著者
加来 鉄平 鈴木 美威瑠 冨永 隆生 小川 暁郎 清水 厚志 渡邉 和孝 渡邉 和晃 前田 智司 松田 佳和
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.142, no.3, pp.289-293, 2022-03-01 (Released:2022-03-01)
参考文献数
11

In recent years, lifestyle-related diseases such as hypertension and diabetes have been on the rise. These conditions can cause serious conditions such as myocardial and cerebral infarctions. Therefore, proper control of blood pressure and blood glucose levels is important issues in preventive medicine. Traditional fermented foods have been shown to have various functions, and their effects on lifestyle-related diseases have attracted particular attention. In this study, we investigated the effects of fermented soybeans and rice bran (OE-1) and supplements containing OE-1 on blood glucose levels and weight changes. We identified an inhibitory effect on elevated blood glucose levels upon administration of OE-1, and this effect was thought to be due to digestive enzyme inhibition. These effects of foods containing OE-1 are expected to have a positive effect on the prevention and improvement of lifestyle-related diseases as health foods.
著者
小川 陽平 白石 靖幸
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.85, no.771, pp.379-387, 2020 (Released:2020-05-30)
参考文献数
42
被引用文献数
3 5

Thermo-Active Building System (TABS) is air conditioning system which utilizes the building frame as thermal storage part and radiation surface, and has been introduced in Japan in recent years. TABS offers higher energy efficiency, a more comfortable environment for workers and has advantages such as peak shift, reduction of heat source capacity and cost reduction by using large thermal mass. Also, control performance is important to create a comfortable thermal environment because the thermal response of the ceiling surface temperature is slow due to the large thermal mass. Therefore, research and development of new control methods is progressing. In particular, Model Predictive Control (MPC), that determines the current value of the optimal manipulated variable pattern while predicting the behavior of a future controlled variable, is attracting attention. In this study, we proposed MPC as optimal control method for an air conditioning system with large thermal mass. Moreover, we showed the effectiveness of this method by comparing conventional control method using coupled analysis of CFD analysis integrating general-purpose control simulator. The following results were obtained: 1. MPC had optimized the manipulated variable (water flow rate) to satisfy the constraint conditions while taking into account the future controlled variable, internal load and set point. Therefore, the control error of ceiling temperature from set point in the case of MPC was smaller than ON/OFF control. 2. MPC has the effect of reducing about 12% of the energy consumption required for cooling and transport power of piping water. 3. It was confirmed that not only the sensor location but also the working space satisfied the comfortable range at 1.1m above the floor.
著者
小川 眞里子
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.10-15, 2008-04-01 (Released:2012-10-30)
参考文献数
11
被引用文献数
2
著者
真部 真里子 高山 悠 竹内 実子 小川 有紀 笹原 由雅 青木 仁史
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 70回大会
巻号頁・発行日
pp.157, 2018 (Released:2018-07-28)

目的 和食以外にも広く減塩食のおいしさを向上させることを目指し、チキン・ブイヨン(CB)の減塩効果について検討した結果、CBに塩味増強効果を認めたが、その効果が、どの食材中の成分に由来するかは未だ明らかではない。そこで、本研究室では、CBの基本食材から鶏・鶏がらとスパイス以外の特定の食材を除いたブイヨン(ニンジン抜き、セロリ抜き、ユリ科の食材抜き)を調整し、その塩味増強効果を検討した。その結果、いずれのブイヨンにも塩味増強効果が認められたが、ユリ科の食材に塩味増強効果が、セロリに塩味緩和効果があることが示唆された。そこで、本研究では、鶏・鶏がらに1種類の野菜(セロリ、タマネギ、リーキまたはニンニク)を加えたブイヨンを4種類調製し、鶏・鶏がらのみのブイヨンとCBを加えた6種類のブイヨンについて、その塩味増強効果を検討した。方法 各ブイヨンのうま味強度を0.15%、塩分濃度を0.62%~1.00%の5段階に調製した試料を、0.80%NaCl溶液とそれぞれ組にして60℃で提供し、被験者に、各組より塩味が強いものを回答してもらった。結果 プロビット解析の結果、鶏・鶏がらのみのブイヨンに塩味増強効果があることが示され、セロリに塩味緩和効果があることが確認された。また、鶏・鶏がらにニンニクを加えたブイヨンに対する評価は、被験者によるばらつきが大きく、ニンニクの効果については、今後の検討課題である。
著者
吉瀬 蘭エミリー 松山 博昭 細谷 知広 小川 哲弘 門岡 幸男
出版者
日本酪農科学会
雑誌
ミルクサイエンス (ISSN:13430289)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.93-101, 2010 (Released:2014-03-15)
参考文献数
26

