著者
兵吾 勇貴 鈴木 浩子 古川 忠延 三末 和男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.1-6, 2014-05-15

甚大な被害をもたらす降雨災害を防ぐためには,現況の把握ならびに降雨地域の拡大を見極めることが重要である.我々は降雨メッシュデータに基いて,降雨を受けた地域および当該地域が移動する方向を静止画によって表現する手法を開発した.開発した手法は,矢印により降雨地域の移動の方向を表し,同時に現時点で雨の降っている地域と累積の雨量を色によって表現する.そのため,アニメーションに頼らずに位置情報付き時系列データである降雨データを静止画によって表現できる.本手法により消防団員の意思決定や情報伝達を行うことが容易になる.In order to prevent rain disasters bringing serious damage, it is important to grasp the situation and understand the expansion of the rain area. We developed a technique of expressing the area where rain falls and the direction of movement of the affected area. This technique is based on rain mesh data and uses a still image. The developed technique expresses the direction with arrows and shows the values of rainfall or rainfall accumulation with colors. Therefore, it is possible to express the rain data (which is time-series data with location information) using a still picture, without being dependent on animation. Using this technique, it becomes easy to perform decision-making and communication of information between fire brigade members.
著者
小川 泰右 池田 満 鈴木 斎王 荒木 賢二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.37-46, 2015-01-01 (Released:2015-01-06)
参考文献数
16

PROBLEM is a key concept used in sharing intentions of medical services among health professionals belonging to different domains. PROBLEMs represent the necessity for medical services from each domain. PROBLEMs serve as a reference point for unifying multiple domain knowledge, when health professional team designs services. However, there is confusion on sharing intentions of the medical services using PROBLEMs. The confusion arose from the ambiguity of the role which the PROBLEMs are playing on intention expressions. Hence, the authors developed a media equipped with a function which specifies roles of PROBLEMs, and tried to control of this confusion. The result of the trial use suggests that the media suppresses the confusion and prompts users to externalize intentions of medical services.
著者
常盤 文枝 鈴木 玲子
出版者
埼玉県立大学
雑誌
埼玉県立大学紀要 (ISSN:13458582)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.137-142, 2010
被引用文献数
1

チーム基盤型学習法(TBL)とは、Michelesenによって発想、確立された学習方法である。米国では、医学、看護学、運動学、獣医学などの多くの医療専門職の教育プログラムに活用されている。TBLの基本は、学習者の「責任性」と「判断力」にあり、少人数グループで作業をすすめる過程で、学習集団をグループからチームへと進化させる方法である。TBLは協同学習の1つと考えられるが、その持ち味は、大人数の授業で、一人の教員が、1つのセッションを舵取りし、授業中に学生を能動化させることができる点にある。TBLは、予習、準備確認、応用問題の3つのフェーズごとに進められ、その過程で学生が取り組むやすいように様々な仕掛けが施されている。今回、TBLを活用した授業を試みた。その結果、学生の受け止めは肯定的で、主体的に授業に取り組む様子が伺えた。今後も、より能動的な授業展開ができるよう教育プログラムを検討したい。
著者
鈴木 桂水
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.407, pp.110-113, 2009-01

三浦大根の販売は、天候にもよるが3月中旬まで。通販は、大5本・2000円、中7本・2100円の2種類(送料850円)。三浦大根と季節の野菜を詰め合わせた「冬の野菜セット」(3150円、送料込み)もある。三浦大根の畑の横にある直売所では1本単位で販売している。文・写真=鈴木 桂水甘み豊かな首の部分はフルーツのよう 寒さが増すにつれて美味しくなる大根。
著者
村田 健史 鵜川 健太郎 村永 和哉 鈴木 豊 渡邉 英伸 是津 耕司 北本 朝展 篠原 育 笠原 禎也 能勢 正仁 岡田 雅樹 小嶋 浩嗣 山本 和憲
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.118-124, 2014-05-24 (Released:2014-12-01)
参考文献数
13
被引用文献数
1

本稿では,Web2.0で提案された集合知の概念を学術分野に拡張し,専門知・学術知を提案する.集合知ではインターネット上で一般市民からの情報を収集することで新しい情報を構築するのに対 し,専門知では異なる学術研究情報を融合し,一般社会に向けて情報を発信する.専門知においては,どのような情報をどのように集約し,提示するかが肝要となる.本研究では収集した科学データを融合して表示するための科学データ融合表示ツールを開発した.
著者
久保田 善彦 鈴木 栄幸 舟生 日出男 加藤 浩 西川 純 戸北 凱惟
出版者
日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.11-19, 2006-01-31
被引用文献数
14

子どもたちが理科の授業において,科学者が実践するのと同じように「科学する」にはコミュニティの存在が必要不可欠である。小学校の実験室という限られた空間において同期型CSCLを用いることで,コミュニティの変容と,そこでの科学的実践を考察した。同期型CSCLであるKneading Board(通称KB)の利用によって,これまであまり見られなかった実験中の活動班の相互作用が緊密になった。それによって,お互いをリソースとした学習活動やコミュニティに共通する基準の設定などが行われ,教室全休がコミュニティとして機能していった。また,コミュニティ内では,実験班間の競争,データの正当性や信頼性の確保,批判的な検討,評価基準の作成,基準の運用などの科学的実践が行われていた。同期型CSCLを小学校の理科実験で活用することは,コミュニティへの参加を促し,そこでの科学的実践の支援に有効だといえる。
著者
今田 元 鈴木 堅二 中村 隆一
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.491-494, 1991-06-18
被引用文献数
20

