著者
渡邉 廉也 高橋 宏治 多田 和弘 石村 春令
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.47, no.12, pp.755-759, 2014 (Released:2014-12-22)
参考文献数
8
被引用文献数
1

症例は糖尿病歴10年の65歳女性. 2014年2月上旬, 近医にてインフルエンザBと診断され, オセルタミビル, クラリスロマイシンの内服治療を開始した. 2週間後, 徐々に尿量が低下し, 嘔吐, 全身倦怠感が出現したため, 2月中旬, 当院夜間内科外来を受診した. 来院時検査にて著明な高K血症, 腎機能障害を認め, 緊急透析を施行し入院となった. 2回目の透析後より徐々に, 尿量が改善し血液透析を2回施行し離脱した. その後, 全身状態が軽快し退院となった. 急性腎障害の原因はさまざまであるが, 本症例は受診までの経過, 来院後の検査結果からオセルタミビルとクラリスロマイシンを被疑薬とする薬剤性腎障害が最も考えられた. 両薬剤とも日常診療で頻繁に使用される薬剤であり, 投与後の経過には注意が必要である.
著者
高橋 宏知 中尾 政之 加我 君孝 Thierry Hervé
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.122, no.9, pp.1469-1480, 2002-09-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
40

We employ the independent component analysis (ICA) for multiple-site grand-averaged auditory-evoked-potentials and show its feasibility to interpret the data physiologically. We first simulate near field potential at auditory cortex to examine how ensemble firing activities and synaptic activities generate the potential: both arise biphasic potential and firing activities are followed by synaptic activities by a few millisecond. We then implement ICA to our multiple-site auditory-evoked middle latency responses (MLR). The simulation and previous reports suggest that ICA successfully extract from the data three significant components, that are cortical firing activities, cortical synaptic activities, and far activities. ICA also shows how these compo-nents contribute to MLR waveforms and suggests how typical MLRs are generated: MLR only with Na-Pa-Nb appears when both synaptic activities and firing activities are sufficiently large: the No-Po-Na-Pa-Nh complex appears when both are not so large; and the NA-PA-NB-PB-NC complex appears when both are sufficiently small.
著者
大和 雅之 秋山 義勝 中山 正道 小林 純 長瀬 健一 高橋 宏伸 清水 達也
出版者
東京女子医科大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

成長因子を固定化可能なヘパリン固定化温度応答性細胞培養表面を新たに開発し、肝細胞シートの作製に応用した。従来よりも少ない成長因子の量で肝細胞シートが作製でき、さらに肝特異的な機能がより長期的に維持されていることも明らかにした。パターン化温度応答性細胞培養表面の作製技術を開発し、神経組織構築ための基盤技術として応用した。また、光照射重合を利用した新規な温度応答性細胞培養表面技術の開発にも成功した。ロボット工学技術を取り入れることで、共培養細胞シート作製や細胞シート移植、積層化を支援するための装置、デバイスこれら技術を組み合わせることで、簡便にかつ高速な軟組織作製への応用が期待できる。
著者
内藤 昌 大野 耕嗣 高橋 宏之
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.182, pp.65-75, 90, 1971-04-30
被引用文献数
1

Continued from the previous number, this paper especially deals with the architecture of the Fushimi-castle. The contents are as follows. I. The Buildings and the composition of the Fushimi-castle. 1. The Tenshu (Donjon) 2. The keeps and the gates 3. The residence (The main hall, etc.) II. The formal Shogunate visit and the Daimyo's residence for it. And in short, the establishment of the model of the Samurai's residence in the early Modern Era can be traced to the time of the Fushimi-castle.
著者
内田 信裕 小松 理 高橋 宏
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
年次学術大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.210-213, 2006-10-21
参考文献数
10

NSFもNIHも機関としての独自のミッションを有している。また、独自の書類審査方法および書類審査基準を有している。今回、両機関のミッションと書類審査方法および書類審査基準とを検討したところ、両機関の「独自のミッション」と「独自の書類審査方法および書類審査基準」は密接に関連していると考えられた。
著者
石川 秀樹 大谷 悦久 梶山 正明 真梶 克彦 高橋 宏和 仲里 友一 濱本 悟志
出版者
筑波大学附属駒場中・高等学校研究部
雑誌
筑波大学附属駒場論集 (ISSN:13470817)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.61-81, 2002-03

