出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.921, pp.46-48, 2010-03-08

サッカー場のスタンドを支えるPCa(プレキャストコンクリート)製の段梁から、重さ3.5kgのコンクリート片がはく落した。スタンドを構成する段床が温度収縮し、接合部を介して段梁に水平力が加わったとみられる。 さいたま市のサッカー場「NACK5スタジアム大宮」で、東側のスタンドを支えるPCaの段梁の側面上部にひび割れが見つかったのは2009年10月31日のこと。
著者
田野 大輔
出版者
京都大学
雑誌
京都社会学年報 : KJS
巻号頁・発行日
vol.6, pp.23-40, 1998-12-25

Die >>Asthetisierung der Politik<<, von der W. Benjamin in seinem Kunstwerk-Aufsatz gesprochen hat, zeigt sich deutlich im Nationalsozialismus, besonders in seiner spektakularen Inszenierung der Reichsparteitage. Diese asthetische Leistung des Nationalsozialismus laBt sich nicht allein auf hohle Propaganda zuruckfuhren, sondern auf seine Fahigkeit, tatsachlich Realitat zu schaffen, mit der er die breite Masse faszinierte. Benjamin hat behauptet, daB die >>Asthetisierung der Politik<< eine hemmungslose Ubertragung der Thesen des >> L'art pour l'art<< auf die Politik bedeute und im Krieg gipfle. Seinem Kunstwerk-Aufsatz zufolge bedeutet sie aber auch den kunstlichen Aufbau des >>schonen Scheins<< in der Politik, die Spektaklisierung der Politik durch die Massenmedien. Wie Goebbels sich bewuBt war, war die nationalsozialistische Politik daruber hinaus eine >>bildende Kunst des Staates<<, die mit dem Ziel der Schonheit die Masse formte und die Realitat als ein >>Gesamtkunstwerk<< gestaltete. Hier entstand das aus dem Menschenmaterial aufgefuhrte Monument, das S. Kracauer das >>Ornament der Masse<< genannt hat. Dieses Monument wurde weiter von E. Junger theoretisch als >>die Gestalt des Arbeiters<< gepragt, und in der Tat beherrschte es die politische Offentlichkeit des NS-Regimes. In diesem Bild sah die Masse sich selbst ins Gesicht, identifizirte sich damit und verlieh ihm dadurch erst Realitat, anders gesagt, sie bildete sich daran selbst zu einem Monument. Somit laBt sich schlieBen, daB sich die nationalsozialistische Herrschaft nicht auf rein propagandistische Manipulation durch den Fuhrer stutzte, sondern auf eine Realitat des Asthetischen, die durch die Integration der Masse gestaltet war und mit der sie sich identifizierte.
著者
榎本 百利子
出版者
東京大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2008