健常者と脳卒中片麻癖患者の男性各12名を対象として,AFOの有無,各自好みおよび最大の歩行速度の組み合わせによる4条件下で3分間歩行時のPCIを測定した.4条件とも患者のPCIは健常者に比べ有意に大きかった.AFO装着により,患者のPCIは減少,健常者は増加した.患者の歩行速度はAFO装着で増加したが,健常考は変化がなかった.最大歩行速度の遅い患者ではAFO装着によるPCIの減少が大きく,歩行速度が正常値に近づくと,その効果は減少した.AFOの効果は,最大歩行速度よりもPCIに鋭敏に反映する.
著者
佐藤 隆徳 畠山 勝徳 石田 正彦 鈴木 徹 塚崎 光 西畑 秀次 飛弾 健一 吉川 宏昭 釘貫 靖久 由比 進
出版者
農業技術研究機構野菜茶業研究所
雑誌
野菜茶業研究所研究報告 (ISSN:13466984)
巻号頁・発行日
no.5, pp.47-54, 2006-03

1)'はくさい中間母本農8号'は,低温をほとんど必要としない長日要求性の極晩抽性系統'つけな中間母本農2号'に日本型ハクサイを交雑し,後代で極晩抽性個体の選抜を繰り返すことにより育成された,結球部形状が日本型ハクサイに近い極晩抽性系統であり,2005年に中間母本登録された。2)'はくさい中間母本農8号'の晩抽性は,既存の晩抽性ハクサイ品種の'はるさかり','晩輝','幸村'よりも高い。さらに,野菜茶業研究所アブラナ科育種研究室で育成した抽だいに対する低温要求性の高い,'はくさい中間母本農6号'より晩抽性の高い系統である。3)'はくさい中間母本農8号'の「球のしまり」はゆるく,「球重」も軽く,ハクサイとしての実用形質は既存の晩抽性品種に比べ劣る。4)極晩抽性'はくさい中間母本農8号'と非晩抽性の'無双'のF1では,抽だいまでの日数(晩抽性の程度)は,両親のほぼ中間の値を示し,さらに同F2ではピークの位置は同じであるが分離しており,それぞれ両親の抽だい性程度に近いものが認められた。5)極晩抽性'はくさい中間母本農8号'と晩抽性でない'無双',さらにF1およびF2における抽だい性の分離状況から,'はくさい中間母本農8号'の極晩抽性には,比較的少数の遺伝子が関与しているものと推定される。6)分離世代であるF2において,'はくさい中間母本農8号'の晩抽性と同程度のものが約10%出現するので,育種操作で多数の個体を扱うことが比較的容易なハクサイの場合,選抜に十分な数の晩抽性個体を得ることが可能である。
著者
野中 尋史 小林 暁雄 坂地 泰紀 鈴木 佑輔 酒井 浩之 増山 繁
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

特許文書中に出現する効果に相当する語(効果語)と技術要素に相当する語(技術語)を軸としてマッピングした「効果ー技術型パテントマップ」は、知財戦略や研究戦略の策定等で重要な役割を果たす。本研究では、効果語と技術語を特許文書中から自動的に抽出し、さらに、重複した意味を持つ語を統合した上で、「効果ー技術型パテントマップ」を作成する手法を提案する。
著者
松田 淳 大津 広敬 藤田 和央 鈴木 俊之 澤田 恵介 安部 隆士
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-18, 2006-03

USERSミッションでは再突入フェーズを利用して,再突入時に発生する衝撃層内の輻射光の分光スペクトル取得実験が行われた.再突入カプセルの先端ノーズ部半径は0.55mで,再突入速度は約7.5km/sであった.高度約90km付近で取得されたスペクトルからは,従来の予測では考慮されていなかったOH,NH,CH等のアブレータと大気構成化学種との反応生成化学種からの発光が支配的であった.そこで,アブレーションを考慮したCFD解析を行い,その影響についての評価を試みた.その結果,壁面付近ではアブレータ起源化学種と大気構成化学種の反応化学種からの発光が無視できないほどの強度になることが示唆された.
著者
田中 元 鈴木 哲也
出版者
学校法人 三幸学園 東京未来大学
雑誌
東京未来大学研究紀要 (ISSN:18825273)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.209-218, 2014

<p> 中高理科教員の免許を取得できる大学の教育系/理学系学部それぞれに於いて化学関連シラバスを調査し、化学用語をノードとしたマップを作成した。今回、マップ作成に当たりノードだけでなくエッジのウエイト評価も行い、マップに採用するノードの選別により妥当性を持たせた。このマップを基に、理学系を教育系の対照とした分析を行い、将来の理科教員に求められている化学リテラシーの姿に迫ろうというものである。結論として、教育系に於ける化学教育はミクロ的領域からマクロ的領域へと理論化学を横断する形を主とし、そこから外れる他の要素の比重は有意に小さいことが挙げられる。ここに見られるものは、化学の使われ方よりも、化学そのものを教えるという目的である。教育系における化学教育の現在の形に於ける改良点、他の方向に向いた発展の可能性が、本研究により示される可能性がある。</p>
著者
櫻井 光広 小林 伸明 北 武司 鈴木 亮一 北村 泰紀
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.66, no.8, pp.1200-1205, 2000-08-05 (Released:2009-04-10)
参考文献数
11

A controller based on inverse system has no countermeasure against modeling error of a control object. On the other hand, one of limiting properties of the linear optimal control by letting a weighting matrix of cost functional tends to infinity has disturbance decoupling property. In this paper, a trajectory tracking control method is proposed by combining an approach based on inverse system with limiting properties of the linear optimal control. The proposed method is applied to trajectory tracking control of two links robot manipulator. Comparative numerical simulations and experiments confirm effectiveness on trajectory tracking control.