著者
勝田 敬一 古関 隆章 曽根 悟
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.121, no.6, pp.705-712, 2001-06-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
5

The train service in Japan looses rapidity, comfort and robustness against delays in morning peak hours especially, and it has been a serious social problem. On the other hand, the cost to purchase land for a new track is very high. An efficient train operation is proposed in this paper. The proposed train operation has substantially high rapidity and train density identical to a quadruple-track line, with a novel train scheduling based on full usage of a triple-track line. The significance of the proposed train operation on a triple-track line has been verified based on the calculations of waiting time and boarding time of passengers. Consequently train operators can keep the rapidity, moreover, raise track capacity by operating express and local trains like knitting on triple-track lines.
著者
山室 信一 小関 隆 岡田 暁生 伊藤 順二 王寺 賢太 久保 昭博 藤原 辰史 早瀬 晋三 河本 真理 小田川 大典 服部 伸 片山 杜秀
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究においては、女性や子ども更には植民地における異民族までが熱狂をもって戦争に参与していった心理的メカニズムと行動様式を、各国との比較において明らかにすることを目的とした。そこでは活字や画像、音楽、博覧会などのメディアが複合的に構成され、しかも複製技術の使用によって反復される戦争宣伝の実態を明らかにすることができた。そして、このメディア・ミックスを活用する重要性が認識されたことによって、外務省情報部や陸軍省新聞班などが創設されることとなった。戦争ロマンの比較研究から出発した本研究は、戦争宣伝の手法が「行政広報」や「営利本位の商業主義」に適用されていく歴史過程を明らかにすることによって、総力戦という体験が現代の日常生活といかに直結しているのかを析出した点で重要な成果を生んだ。
著者
高山 真 沖津 玲奈 岩崎 鋼 渡部 正司 神谷 哲治 平野 篤 松田 綾音 門馬 靖武 沼田 健裕 楠山 寛子 平田 宗 菊地 章子 関 隆志 武田 卓 八重樫 伸生
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.621-626, 2011 (Released:2011-12-27)
参考文献数
7
被引用文献数
9 8

平成23年3月11日に発生した東日本大震災は,巨大な地震と津波により東日本の広い範囲に甚大なる被害をもたらした。東北大学病院では被災地域への医療支援を行ない,漢方内科においても東洋医学を中心とした活動を行なった。ライフラインが復旧せず医療機器の使用が困難な中にあって,医師の五感により病状を把握し治療方針を決定できる東洋医学は極めて有効な診断・治療方法であった。被災直後には感冒,下痢などの感染症と低体温症が課題であり,2週間経過後からアレルギー症状が増加し,1ヵ月以降は精神症状や慢性疼痛が増加した。感冒や低体温に対する解表剤や温裏剤,咳嗽やアレルギー症状に対する化痰剤,疼痛やコリ,浮腫に対する鍼治療・マッサージ施術は非常に効果的であった。人類の過酷な歴史的条件の下に発達した東洋医学は大災害の場でも有効であることを確認した。
著者
高田 英一 森 雅生 関 隆宏 大石 哲也 川辺 聡史
出版者
独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構(旧 大学評価・学位授与機構)
雑誌
大学評価・学位研究 (ISSN:18800343)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.67-80, 2018-03-01 (Released:2019-03-27)
参考文献数
12

本研究では,国立大学における内部質保証のためのIRによる支援の実施状況に関するアンケート調査を行った。調査結果によると,IRの内部質保証への支援は,十分に行われているとは言えない状況であった。また,IR担当の組織・人が存在する大学では,IRによる評価への支援が多く行われていた。しかし,IRによる改善への支援や支援の有用性を高める要因は明確にならなかった。このため,今後,IRの組織・人以外のIRによる支援の有用性を高める要因を検討する必要がある。
著者
嶌田 敏行 小湊 卓夫 浅野 茂 大野 賢一 佐藤 仁 関 隆宏 土橋 慶章 淺野 昭人 小林 裕美 末次 剛健志 難波 輝吉 藤井 都百 藤原 宏司 藤原 将人 本田 寛輔
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

大学の諸課題の数量的・客観的把握を促すIRマインドの形成を目指した評価・IR人材の能力定義、教材の開発、教育プログラムの開発および体系化を行った。そのために単に研究・開発を行うだけでなく、様々な研修会や勉強会を開催し、全国の評価・IR担当者の知見を採り入れた。そのような成果を活かして、評価・IR業務のデータの収集、分析、活用に関するガイドラインも作成し、評価現場やIR現場で活用いただいている。加えて、合計14冊(合計940ページ)の報告書を作成した。この報告書は自習用教材としての活用も意識した構成とし、すべてwebページを作成し公表している。
著者
小泉 日和 横関 隆登
出版者
日本観光研究学会
雑誌
観光研究 (ISSN:13420208)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.15-24, 2020 (Released:2020-10-01)
参考文献数
14

