著者
桑原 健史 三好 匠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.692, pp.303-306, 2005-02-25
被引用文献数
1

P2Pでは, ピア間に論理的なネットワークを構成することで情報の検索を行っている.しかし, 現状のP2Pネットワークでは, 検索効率の悪さや, 一部のピアに負荷が集中するなどの問題が指摘されている.本稿では, 人間の行動や社会の性質を表す論理トポロジーであるスモールワールドに着目し, スモールワールドを用いたP2Pネットワークの構成法を提案する.また, シミュレーションによる評価を行い, 提案手法の有意性を示す.
著者
安江 恒 藤原 健 大山 幹成 桃井 尊央 武津 英太郎 古賀 信也 田村 明 織部 雄一朗 内海 泰弘 米延 仁志 中田 了五 中塚 武
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

将来予想される気候変動下での国産主要4樹種の肥大成長量や密度変化の予測を目的とし,年輪年代学的手法による気候応答解析を行った。スギ,ヒノキ,カラマツ,ブナのクロノロジーネットワークを構築し,気候データとの相関解析を行った。スギとヒノキについては,ほとんどの生育地において冬~春の気温が年輪幅変動に対して促進的に影響していた。ブナにおいては,比較的寒冷な生育地では,夏季の気温が年輪幅に促進的に影響しており,一方温暖な生育地では気温が制限要因となっていないことが示唆された。カラマツについては,生育地によって年輪幅や密度と相関を示す気候要素が大きく異なっていた。
著者
猪原 健弘 木嶋 恭一 出口 弘 今田 高俊 桑子 敏雄 蟹江 憲史 金子 宏直 中丸 麻由子
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究課題では、人文学、社会科学、理学、工学を横断するアプローチにより、参加型合意形成メカニズムについての理論・方法・実践に関する知識体系を整備した。特に、(1)合理的な主体の集団の中に協力が生まれるメカニズムを、コンピュータ・シミュレーションを用いて解明した。(2)合意と合意形成が満足するさまざまな性質、特に、合意の達成のされやすさや、合意の崩れにくさについての理論的成果を集約し、可視化した。(3)合意形成の支援のモデルを構築した。という3点が研究成果として得られた。
著者
梶原 健佑
出版者
山口大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2008

表現の自由との緊張関係を孕むにもかかわらず、これまで十分に考究されてこなかった「名誉感情侵害」不法行為に焦点を当て、アメリカ不法行為法のIntentional Infliction of Emotional Distressとの比較から、「感情」という主観的法益の保護と表現の自由保障との調整法理を検討した。他のTortious Speechと同様に、表現の対象者と表現のテーマの両面からのアプローチが効果的と考えられる。また、調整にさいしては、結論を準則のかたちで得ることが望ましい。
著者
相原 健郎 林 晋
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告 デジタルドキュメント(DD) (ISSN:18840930)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.5, pp.1-5, 2011-01-14

本報告では,文献資料を用いた研究用ツール SMART-GS について紹介する.人文学研究において扱われる手書き文献資料は,そもそもそれらの判読・翻刻自体が困難な場合が多く,読み解く過程が研究において重要である.したがって,これらの文献画像を文字認識等の技術を用いて文字化することを前提とする方法論では,それらの過程の支援にはならない.そこで林は,文献画像を文字化せず画像のまま扱う 「画像化主義」 を提唱した.SMART-GS は,文献資料を画像のまま扱い,類似画像検索等の機能を用いて関連記述を動的に抽出することが可能なツールである.本報告では,SMART-GS の概要を使用例などを示しながら紹介するとともに,現在開発が進められている複数研究者らが使うことを前提とした 「協働型」 への拡張について述べる.This report introduces a tool that supports researchers to decipher digital document images. In humanities research, reference to primary historical documents is vital. However, the accuracy of existing tools based on OCR text recognition is not good enough for their users, especially researchers in historical fields who handle handwritten materials. Hayashi proposed an alternative approach to handle not textualized contents from materials but images. SMART-GS uses an image search engine to find similar figures to the designated key image. In this report, an outline and some use cases of SMART-GS are described. In addition, the design of collaborative SMART-GS to support group works of deciphering is overviewed.
著者
宮岡 礼子 大仁田 義裕 小谷 元子 山田 光太郎 岩崎 克則 梶原 健司 中屋敷 厚 長友 康行 佐々木 武 岩崎 克則 大津 幸男 梶原 健司 長友 康行 中屋敷 厚 山田 光太郎 二木 昭人 マーティン ゲスト ウェイン ラスマン 庄田 敏宏 入谷 寛 石川 剛郎 梅原 雅顕 川久保 哲 田丸 博士 藤岡 敦 松浦 望 西納 武男
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