氷河性海面変動に伴う更新統の海成層である千葉県北部の下総層群木下層(12 ~13 万年前)から寒流系および暖流系の貝化石が多産する。中学3 年の課題研究として、選択者に地層から貝化石を採集させ、化石に関する基本的な作業および考察を行わせた。 …
著者
高橋 宏圭 安村 禎明 上原 邦昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.386, pp.31-36, 2011-01-17

本稿では,ブログから注目話題の早期発見を行う手法を提案する.本手法では,一部で話題になりその後全体に広まった注目話題の出現頻度推移から学習することで,一部で話題になっているものが注目話題に発展するかを判別する.学習には十分な量のラベル付きデータを確保する必要があるが,このためには膨大なコストがかかる.そこで半教師付き学習を用いて注目話題を早期に発見する手法を提案する.本手法ではまず,ブログをカテゴリに分類し,そのカテゴリ内で盛り上がった話題を抽出する.抽出した話題を今後ブログ全体で盛り上がる候補として,分類器で今後盛り上がるかどうかを判別する.実データを用いた実験の結果,半教師付き学習によって注目話題の分類器を作成可能であることを示した.
著者
生田 恵子 高橋 宏子 勝家 美江子
出版者
松本短期大学
雑誌
松本短期大学研究紀要 (ISSN:09107746)
巻号頁・発行日
no.16, pp.111-123, 2007-03

本大学の看護学科は、看護の専門性を駆使し、人々がその人らしく「生きる」「生活する」ことを支援できる所謂「地域に根ざした福祉に強い看護師の育成」を教育目標に平成18年4月に開学した。教育の目標達成に欠かせないカリキュラム内容については検討に検討を重ね、それに相応しい教育課程・科目の入ったものを作成し、それを下に授業を開始している。今後はこのカリキュラム内容の妥当性・効果について検証をし、より良いものにしていく必要がある。そう考えていたところへ前期に「人権と福祉」「看護福祉論」を受講した学生が授業中モデルとして上げられた施設でボランティアをしたいとの申し出があり、それを実現することができた。体験後その学生から「地域に根ざした福祉に強い看護師」とはどんなことかが実感できたとの報告があった。その実感には、本看護学科の教育内容をよりよくするための示唆が含まれていたので、他の関連事例を含めて検討をした結果、教育内容見直しに必要な多くの示唆を得ることが出来たので報告する。
著者
塩谷 雄二 嶋田 豊 松田 治巳 高橋 宏三 寺澤 捷年
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.823-831, 1995-04-20
被引用文献数
2 1

駆〓血生薬であるサフランの薬理学的作用を明らかにする目的で,まず投与前に性成熟期の12人の健常女性の月経期,卵胞期,黄体期で11-dehydro TXB_2,血小板凝集能, 血液粘度, 血液生化学の検査を行った。月経期では卵胞期または黄体期に比べ,血液粘度,血小板凝集能, 11-dehydro TXB_2の上昇と平均赤血球容積(MCV)の増加を認めた。このことから血液粘度を上昇させる要因としてMCVの増加による赤血球変形能の低下が考えられた。月経期では子宮内膜のPGE_2が最高値を示すことから,MCVの増加にPGE_2が関与していることが推測された。次いで6例の対照群には白湯を投与し(約4週間),他の6例にはサフラン振り出し液を投与し(約4週間), これらの指標の変化を比較検討した。サフランは月経期においてMCVと血液粘度を明らかに低下させたことから,血液粘度の低下の要因にはMCVの減少による赤血球変形能の改善が関与しているものと考えられた。また血中エストロゲンが低値の卵胞期において11-dehydro TXB_2を低下させた。〓血病態においては全血粘度が上昇していること,血小板のトロンボキサン合成が冗進していることが報告されているが,サフランはこれらの指標に対し明らかな作用を持つことから,駆〓血作用を有することが健常の性成熟女性-C示された。
著者
高橋 宏和
出版者
筑波大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2007

