著者
山崎 宣次 森廣 浩一郎
出版者
中部学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

児童の学習や生活の評価に関する観点と,教員が表現する語彙は一体的と考え,所見や「よいこと見つけ」から抽出した特徴単語を用いて,評価観点の偏りとその解消への気づきを促す支援の実現可能性を検討することで、教員の評価についての力量形成がなされると考えた.所見から効率的で簡明に特徴単語が抽出できる提案手法について比較検証し、提案手法が既存手法と遜色ない特徴単語を抽出できることがわかった.また,提案手法による特徴単語を教員に提示することで,所見記述の固定化を避けられるだけでなく,記述の語彙のレパートリを増やす可能性が示唆された.このことで,評価項目の固定化が解消され,教員の評価力量形成が期待される.
出版者
日経BP社
雑誌
日経バイオビジネス (ISSN:13464426)
巻号頁・発行日
no.15, pp.63-65, 2002-08

まず、UNIXのコマンドを実行するウインドウを開くため、下の図Aのように、Macintosh HD→Applecations→Utilities→Terminalの順番でターミナルを起動する。このターミナルで、以後の操作を行う。
著者
小島 智恵子
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、日本とフランスの原子力教育の歴史について比較した。初等・中等教育に関しては、日本が学習指導要領に基づき原子力教育を推進してきたのに対し、フランスでは原子力教育に積極的に関与してこなかった。一方原子力技術者教育に関しては、フランスは原子力庁付属機関の核科学技術研究所にて、半世紀以上徹底した専門家教育を遂行してきた。原子力大国である日本とフランスは、異なったアプローチで原子力教育を行ってきたが、その歴史的背景を分析した。
著者
正田 義彰
出版者
学習院大学
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-14, 1978

学習院男子高等科では希望者を対象とする海外での英語研修を、49年度から夏休みを利用して米国ハワイ州のオアフ島で毎年続けていますが、過去4回の参加者は合計163名に達し、ユニークな学校行事として注目されています。57名という多数の学生が参加した今夏(52年度)は、後述のごとく組織を改めて内容を画期的に充実させたことによって、そのプログラムはほぼ確立したといえを段階に達したので、これを機会にこのセミナーの概要を御紹介したいと思います。
著者
唐帆 健浩
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.117, no.6, pp.782-787, 2014-06-20 (Released:2014-07-12)
参考文献数
18

「飲み込む際にむせる」 「飲み込みにくい」 という嚥下障害を疑うような症状の患者は, 耳鼻咽喉科を受診することが多い. 日本耳鼻咽喉科学会が編集した 「嚥下障害診療ガイドライン」 には, 耳鼻咽喉科一般外来で行う嚥下障害の診療指針が示されており, 診療所などの耳鼻咽喉科一般外来を担当する医師が自ら, 基本的な診察と嚥下内視鏡検査を経て, 嚥下障害患者への対応を決めることを推奨している. すなわち, 自身で嚥下指導・訓練を行うか, より専門的な医療機関へ紹介するかを判断することになる. 一般外来で施行が可能な嚥下指導や嚥下訓練にはかなりの制限があるが, 対象を絞ることで対応は可能となる. 一連の診察および検査を行った結果, 嚥下内視鏡検査で何らかの異常を認めるが明らかな誤嚥がなく, 精神・身体機能は嚥下指導を行う上で十分に維持されている患者, 例えば, 液体嚥下の際に, 軽度の喉頭流入を認めるだけの, 認知症のない高齢者などが対象となる. 加齢により, 嚥下動態にはさまざまな変化がみられ, これらが相互に作用して, 代償ができなくなる高齢者は少なくない. 嚥下指導とは, 食事に適した食事環境, 姿勢・頭位や食形態の工夫など一般的な誤嚥予防や対応策を説明することである. 嚥下訓練とは, 嚥下動態を考慮して機能の改善を図り, 安全な経口摂取を目指す訓練である. 嚥下指導や訓練は, 条件を満たせば診療報酬を算定することが可能である. 医師の指導のもとに看護師や准看護師が, 口腔ケアや嚥下指導を行う場合にも摂食機能療法として算定できる. 一般外来で嚥下障害のトリアージを行い, 自身で嚥下指導と訓練を行うには, 知識と技量がある程度必要である. 経験が不十分であれば, 日耳鼻嚥下障害講習会等にて, 嚥下機能評価や嚥下訓練の手技を学ぶことが望ましい. 耳鼻咽喉科一般外来で, 嚥下障害診療が広く行われるようになることを期待したい.
著者
佐藤聡 小川智也 新城靖 吉田健一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.17, pp.1-6, 2014-05-15