本研究の目的は、「食べ歩き」という言葉を対象に、その概念を明らかにすることである。食べ歩きという言葉は2つの意味がある。つまり食べ物をあちこち食べてまわることおよび食べ物を歩きながら食べることである。このような概念が二分化した時期を新聞記事を用いて検証したところ、1985年に典型を見出すことができた。また、観光学として「食べ歩き」の概念は、“人”、“食べ物”、“店舗”、“地域”、“通過通路”、“滞留通路”で構成されていると考えた。さらに本研究では、「食べ歩き」の概念が有する応用上の意義も考察した。
著者
横関 隆 岡野 裕之 並木 美太郎 高橋 延匡
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.49, pp.1-8, 1990-06-08

本報告では,我々が研究・開発を行っているOS/omicron第3版のファイルシステム内部アーキテクチャ「ソフトウェアバス」について述べる.ソフトウェアバスはハードウェアのコモンバスシステムを参考に考案したもので,OS内部をモジュール化し各モジュールの呼び出しを,バスと呼ばれる仲介手続きを通して行うものである.この結果,OSを構成する各モジュールの独立性を高め,保守・拡張を容易に行うことができる。ソフトウェアバスを導入し,OS/omicronファイルシステムでは,モジュールの交換・単体デバッグが容易に行え,OSのプロトタイピング環境の基礎を実現した.また複数のファイルシステムが共存できるマルチファイルシステムの環境を整えた.This paper describes a "Software Bus" architecture on which OS kernel is constructed with independent modules. The idea of this architecture is based on common bus systems hardware architectures. Each module is accessed through a common bus by internal procedures and it manages many resources uniformly. We have implemented this software bus architecture on a file system of OS/omicron V3, which is designed for super personal computing and Japanese information processing.
著者
小湊 卓夫 嶌田 敏行 淺野 茂 大野 賢一 佐藤 仁 関 隆宏
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

大学における教育では目標設定型の教育が求められている。そこにおいて重要なのは設定された目標に基づいて、どのように評価を行うのかである。そして教学マネジメントにおいては、それを全学的にどのように進めていくのかが課題であるが、米国でのInstitutional Effectivenessを参考に、定期的なプログラムレヴューとそれに基づいた改善計画を提出させる仕組みの構築が重要であることが分かった。
著者
三好 正太 大西 亘 古関 隆章 佐藤 基
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.143, no.3, pp.242-255, 2023-03-01 (Released:2023-03-01)
参考文献数
37
被引用文献数
2

Boost converters are key components of DC power conversion used for electric mobility and renewable energy applications. In addition to constant voltage control of the output, variable voltage control has been attracting attention in recent years for high-efficiency drive of loads. However, the dynamic characteristics of boost converters exhibit nonlinear and nonminimum phase characteristics. Therefore, the inverse model for feedforward control is unstable, making high-precision voltage trajectory tracking control challenging. This study aims to present a noncausal and nonlinear feedforward controller to compensate for the nonlinear and nonminimum phase characteristics of the boost converter and to achieve perfect tracking control with respect to the output voltage trajectory. This study also establishes a method for identifying circuit parameters and deriving the time length of noncausal control input for practical implementation. The effectiveness of this control method is demonstrated by experiments using a boost converter.
著者
高 英聖 古関 隆章 宮武 昌史
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.125, no.12, pp.1084-1092, 2005 (Released:2006-03-01)
参考文献数
15
被引用文献数
22 33

An algorithm optimizing train running profile with Bellman's Dynamic Programming (DP) is investigated in this paper. Optimal running trajectory of a train which minimizes amount of total energy consumption has been produced under fixed origin and destination, stipulated running time and various track profile. Many previous works on this area adopt the numerical techniques of calculus of variations, Pontryagin's maximum principle, and so on. But these methods often meet some difficulties accounting for complicated actual train running preconditions, e.g. complicated functions which describe electrical motive/brake torque, local constraints of the state variable as speed limitations, non-linear running resistance and variable grade profiles. Basic numerical DP algorithm can cope with such comlicated conditions and give the globally optimal solution. But this method consumes too large computation time for practical uses. We have made the improvements for shorter calculation time of whole optimization process and reducing the numerical error. The confined state space and irregular lattice play most important role for them. Dynamic meshing and effective utilization of system memory also realize shorter computation time. The effectiveness of the proposed method is demonstrated using various complicated running conditions.
著者
高田 英一 桑野 典子 森 雅生 関 隆宏 関口 正司 高森 智嗣
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

