著者
白石 和行 Klokov Valery
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.778-790, 1997-11

日本南極地域観測隊に大型航空機を導入して大陸間航空路を設けることの可能性を研究した。昭和基地, やまと山脈近傍の雪面や青氷上に, 車輪で離発着できる固い滑走路を建設できる場所を検討した結果を, その建設方法の概略や発着できる航空機の性能などとともに示した。さらに, 東南極航空網計画を国際的に推進することの必要性を説いた。
著者
高屋 亜希 山下 一夫 千田 大介
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

1990 年代末に出現した中国都市文化について、従来の研究では文化産業政策や消費の理論から語られることが多く、産業化以前の具体的な状況はほとんど解明されていなかった。中国都市文化の創作を動態的に理解するためには、産業化以前から文化活動に関わった若者たちの動きやその作品を把握する必要がある。本研究は、中国都市文化を都市の若者たちによる文化活動、若者たちが創り出す作品という観点から分析し、都市の若者たちがどのように海外の大衆文化に触れ、新しい都市文化を形成していったかを、ロックやライトノベルを例に明らかにした。
著者
上田 毅 濵上 知宏 福本 陽二 中村 誠一 澤田 隆 清水 哲 遠藤 昭博 浅井 泰雅
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.846-850, 2011 (Released:2011-10-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

症例は62歳,男性.多発結腸癌および直腸癌に対しD3郭清を伴う直腸切断術が施行された.総合所見がf-StageIIIaであったことから補助化学療法としてカペシタビン単独療法を外来にて開始した.内服開始4日目,歩行困難,全身倦怠感,精神錯乱にて再来され,脳MRIにて白質脳症と診断された.薬剤の中断と対症療法により数日で症状は軽快しMRI所見でも白質脳症に伴う変化は消失した.薬剤性の白質脳症は様々な抗腫瘍薬で発症が報告されているが,カペシタビンによる白質脳症の本邦報告例は無い.自験例ならびに海外の報告からは,内服開始から発症までの期間が数日間と短い傾向があり,初回投与の際に十分な注意が必要と思われる.
著者
清水 忠重
出版者
神戸女学院大学
雑誌
論集 (ISSN:03891658)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.1-20, 1993-03
著者
Dong-Bin Kim Yong-Seog Oh Ki-Dong Yoo Jong-Min Lee Chan Seok Park Sang-Hyun Ihm Sung Won Jang Byung Ju Shim Hee-Yeol Kim Ki Bae Seung Tai-Ho Rho Jae-Hyung Kim
出版者
一般社団法人 インターナショナル・ハート・ジャーナル刊行会
雑誌
International Heart Journal (ISSN:13492365)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.183-187, 2010 (Released:2010-06-15)
参考文献数
28
被引用文献数
11 21 20

Smoking is associated with increased plasma homocysteine levels, and both are associated with an increased risk of cardiovascular disease. However, little information is available on the effects of passive smoking on the level of homocysteine in nonsmokers. We analyzed the data of self-reported never-smokers (aged ≥ 20 years, n = 3,232), who were from the Third National Health and Nutrition Examination Survey. We quantified the passive nicotine exposure by dividing the never-smokers into quartiles as based on the serum cotinine values. Multiple linear and logistic regression models were used to determine any independent relationships between serum cotinine concentration and levels of homocysteine, vitamin B12, and folate. An elevated homocysteine level was defined as a concentration greater than the 80th percentile. A reduced folate or vitamin B12 level was defined as a concentration less than the 20th percentile.After adjusting for age, gender, body mass index, race, folate and vitamin B12 levels, increased cotinine levels (quartile III and IV) were found to be associated with hyperhomocysteinemia. There was a strong nonlinear increase in the serum homocysteine levels across the quartiles of cotinine. Multivariate analysis showed that age, male gender, non-Caucasian, low levels of folate and vitamin B12, and increased serum cotinine (quartile II-IV) were independently associated with elevated homocysteine levels. In conclusion, these findings indicate that passive smoke exposure in never-smokers is positively and independently associated with plasma homocysteine levels in a dose-dependent manner. These findings may help further determine the link between passive smoking and cardiovascular events.
著者
佐佐木 智絵
出版者
近大姫路大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