筑波大学に割り当てられている IP アドレスの中で運用していないセグメント宛の通信は運用上破棄していた.この破棄されたパケットのうち TCP/22 番ポート宛のパケットをハニーポットにて処理することにより,筑波大学の IP アドレス内に設置されている ssh サーバにどのような攻撃があるかの解析を行ったのでその結果を報告する.Packets to IP addresses which are not used in University of Tsukuba was dropped at campus-central routers for normal operation. Among these dropped packets, the packets to TCP/22 port are processed with a honeypot. And we analyzed what kind of trend for unsuitable access to ssh servers with the IP address of University of Tsukuba is. In this paper, we report the results of analysis.
著者
藤田 尚則
出版者
創価大学
雑誌
創価法学 (ISSN:03883019)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.49-92, 2004-03
著者
Yukio Ozaki Yoko Takeuchi Miyuki Iwato Satomi Sakazono Hiroshi Okubo
出版者
園芸学会
雑誌
Journal of the Japanese Society for Horticultural Science (ISSN:18823351)
巻号頁・発行日
pp.CH-073, (Released:2014-07-18)
被引用文献数
1 4

The origin of a spontaneous triploid asparagus plant from crosses of 2x × 2x was investigated by SSR and flow cytometric analyses. One hundred and twenty-four progeny were obtained from crosses between a diploid female ‘Gold Schatz’ and a diploid male ‘Hokkai 100’. SSR analysis proved that two and one genes were transmitted from the maternal and paternal parents, respectively, at each SSR locus of one progeny, 07M-61, whereas one gene each was from the female and male parents in the other diploid progeny. Triploidy of 07M-61 was confirmed by flow cytometric analysis. It was suggested that the triploid plant was derived from fertilization between an unreduced egg and reduced sperm nuclei, given its SSR genotypes. It was also suggested that the unreduced maternal gamete was derived from first division restitution (FDR) or second division restitution (SDR) with chiasma occurrence during meiosis. There were no noticeable morphological differences between the triploid and diploid progeny.
著者
三浦 元喜
出版者
九州工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

視覚モデルへの直感的な操作から対応するソースコードを生成して提示するシステムAnchorGarden の有効性について検証を行った. 2011 年にメソッド呼び出しやデータ構造,返却値の可視化を実現したが,統計的な有効性は十分検証されていなかった.そこで大学2 年生の C 言語学習者約 100 名を対象とし,分数クラスのオブジェクト状況を図示する問題について,システム利用群の正解率は未使用群に比べて有意に高かった.このことから,オブジェクトの状況を操作しつつ,自動生成されるソースコードを観察することにより,ソースコードの表す意味を短時間のうちに,直感的かつ正確に理解できることを確認した
著者
松岡 瑞樹
出版者
筑波大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