研究目的:福島、栃木、茨城県にまたがる八溝山地の周辺には、新第三系の砕屑岩や火山砕屑岩が厚く堆積し、またこれらの地域は日本海の拡大に伴う、いわゆるグリーンタフ火成活動の縁辺部でもある。八溝由地の中央にある鷲ノ子山塊の東側、茨城県大子・山方地域の浅川層と大宮地域の桜本層および玉川層には、熱帯ないし亜熱帯性の門の沢貝類化石動物群中の内湾干潟を占めたArcid-Potamid群集カミ認められ、その年代は16Ma付近である。(高橋,2001)。今回、鷲ノ子山塊の北西側にある栃木県馬頭地域の小塙層におけるArcid-Potamid群集の内容とその年代を明らかにするのを目的とした。研究方法・内容:1981年以来数度にわたり馬頭地域の地質調査を行ってきた。これまで、小塙層最下部よりCrassostreaなどの潮間帯砂礫底種、下部の灰緑色凝灰質細粒砂岩からAcila submirabilisなどの浅海砂泥底種、上部の浮石質凝灰岩よりGloripallium crassiveniumなどの岩礁固着性種を採集した。研究成果:馬頭地域東部の冥賀に分布する小塙層最下部の火由礫を含む浮石質凝灰岩中に挟在する浮石を含む灰色泥岩より、Geloina sp., Terebralia sp., Vicarya yokoyamai,"Vicaryella" notoensis, Cerithideopsilla minoensis, Tateiwaia tateiwai, T. yamanariiなどのArcid-Potamid群集の主要構成種が産出し、栃木県側では初めての報告である。GeloinaやTerebraliaの現生種はマングローブ・スワンプに生息し、他の沿岸砂底種を伴わないことから、この貝化石群集は、マングローブ林の海側外縁部の潮汐低地付近を占めた現地性に近い群集であると考えられる。また、近くに植物根を含む泥岩も見られることから、後背湿地の存在も推定される。小塙層最下部のArcid-Potamid群集の産出年代は、宇佐美ほか(1996)による浮ノ遊性有孔虫のOrbulian datumと田中・高橋(1998)による石灰質ナンノ化石からN8/N9境界付近の15.2Maあたりと推定される。これは明らかに他地域のArcid-Potamid群集の産出年代より若く、グリーンタフ火成浩動の末期で日本海の拡大が終了に近づく頃である。一方、茨城県との県境である馬頭地域大山田の新第三系は茨城県大子地域から連続しており、今回、大山田下郷の浅川層下部のサンドパイプに富む砂質泥岩からCerithideopsilla sp.を、灰色泥岩から"Ostrea" sp.を、れきを含む凝灰質砂岩から門の沢貝類化石動物群の代表的な浅海砂底種のDosinia nomurai, Siratoria siratoriensisを採集した。また、上部の泥岩からは沖合泥底種のConchocele bisectaを得た。しかしながら、Arcid-Potamid群集の主要構成種は今のところ採集できていない。これらの地層の上位には巨礫を大量に含む礫岩が不整合に覆っている。この礫岩は馬頭地域の小塙層には見られないもので、おそらく小塙層の堆積前に形成されたものと思われ、大きな造構運動、たとえば棚倉破砕帯や日本海拡大の影響が示唆される。
著者
大久保 つや子 柴田 学 高橋 宏 山田 恭央 栢 豪洋 本田 武司 青野 一哉 川越 昌宜 長岡 成孝 武田 康男
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.1116-1121, 1988-12-28
被引用文献数
3

