著者
熊 仁美 竹内 弓乃 原 由子 直井 望 山本 淳一 高橋 甲介 飯島 啓太 齊藤 宇開 渡邊 倫 服巻 繁 ボンディ アンディ
出版者
日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.85-105, 2010-01-30

本論文は、2008年7月12日に法政大学で行われた公開講座『自閉症とコミュニケーション』におけるシンポジウムを収録したものである。慶應義塾大学における自閉症児のコミュニケーションをのばす包括的支援プログラム、筑波大学におけるPECSを日常的に使うための家庭支援プログラム、民間療育機関たすくにおける機能的コミュニケーション指導が紹介され、ボンディ博士による指定討論が行われた。
著者
山本 道也
出版者
流通経済大学
雑誌
流通經濟大學論集 (ISSN:03850854)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.15-26, 1990-12

モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)幼生期の食草選好性を,9種のアブラナ科植物と1種のノウゼンハレン科植物を対象に,三つの個体群指標-密度,生存率,発育速度-を使って判定した。世代ごとに食草選好性は変化するものの,一年を通してみると,キャベツ(Brassica oleracea)を筆頭に,キレハヌイガラシ(Rorippasy lvestris)>ハルザキヤマガラシ(Barbarea vulgaris)>ダイコン(Raphanus sativus)>ハクサイ(Brassica campestris)が好適寄主として挙げられた。
著者
山本 道也
出版者
流通経済大学
雑誌
流通經濟大學論集 (ISSN:03850854)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.38-57, 1984-01

1975年5月上旬から11月上旬まで,モンシロチョウの寄主選好性を調べるため,北海道大学構内に生育している10種類の植物-セイヨウアブラナ・キャベツ・キレハイヌガラシ・カキネガラシ・ハルザキヤマガラシ・ダイコン・ハクサイ・コンロンソウ・ノウゼンハレン・ナズナーを同構内に設けた実験区に移植あるいは播種し,そこに発生したモンシロチョウの個体数を発育段階ごとに調査した。それぞれの実験植物について,個体数の変化,寄生密度,生命表,発育期間,生存曲線,基本要因が得られた。本報告は,その一部として,第二世代,6月23日から8月31日までの結果である。1.生存率は,第一世代より低く,キャベツ・キレハイヌガラシ・ハクサイ・ダイコンで0.8〜0.3%,セイヨウアブラナ・カキネガラシ・ハルザキヤマガラシ・コンロンソウ・ノウゼンハレンで0%であった。2.発育期間は,27.6〜31.4日の間にあり,寄主間での差は小さいと判断された。3.内的自然増加率を基準に,モンシロチョウ第二世代の好適寄主として,キャベツ・キレハイヌガラシの2種を選んだ。
著者
谷尾 昇 門倉 光隆 野中 誠 山本 滋 片岡 大輔 高場 利博
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.215-218, 1997-05-25
参考文献数
10

症例は66歳の女性。昭和48年より慢性関節リウマチで薬物療法を受けており, プレドニゾロン3mg/日の内服をしていた。平成6年7月6日, 整形外科で全身麻酔下に左人工股関節置換術を受けた。術後上半身に著明な皮下気腫と呼吸苦が出現し, 7月8日ICU管理となった。気管支鏡検査を施行し気管上部膜様部に裂創を認めた。16Gエラスターを前胸部皮下に留置して間欠的に低圧吸引し, 保存的に経過を観たが, 皮下気腫は改善しないため, 7月11日気管裂傷部直接縫合閉鎖, 肋間筋弁縫着術を行った。
著者
山本 裕紹 六車 修二 佐藤 剛 早崎 芳夫 永井 芳文 清水 義則 西田 信夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.22, no.37, pp.37-42, 1998-07-03
参考文献数
4

フルカラーLEDパネルを用いた偏光眼鏡式立体ディスプレイを試作した.右眼用と左眼用を入れこにしたステレオ画像の表示は, LEDパネルを用いて160×80(×RGB)の画素数(1.28m×0.64mの大きさ)で行った.LEDパネルを短冊に切った偏光フィルムで1列ごとに右眼用と左眼用とにマスキングした画像を, 偏光眼鏡で右眼用と左眼用の画像に分離して観察する.立体表示における観察距離と指向性の実験を行い, 観察距離をLEDのドットピッチの3000倍程度に設定すればよく, 偏光マスクを設置しても指向性が狭くならないとの知見を得ることができた.