本研究では、ハスを使った工芸品作りの現状を調査し、関連するハスの利用法、加工法を整理して体系化するとともに、児童など工作、加工の経験の少ない者でも利用できるような形で情報の公開を進めることを目指した。児童や未経験の市民でも参加できるような体験学習への応用を念頭に置き、工芸品の中でも比較的制作の容易なものを選び、その作業手順を整理して提示することとした。従来、ハスを材料とした工芸品といえば、ハスの生きた植物体の利用が主で、枯れた植物体はほとんど利用されていなかった。実際にハブの栽培を行っている現場では、生のハスの葉や花を採取することは時に生育への影響もあり得るためになかなか行えないが、逆に枯死体は秋から冬に多量に発生して処分に困るくらいである。このハスの枯死体に着目し、工芸品への加工に役立てることを考えた。まず花蓮の既存の利用法について、インターネットや文献等により調査を行った。その中で実施が容易と判断されたものについて、現地に赴き作成過程を検分し、さらに自ら実際に作成することによって、実施可能性を評価した。ハスの既存の工芸品としては、ハスの葉柄の繊維を利用した織物、花托を利用した人形やランプ作り、ハスの葉や花托を利用した染色加工、花托や茎を利用した衝立や置物などがあった。ほかに食品や入浴剤、香料などへの利用もあったが、それらは工芸品としての範疇を超えると考えられたため、ここでは取り上げなかった。これらのハスの利用が盛んな土地として、花ハスの栽培で有名な南越前市〓旧、南条町)に着目した。同町では工業的に、蓮の葉を練りこんだうどん、蓮の葉茶、入浴剤が作られており、町内の温泉施設でハスを利用した他の加工品とともに販売されている。ここを訪問して、織物および染色の工程や施設、その他作業に必要な事項について視察させていただいた。織物は、7月下旬から9月にかけて蓮の葉柄を収穫し、加熱薬品処理、乾燥、繊維をよる等様々な過程を経て得られた糸を材料として作られていた。染色には、花托と葉が用いられていた。葉については、夏に収穫した葉を冷凍保存し、染色に用いると説明を受けた。視察の結果、糸を取り出すことは未経験者にとっては容易ではないと考えられたため、本研究の目的にかなう工芸品として、布の染色に注目した。夏の間にハスの紅色の花弁を集めて乾燥保存しておくとともに、秋から冬にかけて花托と、枯葉を葉柄をつけたまま採取した。また、夏に葉を採取してハスの葉茶を作っておいた。これらから色素を抽出した。花弁は食用酢でもんでから、他のものは特に何の前処理もせずに煎じ、染色液を得た。媒染液には焼きミョウバン液を使用した。染色の対象となる布としては、一般的によく染まるといわれている絹(オーガンジー)のほか、ウール、綿(ガーゼ、シーチング)、麻、さらに対照としてポリエステルのオーガンジーを準備した。綿と麻に関しては、豆乳で漬け込む前処理を実施したものも準備した。染色を行った結果、絹、ウールがよく染まり、続いて前処理をした綿、麻、未処理の綿、麻の順に成績がよかった。ポリエステルは染まらなかった。染色液としては、花托が一番濃く染まったが、染色への使用が難しいとこれまでいわれてきた花弁も、酢を使用することで染色材料として利用できることが確認された。児童・生徒を含む一般の市民のかたがたを対象として、ハスを利用した工芸品づくりの体験学習を行う場合、染色はそれほど複雑な作業を必要とせず、また特別な機器もいらないため、比較的実施が容易である。ただし、個々の工程に比較的長い時間を要することと、熱湯の取り扱いを伴うことから、児童を対象として行う場合には実施の上でこれらの問題点を解消するための工夫が必要であると考えられた。ハスに関心をお持ちの、比較的年配のかたがたを対象とした体験学習には適した題材であろうと思われる。
著者
松本 秀明
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.72-85, 1981-02-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
16
被引用文献数
9 18

仙台平野における沖積層の堆積構造を明らかにするため,野外調査・ボーリング資料解析および14C年代測定を行なった.これをもとに約1万年前以降の海岸線変化を復元し,後氷期の海水準変化との関係から仙台平野の地形発達を考察した. 仙台平野の沖積層は堆積環境の違いをもとに8層に細分される.とくに海成層の堆積状態に注目し,海域変化を復元した結果,後氷期の急速な海水準上昇による海域の最拡大期は,阿武隈川の埋積谷においては海水準が-10mに達する7,900年前,名取川・七北田川の埋積谷においてはそれぞれ海水準が-7m, -5mに達する7,500年前, 7,200年前にあり,その後は陸側からの土砂による海底埋積速度が海水準上昇速度を相対的に上まわることにより,海水準は上昇しながらも陸域の拡大によって海域は後退し,現在に到るものと考える.
著者
水戸 博之 西村 秀人 重松 由美 寺澤 宏美 野内 遊 渡辺 有美
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本プロジェクトは、ラテンアメリカを中心にスペイン語諸国とポルトガルが公用語であるブラジルの言語教育と相互理解の諸相を、狭義の学校教育のみならず音楽や食文化さらに政治社会等、様々な視点から考察を試みたものである。5年間の計画において、ラテンアメリカ(アルゼンチン・ブラジル等)を中心に計6件の海外調査と各専門分野の講師を招聘した5件の講演会を開催した。それら研究の概要は、冊子あるいはNAGOYA Repositoryに第3年度に中間報告書、第4年度に4年間の講演録、そして最終年度に最後の2年間の活動が掲載されている。
著者
北村 智 脇本 健弘 松河 秀哉
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.129-132, 2013