(研究目的)現在日本での生食用トマト消費量は、過去15年間、ほぼ横這いであるが、国内の生食用トマト栽培面積がH10年と比較するとH25年には11%低下している。今後、栽培面積が低下し続ける傾向にあるので必要量を供給するために、単位面積当たりの生産量を向上させる技術を持つことが必要不可欠である。本研究ではトマトの低段密植栽培をする際に、鉄の直管を組み合わせた幅0.65m×長さ13.5mの高設ベンチに、雨樋(㈱タキロン製, 幅0.2m×長さ12.0m)を乗せ、培養液をポンプでくみ上げ循環させる方式による高生産性トマトの栽培研究を実施した。現状では、品種が麗容の場合、栽植密度を6000株/10aとした上で、3段栽培で年3作収穫した結果、25.4t/10aのトマト果実収量を得ることができた。しかし作型、品種、栽植密度の更なる改善で生産性の向上が見込めることから、年間収量を30t/10a以上でBrix6%以上のトマトを生産することを目標とし、マニュアル化を進めた。(研究方法)品種については、麗容、麗夏、桃太郎ファイト、桃太郎グランテ、カリオーソ、ピノッソの6品種を使用した。栽植密度は、6000株/10aの慣行区と10000株/10aの超高密度区を設定し試験を行った。作型については、3段栽培で年3作栽培する慣行区と2段栽培で年4作栽培する夏季栽培リスク分散型の処理区を設け栽培を行った。(研究成果)栽植密度10000株/10aにおいて、麗容→カリオーソ→カリオーソ→ピノッソの順に年4作2段収穫栽培した際に、収量が30.4t/10aでBrix5.9以上であった。販売率が88.6%であり、この作付けが最も品質と収量に優れていて有効であると考えられる。同様の作型により全て麗容で栽培を行うと32.8t/10aで最も収量性が高いが、販売率が50.4%で夏季の裂果や冬至の日照不足による乱形果が多くなり販売率に問題がある。秋冬時期の密植栽培は、光環境が非常に悪く晴天の日でも0μmol/㎡/sとなる期間が長く、乱形果や小果の発生が麗容や桃太郎系統の品種に多く見られる。今後は、株元の摘葉量、摘葉時期、LED照射による光環境の改善により単位面積当たりの収量性と品質の向上に向けて研究を進める予定である。
著者
新井 範子
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

エンターテイメント財の消費の意識を探るための調査や実験を行った。エンターテイメント財の消費をファン行動としてとらえると、行動の継続性を形成しているものは対象に対する魅力よりも、自分の過去の行動の一貫性や投資意識が大きく影響していることがわかった。また、エンターテイメント財を活用した戦略としてプロダクトプレースメントを取り上げ、実験を行い、コンテンツへの関与の度合いによって、影響力が大きく異なることを実証した。
著者
松元稲穂 著
出版者
彩雲堂
巻号頁・発行日
1926
著者
鍋倉 賢治 榎本 靖士 門野 洋介 品田 貴恵子 白井 祐介 丹治 史弥 小林 優史
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

長距離走は、有酸素性能力(最大酸素摂取量、乳酸性代謝閾値、走の経済性の3要因)によってパフォーマンスの大部分を説明できると言われている。本研究では、レース中の生理応答、縦断的な体力測定などから中・長距離走のパフォーマンスと体力特性について検討した。中距離走の場合、有酸素性能力だけでなく無酸素性能力の貢献も大きく、また、体力特性に応じたレース戦略が重要であることが明らかとなった。一方、優れた長距離ランナーでは、3要因の中でも走の経済性の貢献が特に大きいこと、そして脂質をエネルギーに利用する能力が優れていることが明らかとなった。
著者
西尾 文彦 近藤 昭彦 中山 雅茂
出版者
千葉大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