1 0 0 0 IR 研究紹介

著者
坪井 俊 山本 智 蓑輪 眞 西原 寛 雨宮 昭南 三谷 啓志 松本 良 江崎 雄治 朝倉 清高 長尾 敬介 長谷川 哲夫
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学大学院理学系研究科・理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.24-36, 1998-03

カラビ不変量とオイラー類/サブミリ波望遠鏡をつくる/太陽アクシオンの直接検出実験/一次元レドックス共役分子、オリゴフェロセニレンの物性/動物の発生と左右非相称性/光回復酵素:生きながらえるべきか、死すべきか/御前崎沖南海トラフのガスハイドレート/人口「還流移動」発生率のエスティメーション/異方性表面を用いた表面原子配列制御/宇宙線生成希ガスからみた火星隕石の歴史/天の川銀河の地図をつくる
著者
押川 文子 村上 勇介 山本 博之 帯谷 知可 小森 宏美 田中 耕司 林 行夫 柳澤 雅之 篠原 拓嗣 臼杵 陽 大津留 智恵子 石井 正子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本科研は、複数地域を研究対象とする研究者による地域間比較や相互関連を重視したアプローチを用いることによって、グローバル化を経た世界各地の地域社会や政治の変容を実証的に検証し、それらが国内外を結ぶ格差の重層的構造によって結合されていること、その結果として加速するモビリティの拡大のなかで、人々が孤立する社会の「脆弱化」だけでなく、あらたなアイデンティティ形成や政治的結集を求める動きが各地で活性化していることを明らかにした。
著者
村上 勇介 狐崎 知己 細谷 広美 安原 毅 柳原 透 重冨 恵子 遅野井 茂雄 新木 秀和 幡谷 則子 二村 久則 山崎 圭一 新木 秀和 小森 宏美 後藤 雄介 佐野 誠 幡谷 則子 二村 久則 箕輪 真理 山本 博之 山崎 圭一 山脇 千賀子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

発展途上地域で最も早い時期から「民主化」と市場経済化を経験したラテンアメリカにおいて、近年、政治が最も不安定化しているアンデス諸国(ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラの5ヶ国)に関し、現地調査を踏まえつつ、ポスト新自由主義の時代に突入したアンデス諸国の現代的位相を歴史経路や構造的条件を重視しながら解明したうえで、近年の動向や情勢を分析した。そして、5ヶ国を比較する研究を行い、対象国間の共通点と相違点を洗い出し、事例の相対化を図り比較分析の枠組を検討した。
著者
佃 洸摂 中村 聡史 山本 岳洋 田中 克己
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J94-A, no.7, pp.476-487, 2011-07-01

本論文では,あるレシピに対して,追加・削除可能な食材を発見し推薦する手法を提案する.Web上にある料理レシピを閲覧しているときに,レシピに対して食材をあと一つ追加または削除したいということはよくあるが,従来のシステムではこうした食材の発見は困難である.本研究では料理レシピの構造を分析することで,追加・削除可能な食材を推薦するシステムについて述べる.例えばこれにより,ある料理レシピに対して食材を追加・削除することで,典型的なレシピに近づけたり,一風変わったレシピに近づけたりすることが可能となる.また,検証実験により,システムによるレシピの構造分析の評価や,システムが推薦する追加・削除食材の妥当性の評価を行った.また,追加・削除食材に基づいたレシピ探索を実現するシステムの実装,実装システムを用いたユーザヒアリングにより得られた提案する検索方式の利点・問題点を述べる.
著者
中坊 徹次 山本 圭介 堀川 博史 中山 耕至
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

