著者
柏山 礼興 坂本 啓 田中 宏明 大熊 政明 石村 康生
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.84, no.863, pp.17-00566, 2018 (Released:2018-07-25)
参考文献数
15

This study aims to develop an actively deformable space antenna system for radio astronomy around 100GHz. In order to reduce the thermal deformation in active control mechanisms composed of multiple materials, a method to cancel the mismatch of the coefficients of thermal expansion (CTE) is proposed and tested. The CTE mismatch between piezoelements and Super Invar structures is cancelled by adding another metallic part. For effective CTE cancellation, this study clarifies the cause of thermal deformation induced by the preloading mechanisms for a piezoelectric stack actuator. In addition, it shows the effect of the dimension tolerance of the piezoelements is significant, but still manageable by the proposed CTE cancellation method. The effectiveness of proposed method is validated by the use of finite-element analysis, prototyping models, and thermal deformation measurement experiments.
著者
坂本 麻実子
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.139-145, 2014-03-20

1975年に至る井上の創作状況を跡づけ,さらに『それからのブンとフン』および『たいこどんどん』とそれぞれの原作を音楽面から検証する作業を通して井上の作家人生における1975年の意味を考察し,彼の音楽劇への一つの見方を提示したい。
著者
宮崎 安将 金子 真也 坂本 裕一
出版者
国立研究開発法人 森林総合研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

シイタケの子実体形成には光が必要である。現在までに光受容体をコードする遺伝子phrA, phrB, Le.cryを単離・同定しているが、光受容体は光を一番最初に受け取る分子であるため、これらの発現は分化ステージによらず、構成的であることが多い。そこで、きのこ類に存在する光応答メカニズムを含めた関連因子(タンパク質)を網羅するため、シイタケにおける子実体形成過程を①栄養増殖菌糸、②子実体原基、③成熟子実体に分け、各々の試料から細胞内タンパク質を抽出し、二次元電気泳動に供した。3種の蛍光染色(全タンパク質染色、リン酸化タンパク質染色、糖鎖付加タンパク質染色)を行い、モレキュラーイメージャーにて解析した。検出されたタンパク質は、各々の分化ステージにおいて約6000種類、リン酸化タンパク質は約300種類、糖鎖付加タンパク質は約30種類存在することが明らかとなった。発現に差異のあるスポットをゲルから切り出した後プロテアーゼ処理を行い、目的タンパク質の分解産物(ペプチド)画分を得た。サンプルはLC-MS/MSにてアミノ酸配列解析を行った後、タンパク質質量分析器データベース(マスコット・サーバー)に対し相同性検索を行い、目的産物タンパク質を同定・機能推定を行った。その結果、子実体形成期に特異的に発現するタンパク質は、その発現が上昇するもの(脂肪酸分解酵素、ATP合成タンパク質、G-タンパク質ファミリー、細胞骨格タンパク質、シグナル伝達関連因子等)と、一方減少するもの(カタラーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、オキシドレダクターゼ等)が同定された。これらタンパク質は、現在までのトランスクリプトーム解析によるデータと照らし合わせ、きのこの子実体形成期間に細胞内で起こっている代謝やシグナル伝達経路を如実に反映しているものと示唆された。
著者
本橋 英樹 野中 哲也 中村 真貴 原田 隆典 坂本 佳子
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_181-I_185, 2014 (Released:2014-11-12)
参考文献数
7
被引用文献数
3

We proposed to take several wave boundaries which make possible multi-way incident into three dimensional analytical boundary and then we made three dimensional tsunami analysis over wide area based on the result of two dimensional analysis. By this proposed technique, the propagation movement of two dimensional tsunami was reflected in three dimensional analysis boundary, and the continuous generation of the tsunami simulation that comprised a macroscopic evaluation of the tsunami and a microscopic evaluation in the vicinity of the site could be shown. This analysis of the continuous generation of tsunami can be expected as a technique to be able to achieve the flood simulation in high accuracy as well as being able to make the evaluation of the power of tsunami load that affects on embankments, bridges, and buildings.
著者
橋本 成仁 坂本 邦宏 高宮 進 久保田 尚
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.797-804, 2000-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
3
被引用文献数
1