慢性心不全患者が活動と休息のバランスを自らアセスメントするために必要なアセスメント項目を抽出する事を目的に、8名の慢性心不全患者を対象に質的探索的研究を行った。その結果、活動の仕方に関する4つの意味と11のアセスメント項目が抽出された。本研究からは、休息は活動の一つの仕方であり、活動と休息のバランスとは患者が活動の仕方を選択した結果得られるものであること、患者は活動の意味を達成するために活動をマネジメントしていると考えられるため、患者が持っている活動の意味に沿った指導の必要性が示唆された。しかし限られた対象者数からの結果であり、アセスメントツール作成のためにはさらに例数増やした検討が必要である。
著者
渡部 洋 曹 亦薇
出版者
東京大学教育学部
雑誌
東京大学教育学部紀要 (ISSN:04957849)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.253-256, 1993-03-30

The effects of handwriting on scoring essay tests were explored. The data were obtained from a newspaper company. The examinees were the applicants for the company jobs, and they were asked to write a small essay under the title of "About nation". The essays written by the applicants were copied and are called "handwriting" in this paper. The same paper were typed by a word-processor and are called "word-processed" in this paper. Five university or school teachers rated the essays. It was found that 1. there were no consistent differences between the averaged scores of handwriting and word-processed essays. 2. there were significant differences among rators.

1 0 0 0 静岡市史

著者
静岡市役所編
出版者
静岡市
巻号頁・発行日
1969
著者
宮崎 謙一 石井 玲子 大串 健吾
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.780-788, 1994-10-01
被引用文献数
2 1

単独に提示された音の音楽的音高名を音高コンテクストとは無関係に絶対的に同定することができる絶対音感の能力は、従来から音楽に深い関わりを持つ能力とされてきた。しかし音楽が本質的に相対的音高関係の上に成り立つものであることを考えると、この絶対音感の能力が音楽にとってどのような意義を持つものであるかが問題となる。そこで、絶対音感を持つ音楽専攻の大学生が、相対的音高関係をどのように認知するかを調べる目的で実験を行った。絶対音感テストの結果から、被験者を3グループに分けた。実験課題は、音譜で視覚的に提示されたハ長調の7音メロディと、ハ長調、1/4音低いホ長調及び嬰ヘ長調の3通りのいずれかの調で聴覚的に提示された7音メロディとが旋律的に同じか違うかを判断することである。実験の結果、どのグループもハ長調でメロディが提示された場合に比べて他の調で提示された場合に正答率が低下し、反応時間も長くなるという結果が得られた。また、正確な絶対音感を持つグループでは、絶対音感と巧妙なストラテジを組み合わせて判断したものが多くみられた。これらの結果から、音楽的音高処理において絶対音感が持つ問題点について考察した。
著者
香川 秀太 茂呂 雄二
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.346-360, 2006-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
30
被引用文献数
2 1

本研究は, 密接に関連する状況間の移動と学習に関する状況論的な諸議論に新たな知見を追加するため, 看護学校内学習から周手術期の臨地実習へ移動する看護学生の学習過程を検討した。研究1では観察を行い, 「校内では, 学生は, 根拠に基づいて看護することの重要性が実感できず, その学習が希薄になってしまう傾向にあるが, 臨地実習に入ると, その重要性をより実感して厳密に実施することを学習する。それはなぜか。」という問いを設定した。研究IIでは, 実習期間終了直後の学生に半構造化面接を実施し, 修正版グラウンデッドセオリーに基づく分析を行い, この学内と臨地の差異の背景と考えられるものの一つを,【時間の流れ】の相違 (異時間性) として概念化した。臨地では, 学生の現在の行為が未来の患者の容態変化と繋がっている (共時) 上, 学生は, 患者の変化のつど, 継続的に行為を調整していく (通時) が, 学内では, 学生の現在の行為は看護対象の未来の容態変化ではなく, 合格・不合格と繋がっている (共時) 上, 対象と行為の関係が一時点で終わる (通時)。こうした異時間性が, 根拠立ての重要性の実感の差異を説明することが示唆された。

