著者
谷口 和成 村田 隆紀 山崎 敏昭 笠 潤平 岩間 徹 萬處 展正 内村 浩 藤田 利光 宮永 健史
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育学会年会物理教育研究大会予稿集
巻号頁・発行日
no.22, pp.62-63, 2005-08-06

アドバンシング物理研究会(京都・和歌山)では,イギリス「アドバンシング物理」について検討を行い,高校生を対象とした公開講座においてそれを実践する中で,日本の物理教育における探究学習の在り方やカリキュラムについての研究を行っている。今年の公開講座では,ASコース前半の「デザイナーマテリアルズ」をテーマとして取り上げる。そこでは,物質(材料)は金属,ポリマー,セラミックス,複合物などのクラスに分類され,機械的,光学的,電気的性質についての簡単な各種材料試験から,最新の「物質科学」の話題に至るまでが取り上げている。これらの内容を実践的に検討した結果,生徒が工学的観点から物質を探究できるような工夫がなされていることが明らかになった。それらの結果をふまえ,今年の公開講座の目標や展開について述べる。
著者
山浦 逸雄 矢嶋 征雄
出版者
信州大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1996

研究計画最終年度は前年度に引き続き、樹木の接地インピーダンス測定法の改良を行い、4電極法による測定法を導出するに至った。これにより初めて、樹木の接地インピーダンス測定が実用化の域に達したので特許出願を行った。次に、本学附属大室農場の天蚕用クヌギ林において、研究計画初年度(平成8年度)より準備した、組織と結合が十分安定している電極を用いて、幹電位の連続測定を1998年6月より開始した。幹電位変化には1日周期の変動がみられたため、その発現原因についてまず調査した。気温との相互相関関数を計算し検討した結果、24時間周期で変化する幹電位は、電極と植物組織との界面に生じる分極電圧の温度依存性が主原因であると推測された。浅間山火山活動と電位変化の比較については、電位観測期間中浅間山には特に目立った活動はなく比較に至らなかった。一方、地震については1998年8月から9月にかけて上高地地震が発生した。上田地方で震度1以上の有感地震(最高2まで)に対し、幹電位との比較を行ったが、地震発生前後においてとくに変わった電位変動は見られなかった。ただし、地震発生時には枝の揺れによるノイズと考えられる電位変動が記録されたこともあった。1999年1月23日には上田地方で本年度最大の揺れを感じた大町の地震(震度3、M4.7)においても、何らの異常電位も見出されなかった。一方、98年7月1日には長野県北部地震(震度2、M4.7)があり、上述のノイズによるものとみられる電位変化が記録された他、約20時間前に通常の電位波形の中に大きな単相性のhumped waveがみられた。しかし,1回だけの現象でこれが何に由来したかは不明であった。樹木の大地センサとしての可能性については、以上の研究を通じ根の接地インピーダンスや幹電位測定手法が本研究によって確立されたので、これらを手がかりにさらに研究を進めることが必要とされる。
著者
弥吉 菅一
出版者
大阪学芸大学国語国文学研究室
雑誌
学大国文 (ISSN:02882159)
巻号頁・発行日
no.7, pp.39-43, 1964-03
著者
村上 勇介 狐崎 知己 細谷 広美 安原 毅 柳原 透 重冨 恵子 遅野井 茂雄 新木 秀和 幡谷 則子 二村 久則 山崎 圭一 新木 秀和 小森 宏美 後藤 雄介 佐野 誠 幡谷 則子 二村 久則 箕輪 真理 山本 博之 山崎 圭一 山脇 千賀子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

発展途上地域で最も早い時期から「民主化」と市場経済化を経験したラテンアメリカにおいて、近年、政治が最も不安定化しているアンデス諸国(ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラの5ヶ国)に関し、現地調査を踏まえつつ、ポスト新自由主義の時代に突入したアンデス諸国の現代的位相を歴史経路や構造的条件を重視しながら解明したうえで、近年の動向や情勢を分析した。そして、5ヶ国を比較する研究を行い、対象国間の共通点と相違点を洗い出し、事例の相対化を図り比較分析の枠組を検討した。
著者
松本 龍介
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2007