本研究では実践共同体としての学術共同体に対するネットワーク分析によるアプローチを試みる.特に学習としての正統的周辺参加に着目し,共同体における参加者の「位置」を定量的に表現する手法として中心性を採用する.中心性からみた共同体における参加者の「位置」の変化と,共同体における参加者の役割獲得の関係を分析し,実践共同体に対するネットワークアプローチの妥当性について検討する.
著者
安田 咲子 岡本 栄司 阿部 亨
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.54, pp.17-22, 1998-05-29

近年,インターネットおよびディジタルAV機器の普及により,誰にでも簡単にディジタル著作物を複製することが可能となった.これに伴い,著作物の著作権を巡っての問題が発生しつつある.これに対し,著作権保護の目的で,画像中に別の画像を隠蔽する電子透かし技術について最近研究が行われている.この中でも,画像の周波数領域に透かし情報を隠蔽する方式は,透かし情報の除去が困難であり安全性が高い.しかしこのとき,安全性と画質とのトレードオフが問題となり,そのために透かし情報を特定の周波数帯域に正確に埋め込むフィルタを考える必要がある.そこで本稿では,周波数分離特性の優れたフィルタであるQMFを用いた電子透かし隠蔽法を提案し,その安全性と画質の関係を計算機実験により検証する.In recent years, the progress of Internet and digital AV equipment makes copying of digital contents easy. From this reason, copyright troubles have become a subject of discussion. In order to protect the copyright of digital contents, watermark techniques that hide the copyright information into an image are researched. Especially the method that hides watermark into the frequency domain of an image has the high security, because it is difficult to remove the copyright information from the watermarked image. In this method, a trade-off between the security and the quality of the image comes into problem. In this article, we propose a novel method for hiding watermark with QMF, and evaluate the security and the quality of the proposed method.

1 0 0 0 OA 日本中世史

著者
原勝郎 著
出版者
富山房
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1906
著者
菊池 誠 長坂 一郎
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌論文集 (ISSN:13488724)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.354-358, 2004-03-05 (Released:2011-12-28)
参考文献数
37

Entity concepts and related definitions and axioms in General Design Theory are analyzed, and the paradoxical phenomena about General Design Theory is explained. Then, by investigating entity concepts in Abstract Design Theory, a mathematical theory of design based on the philosophy of General Design Theory and a mathematical theory of information flow, it is shown that entity concepts in these design theories correspond to noun phrases in Montague Semantics, a formal semantics of natural language. This is an application of linguistics to design theory, and a new phase of correlation of design theory and theoretical computer science through Montague Semantics can be expected from these investigations.
著者
菊池 誠 長坂 一郎
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌論文集 (ISSN:13488724)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.142-146, 2006-01-05 (Released:2012-01-13)
参考文献数
24

The aim of design theory is to investigate the domain-independent natures of artifacts and design activities. The notion of function is important in design theory since design specifications are described in terms of functions, but it is not easy to define functions because the notion is closely related to our subjective intentions. In this report, we shall analyze the paradox of General Design Theory in in order to show the importance of the concept of function in a design theory, and we show that the concept has a correspondence with the notion of meanings of natural language expressions. Then, we give a formulation of the notion of function by using Situation Semantics which corresponds to Simion's definition of an artifact as an interface between its inner and outer environments. These arguments show the relationships between design theory and natural language semantics.
著者
新井 保裕
出版者
東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻
雑誌
言語情報科学 (ISSN:13478931)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-17, 2011-03-01

