果】セラピストの連携の様態は,「ケアマネとの人間関係側面」,「ケアマネとの業務の進め方側面」,「情報交換の機会」に困難さを抱える一方で,「ケアマネ側からの働きかけ」,「訪問リハ職側からの働きかけ」をお互いに行ないながら,「サービス提供過程におけるやりとり側面」「サービス提供過程における検討内容側面」を順調に行なっていた。【結論】訪問リハ職は,連携上の不満や困難感を潜在させつつ,業務上必要な連携のほか,配慮ある情報交換や調整に努力し,必要な業務やサービス提供を順調に進めているという構造が見出された。
著者
遠藤 康男 菅原 俊二
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

平成18年度:グラム陰性細菌のエンドトキシンまたはlipopolysaccharide(LPS)は,ニッケル(Ni)アレルギーをsensitization(感作)とelicitation(炎症発現)の両段階で強力に促進することを見いだし,これに関連して以下を解明(Clin Exp Allergy 2007;37:743-751に発表).1.炎症はTh2優位マウス(BALB/c)よりもTh1優位マウス(C57BL/6)で強力である.2.炎症はTNF欠損やT細胞欠損マウスでも対照マウスと同程度だか,TLR4変異,マクロファージ枯渇,IL-1欠損などのマウスでは微弱である.ヒスタミン合成酵素(HDC)活性が炎症に平行して増加する.炎症はマスト細胞欠損マウスでむしろ増強,HDC欠損マウスでは微弱である.5.LPSとの併用は他の金属(Cr, Co, Pd, Cu,Ag)に対するアレルギーの成立も促進する.平成19年度:以下を示唆する結果を得た(補足実験を加え論文投稿予定).Niアレルギーの発症にはマクロファージに加えNK細胞または好塩基球が関与する.2.Ni-感作マウスはCr, Co, Pd, Cu, Agに対しても反応する.3.ヒスタミンはelicitationの過程に関与する.4.LPS以外の細菌成分や関連炎症性物質(MDP, mannan, polyI: polyC, TLR2 ligands, concanavalin A, nitrogen-containing bisphosphonates)も, sensitizationとelicitationの両段階でNiアレルギーを促進する.5.LPSが存在すると,Niはelicitationで1x10^<-12>Mの極めて低濃度で炎症を誘導する(感染は金属アレルギーに対し極めて敏感にする).
著者
遠藤 哲宏
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.459-467, 1971-06-01
被引用文献数
1

子宮収縮の機構を解析する研究の一環として分娩時子宮収縮に要するエネルギー量を測定し,また分娩が新生児のエネルギー代謝にどの様な変化を与えているかという点から新生児のエネルギー代謝量を測定し次の結果を得た. 1) 分娩時母体エネルギー代謝量(10分間)は,分娩第1期初産婦20.5±2.48Cal/10min経産婦,22.2±2.21Cal/10min,第2期初産婦39.5±5.68Cal/10min,経産婦34.3±3.16Cal/10min,第3期初産婦11.2±2.75Cal/10min,経産婦10.8±2.09Cal/10minで,分娩時第2期に最も大きく,第1期はその1/2〜2/3,第3期は1/3〜1/4であつた.単位時間内に於けるエネルギー代謝量は初産婦でも経産婦でも殆んど同じである. 2) 分娩時子宮収縮1回に要するエネルギーは,分娩第1期初産婦は2.8±0.57Cal経産婦は3.3±0.38Cal,分娩第2期初産婦は3.4±0.75Cal経産婦は3.4±0.22Calであつて,いづれも同程度のエネルギー代謝量であつた. 3) 分娩1回に要する総エネルギー代謝量は,初産婦では薬2000Cal経産婦800Calとなり,初産婦は経産婦の約2.5倍のエネルギーを消費することになる. 4) 新生児エネルギー代謝量は,分娩直後が最も高く,分娩後2時間まで高値が続き,4時間後より急激に低下し,6時間より24時間まで低い値で安定している.その後3日,4日はやや低く,5日よりやや高くなる. 5) 未熟児は,分娩直後にやや高いが,2時間後より6日目まで正常新生児に比較して低い値で変動も少ない. 6) 正常分娩児と異常分娩児との間には差は認められなかつた. 7) 早産児,予定日超過児のエネルギー代謝量は正期産児よりやや低い. 8) 新生児の運動に要するエネルギー代謝量は,哺乳10.2±4.08Cal/kg/h,沐浴5.3±1.96Cal/kg/h.啼泣20.6±5.96Cal/kg/h.経運動11.5±6.02Cal/kg/h.であつた. 9) 分娩後チアノーゼを認める新生児と正常新生児を比較すると,酵素消費量とエネルギー代謝量は差が著明で,チアノーゼ郡は正常群の約2/3である.