著者
小橋 吉博 沖本 二郎 松島 敏春 重藤 えり子 倉岡 敏彦 竹山 博泰 江田 良輔 矢野 修一 小林 賀奈子 大西 隆行 森 健一 上田 暢男 森高 智典 西村 一孝 阿部 聖裕
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR TUBERCULOSIS
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.435-441, 2002-06-15
被引用文献数
8

MAC症に対して, ATSおよび日本結核病学会が提言した治療ガイドラインが臨床上適切かどうか, 過去の治療法との比較も併せ検討した。対象は, 1995年4月から2001年3月までに6カ月以上治療がなされ, 治療開始から12カ月以上経過観察を施行できた肺MAC症159例とした。治療状況は, 抗結核薬。CAM102例, 抗結核薬のみ33例, その他24例であった。治療効果は, 抗結核薬.CAMが菌陰性化率45.1%, 再排菌率39.1%, 臨床的改善率29.4%であった。一方, 抗結核薬のみは菌陰性化率30.3%, 再排菌率70.0%, 臨床的改善率12.1%と不良で, CAMが含まれた治療法で優れた成績が得られていた。次に, 抗結核薬.CAMの治療が行われた102例ではガイドラインに一致した RFP, EB, SM, CAMの治療が41例に施行され, 菌陰性化率58.5%, 再排菌率37.5%, 臨床的改善率36.6%であった。一方, 他の抗結核薬.CAMは61例に施行され, 菌陰性化率36.1%, 再排菌率40.9%, 臨床的改善率24.6%と, ガイドラインに沿った治療法が最も優れた成績であった。<BR>しかし, いまだ肺結核に対する治療効果と比較すると不十分であり, 今後新しい非定型抗酸菌に有効な治療薬の開発が望まれる。
著者
小林 孝次 中島 寛 青木 孝文 川又 政征 樋口 龍雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.41, pp.1-6, 1996-07-16
被引用文献数
35

位相限定相関はフーリエ変換を用いた相関の計算過程において、入力画像の振幅成分を固定値で置き換えるよう修正した新しいパターンマッチング・アルゴリズムである。位相限定の自己相関はデルタ関数となり、相関に比べてきわめて急峻な識別特性を持つ。また、画像の振幅の影響を受けず、像のずれは相関のピークが出現する位置のずれに変換されるといった性質を持つ。位相限定相関は今後様々な分野で普及するものと予想されるが、特に顔画像や指紋画像など、安定した特徴量の抽出が難しい画像のマッチングに適している。
著者
小林 槇雄 柴田 亮行
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.313-313, 1993-03-25