歯科領域でのカートリッジ方式による局所麻酔において,血液の逆流現象を調べ,注射に際して特別な吸引操作を行わずとも,血液が容易にカートリッジ内に逆流し,残液を汚染することをつきとめた。1. 1.25%ポンタミンブルー液中に,注射針の先端を浸漬した状態でカートリッジ局麻液0.8mlを一定速度で押し出し,加圧を停止し指先をハンドルから浮かせた状態にしたとき,カートリッジ内に逆流してくる色素を定量する逆流模擬試験を行った。市販カートリッジ用注射器7種について比較した結果,7種すべての注射器に逆流が認められた。逆流色素量と頻度からしてFujisawa aspirating syringe>Citoject>Fujisawa type II>JM syringe>Trixylest>BDN carupule syringe>Peri-pressの順であった。また,市販4種のカートリッジについても,逆流現象を比較した。この場合も,1種を除くすべてに高頻度,高濃度の色素逆流を認めた。2. 歯科診療3機関より回収した,使用済カートリッジの残液について,色素結合法による蛋白の定性,定量を行った。324サンプル中85例(26.2%)に蛋白陽性を認めた。3. 使用済カートリッジ残液について,ヒトヘモグロビンを,酵素免疫測定法によって定性定量した。99サンプル中24例(24.2%)に陽性を認めた。以上のことから,局所麻酔用カートリッジでは,注射時に血液が高濃度,高頻度に逆流することが確認されたので,残液を他患者に再使用することは,エイズ,B型肝炎感染防止の立場より,厳禁すべきことが示唆された。
著者
高橋 宏幸
出版者
京都大学
雑誌
西洋古典論集 (ISSN:02897113)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.151-184, 1994-03-30