寒冷な大気状態で降る雨や霧雨(着氷性降水)が付着凍結する雨氷現象は、森林被害や構造物・送電設備の倒壊被害を発生させる。本研究では、日本における着氷性降水の気象学的および気候学的な特徴の解明を目的として、(1)気候学的な特徴の把握(総観規模の特徴)、(2)発生条件の形成過程の解明(局地規模の特徴)、(3)大気の熱力学的構造の解析(雲物理規模の特徴)の観点から解析と研究を行った。そして、着氷性降水の発生予測手法を提案し、地上降水種(降雪・雨氷・凍雨・雨等)の地域分布の予測手法の可能性を示した。(1)では、中部地方以北の内陸山間部と関東地方以北の太平洋側平野部で着氷性降水の発生率が高く、着氷性降水の発生に関する季節変化と経年変化、地上気圧配置の特徴について示した。(2)では局地解析より、内陸山間部では盆地地形による寒気滞留が発生気象条件の形成に寄与し弱風下で発生し、太平洋側平野部では内陸からの局地的な寒気移流が関与して風を伴って発生するのが特徴である。この違いにより、太平洋側平野部では雨氷表面における負の熱フラックスが大きく、雨氷が発達しやすい大気状態にある。(3)では、熱力学的な理論計算により降雪粒子の融解条件と雨滴の凍結条件を求め、これと地上の露点温度の条件から着氷性降水の発生を予測する方法を提案した。推定された地上降水種の地域分布は、関東平野の事例における実際の降水種の地域分布に良く一致した。本研究では、着氷性降水の現象解明から発展して予測手法へ導く極めて独創性のある研究成果であると考えています。
著者
高橋 弘樹 大幢 勝利 高梨 成次
出版者
独立行政法人労働安全衛生総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

平成21 年に労働安全衛生規則が改正され、新たに墜落防止用の幅木等を足場に設置することが義務付けられたが、現行の風荷重に対する足場の設計指針は従来の足場を対象としているため、規則改正後の幅木等を設置した足場に対応しているかは不明である。本研究では、風荷重に対する規則改正後の足場の倒壊防止を目的として、規則改正後の幅木等を設置した足場を対象に流体解析と風洞実験を行い、幅木の高さと足場の風力係数の関係について検討した。研究の結果、幅木を設置した単体の足場の風力係数の値は、幅木の高さにほぼ比例することが分かった。更に、これらの結果をもとに、幅木を設置した単体の足場の風力係数の計算方法を提案した。
著者
伊東 敏光
出版者
広島市立大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

「不在」とは、「本来その場所に在るべきものがそこに無い状態」を意味するが、本研究に於いてはその「不在」の概念が、いかに美術家の制作意欲の源となり表現に可能性を与えて来たか、また鑑賞者には共通の意識として作品との交点を提供して来たか、という二つの観点から20世紀後半に活躍した美術家の作品および関連資料の調査を行ってきた。今年度の研究では昨年の研究対象作家の中から、アントニー・ゴームリー/Antony Gormiey、ルイーズ・ブルジョア/Louise Bourgeois、ヤン・ファーブル/Jan Fabreの3名に焦点を絞り、彼等の生い立ちや経験と、作品との関係についてさらに分析をおこなった。また今年度特に注目した作家は、1970年代の現代美術界においてカリスマ的存在であったドイツ人彫刻家ヨセフ・ボイス/Joseth Beuysである。ボイスは第二次世界大戦参戦中にクリミアで撃墜され、猛吹雪による寒さで生死の境をさまよっている時に現地の遊牧民に救われた体験を持つ。帰還後彼は、獣脂やフェルト等自身にその体験を喚起させる材料を使って、彫刻制作やパフォーマンスをおこなった。ボイスは生涯の芸術活動を通して、我々の社会に欠けている見えない存在を具現化しようと試みた作家であるが、その創造性とそれが社会に受け入れられた背景に「不在」という認識で本研究者が捉えている概念が大きく関わっている。さらに1933年のソ連邦生まれのイリア・カバコフ/Ilya Kavakovや、1950年イタリア生まれのエンゾ・クッキ/Enzo Cuoohi、その他ヤニス・クネリス/Jannis Kounellisu、ブルース・ナウマン/Bruce Nauman、日本の村岡三郎等の作家についても調査、研究をおこない、冒頭に記した二つの観点から考察をおこなっている。また本研究における「不在」という概念そのものについても意味と領域について考察を続けている。なお本研究においては、「不在」をテーマとした実験的作品制作を合わせておこなっており、平成11年度中に公開展示する予定である。