著者
石野 レイ子 岩井 恵子 伊井 みず穂 兒嶋 章仁 相澤 慎太 五十嵐 純 吉田 宗平 矢部 絵里奈
出版者
関西医療大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

活習慣病予防対策として国民自らが運動の必要性を理解し、主体的に運動を継続できるための支援を検討した。公募して同意を得た成人90名を対象に、体育館で月1回、ミニレクチャー30分、運動90分のプログラムを提供し、自宅での歩数とEXをモニタリングした。生理的変化は、BMI、血清脂質、内臓と皮下脂肪面積と、動機と生活習慣・健康・運動の認識について調査した。12か月後の成果は、支援前に比較して歩数とEXの増加、および皮下脂肪面積が有意に減少し、参加者全員が運動継続の必要性を認識できた。仲間づくりの運動の場を提供し、生理的変化に効果的な運動や手軽にできる運動内容など、やる気を支える支援が示唆された。
著者
茂木 淳子
出版者
上越教育大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2012

○研究目的:小学校外国語活動において、児童の学習意欲を高めるためのCan-Do評価を開発・実践し、その効果を明らかにする。○研究方法(1)外国語活動の実施Hi,friends!を活用した外国語活動(2)Can-Do評価の作成(3)アンケートの実施○研究成果本研究の結果、Can-Do評価を活用した外国語活動において、児童にとって魅力的で満足感を得ることのできる活動を実施することができた。指導と評価は、表裏一体である。そこで、Can-Do評価の作成に当たって、次の○項目に留意した。この評価は、4段階の自己評価からなる。第1段階は「まだ自信をもってできない」という状態であり、該当児童が0であることが望ましい。第2段階は「自信は十分ではないが、何らかの手助けがあればできる」という状態である。したがって、活動中に何らかの手助けが保障されていなければならない。第3段階は「多くの児童ができる」という状態であり、全体の8割がここまで到達することを目標とする。第4段階は「発展的な活動ができる」という状態であり、活動の中に自信のある学習者を飽きさせないような挑戦的な取り組みを設定する必要がある。つまり、活動の前に、支援を必要とする児童やもっと活躍の場を必要とする児童をともに満足させるような配慮をすることで、活動が充実し、児童の満足感も高まるという結果を得ることができた。外国語活動を担当する者は、通知表や指導要録に活動の所見を記入しなければならない。ややもすると学期末に評価のための評価をしがちである。しかし、このような評価方法を採択することで、活動が充実し、児童の自己評価もでき、児童の学びの履歴ともなる。有効な方法であるといえる.
著者
川人 潤子 島崎 悠子
出版者
比治山大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は,抑うつに関連する自己複雑性と知能の関連を明らかにし,個人の知能特性に応じた抑うつを改善するためのプログラムの開発および効果の検証を目的とした。大学生を対象とした研究の結果,知能のうち作動記憶ならびに肯定的自己複雑性への働きかけが抑うつ低減に影響する可能性が示唆された。さらに,うつ病患者を対象とした研究においては,知能のうち作動記憶や処理速度,さらに否定的自己複雑性への働きかけがうつ病の再発予防において重要である可能性が示唆された。これらのことから,抑うつ予防と再発予防において,知能のうち作動記憶や処理速度に応じた心理療法や心理教育が重要であると考えられた。
著者
高村 学人 安枝 英俊 齋藤 広子 秋山 靖浩
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

我が国の住宅市場でマンションに関しては、新築購入よりも中古購入が割合として上回るようになったが、マンションの居住環境を大きく左右するのは、マンション全体の管理の質である。しかし、この情報は、情報の非対称性の問題のため購入者に届きにくい。そこで本研究は、管理の質の情報が実際にどのように提供され、それを促進するにはどのような法制度が必要か、国内での購入者アンケート調査、米仏との比較法研究を通じて探求した。結論は、仲介業者の役割強化の立法が有効であるというものであるが、しかしこのような立法を持つ仏米でなお問題が残ることも同時に明らかとなった。
著者
伊東 敏光 藤井 匡 靍田 茜
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、世界的にも作例の乏しい風景をモチーフとした彫刻を制作にするために何が必要であるかという観点から、「風景彫刻」を成立させるための造形理論と実験制作よる研究を並行しておこなった。理論研究では、日本国内の庭園、工芸等に見られる風景表現を実地調査し、また古代から現代までの絵画表現の変遷や様々な透視図法や遠近法等の調査を通じて、それらの表現方法の彫刻への応用等に付いての考察を重ねた。実験制作では「広島」や「対馬」といった特定の地域を限定した上での、「風景彫刻」の実験制作をおこなった。本研究の成果として特徴的なことは、実験制作によって彫刻による多様な風景表現の可能性を示すことが出来た点にある。
著者
鈴木 和志 千田 亮吉 溜川 健一 福田 慎
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