等径超曲面の分類問題の大部分を解決し,運動量写像で表現することにより,可積分系理論との関連性を根拠づけた.特異点をもつ曲面の基礎理論を進展させ,種々の局所・大域理論を明らかにし,ルジャンドル写像を用いた新しい視点を開発した.リーマン・ヒルベルト対応を介してパンルヴェ方程式の力学系を研究し,カオス性の観点を開拓した.高種数Gromov-Witten理論のモジュラー性,ミラー対称性を論じ,また量子コホモロジーから得られる正則微分をポテンシャルにもつ曲面の構成を通じて,tt*幾何に貢献した.
著者
田口 哲也[司会] 萩原 健次郎[詩朗読] ソルト ジョン[解説]
出版者
同志社大学
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.[25]-31, 2008-03

講演これは2007年10月11日(木曜日)に同志社大学室町キャンパスで開催された「大野一雄フィルム・フェスティバル at 同志社」においてなされた、ハーバード大学ライシャワー日本研究所のジョン・ソルト博士による暗黒舞踏と大野一雄に関する講演録である。ゲスト詩人、萩原健次郎による朗読詩も掲載されている。This is the full transcription of a lecture given by Dr. John Solt, associate in research of Edwin O. Reischauer Institute of Japanese Studies, Harvard University on the occasion of Kazuo OHNO Film Festival at Doshisha University, October 11, 2007, with the full text of the poem the honorable guest poet Kenjirou Hagiwara read at that time.
著者
石原 健吾
出版者
椙山女学園大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

脱水状態において、摂取した溶液が短時間のうちに排尿されない方が望ましいと考え、実験動物用の高精度の尿量測定系を開発しました。牛乳摂取後の4時間の排尿量は、水、スポーツドリンクの約50%と低くなりました。その作用の内訳は、牛乳の高分子量画分、低分子量画分が、各25%でした。牛乳摂取後の血漿水分量は長時間高い状態を維持して、その原因はナトリウム摂取量が高くないにも関わらず、溶液摂取後に血漿中のナトリウムが低下しないためと考えられました。
著者
永沼 宙 徳田 功 木村 美和子 今川 博 榊原 健一 田山 二朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.399, pp.5-10, 2007-12-12
参考文献数
6

声帯麻痺による音声障害は声帯の複雑な非線形振動に起因しており,病態との関連については未解明な問題が多い.声帯数理モデルの異常振動解析による音声障害の理解は,音声外科手術に際しても重要な知見を与える可能性がある.声帯モデル研究では,単純な二質量モデルから複雑な多質量モデルに至るまで様々のモデルが存在するが,これまでは,声帯の標準的かつ定性的な性質に着目することが主流であり,実際の声帯計測データの個々の定量的性質を反映したモデル化を目指した例は0少ない.本研究では,高速デジタル撮影法を用いて臨床的に計測された声帯の異常振動データに対して,その定量的性質を実現するために,数理モデルのパラメータ推定を行う.数理モデルには非対称な二質量モデルを用い,声門下圧,左右の声帯張力,声門開口面積などのパラメータを推定する.外科手術前後のデータを用いることにより,手術効果がパラメータの推定結果に反映されているかを判定する.これによって,数理モデルによる音声外科手術のシミュレータが構築可能かを検討する.
著者
笠原 健一
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

