- 著者
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金子 希代子
- 出版者
- 一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
- 雑誌
- 痛風と核酸代謝 (ISSN:13449796)
- 巻号頁・発行日
- vol.31, no.2, pp.119-131, 2007 (Released:2012-11-27)
- 参考文献数
- 33
- 被引用文献数
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食品に含まれるプリン体は,呈味性ヌクレオチドとして知られるように,うま味の素となっている.プリン体の由来は,主に細胞に含まれる核酸である.そのため,プリン体は,美味しいものや細胞数の多いものに多く含まれる.食事で摂取されるプリン体の5~9割は24時間以内に排泄される.しかし,尿酸の排泄は限られているため,尿酸は体内に残りやすくなっている.尿酸値を上げる食品として,プリン体,フルクトース,アルコール,下げる食品として,タンパク質(特に乳製品),ビタミンC,ポリフェノール,フラボノイド,食物繊維,コーヒーが報告されている.食品中のプリン体含量を種類別に示した.一部の高プリン体食品の摂取には気をつけた方が良い.生活習慣病に奨められる通常の1食分には,140-180mgのプリン体が含まれる.豆腐・卵・野菜を中心とした食事に含まれるプリン体は30-60mgであるため,痛風・高尿酸血症では,1食を豆腐・卵・野菜を中心とした食事にすることにより,ガイドラインで奨められる1日400mgを実施することができると思われる.