投資資産価格モデルを利用して企業価値の変動を説明する際に、有形資産投資(設備投資)のみならず無形資産の代表としてR&D投資を追加すると、説明力が飛躍的に向上することを実証的に明らかにした。医薬品や電気機械・電子部品産業に属する技術革新的企業では、資産を1単位増加させることで得られる企業価値の増分は、R&D資産(無形資産)による方が設備資産(有形資産)によるよりもはるかに大きい。時価評価の有形資産に対する企業価値の比率であるTobinのq は、従来から設備投資の唯一絶対的な指標とされてきたが、技術革新的企業ではそれが不適切であることを明らかにした。
著者
一郷 正道 小澤 千晶 太田 蕗子 上野 牧生
出版者
京都光華女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

後期インド仏教の論師カマラシーラによる『修習次第』の翻訳研究を行い,付録に,瞑想の方法を述べる箇所のテキスト対照表,引用文献一覧,シノプシス等を加え冊子にまとめた.本書が提示する実践方法が「唯識観行」に基づくことを,先行する唯識文献の対応箇所をあげることで具体的に提示した.また引用文献一覧では,他の文献で同一文献の同一文言を引用するケースを精力的に収集し提示した.これらは,仏教における「哲学」と「行」の伝承の系譜を明らかにする基礎資料を提供するものともなる.
著者
中野 泰
出版者
筑波大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

成果は、現在検討中であるが、要点は以下のようにまとめられる。1.韓国全羅南道木浦においては鮮魚販売が中心であり、活魚については、現在においても競売制度は整備されてなく、活魚市場は存在しないと言える。だが、刺身団地では近隣地域から輸送された活魚の販売を行い、特にナクチやオドリと称するイイダコ・エビの生食が顕著である。2.木浦の活魚販売店は、ナクチを中心に通年の販売を行う傾向があり、ナクチ生産の中心地の一つ務安郡は、海岸部が湿地帯であるにも関わらず、その環境の構造的制約を越えてナクチ生産に特化している。3.務安郡で行われる儀礼については、村行事はキリスト教の影響により簡素化されているが、祖先祭祀については現在も良く行われている。4,ナクチの生食は朝鮮時代より行われ、ことわざも少なからず伝承され、身体強壮の意義を有している。ナクチは生食ではないが、古くから祖先祭祀にも供されてきた。エビの生食は、植民地時代に伝えられた漁業法により.捕獲され、オドリという日本語による命名がなされている。5.上記の生食は、現在でも、高価なため、日常ではなく、来客時や飲酒時などの非日常的な場に食される傾向がある。以上から、韓国における活魚市場の形成は、朝鮮戦争後に進み、南海岸の釜山が先駆け、木浦などの西南海岸、及び、束草市などの東海岸がそれに続いたものと考えられる。生食は、生産者の習俗として古くから行われている。東海岸の発酵食品(シッケ)やイイダコは朝鮮時代に遡る食文化であり、現在も食文化の地域性が明瞭に窺える,活魚市場の形成は、植民地時代にもたらされた日本漁業を支えにしてはいるが、生食が顕著な食習慣となった高度経済成長期以後と認められる。活魚生産に特化した生産者の生業や民俗文化の様相は、観光客に対応した漁民達の生活戦略の賜物と考えられる。
著者
井岡 聖一郎 藤井 光
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