第11回学内病理談話会 平成4年11月28日 東京女子医科大学臨床講堂1
著者
秋野 徹 波戸 真之介 鈴川 芽久美 林 悠太 石本 麻友子 今田 樹志 小林 修 島田 裕之
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101499, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】我が国では急速な高齢化が進んでおり、要支援や要介護状態となる高齢者は増加の一途を辿っている。その背景として、加齢や廃用による心身機能、認知機能の低下によって、日常生活活動(activities of daily living: ADL)が低下し、介護度が悪化する例は多く存在するものと考えられる。介護度の悪化がどのようにして起こったのか、介護度の悪化の傾向や要因を縦断的に大規模で調査した報告は、介護予防への取り組みにおいて重要性が高い。そこで本研究は、縦断的な調査により要介護度の悪化に影響を及ぼす要因を検討することを目的とした。【方法】対象は2005年10月から2012年10月の間で全国のデイサービスを利用し、2年間の追跡調査が可能であった要支援1から要介護4までの高齢者4212名(平均年齢82.2±6.6歳、男性1354名、女性2858名)とした。なお、追跡期間内に要介護度の改善が認められたものは対象から除外した。調査は、追跡調査開始時にベースラインとしてFunctional Independence Measure (FIM)、握力、歩行速度、Chair Stand Test- 5 times(CST)、開眼片脚立ち時間、Mental Status Questionnaire (MSQ)を測定した。その後2年間、1年ごとに要介護度の追跡調査を実施し、2年以内に要介護度の悪化した者を悪化群、悪化しなかった者を維持群とした。 統計学的解析は、ベースラインにおける各調査項目について、悪化群と維持群の間の差異を単変量解析(t検定、U検定、χ2検定)にて比較した。また、要介護度の悪化発生までの期間を考慮したうえで、要介護度の悪化に対する各調査項目の影響を検討するため、Cox比例ハザード回帰分析を実施した。独立変数は性別、ベースラインにおける年齢、介護度、FIM運動項目の合計点、FIM認知項目の合計点、握力、歩行速度、CST、開眼片脚立ち時間、MSQとし、ステップワイズの変数減少法による分析を用いた。また、要介護度の悪化と有意な関連を示した変数に関してはハザード比を算出した。なお、有意水準は5%未満とした。【倫理的配慮、説明と同意】対象者にはヘルシンキ宣言に沿って研究の主旨および目的の説明を行い、同意を得た。なお本研究は国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会の承認を受けて実施した。【結果】2年間の追跡期間における悪化群は2693名(平均年齢82.4±6.4歳、男性879名、女性1814名)、維持群は1519名(平均年齢81.8±7.0歳、男性475名、女性1044名)であった。単変量解析により、悪化群と維持群間を比較したとき、年齢は維持群が有意に低く、ベースラインにおける介護度は維持群が有意に重度であった。加えて、FIM運動項目合計点、握力、歩行速度、CST、開眼片脚立ち時間、MSQは維持群が有意に高い値を示した。Cox比例ハザード回帰分析の結果、モデルχ2検定は有意となり、要介護度の悪化に有意な関連を認めた変数は、性別(ハザード比:0.749、95%信頼区間:0.724~0.776)、ベースラインにおける介護度(ハザード比:0.819、95%信頼区間:0.740~0.906)、FIM運動項目合計点(ハザード比:0.996、95%信頼区間:0.994~0.998)、MSQ(ハザード比:1.063、95%信頼区間:1.049~1.077)、歩行速度(ハザード比:0.759、95%信頼区間:0.655~0.880)握力(ハザード比:0.988、95%信頼区間:0.981~0.996)となった。【考察】2年間の追跡調査にて要介護度が悪化した群と維持していた群を比較した結果、ベースラインでのFIM運動項目や運動機能は維持群のほうが有意に高かった、また、縦断的な解析により、ベースラインにおけるFIM運動項目、MSQ、歩行速度、握力が高いほど、要介護度の悪化の発生が増加することが示され、これらの評価指標が介護度の悪化の予測に有用である可能性が示唆された。特に歩行速度に関しては、ADLの低下に関連することや、将来の要介護度発生に影響を与えることが報告されており、本研究も先行研究を支持する結果となった。しかし、要介護高齢者においては歩行困難な対象が多く存在することを考慮する必要があり、今後は対象を限定したうえで要介護度の悪化への影響を検討することも課題である。【理学療法学研究としての意義】介護予防は、現在要介護状態にあるものを要介護状態に陥らないようにすることに加え、現在要介護状態にあるものの要介護状態を悪化させないことも含む。理学療法士としての介護予防への取り組みとして、歩行を含む心身機能、生活機能の維持・向上を図ることの重要性が縦断的に確認されたことは、重要な知見と言える。
著者
斎藤 英之 小林 邦勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.98, no.426, pp.53-60, 1998-11-20

ESIGN署名方式において、署名認証子を計算する式をうまく変形すれば、二つの文書に対して同時に署名できる。そこで、我々は平文を分割して署名する平文分割ESIGN署名方式を提案する。また、その方式を用いて借用書等の文書を分割し、金額や借用相手の名前等のプライバシーに関わる文書を署名検証者には送信せずに、借用者本人の名前等の文書に対する署名のみを検証させ、緊急時には二つの文書を検証することにより、二つの文書の関連性と全情報が明らかになるという平文分割ESIGN署名を用いた署名プロトコルについて提案する。
著者
小林 信彦 Nobuhiko KOBAYASHI
雑誌
国際文化論集 = INTERCULTURAL STUDIES (ISSN:09170219)
巻号頁・発行日
no.20, pp.3-19, 1999-09-30

In the Buddhist tradition, animals are differentiated from plants and minerals, which are considered to be devoid of mind. Being endowed with mind, only animals are involved with eternal transmigration. In the Japanese tradition, however, mind is immanent in all the physical solids, and therefore no sharp line of demarcation is drawn between the human world and nature.
著者
玉木 秀和 東野 豪 小林 稔 井原 雅行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.96, no.1, pp.35-45, 2013-01-01

Web会議に代表される小規模な遠隔会議システムは利用や導入の手軽さがあるが,映像,音声の品質に制限があるため,大規模で高精細な遠隔会議システムに比べ,円滑な会話がしづらい.Web会議システムを用いて,司会者のいない創造会議を実施すると,複数の参加者の発話が衝突してしまうことが多い.我々はWeb会議において発話の衝突を低減し,快適な会話を実現することを目標に研究を進めているが,発話衝突の原因とその影響は明らかになっていない.本論文では,音声会議において,発話衝突の原因の一つと考えられる音声遅延量を変化させることで,発話衝突確率の変化と,それによる精神的ストレスを測定する実験を行った.実験の結果,音声遅延量が600msの条件で発話衝突確率が最大となり,その後減少することが分かった.また発話衝突による精神的ストレスは,音声遅延量が増えるほど増加するという結果が得られた.
著者
小林 貴訓 杉村 大輔 平澤 宏祐 鈴木 直彦 鹿毛 裕史 佐藤 洋一 杉本 晃宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.8, pp.2049-2059, 2007-08-01
被引用文献数
16