일본과 한국에서 중요한 커뮤니케이션 도구로 사용되어지는 휴대폰 문자에서는, 규범에서 벗어난 표기가 많이 사용되고 있지만, 이에 대한 대조 연구는 거의 이루어지지 않고 있다. 본고에서는 그러한 휴대폰 문자 언어에 대한 일한대조연구를 고찰하고자 한다. 또한 선행연구에서와 달리 계량적 분석을 사용함으로써, 사용자의 언어 사용 의식 및 전략을 규명하고자 하였다. 분석 결과, 첫째, 일본에서는 일본어화자의 비쥬얼 커뮤니케이션 지향성이 반영되어, 다양한 문자를 사용하는 경향이 있음이 나타났다. 둘째, 한국에서는 일본보다 탈규범적인 표기가 많이 사용되며, 본 조사의 대상인 대학생들 사이에서는 휴대폰 문자 언어 정착도가 높음을 시사되었다. 셋째, 남성은 여성에 비해 그러한 표기를 많이 사용하지 않는다는 경향이 일한 공통으로 나타나, 남성의 수용도가 낮다는 것을 알 수 있었다. 마지막으로, 그러한 남성도 수신자가 여성인 경우에는 표기의 사용 수를 증가시켜, 여성의 커뮤니케이션 사타일로의 시프트가 일어날 가능성이 있다.
著者
平井 芽阿里
出版者
國學院大學
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、本土在住の沖縄県出身者の家族とコミュニティに付加された「沖縄人」、「沖縄」という表象を、コミュニティに所属する個々人の日常的実践の分析を通して改めて多元主義的(Pluralism)視点から再検討することである。同時に、本土在住の沖縄県出身者と故郷との宗教的連帯の実態を解明し、最終的に移住者の家族とコミュニティに関する理論構築を目指すものである。平成26年度は、過去2年に行った本土在住の沖縄県出身者の家族とコミュニティに関する基礎的なデータの整理と分析に加え、追加調査として、沖縄での2回の実地調査および愛知県在住の沖縄県出身者個々人へのインタビュー調査を行い、同時に成果取りまとめと理論構築のための文献資料調査も行った。調査については、4月から翌年3月にかけて、毎月開催される愛知県在住の沖縄県出身者が加入する愛知沖縄県人会連合会の「愛知の沖縄調査会」に参加し、愛知県の沖縄系コミュニティに所属する個々人の移住経歴や移住動機についての調査を行った。この調査の成果は、研究成果に基礎的なデータとして反映できただけでなく、愛知県在住の沖縄県出身者の記録として、「愛知の沖縄調査会」へも還元する予定でいる。また4月から12月にかけて、愛知県名古屋市在住の沖縄県出身者個々人へのインタビュー調査を広く行い、貴重なデータ収集が可能となった。11月には、沖縄県宮古島で移住者と故郷との宗教的連帯に関する補足調査を行い、大きな成果を得ることができた。
著者
中村 督
出版者
現代史研究会
雑誌
現代史研究 (ISSN:03868869)
巻号頁・発行日
no.58, pp.65-74, 2012
著者
森田 敏 野並 浩 和田 博史
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では,日本型とインド型の多収品種の収量構成要素,乾物生産,光合成を比較解析するとともに,新たに考案した動的なメタボローム解析手法(炭素安定同位体解析とオービトラップ質量分析法とを組み合わせたブドウ糖のアイソトピック比の解析)により,茎の澱粉動態の品種間差を解析した.その結果,インド型品種の北陸193号が出穂後に茎から穂へ炭水化物が速やかに転流するのに対して,日本型品種モミロマンでは,出穂後も茎内の澱粉集積が継続しており,出穂後も茎がシンクとして機能していることが強く示唆された.以上のことから日本型多収品種では,茎での炭水化物の子実への分配遅れが収量制限要因になっている可能性が考えられた.
著者
坂井 聡 宮崎 英一 武藏 博文 小方 朋子
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