浅層地盤を対象に地盤の見かけ熱伝導率の変動メカニズムの解明とその変動の結果もたらされる熱交換資源量評価を目的として,長さ約8mの地中熱交換器を設置し熱応答試験を実施した。浅層地盤の見かけ熱伝導率の変動を引き起こす要素として地下水面深度の違いを想定し,地下水面深度が異なる5月と9月に熱応答試験を実施した。その結果,地下水面深度が深い9月の試験結果は,熱交換量が少なく熱応答試験の出口温度が5月より高い値を示した。したがって,本研究で対象とした浅層地盤の見かけ熱伝導率変動メカニズムの要因として,地下水面深度の変動が重要であり,地下水面深度が深くなれば,熱交換資源量が小さくなることが示された。
著者
大宮 勘一郎 香田 芳樹 和泉 雅人 フュルンケース ヨーゼフ 粂川 麻里生 斉藤 太郎 中山 豊 平田 栄一朗 縄田 雄二 川島 建太郎 大塚 直 臼井 隆一郎 桑原 聡 安川 晴基
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

現代の科学技術の進歩と発展に鑑みて、「人間」を再定義する必要は日増しに高まっているが、技術と人間との関係を近代思想として最も深く考え続けたのはドイツ思想であると言ってよい。本研究プロジェクトは、そのようなドイツの思想史に様々な角度から切り込んでゆくことにより、従来の人間観のどこが妥当性を失い、どの部分が維持・救出可能であるかを明らかにする作業に貢献をなし得たと考える。3回の国際シンポジウム、3回の国際ワークショップを行うことで、他文化圏の研究者らとの意見交換も活発に行い、議論を深めることができたのみならず、本プロジェクトの問題設定が国際的な広がりを持つものであることが確認できた。
著者
中田 誠一 野田 明子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

鼻呼吸障害があり夜間に無呼吸が認められる人も鼻手術後には、鼻腔の通気性が有意に改善すると睡眠構築、日中の眠気が有意に改善した.夜間のnasal cycleは昼間活動時に比べて回数が少なく、周期が有意に長かった.
著者
石川 正恒
出版者
(財)田附興風会
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

1) 脳エネルギー代謝への影響ラットを用いた実験で、single spredding depresion(SD)の負荷では5分以内に刺激局所の大脳皮質にalkalosisを認め、続いて同側大脳皮質全域に広がるacidosisの波が観察された。これらは約20分で回復した。ATPはacidosisの発生回復と一致して枯渇回復を示した。120分間の繰り返しSD刺激ではacidosisとATP枯渇が認められたが、45分以後はこの変化が減弱し、60分以後はほとんどみられなくなった。その後にSDの負荷をおこなっても6時間まではacidosisとAPT枯渇は観察されなかった。2) アポトーシスとの関連SDをあらかじめ負荷しておくことにより、脳虚血負荷による大脳皮質での神経細胞の脱落が抑制された。ネクローシスの割合は負荷群と非負荷群で有意差は認めなかった。3) カルシウムホメオスターシスSD負荷によるカルシウムホメオスターシスの変化は組織化学的には認められなかった。以上より、SDは脳虚血による大脳皮質神経細胞の脱落を防止し、このSDによる虚血耐性はアポトーシス防止によるもとと考えられた。
著者
山田 正子 細山田 康恵 山内 好江 瀬戸 美江 澤田 崇子 藤本 健四郎
出版者
千葉県立保健医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

給食施設等で使用されているメラミン樹脂製食器からのホルムアルデヒドの溶出量および放散量を洗浄回数の影響も含めて知ることを目的に研究を行った。まず、給食施設を対象に、温冷配膳車の設定温度の調査した。その結果、温冷配膳車の保温の設定温度は65℃が最も多く、保冷設定温度は5℃が最も多かった。そこで、メラミン樹脂製食器の加温条件は65℃とした。次に、アセチルアセトン法によりホルムアルデヒドの溶出量の測定を行ったが、測定方法が適さなかったためか測定をすることができなかった。そのため、測定方法を検討し、ホルムアルデヒドを2,4-ジニトロフェニルヒドラジンで誘導体化し測定する方法により測定を継続中である。
著者
辻内 伸好 井上 喜雄 伊藤 彰人
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

歩行訓練に関してはトレッドミルが用いられるが,運動解析に基づく歩行評価指標の欠如から,運動学習効率を定量的に評価することができない.そこで,速度制御による負荷変化が可能な左右分離型トレッドミルを開発し,有効な歩行評価指標を用いて,指標と実際の歩行との相違点を視覚的に提示することによって,歩行障害者のバイオフィードバックを促進し,リハビリテーション効率を向上した.
著者
BERTELLI Antonio
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