現代,ストレスは大きな社会問題となっており,ストレスによって引き起こされる疲労や免疫力,感染抵抗性の低下が疾患の発症に繋がることも指摘されている。これまでに,ラットの腹腔内に投与したラクトフェリン(Lf)は,精神的なストレスを緩和することが報告されている。そこで本研究では,消化酵素に耐性を示す鉄・ラクトフェリン(FeLf)をヒトに経口投与し,精神ストレスに及ぼす影響について検証した。 ストレッサーとして用いた暗算作業負荷によりストレス反応が示された被験者24名を対象に,FeLf 833 mg を単回経口摂取するクロスオーバー試験を実施した。スーパークレペリンを用いた暗算作業負荷によるストレス反応は,心理調査,脳波,唾液中の各ストレスマーカーにより評価した。その結果,FeLf を摂取することにより中枢神経系および自律神経系における一時的な精神ストレス反応が軽減された。これらのことから,FeLf はストレス反応に影響を及ぼし,メンタル状態を改善することが示された。
著者
濱口 冴香 山本 貴和子 佐藤 未織 大海 なつき 隈元 麻里子 小川 えりか 野村 伊知郎 山本 康仁
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.132-137, 2023-06-20 (Released:2023-06-20)
参考文献数
13

急性食物蛋白誘発胃腸炎(acute FPIES)の経口食物負荷試験(OFC)における,OFC施行時期,過去の症状の重症度や負荷量と,OFCでの誘発症状の重症度の関係については明らかでない.今回,生後1か月まで混合栄養で症状がなかったが,生後3か月時の普通ミルク再導入により軽症のacute FPIESを疑う症状を呈し,確定診断のために国際コンセンサスガイドラインに準拠した通常負荷量でOFCを施行したところ,意識障害やアシドーシスを伴う重症な症状を呈したacute FPIESの乳児例を経験したため報告する.乳児期,また最終エピソードからOFCまでの期間が短い場合は,ガイドラインに準拠した負荷量でも重症の誘発症状を生じる可能性があり,負荷量設定,緊急時対応の事前準備が,安全なOFC実施に重要である.Acute FPIESに対するOFCの方法はまだ標準化されておらず,今後のエビデンスの蓄積が必要である.
著者
浅野 涼太 小橋 皐平 小川 和也
出版者
一般社団法人 日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.92-96, 2020-09-25 (Released:2021-10-26)
参考文献数
21

We report the oviposition behavior, the time for the larvae to reach maturity, and the larval feeding behavior of Trox mitis fujiokai (Coleoptera: Trogidae) under laboratory conditions. A total of 89 eggs were obtained from seven females. The oviposition was continued 15.6±4.4 (mean±SD) days, and the number of eggs a day was 1.9±1.0. Eggs were separately laid in the soil (6.6±2.3 cm depth). The larvae hatched 10.1±0.4 days after oviposition. Hatched larvae moved to the ground surface and fed on chicken feathers. After feeding on a part of the feathers, each larva made a single tunnel, carried the uneaten feathers into the tunnel, and consumed them there. Mature larvae moved deeper into the soil and pupated (8.9±3.0 cm, N=3). Two adults emerged 11 days after pupating.
著者
千葉 智子 小川 隆志 阪田 久美子 宮崎 正三
出版者
JAPANESE SOCIETY OF ORAL THERAPEUTICS AND PHARMACOLOGY
雑誌
歯科薬物療法 (ISSN:02881012)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.85-94, 2000-08-01 (Released:2010-06-08)
参考文献数
24

As drug information service (DI) in a dental hospital, we evaluated the efficacy and safety of three products of the drug delivery system (DDS) (Periocline®, Elyzole®, Perio Chip®) for treatment of periodontitis, using literature of clinical trials.Nine literature references (4 for Periocline®, 4 for Elyzole®, 1 for Perio Chip®) were obtained from a MEDLINE database search on the Internet.The clinical trial design of each reference was a randomized control trial, and three were double blind randomized control trials. The treatment period and examination period were different for each reference. Items of clinical examination included pocket depth (PD), bleeding on probing (BOP), attachment level (AL), plaque index (PI) ; of these, PD was used in all trials.As for the efficacy of products evaluated by improvement of PD, two references for Periocline®, and one for Periochnp®, showed statistically significant improvement, but two references for Elyzole®, indicated superior improvement of PD in the control group rather than the test group. Only five of the references discussed side effects, but they were mild, transit, local effects.
著者
小川 宣子 小林 由実 山中 なつみ
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.72, no.11, pp.739-749, 2021 (Released:2021-11-27)
参考文献数
13