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。The second choral ode of Seneca's Troades denies the existence of life after death, saying that nothing is after death and death itself is nothing. This view of death is inconsistent with the mood of the chorus in the rest of the play, especially at the commos where they are in grievous mourning. This paper attempts to interpret the inconsistency as representing a psychological conflict in the chorus' minds, and thereby characterizing their tears as fletus cum sapientia, in contrast not only to those of the turba in Act 5, but to Andromacha's and Hecuba's in Acts 3 and 4 respectively. The commos in Act 1 is led by Hecuba's impatient urge, "lamenta cessant?"(63), answered by the chorus, "non rude vulgus lacrimisque novum/ lugere iubes... non indociles lugere sumus"(67-8, 82), because not a day has passed when they did not shed tears since the Trojan War began ten years before. Why, then, had they ceased weeping at this moment, just after the fall of Troy, which should have most naturally evoked their most painful lamentation? The reason for this hesitation of the chorus about lamentation at the beginning of the commos should be sought for in the second choral ode, because it is, as Owen(1970a) has convincingly demonstrated, represented as simultaneous with the event in Act 1, and therefore we can assume that the thoughts expressed there is also in the chorus's mind at the commos. The ode, with a suspicious questioning about life after death(A : 371-81) and its definite negation as a fancy(A' : 397-408) in the outer frame, balances an end-of-the-world image reminiscent of ekpyrosis(B : 382-9) with similes of smoke and cloud scattered by the winds which recall Lucretian passages(B' : 392b-5), embracing in the center the sententia that the dead are nowhere(C : 390-2a). Therefore, the two imageries (B-B') are structurally represented as closely counected with each other and unfolding the chorus's thoughts. No doubt the fall of Troy has brought image B to the chorus's minds, and image B' is recurrently used of the fall of Troy(cf. 17-21, 1053-5 ; Aisch. Ag. 818, Eur. Tro. 128-9, 1320-1). Then, here it seems to be implied that the chorus, experiencing the fall of Troy, has come to the wisdom on life and death, and that is the inner voice which held back the chorus from weeping. We may compare with Andromacha. She, for whom Hector was Troy itself, had fallen into apathy at his death, and subsequently had been incapable of mourning(409-17). Bearing in mind this wisdom, which denies the existence of the dead, however, the chorus resumes lamentation, in compliance with Hecuba's urging. To consider the mourning the chorus puts on, it first should be compared with the tears shed by the people in Act 5 who gather to watch the deaths as if acted on the stage(spectator : 1087 ; theatri more : 1125). The same words are used for those people(turba : 1077, 1081, 1099, 1119 ; vulgus : 1078, 1093, 1128, 1143) and for the chorus(turba : 63, 409 ; vulgus : 67, 81), but the former is just a crowd moved by transient emotions while the latter call themselves non rude vulgus lugere(67f.), non indociles lugere(82). These expressions suggest that, unlike the turba in Act 5, in their weeping they are eruditae and doctae, that is, having philosophical learning, which probably refers to the learning to be expressed in the second choral ode. When the chorus resumes lamentation with all the wisdom, their tears will be given great weight, as they come from the eyes with profound insight into life and death. We can also see the chorus flentes cum sapientia, looking upon the stage throughout the play, standing in a sharp contrast with the illusions or misunderstandings involved in Andromacha's and Hecuba's tears for their children, as is examined below. Schetter has ingeniously illustrated Andromacha's illusion about her husband's power to save her son in Act 3. She suffers another illusion when she bids her son farewell in tears. She must have believed that her words could relieve him from fear of death(789b-91), but his cry to her "Miserere, mater"(792), ironically sounds as if he was afraid of his mother as an enemy threatening his life, for it echoes the very words the mother herself used twice to supplicate Ulixes to spare her son : "miserere matris"(694, 703). In Act 4, Polyxena's soul, describes Andromacha, is mighty enough to be joyful(laetus) in knowing her doom(945), while, according to the usual interpretation of the text we have in the MS, Hecuba sees tears burst from Polyxena's eyes and tells her to be joyful(laetare) (965b-7a). To solve this inconsistency, most modern editors except Zwierlein have accepted Richter's suggestion that 11. 967-8 be put after 978, attributing the tears to Hecuba and providing an answer to Helena's words in 1.978. This transposition, however, does not fulfill the purpose since it still remains that the person who is already joyful is urged to be joyful. We should begin again by considering the incongruity as it is. At the same time that Polyxena happily hears her fate, Hecuba faints and falls down(949-50), so we can imagine that she has had no time to notice Polyxena's reaction. Soon she returns to life(954), but there is no indication that she has stood up. Here we may compare with Eur. Tro. 462ff., where, after Kassandra is taken away, Hekabe falls down, declines a hand offered by the chorus to help her rise, and chooses to remain lying because that posture is fitting for her mishaps which she now begins to tell. For Hecuba here also it is natural to lie down, probably with her eyes cast down, while she weeps over her sufferings and wishes for her soul to slip away(955-64a). If so, she is not yet likely to look at Polyxena. And the moment she utters the word funeral, tears come down(remitte funus inrigat fletus genas : 965), as if the thought of the funeral has drawn out the tears. The situation here seems that Hecuba, buried deep in grief and remembering innumerable funerals she has attended, sees Polyxena standing on Achilles's tomb for her wedding-funeral in an illusory vision : there she sheds tears for Polyxena, and encourages her to rejoice because she believes her daughter must be in great sorrow as she herself is. Andromacha's following words (Nos, Hecuba, nos, nos, Hecuba, lugendae sumus : 969) sound appropriate to recall Hecuba from such a vision back to reality : she is trying to wake Hecuba by calling her name twice and make her aware by triple repetitions of "us" that it is not Polyxena, who will have her resting place, who should be grieved, but rather the Trojan women including Hecuba who will be taken to unknown lands. If Hecuba has come to herself after this call, and is somewhat relieved to see Polyxena's appearance, then it is understandable that there is no mention of her until Pyrrhus appears to take her away.
著者
横山 裕 小野 英哲 稲垣 太郎 高橋 宏樹
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.60, no.478, pp.35-44, 1995
被引用文献数
7 1

The change of evaluation of floor slipperiness resulted from the change of gait with aging was investigated in this paper. At first, we developped an outfitting equipment for the young to simulate geriatric gait. Secondly, the sensory test was carried out using young panels with and without the equipment. The psychological scale of evaluation relating to slipperiness of sample floors employed for the test was constructed. Then, C. S. R which was the physical value corresponding to slipperiness was measured using "O-Y Pull Slip Meter". Thirdly, based on the correlation between the psychological scale and C. S. R, the difference of the aged from the young in evaluating slipperiness was investigated.