1 0 0 0 OA 巻頭言

著者
中村 百合子 ナカムラ ユリコ
雑誌
St. Paul's Librarian
巻号頁・発行日
vol.26, pp.1-2, 2011-03-31
著者
中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.84, no.9, pp.643-648, 2001-09-01
被引用文献数
25 3

近年の移動通信の進歩はすさまじいものがある.その中で第3世代以降の変調方式がどのようなものになるのか注目されている.高速, 広帯域な伝送が可能で, かつ周波数効率の高いものが望まれる.本稿ではそうした中で何かと議論の多いOFDMとCDMAの融合方式を分かりやすく解説する.まず, OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)とCDMA(Code Division Multiple Access)の両変調方式に関して別々に取り上げ, 最後にそれらが融合した方式について解説する.
著者
堀内 謙二
出版者
一般社団法人日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.3-23, 1994-01-17
被引用文献数
1 1

抽象解釈は,プログラムの様々な特性を解析するための手法を統一するものとして提案された理論的な枠組である.1977年にCousot達によって提案されて以来,様々な言語に対する解析の応用例が研究されている.論理プログラムに限ってみても,そのバックグラウンドにあたる意味論や抽象化される領域などによって様々な分類ができる.しかし,ほとんどすべてのアプローチを「プログラムの意味を不動点で与え,それを抽象化する」という同じ範疇に入るものと見ることができる. 本稿では,論理プログラムを対象とした様々な抽象解釈の手法について,簡単な例をまじえて解説する.なお,論理プログラムの基礎的な用語に関しても,unificationなどのような基本的操作を除いて,簡単に説明してある.
著者
末野 利治
出版者
東海大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

実験1: 白内障患者血清中のヒト水晶体上皮蛋白に対する抗体価目的、方法;白内障患者血清中の抗水晶体蛋白抗体が何であるのか確かめるため、白内障患者より採取した水晶体上皮蛋白を抗原とし、患者血清と正常人血清とをウェスタンプロット法にて検索し、患者血清で反応性の高い抗体を調べた。結果;ヒト血清との反応は非特異性のバンドが数多く検出されるが、約70kDa及び30kDaの位置のバンドは、患者血清でより濃く染まり、正常人血清と比べ有意に検出された。結論;正常人血清に比べ上記分子量蛋白に対する抗体価が白内障患者血清で高く、白内障患者に特異的な抗体と思われた。今後の研究計画;上記の抗体に対する抗原を抽出し、実験動物に免疫し、産生された抗体が水晶体上皮細胞に毒性があるかを調べる。実験2: 水晶体器官培養下での抗体の水晶体嚢透過性目的、方法;昨年度は抗水晶体上皮蛋白抗体添加した水晶体器官培養下で、水晶体上皮細胞の障害度をトリパンブルー染色法にて検索し、間接的に抗体の嚢透過性を証明したが(国際白内障研究会(平成9年11月)および日本眼科学会総会(平成10年4月)で報告)、本年度は、同じく抗水晶体上皮蛋白抗体を添加したラット水晶体器官培養後、凍結切片を作成し、酵素抗体法を用い水晶体嚢を透過した抗体を検出し、抗体が水晶体嚢を通過することの直接的な証明を試みた。結果;現在までのところ培養後の水晶体上皮細胞に抗水晶体上皮蛋白抗体の存在が認められない。現在条件を変え、また、酵素抗体法に工夫を加え、検索中である。
著者
中村 壽雄
出版者
千葉商科大学
雑誌
千葉商大論叢 (ISSN:03854558)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.317-326, 2014-09
著者
西原 理恵子 柳 美里
出版者
新潮社
雑誌
新潮45
巻号頁・発行日
vol.26, no.12, pp.138-148, 2007-12