環境負荷ガスのモニターや生命科学への応用が期待されている量子カスケードレーザ(QCL)では電子散乱制御が高性能化や遠赤外・テラヘルツ化に向けての鍵を握っている。電子散乱の情報はQCLの線幅増大係数αや相対雑音強度RINを調べることで得られる。研究ではαの測定を通じて伝導帯サブバンドの非放物線性やブロッホ利得に関する知見を得ることができた。RIN測定では光出力の依存性や測定温度域を変えることで電子の非発光緩和時間に関する情報が得られた。また遠赤外・テラヘルツ化では対角遷移型ミニバンド構造について解析を進めた。電子-電子散乱は波動関数の重なりの4乗、光学遷移は2乗に比例するので対角型遷移を上手に使うことで電子-電子散乱は急激に落ちることが解析の結果、確認できた。
著者
林 晋 相原 健郎
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

人文学、特に史料ベースの人文学のための、ネット上分散協働作業用プラットフォーム HCP サーバを構築し、歴史研究用ツール SMART-GS を、そのクライアントに改造した。また、同クライアントによるオンサイト・リアルタイム協働の概念を導入し、そのための種々の機能を開発した。
著者
松本 省吾 小森 貞男 北原 健太郎 今津 里美 副島 淳一
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.236-241, 1999-03-15
被引用文献数
3 30

リンゴ(Malus x domestica Borkh.) 13品種と'恵'後代10個体のS遺伝子型を, S複対立遺伝子群に特異的なPCR-RFLP解析法により同定した.また, 本解析法により, 'ガラ', 'ふじ'のS遺伝子型を再確認した.'金星'および'きざし'のS遺伝子型は両親から予想されるいずれの遺伝子型とも一致しなかった.'金星', 'きざし'の作出には, それぞれ, S_9, S_3遺伝子をもつ花粉親が用いられた可能性が示唆された.'あかぎ', 'つがる', '陽光'は花粉親が不明であるが, それぞれ, S_7, S_7, S_9遺伝子をもつ花粉親が作出に用いられたと考えられた.自家和合品種'恵'のS遺伝子型はS_2S_9と同定され, 両S遺伝子上に変異は見られなかった.'恵'とS遺伝子型の異なる'千秋'(S_3S_9)の正逆交雑により種子形成が見られたことから, '恵'の雌ずい, 雄ずいともに正常であることが判明した.一方, '恵'と同じS遺伝子型である'レッドゴールド'または'金星'との正逆交雑では全く種子形成が見られなかったことから, これらは, S遺伝子型に基づく不和合性を示したと考えられた.これらの結果から, '恵'の自家和合性はS対立遺伝子群の変異によって獲得されたものではないことが示唆された.
著者
笹原 健夫 児玉 憲一 上林 美保子
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.26-34, 1982-03-20
被引用文献数
6

Varietal Variations in the structure of ear and the size of grain were examined on thirty-two varieties, belonging to the different ecotypes. Five types of ear were classified principally based on the differences in number of grains on the secondary rachis-branch with the nodal position of the primary rachis-branch on a rachis (Fig. 1). Ear type I: The number of grains on the secondary rachis-branch was numerous in basal position of the car and became less towards the top of car. Ear type III: The number of grains on the secondary rachis-branch was also numerous in the middle position of car. And car type V: the number of grains on the secondary rachis-branch was numerous in the upper position of ear and became less towards the basal position. Two intermediate types, i.e., ear type II and IV were set in betwen type I and III, and type III and V, respectively. Indica varieties, which had larger total number of grains per ear than others, belonged to ear type III-V. Large grain varietics, which were larger in grain size than others, belonged to ear type I-II , and japonica cultivars belongcd to ear type I-III (Table 1, Fig. 2 and 3). The primary rachis-branch was numbered acropetally. The ratio of a nodal number of the primary rachis-branch having the maximum number of grains on the secondary rachis-branch to total number of the primary rachis-branch per ear was in the range of 4.3-3.8 in type I, 3.8-2.8 in type II, 2.6-1.9 in type III, 1.9-1.6 in type IV and below 1.6 in type V (Fig. 1). In a previous paper (SASAHARA, et al., 1982), it was reported that increasing rate of car weight at the maximum increasing period was higher in indica and large grain varieties than in japonica ones. Therefore, it may be concluded that indica varieties in which the grains on the secondary rachis-branch would have recieved the effect of apical dominance due to their abundant existence in the upper position of ear, and may result in increased rate of ear dry weight. On the other hand, in large grain varieties the less grain number in the upper position of ear could be compensated by the large grain size, resulting in high increasing rate of ear dry weight similar to indica varieties.