この3年間で、幕末・明治初期の日伊交流史に関する研究を大いに進めることができた。この研究の最終目的は幕末・明治初期の日本におけるイタリアの役割の重要性を理解し、明らかにすることである。イタリア(ミラノ、トリノ、ローマなど)や日本(東京、横浜など)で数多くの日本・イタリア関係未刊史料を発見し、収集することができた。これらの資料を学術専門書(現在執筆中)、研究論文、研究発表や講演会の準備に利用することができ、今後の研究課題にも大変役立つものもあると考えられる。
著者
水間 正澄
出版者
昭和大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

知的障害特別支援学校の児童・生徒における運動器障害を調査し、問題点として姿勢、歩容の異常、足部変形が多くみとめられた。それらに対し、担任教諭および保護者に対して運動や靴の指導を中心に行った。実施度にはばらつきがみられたが実施者には改善が見られた。担任教諭に関しては担任の交代時に指導内容の申し送りがなされていないケースが多かった。結果をもとに作成した指導モデルの活用による実施率の向上に期待したい。
著者
松村 和則 伊藤 恵造 佐藤 利明 山本 大策 山本 由美子 村田 周祐 植田 俊
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

(1) 松村和則「人々の『創造力』とは何か-レジャー開発と環境保全への社会学的接近-」(2) 伊藤恵造「スポーツをめぐる住民組織の変容とその論理-郊外化する手賀沼周辺を事例として-」(3) 村田周祐「地域スポーツイベントと地域社会をめぐる関係性と象徴性-手賀沼トライアスロン大会を事例として-」(4) 植田俊「スポーツクラブによる地域環境保全活動の展開-手賀沼ヨットクラブを事例に-」(5) 山本大策「開発主義国家における地域格差と地域社会の能力的貧困:経済地理学からのアプローチ」(6) 山本由美子「ゴルフ場開発問題をめぐる紛争と地域的対応-長野県北安曇郡松川村・神戸原扇状地の事例-」
著者
馬場 健彦 南 博文 郭 維倫 李 素馨 姚 卿中 ヤン ポリフカ
出版者
九州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本課題は人口減少時代を前提とし、安心・安全な居住地運営を維持する為の要因を検討した。条件統制の為に中流向け集合住宅団地を対象とし、日本国内で2か所の参加調査を行った。また日本と文化や気候等の差異のある台湾・ドイツの住宅地にて調査を行った。日本の集合住宅団地の運営を担当する自治会は、台湾・ドイツと比較して、住民交流・親睦のソフトウェアにおいて優れていた。これは集会所等の充実した施設に支えられていた。台湾の行政単位「里」の運営はリーダー公選と参加自由度の高さの二点の特徴をもち、合理性が認められた
著者
金藤 ふゆ子 岩崎 久美子
出版者
文教大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究は、保護者や地域住民による学校支援が、教員の職務遂行に及ぼす効果を明らかにすることを目的とした。学校・家庭・地域の連係による教員の推進は、教育基本法に明記される新たな教育の方向性であり、本研究はその効果を教員の観点から解明した。学校支援は、放課後子ども教室事業や学校支援地域本部事業に着目し、当該事業を実施する学校に勤務するか否か別に、教員の意識やストレスを比較分析した。K県全小中学校教員調査、及び全国小学校教員調査を質問紙調査により実施し、分析を行った。保護者や地域住民の学校支援は、教員の職務遂行上の肯定的意識を高め、かつ児童生徒を肯定的に捉える傾向に影響することが明らかとなった。
著者
生田 眞人
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

カール・クラウスは「文芸劇場」で独特の演劇的パフォーマンスを展開した。彼はまた腐敗したマスメディアを批判し、特にその代表はウィーンの「新自由新聞」である。彼は「時代の精神」に対し断固として反対しており、これは好戦的なファシズム(ムソリーニの場合)に、あるいはナチズム(ヒトラーの場合)に向かっていく傾向を見せる時代への批判であった。この抵抗の精神こそ、クラウスが何故に批判的知識人たちの中で、ある種の国際的名声を勝ち得たかの証左である。