障害のある子どもに対して、ICTを導入するためのアイデアを提案した。また、学校において導入することができるアプリケーションを企業と共同で完成させ、障害のある子どもの学習やコミュニケーション支援に活用できるようにした。作成したアプリ等はインターネット等からダウンロードして使うことができるようにしている。
著者
西野 學 吉本 真樹 守山 知子 上坂 裕允 池田 聡恵 吉村 郁恵 片田 圭一 大浦 渉 浅利 香 西 耕一 内山 伸治
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.426-426, 2003

【はじめに】COPD患者に対する包括呼吸リハビリテーション入院プログラム施行中に状態が悪化する症例を最近続けて経験し,リスク管理の難しさを再認識させられた.どのような状況で状態悪化が助長されたかについて検討したので報告する.【方法】1999年5月より2002年11月までに当院にて包括呼吸リハビリテーション入院プログラムを施行したCOPD患者のカルテを遡及的に調査し,状態悪化の有無,状態悪化をもたらしたと考えられる要因に関して検討した.【結果】2年7ヶ月の期間に33名が入院プログラムを終了していた.その内2名は合併疾患の治療のためにプログラムが途中で中止されていた.残る31名の内3名に状態悪化によるバリアンスが発生し,その内1名は入院中に死亡,2名はプログラムが一時休止され予定より延長されて終了していた.その3名の経過および初期評価時点での医学的データ等を以下に記す.<B>症例1</B>;79歳男性,身長168cm体重43kg,努力性肺活量(FVC)2.72L,一秒量1.36L,6分間歩行テスト( 6MWT)距離480m.7月下旬よりプログラム開始,週末毎に外泊繰り返し15日目入浴後に悪寒戦慄,発熱を認め肺炎合併.22日目死亡.入院前は過負荷の運動習慣があった. <B>症例2</B>;70歳男性,身長150cm体重45kg,FVC1.57L,一秒量0.64L, 3L酸素投与下6MWT距離300m.7月末よりプログラム開始,4日目より息切れ感じ始め10日目に熱発,肺炎を合併しプログラムを中断,再開しても外泊後微熱出現することあり3週間延長にて終了. <B>症例3</B>;74歳男性,身長158cm体重42kg,FVC1.92L,一秒量0.61L,6MWT距離440m.9月末よりプログラム開始,週末毎に外泊繰り返し22日目に熱発,肺炎を合併し6週間の中断の後再開して終了.外泊時家が寒かったとのこと.またその後の外出や外泊後に微熱発現傾向あり.入院前は月2回以上の頻度で体調をくずし近医を受診していた.【考察】今回の3症例においては1)運動に対してのモーチベーションが高すぎる,2)体調不良の自覚が不十分,3)生活環境の変化時に体調不良となる,という傾向が見られた.高齢の慢性呼吸器疾患の方はもともと日常生活上の活動性が低いため,環境の変化や急激な運動は予備力のない身体に過度のストレスを与えることになり,自覚症状の乏しい患者ではその傾向がさらに強くなる.これに対し医療者側としては,1)患者の体調を考慮した至適運動処方の徹底,2)気温・湿度など環境因子への配慮,3)より頻繁な他職種との情報交換,等によって患者の体調を管理する必要がある.包括呼吸リハビリテーション施行上の運動強度設定は高負荷での報告が多いが,今回の経験から,低めの設定でむしろリスク管理を徹底させる方がより賢明と思われた.
著者
黒田泰三著
出版者
中央公論美術出版
巻号頁・発行日
2007
著者
高野 牧子 堀井 啓幸
出版者
山梨県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

身体表現による幼小連携カリキュラム構築の基礎資料を得ることを目的に、日本、イギリス、キューバでインタビュー及び実態調査を行った。その結果特にイギリスでは、(1)小学校開始を低年齢化した「レセプションクラス」の遊び中心から徐々に学習へとつなぐ「なだらかな」接続、(2)接続期の人的支援体制、(3)信頼関係に基づいたダンス教育のおける専門家の活用の実態を明らかにした。このような幼児期から小学校への教育内容の連続性は、現在の日本では未着手であり、今後「幼小連携」のカリキュラム構築にむけて、貴重な資料となったと研究成果を評価する。