水素が材料の強度を劣化させる水素脆化はよく知られた現象である.水素エネルギーを安全に利用するためには,水素脆化のメカニズムの解明は非常に重要である.本研究では,水素と格子欠陥との相互作用に着目することで鋼材中での水素の役割に関する研究を行った.様々なシミュレーション手法を駆使した解析の結果,水素が格子欠陥を増殖し易くさせたり,運動性を大きく変化させることが明らかになった.
著者
松本 龍介
出版者
九州工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

機械材料の高性能化や高度な構造健全性の要請のため,ミクロスケール構造変化に立脚した力学モデル構築の試みが盛んになされている.中でも代表的なアプローチとして,量子計算から原子間相互作用力を定義し,分子動力学法による欠陥構造のダイナミクスの理解を経て,離散転位動力学法による転位構造と力学特性の関連の解明へと繋げようとする一連の研究が挙げられる.しかしながら,離散転位動力学問題の単なる大規模化によってマクロな構造解析を実施することは非現実である.本研究ではこの問題点を突破するために均質化理論に基づく解析手法の開発を行なった.初年度は,連続体解析における代表体積要素内に周期境界条件を仮定した離散転位動力学問題を格納することで,連続体によるマクロ問題と離散転位動力学法によるミクロ問題を結合したマルチスケール解析手法の定式化を行なった後,それを用いて弾性体粒子を分散させた1滑り系の金属基複合材料の塑性変形挙動の解析を行った.本年度は,それに引き続き,転位が介在物内に侵入できるように,理論及び解析プログラムを拡張した後,転位源の活性化及び,介在物への転位のパイルアップと侵入挙動と,応力-ひずみ曲線との関係を異なる寸法の介在物に対して明らかにした.さらに,2滑り系に拡張し,多結晶体の塑性変形挙動と粒径及び転位構造との関わりに関する解析を行った.そして,転位が粒界を横断するメカニズムを離散転位動力学法に導入することで,降伏応力と加工硬化係数に対する粒径効果が適切に導入されることを明らかにした.
著者
清水 茂雅 堀口 明日香 山崎 浩司 川合 祐史
出版者
北海道大学大学院水産科学研究院 = Research Faculty of Fisheries Sciences, Hokkaido University
雑誌
北海道大学水産科学研究彙報 (ISSN:13461842)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.37-42, 2009-08-03

Recovery of heat-injured vegetative cells and spores of Clostridium perfringens was evaluated on selective media, CW Egg-yolk agar with kanamycin (ECW+A), Tryptose sulfite cycloserine agar(TSC+A)and modified Handford agar (mHFA). As a result of heat treatment at 54℃ for 15 min, viable counts of C. perfringens vegetative cells on a selective medium (ECW+A)was significantly less than those on non-selective media. This means C. perfringens vegetative cells should be in an injured state. Comparing of the three selective media, TSC+A was the best growth and recovery of heat-injured C. perfringens vegetative cells. Recovery on ECW+A was 1 log CFU/ml less than that on TSC+A. Supplementation of TSC+A with sodium pyruvate (0.1-0.5%) further enhanced recovery and detection of heat-injured C. perfringens vegetative cells, and its efficacy was the highest on TSC+A supplemented with 0.3% sodium pyruvate. Supplementation of TSC+A with sodium pyruvate did not affect recovery of heat-injured (95℃, 2 or 60 min) C. perfringens spores. These findings suggest that TSC+A is the most favorable medium for enumeration of C. perfringens and supplementation with sodium pyruvate improves recovery and detection of heat-injured C. perfringens.
著者
松本 龍二
出版者
九州大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