新たな面的な交通静穏化対策である「コミュニティ・ゾーン形成事業」の安全性と生活環境の向上に関して三鷹市コミュニティ・ゾーンを題材として詳細な交通事故データ分析や自動車走行速度の事前事後調査、当地区の居住者に対するアンケート調査形式の供用後調査などを行うことにより、評価・問題点の抽出を行った。その結果、当地区は交通事故の削減は進んでいるものの、住民がそれを実感できる安心感を醸し出すまでには達していないことが判明した。また、自転車・二輪車交通への対応、狭幅員の道路への整備手法の必要性など、今後、既存住宅地においてこのような事業を進める際に他の地区でも課題となるであろう問題点を抽出した。
著者
坂本 誠 米山 和良 田丸 修 鳥澤 眞介 高木 力
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.17-00071, (Released:2018-07-20)
参考文献数
42
被引用文献数
2

実験水槽を遊泳するマサバ1個体の3次元行動軌跡を,ステレオ画像記録から自動的に計測するために状態空間モデルであるパーティクルフィルタを適用した。画像処理でセグメント化したステレオ画像に映るマサバをパーティクルフィルタで自動追跡し,DLT法で3次元位置を計算した。計算した3次元遊泳軌跡をカルマンフィルタで平滑化し,尤もらしい遊泳軌跡を推定できた。海中での計測では波浪による動揺の影響があるためすぐには適用できないが,陸上水槽では問題なく使用できる。
著者
杉野 圭史 仲村 泰彦 鏑木 教平 佐野 剛 磯部 和順 坂本 晋 高井 雄二郎 奈良 和彦 渋谷 和俊 本間 栄
出版者
日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
雑誌
日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌 (ISSN:18831273)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1_2, pp.51-55, 2017-10-25 (Released:2018-03-09)
参考文献数
12
被引用文献数
1

症例は36歳女性.主訴は乾性咳嗽,労作時息切れ.X-8年頃より左下腿腓骨部に皮下腫瘤を自覚したが放置.X-4年8月に顔面神経麻痺,右眼瞳孔散大が出現し,PSL 40 mg内服により約1 ヶ月で治癒.その後,原因不明の頭痛,難聴,嗅覚異常が出現.X-2年11月頃より乾性咳嗽および軽度の労作時息切れが出現.X-1年4月の健康診断にて胸部異常陰影を指摘され全身精査の結果,全身性サルコイドーシス(肺,副鼻腔,神経,皮膚,肝臓)と診断された.挙児希望およびステロイド恐怖症のため,吸入ステロイドを約1年間使用したが,自覚症状の改善は得られず中止.当科紹介後にご本人の希望で漢方薬(人参養栄湯7.5 g/日,桂枝茯苓丸加薏苡仁9 g/日)を開始したところ,開始4 ヶ月後より咳嗽および労作時の息切れはほぼ消失,開始6 ヶ月後には,胸部画像所見,呼吸機能検査所見の改善を認めた.その後も本治療を継続し,現在まで3年間にわたり病状は安定しており,再燃は認めていない.
著者
坂本 翼
出版者
古代学協会
雑誌
古代文化 = Cultura antiqua (ISSN:00459232)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.235-243, 2017-09
著者
猪股 伸晃 坂本 雅昭 山路 雄彦 中澤 理恵 宮澤 一 金城 拓人 中川 和昌 富澤 渉
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.C0313-C0313, 2006

【はじめに】<BR>我々は,群馬県高校野球連盟(以下:県高野連)からの依頼により,平成14年度の第84回全国高校野球選手権群馬県大会(以下:大会)からメディカルサポート(以下:サポート)を開始し4大会を経験した.本研究の目的は,平成17年度に開催された第87回大会サポート結果を整理し,現サポート体制についての課題を明らかにすることである.<BR>【対象及び方法】<BR> 対象は第87回大会の3回戦以降に進出したチームであった.サポートを行うため,群馬県スポーツリハビリテーション研究会を通じ,本県内の理学療法士(以下:PT)にボランティア参加を募った.サポートの内容は,3回戦以降の試合前および試合中のアクシデントに対するテーピング・応急処置,4回戦以降の投手及び野手別のクーリングダウン(軽運動・ストレッチング)であった.投手の連投を考慮し,投球数,肩および肘関節の痛みの有無,疲労感等に関するチェック表を使用し状態を把握した.対応方法については内容を統一するため,事前に講習会を行ったが,加えて新規参加者に対してはアスレティックリハビリテーションの基礎に関する講習会への参加を促した.準決勝・決勝戦を除き試合会場は2球場であり,各球場に投手担当2名,野手担当4名以上が常駐するようにスタッフを配置した.また,大会終了後にPTスタッフによる反省会を実施し,現サポート体制の問題点について議論した.<BR>【結果及び考察】<BR>クーリングダウンは投手に対しては延べ29校41名に,野手に対しては延べ28校に実施した.投手の中では下肢の柔軟性が低下している選手が多く認められ,日頃のトレーニングあるいは大会中のストレッチングを含めたコンディショニングの重要性が示唆された.また,肩痛や肘痛は各々10%程度に認められた.応急処置対応は延べ54件(32名;選手14名,審判1名,観戦者17名)であり,デッドボール等による打撲への対応の他に,応援席観戦者の熱中症に対するクーリングや安静指導が多かった(14件).サポートに参加したスタッフは延べ74名(実数57名)であり,投手担当は15名,野手担当は41名であった.前年度までのサポート経験者が32名,新規参加者が25名であった.反省会ではPTの質的な部分,すなわち技術だけでなく現場での態度やサポート活動に対する姿勢に関して,スタッフ間に差があることについての問題提起がなされ,単に知識・技術レベルを向上するだけでなく,意識の均一化も重要であることがわかった.また,来年度からは1回戦からのサポートが決定されており,より効率的な新規参加者の育成システムの確立が必要と考えられた.<BR><BR>
著者
坂本 憲昭
出版者
法政大学経済学部学会
雑誌
経済志林 (ISSN:00229741)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.37-63, 2016-09