ガス加熱と誘導加熱 (IH) の違いが炒め加熱と焼き加熱調理の仕上がりに及ぼす影響について, 炒飯, ほうれん草炒め, 厚焼き卵の味, 物性, 組織構造から調べた. フライパンで水を加熱した時の昇温速度が同程度になるように火加減を設定した. 強火で予熱したフライパンと卵焼き器の鍋底と側面温度は, ガス加熱の方がIHの場合に比べて均一かつ高温になった. 炒飯とほうれん草炒めは強火で各々同じ時間炒め, 厚焼き卵は中火で卵の温度が同じになるよう作製した. ガスコンロで炒めた炒飯はIHヒーターに比べ, 食塩相当量が高く, 付着性が低かった. 炒飯の飯を走査電子顕微鏡で観察した結果, ガス加熱の場合では, IHの場合には見られない表面部分の崩れが観察された. ガスコンロで炒めたほうれん草はIHヒーターに比べ, 組織構造が保持されていた. 厚焼き卵の加熱時間はガス加熱の方がIHに比べて短かった. ガスで加熱した厚焼き卵の表面構造には太い均一な網目構造が観察され, 表面の凝集性が高いことの要因と考えられた. 本研究における加熱条件では, ガス加熱の方がIHに比べて食材からの水分蒸発やたんぱく質の熱変性が促進され, 炒め加熱ならびに焼き加熱調理の仕上がりに影響したと考えられる.
著者
煙山 千尋 小川 千里
出版者
日本教育カウンセリング学会
雑誌
教育カウンセリング研究 (ISSN:21854467)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.13-21, 2021 (Released:2021-09-27)

本研究の目的は,大学生アスリートの家族・家族的関係にある者への心理的依存尺度を作成し,スポーツ推薦入学経験の有無による依存性得点の違いを検討することであった。調査は,4年制体育系大学に所属する大学生アスリート311名(男性=202,女性=108,不明=1,平均年齢=19.59,SD=0.76)に対して実施され,対象者の属性,大学生アスリート版依存性測定尺度の原案,依存性についての測定尺度について回答を求めた。分析の結果,信頼性と妥当性のある4因子28項目の大学生アスリート版家族ら関係依存性測定尺度が開発された。また,スポーツ推薦群が一般学生群と比較して全ての依存性得点が有意に高い結果が認められた。これらの結果から,トップ・アスリートにおいて,選手と親や指導者との根深い依存関係が維持され,自立が先送りにされている可能性が高い。そのため,親や指導者との関係を再構築し,アスリートの主体性を育む支援が必須であると考えられる。
著者
小川 義明
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.96, no.11, pp.730-735, 2001-11-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
22
被引用文献数
1 2

著者は酵母遺伝子の全ORFがスポットされたマイクロアレイを用いて, アルコール存在下で発現する遺伝子群を特定した結果, アルコールが酵母にとってストレスであることを明らかにした。微生物, 特に酵母のアルコールに対する耐性機構の解明は興味ぶかい研究テーマであり, ここに解説していただいた著者の研究はその端緒を拓くものである。
著者
髙木 健司 高塚 直能 佐々木 翼 森 香津子 小川 直美 伊藤 慎二
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.69-75, 2018 (Released:2018-02-28)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

【目的】当院は精神科医が非常勤であり,患者の精神状態の評価は各医療者の主観的判断となっていた.そこで,抑うつをスクリーニングし専門医への連携に繋げる目的でPatient Health Questionnaire(PHQ)-9を導入したため,後方視的に検討した.【方法】2016年1月1日〜10月31日までに緩和ケア病棟に入院した全患者を対象とした.入院時にPHQ-9を行い,10点以上を抑うつありとした.精神科医の診断(P)と照合した.【結果】対象期間中に延べ83名が入院し,50名に施行し得た.PHQ(−)・P(-)32名,PHQ(+)・P(-)7名,PHQ(-)・P(+)2名,PHQ(+)・P(+)9名であった.P(+)11名であり,PHQ-9の抑うつに対する感度,特異度は81.8%,82.1%であった.【結論】緩和ケア病棟入院時においても,抑うつのスクリーニングとしてPHQ-9の有用性が示唆された.
著者
小川 和鋭 荒井 昌紀 長縄 博 池田 洋子 近藤 信一
出版者
The Japanese Society of Applied Glycoscience
雑誌
Journal of Applied Glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.325-330, 2001-08-20 (Released:2011-02-23)
参考文献数
21
被引用文献数
11 13

Chlorella vulgarisK22株(クロレラ工業)藻体より,中性多糖を得て,化学構造を検討した.部分酸加水分解法で,3種の新規な二糖,6-O-(3-O-methyl-β-D-galactopyranosyl)-D-galactopyranose,6-O-β-D-galactopyranosyl-3-O-methyl-D-galactopyranoseと6-O-(3-O-methyl--D-galactopyranosyl)-3-O-methyl-D-galactopyranose,およびβ-1,3-,β-1,6-結合のガラクトニ糖あるいは三糖を得たことから,この中性多糖は新規なβ-D-ガラクタンである.さらにこの中性多糖とその部分分解多糖のメチル化分析より,主鎖にβ-1,3-結合を,側鎖にβ-1,6-結合を含むこと,分岐領域にはβ-1,6-結合の3-O-メチル-D-ガラクトース残基をもつこと,また,側鎖の長さはこのモノメチル化糖を含めて14ガラクトース残基であることが示唆された.