前年度までに、テラヘルツの光信号列を制御することを目的に、電気制御を用いない光の特性のみを利用した反射型の光変調素子を提案し、単一信号のピコ秒オーダーの光変調を達成してきた。今年度は、(I)擬似的なテラヘルツのパルストレインによる連続的にパルス信号を変調する試みおよび、(II)位相変調型の光変調を提案した。(I)疑似テラヘルツを発生させる光学系を新規に組み立て、一つのフェムト秒パルスを1ps〜数psの間隔を持つパルストレインに分割した。フタロシアニン系の色素分散高分子薄膜をもちい連続パルス光の光変調を試みた。導波モードが斜め入射である問題点から、1psの応答は得ることができなかったが、各パルス光を時間的に分離できる数ピコ秒から10psオーダーの間隔であれば連続パルス光変調の可能性を示唆した。(II)偏光板を複数組み合わせ、これまでの強度のみの光変調ではなく、位相変化を用いた手法について検討した。出力光は、Johns行列を用いた計算方法で予測された。この結果、導波モード条件では著しい位相の変化が確認され、検出偏光板の方位角度に依存した複雑な変化を示した。フェムト秒レーザー励起により、おもに屈折率の嘘数部のみの変化で光変調が実現できた。このように、情報通信技術における次世代の技術、全光制御型の光変調方法としてのあたらしい可能性を見出した。確立した成果はApplied Physics Lettersで近日公開予定である。
著者
金井 利之
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本年度は最終年度ということもあり、これまでの文献資料収集及び自治体ヒアリングを続けるとともに、それらを多様な機会を活用して公表していく作業を行った。例えば、上越市や岡山市の事例調査報告がある。また、特に本年度に力を入れたことは、公共政策系大学院における教育と研究と実務の一体的有機的連関である。この成果として、大学院における「事例研究」(演習形式)で法務管理を採りあげるとともに、その成果を、担当教員として監修しつつ、大学院生に執筆させることを行い、併せて、事例報告の学会への蓄積を行った(『自治体法務NAVI』第一法規、において連載)。こうして採りあげることができたのは、京都市、尼崎市、神奈川県、横浜市、川崎市である。本年度には連載は終了しなかったが、今後も、1県3市町程度の原稿を調整しているところである。これらの事例情報の蓄積を踏まえつつ、法務管理に関する理論枠組みを整理するため、給与管理や第三セクター処理などの他の行政管理との比較をおこなった。特に、後者においては、多面的な側面を有する第三セクター管理では、財務・人事・法務・情報などの管理が全体として整合している必要があり、第三セクター処理という限られた側面ではあるが、他の行政管理との対比のなかで、法務管理の占める位置と特徴を分析した。このようにして、事例を蓄積することで、自治体の法務管理の全体像ないしは平均像が、おぼろげながら浮上しつつあると考えられる。また、これらの蓄積を公表することで、学界・実務界の関係者には重要な基盤情報を提供できたものと考えられる。今後は、この蓄積を踏まえて、自治体の法務管理に関する実証的な仮説を提示し、それに沿って文献・ヒアリング調査を行い、検証していく作業が必要と考えられる。
著者
北川 浩 比嘉 吉一 尾形 成信 中谷 彰宏
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

結晶粒をナノメートルオーダまで微細化したナノ多結晶材料は、結晶粒を構成する原子の数に対して粒界を構成する原子の割合が高く、その構造は不規則である上に十分に構造緩和しておらず準平衡な状態にある。本研究では、ナノ結晶材料の強度を律している一般的な動的組織要因を明らかにする目的で、原子モデルを用いた大規模コンピュータ・シミュレーションを実施して、つぎのような結果を得た。(1)材料強度が粒径の減少に伴って低下する、結晶粒微細化に伴う軟化現象(逆Hall-Petchの関係)が見出される.この関係は、強さと欠陥体積率の関係として整理することができ、ナノ多結晶材料の強度は粒界領域で生じる原子構造変化により律される。(2)結晶粒径が非常に小さいナノ多結晶材料では,粒内に転位が安定して存在することは出来ず,Frank-Read源のような転位源を粒内に持つことはできない。しかし,積層欠陥エネルギーが低い材料では、拡張転位の幅と結晶粒径が同じスケールとなり、結晶すべりは部分転位のみで生じて、粒内を貫く形で積層欠陥が形成される。(3)粒内の積層欠焔の形成による構造的異方性が、ひずみ硬化、繰り返し硬化、および力学異方性を引き起こす。また、積層欠陥は、粒界部での変形のアコモデーション機構と連動して結晶粒変形の可逆的な要素となることが見出される。(4)自由表面を有するナノ多結晶材料では、積層欠陥エネルギーが大きい場合,粒界すべりにより局所変形が進行し粒界部で破断するが,積層欠陥エネルギーの小さと部分、転位による結晶すべりが主となり、粒内に残存する積層欠陥により二次すべり系の活動が抑制されて,変形の局所化が抑制され材料全体の延性が向上する。(5)アモルファス金属に局在化した変形が生じると、局所的な温度上昇によりアシストされた変形誘起再結晶が生じ、ナノサイズの結晶粒が生成される。
著者
松本 龍介
出版者
京都大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