視野を共有する複数のカメラを用いて,三次元空間における人物の実時間追跡を行う.従来より,パーティクルフィルタを用いた人物追跡手法の有効性が報告されている.しかし,観測による仮説の評価は,カラーヒストグラムや輪郭の類似性など,比較的単純な指標が用いられることが多く,実環境での照明変動や複雑背景に対する精度や頑健さなどの点で,必ずしも十分なものではなかった.これに対して本論文では,Haar-like特徴を用いたAdaBoost学習によるカスケード型識別器を仮説の評価に応用することで,頑健かつ高精度に人物頭部を追跡する手法を提案する.更に,人物頭部の各方向に対応した識別器を複数準備し,パーティクルフィルタにより生成される仮説と各カメラの関係に基づいて,識別器を適応的に選択することで,人物頭部の向きに伴う見えの変動に対応し,追跡と同時に人物頭部の向きを推定する.実環境における実験により本手法の頑健性,有効性を確認した.
著者
神林 勲 石村 宣人 小林 和美 佐川 正人 武田 秀勝
出版者
北海道教育大学
雑誌
北海道教育大学紀要. 自然科学編 (ISSN:13442570)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.89-96, 2003-09-30

本研究では健康で活動的な成人男性6名と成人女性6名を被検者に,前腕の等尺性筋収縮を30%MVCの強度で維持させ,男女における筋持久力の差異を近赤外分光法(NIRS)によって測定された筋酸素動態[oxy(Hb+Mb)]の面から検討した.結果は以下の通りである.1)男性のMVC(55.1±8.7kg)は女性(34.2±2.5kg)よりも有意に高値を示した(p<0.05).2)運動継続時間は,男性で139.2±29.4秒,女性で175.8±23.7秒と女性の方が男性と比較して有意に長かった(p<0.05). 3)掌握運動中のoxy(Hb+Mb)の変化には明らかな男女差が認められ,男性では初期の直線的な低下後,20〜25%で疲労困憊まで推移したのに対して,女性では初期の直線的な低下後,漸増し,疲労困憊時には約75%にまで達した.4)初期脱酸素化速度には男女間に有意な差は認められず,また,運動継続時間との間にも有意な相関関係は認められなかった.以上のことから,30%MVC強度の筋持久力(運動継続時間)は女性の方が男性と比較し優れていた.この性差は筋の有酸素性代謝能の優劣ではなく,運動中の筋血流量の違いによってもたらされる有酸素性代謝の割合によることが示唆された.
著者
小林 武
巻号頁・発行日
2013

筑波大学博士 (経営学) 学位論文・平成25年3月25日授与 (乙第2640号)
著者
外間 之雄 小林 三世治
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.95, pp.139-144, 1997-12-15
被引用文献数
1

1984年から1993年度新契約における早期死亡について,若干の検討を試みた。対象は84年から93年に当社に加入した診査扱の個人保険のうち契約後2年以内に支払い請求のあった早期死亡例20,459件である。男性が75.9%,女性が24.1%であった。40代が23.7%と最も多く,保険金額は3000万円以下が大部分を占めた。五大死因は,1位悪性新生物,2位不慮の事故,3位心疾患,4位自殺,5位脳血管障害の順であった。
著者
小林 恵美子
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、未成年大学生が飲酒、喫煙をするか否かを合理的に判断する背景について、次のことを実証した。飲酒に対する社会的制裁と非飲酒に対する社会的報酬の推定値は抑止要因として、そして、飲酒に対する社会的報酬と非喫煙に対する社会的制裁は促進要因として作用していることが明らかになった。さらに、飲酒、喫煙に対する「制裁>報酬」となった時にこれら違法行為を自重すること、また、非飲酒に対する「制裁<報酬」となった時に飲酒を自重することが示された。
著者
小林 恵美子 松原 斎樹 藏澄 美仁 飛田 国人
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
no.24, pp.241-244, 2006-12-20
被引用文献数
4

In this paper, we introduce the importance of the use of supplementary air-conditioning behavior toward energy conservation. The questionnaire survey was done for the resident of housing complex in Kyoto city in the summer and winter. The results indicate the possibility that making good use of supplementary air-conditioning conserve behavior energy.
著者
小林 伸行 黒田 潔 鈴木 順行 大島 優香
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.515-524, 2013-11-01 (Released:2013-11-01)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1

有機低分子化合物の新規性調査では,化学構造検索が可能なデータベースを利用することが多い。これらデータベースが複数存在する中で,調査担当者はすべてのデータベースを利用することなく,目的に応じてデータベースを選択している。今回,STN InternationalのREGISTRY,MARPAT,およびDWPIのDCRの3データベースの化学構造検索結果を比較検討した。これにより,各データベースの特徴を再確認し,今後の調査におけるデータベース選択の指針とするために評価を行ったので報告する。
著者
小林 陽太郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.996, pp.72-75, 1999-06-21

問 5月の連休に小渕首相と共に訪米され、米財界人と対話の機会を持たれましたね。小林会長はもう20年以上、日米財界人会議に関わってこられたわけですが、最近の日米関係はどうですか。 答 財界人会議は本来、民間ベースなのですが、5、6年前はそんな感じじゃなかったですね。