This paper examines the opinion that the future of the high-rise apartment is the same as the history of the housing complex. As a result of having checked the age change of the local residents in each area with many housing complex, the large-scale apartments or the high-rise apartments, it is found that the ratio of people over 65 years old of the high-rise apartments in the early period is increasing. To continue the movement of inhabitants based on the process of the housing complex, the practice of the next factors are necessary. [Internal factor] Keep high asset value of high-rise apartments by the large-scale repair and renovation work. [External factor] Support measure to the families.
著者
岩下 和弘 鶴田 佳子 坂本 淳
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.435-442, 2017-10-25 (Released:2017-10-25)
参考文献数
25

本研究の目的は郡上市の107集落について中山間地域での居住地としての持続可能性の検討を試みるものである。人口統計、アクセシビリティ、土地利用、財政のデータを用いた。107集落についてクラスター分析を行った結果、“中心市街地区”、“住宅団地区”、“中心市街地周辺地区”、“居住基盤良好地区”、“多雪地区”、“土砂災害危険地区”、“過疎地区”の7つに分類された。今後は雇用の場としての産業振興と地域活動の場という視点からも拠点の設定を重視する予定である。
著者
加藤 守 千田 浩一 盛武 敬 小口 靖弘 加賀 勇治 坂本 肇 塚本 篤子 川内 覚 松本 一真 松村 光章 大阪 肇 豊嶋 英仁
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.73-81, 2016
被引用文献数
3

Deterministic effects have been reported in cardiac interventional procedures. To prevent radiation skin injuries in percutaneous coronary intervention (PCI), it is necessary to measure accurate patient entrance skin dose (ESD) and maximum skin absorbed dose (MSD). We measured the MSD on 62 patients in four facilities by using the Chest-RADIREC<sup>Ⓡ</sup> system. The correlation between MSD and fluoroscopic time, dose area product (DAP), and cumulative air kerma (AK) showed good results, with the correlation between MSD and AK being the strongest. The regression lines using MSD as an outcome value (y) and AK as predictor variables (x) was y=1.18x (R<sup>2</sup>=0.787). From the linear regression equation, MSD is estimated to be about 1.18 times that of AK in real time. The Japan diagnostic reference levels (DRLs) 2015 for IVR was established by the use of dose rates using acrylic plates (20- cm thick) at the interventional reference point. Preliminary reference levels proposed by International Atomic Energy Agency (IAEA) were provided using DAP. In this study, AK showed good correlation most of all. Hence we think that Japanese DRLs for IVR should reconsider by clinical patients' exposure dose such as AK.
著者
加藤 守 千田 浩一 盛武 敬 小口 靖弘 加賀 勇治 坂本 肇 塚本 篤子 川内 覚 松本 一真 松村 光章 大阪 肇 土佐 鉃雄
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.814-820, 2014
被引用文献数
1

In recent years, dose justification and optimization have been attempted in percutaneous coronary intervention (PCI); however, deterministic effects have been reported. To prevent radiation skin injuries in PCI, it is necessary to measure the patient entrance skin dose (ESD), but an accurate dose measurement method has not yet been established. In this study, we developed a dosimetry gown that can measure the ESD during PCI using multiple radiophotoluminescence dosimeters (RPLDs). The RPLDs were placed into 84 pockets that were sewn into a dosimetry gown. Patients wear the original dosimetry gown during the procedures, after which we obtain accurate ESD measurements. We believe that this method using RPLDs and a newly-designed dosimetry gown provides accurate ESD measurements during PCI. We expect this system to become a standard method for measuring ESD during PCI.