金属ガラスは極めて高い降伏応力や特殊な機能特性を有するものの,マクロな延性が乏しいという欠点を有する.常温での金属ガラスの変形と破壊はせん断帯の生成と伝ぱによって支配されているため,その詳細を解明して対策を考えることが必要である.ここでは,まず,切欠きを含む平板にモードIIの変形を加えることで,切欠き底からせん断帯を伝ぱさせる大規模な分子動力学シミュレーションを実施し,せん断帯内部の温度と応力の時間変化を詳細に評価した.そして,分子動力学シミュレーションの結果に基づき,金属ガラス中のせん断帯を粘性流体を含むモードII型き裂としてモデル化することで,不安定伝ぱを生じる可能性のある限界せん断帯長さを計算した.そして,その結果から実験的に観察されているせん断帯の長さをうまく説明できることを示した.さらに,金属ガラスが示す圧縮下と引張下での延性の大きな違いを,それぞれの場合の限界せん断帯長さの違いから説明した.また,初年度に引き続き,ナノ結晶を含む材料中のせん断帯伝ぱ挙動に関する計算も実施し,せん断帯の伝ぱ抵抗をJ積分を用いて評価した.その結果,せん断帯の伝ぱ挙動を効率的に変化させるためには,せん断帯の幅に対して十分なサイズを有する結晶粒子が必要であることが明らかになった.本研究によって,金属ガラスの延性を向上させるためには,(1)限界せん断帯長さを長くすること,(2)せん断帯を捕捉する機構の導入が重要であることがわかった.(1)を達成するためには,不均質性によって低い応力レベルからせん断帯を生成させることが有効であり,(2)を達成するためには,適切なサイズの軟質介在物の導入が特に有効であると考えられる.
著者
宮崎 則幸 池田 徹 松本 龍介
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

先端デバイスの強度信頼性評価に使用することができる解析プログラムおよび実験手法を開発した。すなわち、解析プログラムとしては、異種材界面強度の破壊力学的評価プログラム、転位密度というミクロ情報を含む構成式を用いた転位密度評価解析プログラム、および大規模分子動力学解析プログラムを開発した。また、実験的手法としては、撮像装置として光学顕微鏡および走査型レーザ顕微鏡を用いた微小領域ひずみ計測システムを開発した。これらの解析的、実験的手法を用いて、電子デバイスの強度信頼性評価を行った。
著者
水本 浩典
出版者
神戸学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

阪神・淡路大震災から15年が経過するなかで、戦後最大の都市型大規模災害に関係する史料(本研究では「震災資料」と呼称)のうち、特に、被災地の小学校・中学校などで多数形成された「避難所」に関する「震災資料」の所在を捜索するとともに、調査を目的としている。初年度に実施した神戸市域の小学校及び中学校に対するアンケート調査を基に、「避難所資料」の確認と発見に努めた。最終年度である平成22年度は、兵庫県南部地震の震源地に近い旧北淡町の避難所資料調査にも調査範囲を拡大した。(1) 震災資料所在の確認と資料の発見・神戸市立長田小学校避難所資料の発見と資料調査実施(原資料の寄贈を受ける)・神戸市立鵯越小学校(現・廃校)廃棄資料中から避難所資料発見・移管・淡路市立野島小学校(現・廃校)避難所資料の確認と資料調査実施(2) 聞き取り調査(避難所運営に係わる「記憶」資料の記録化)実施・神戸市長田区被災者からの聞き取り調査実施・神戸市東灘区被災者からの聞き取り調査実施(3) 神戸市消防局当時職員に対する聞き取り調査実施・特に、神戸市長田区の消火活動・人命救助活動に従事した職員(30名)に実施
著者
松本 龍介
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

水素を安全に用いるためには,水素環境での金属材料の力学的挙動を正確に予測することが重要である.本研究では,材料/力学/環境的因子が金属の破壊形態に及ぼす影響を,解析と実験の両方から調べた.代表的な成果は以下の通りである.(a)境界条件によって支配的な水素の影響が変化する.(b)水素によって格子欠陥濃度が増大する機構を明らかにした.(c)水素が存在すると破壊直前に局所的な塑性ひずみ速度が急速に増大する.