この研究は、我が国におけるIR及び内部質保証の在り方に関する研究である。この研究で、内部質保証を支援するIRのための人材の教育カリキュラムとデータベースの活用に関する研究も行った。また、IRによる内部質保証の実質化の支援の状況を把握するために、国立大学を対象とするアンケート調査を実施した。調査の結果、IRは内部質保証の支援を十分に実施していないことが分かった。今後は、IRは、個別の課題の調査分析にとどまることなく、全学としての内部質保証システムに位置付けて活用することが重要といえよう。
著者
山下 耕治 赤井 伸郎 福田 健一郎 関 隆宏
出版者
財務省財務総合政策研究所
雑誌
フィナンシャル・レビュー (ISSN:09125892)
巻号頁・発行日
vol.149, pp.202-223, 2022 (Released:2023-02-10)
参考文献数
11

本稿の目的は,水道管路の老朽化や人口減少の進行は,家事用の水道料金にどのように反映されるのか,さらには,口径別か用途別かという料金体系の違いは,水道料金の格差を生む要因であるのかについて実証的に明らかにすることである。パネルデータを用いた検証から,次のようなファクト・ファインディングを得た。 第一に,老朽化した水道管路の割合が高い事業体ほど,家事用の水道料金は有意に高くはなるが,そのパラメータはゼロに近く極めて小さいことを確認した。すなわち,管路の老朽化を見据えた水道料金の設定・改定は機能していないことを示唆するものである。第二に,口径別料金体系を採用している事業体では,用途別の事業体と比較して,家事用の水道料金は高い水準にある。さらに,口径別の事業体では,老朽化した管路の割合が高いほど水道料金が高いことが確認された。すなわち,用途別の事業体では,「家事用」という区分が明示的に存在することで,家事用の水道料金を高い水準に設定・改定することへの反発を招くなど意思決定上の困難性が存在するのかも知れない。第三に,口径別料金体系を採用している事業体は収益性が高く,用途別の事業体は収益性が低いことを確認した。 地方公営企業である水道事業は,独立採算制が原則で,原価に見合った料金設定・改定が求められている。用途別の料金体系を採用することで,水の使用目的により水道料金が異なる状況は,原価に見合った料金設定が機能していないことを意味する。用途別の料金体系は,施設の老朽化や事業の収支を見据えた適正な水道料金の設定・改定を阻む制度的要因になっていると思われ,持続可能性の観点からは,口径別料金体系の導入が望まれる。
著者
藤井 誠 関 隆教
出版者
日本商業学会
雑誌
JSMDレビュー (ISSN:24327174)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.57-63, 2018 (Released:2019-10-29)
参考文献数
41

本稿では,サービス組織における現場従業員(Front-Line Employees:FLE)のクリエイティビティがもたらす負の側面について,探索的事例研究を行う。具体的には,塚田農場の事例を通じて,FLEがクリエイティビティを発揮する顧客を選別してしまうことで,企業が当初想定していたターゲットとの乖離が生じるという現象を「クリエイティビティの意図せざる結果」と概念化することで,クリエイティビティが引き起こす負の1つの側面を見出した。今後の研究の展望として,FLEのクリエイティビティを財務成果へと着実に結びつけるには,FLEのクリエイティビティがどのような局面において財務成果に正の影響を与えるのかを深耕していく研究が必要となることを提起した。
著者
高田 英一 大石 哲也 森 雅生 関 隆宏 小柏 香穂理 劉 沙紀
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.87-93, 2020 (Released:2021-01-31)
参考文献数
7

大学が近年の厳しい経営環境に対応するためには,ステークホルダーの支持を得る必要があり,そのためには,ステークホルダーによる認知の集積である「レピュテーション」を高め管理する取組である「レピュテーション・マネジメント」(reputation management)の取組を進める必要がある.また,その際には,大学のデータマネジメントを担当するIRの活用の取組が有効と考えられるが,いずれの取組の状況も明らかでない.このため,国立大学に対してこれらの取組の現状に関するアンケート調査を実施した.調査の結果から,レピュテーション・マネジメントの重要性が多くの大学で認識されるとともに,レピュテーション・マネジメントに関する取組が実施されていること,また,レピュテーション・マネジメントへのIRの活用の必要性が認識されている状況が明らかとなった.
著者
水関 隆也
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.167-173, 1994-02-25

抄録:反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)の治療は理学療法から神経ブロックまで多種多様である.その発生には外傷後に生じる末梢神経系の血管調節系の不均衡と,交感神経系の過緊張が深く関与しており,浮腫や痛みを生ずるとされている.一方,凍瘡(しもやけ)の発症には寒冷侵襲に対する細動静脈の拡張収縮の不均衡,すなわち交感神経系の機能低下がその原因の一つとされている.両者とも,血管調節系の異常という点で共通点がある.地方によっては古くからしもやけの治療としてよく用いられていた温冷交代浴に着目,RSDの治療に試みた,その結果,23例中,19例に満足すべき除痛効果を得れた.RSDの早期認識,早期治療開始が良結果につながるという一般的法則を覆すものではないが,本法は安全で簡便な治療法で副作用はないのでRSDの治療の第一選択として勧められる.