1)日本近海の魚類相の分析;東シナ海及びその隣接海域の魚類の分類学的研究の基礎として、日本近海の魚類相の特徴が17型に分けられることを明らかにした。2)メバル属魚類の分類学的研究;浅海岩礁での漁業対象種であるメバルは従来から3つの色彩変異型が知られていたが、それらの生物学的な意味は未研究であった。これらのメバル3色彩型を形態学と分子遺伝学を用いて分析した結果、それぞれが生物学的に独立した種であることが判明した。メバル属ではやや深海に棲むウケクチメバルの2色彩型についても、メバル3色彩型と同様に研究を行った結果、それぞれが生物学的に独立した種であることが判明した。3)マエソ属魚類の分類学的研究;大陸棚砂泥底に生息するマエソ属魚類は漁業対象でありながら、種の分類が混乱していた。これらのうちマエソと呼ばれる種の分類が特に混乱していた。マエソ属魚類はインド・西太平洋域に広く分布しているので、日本近海を含むこれらの海域から得られた標本を入手し、形態を比較し、過去の文献を渉猟して分類学的研究を行った。その結果、マエソと呼ばれる種は2種であり、ひとつは新種であることが判明した。この論文は現在、学術雑誌に投稿中である。4)カマス属魚類の分類学的研究;カマス属のうち、アカカマスと呼ばれる種は最も美味であるが、分類が混乱し、複数種が含まれていることが示唆されていた。これらを詳細に検討した結果、3種であることがわかり、そのうち1種は新種であることが判明した。これも投稿中である。5)その他の魚類の分類学的研究;上の他、アオメエソ類、メジナ類、エボシダイ類、ウマズラハギ類、トラギス類について、分類学的研究を行った。これらは3編の論文が公表され、2編が投稿中である。
著者
山本 正浩
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

深海熱水環境の優占微生物であるイプシロンプロテオバクテリアの硫黄代謝経路について種々の解析を行い、この菌が複数の硫黄代謝経路を同時に利用していることを明らかにした。これらの代謝の鍵酵素の基質はポリスルフィドなどの水溶性化合物であるため不溶性の元素状硫黄に直接作用するタンパク質をさらに追跡したところスルフィドキノン還元酵素(SQR)様タンパク質が精製された。水に不溶な元素状硫黄を効率的に代謝径路に取り込み、そこからエネルギーを取り出すモデルを構築できた。
著者
山本 博章
出版者
東北大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2003

本研究は五感と色素細胞機能の連携を探索することを目的としている。今年度は、聴覚や視覚への影響に加え、臭覚と味覚に関しても解析しようと計画していたが、飼育室の空調のせいか、ケージを置くラックの位置によって、給水瓶の残存水量が大きく異なることに気づいた。室内の微気候を整えようと、加湿器の調整また扇風機による送風を試みたが改善されなかった。そこで空調のダクト工事により、風量を下げ、より均一な温湿度を保とうとしたが、それでも十分改善されなかったため(ケージの場所によって、給水瓶残存水量が数倍異る場合があった)、今回も聴覚に関する解析を優先することにした。このような飼育室の微気候改善に試行錯誤しているうちに、聴覚において興味ある現象に気づいた。脊椎動物特異的な神経冠より発生する色素細胞を欠損すると、白毛色となり、内耳に移動する色素細胞も無くなるため聴覚を失うことが知られている。我々が維持するblack-eyed whiteと呼ばれる変異体で、Mitf (Microphthalmia-associated transcription factor)遺伝子座にアリルMitf^<mi-bw>をホモに持つと、やはり全身白毛色で遺伝的な難聴を示すが、これらの集団中に、高い音に反応する個体がある割合で検出できることに気づいた。当該の系統は一時期絶滅の危機に直面し、それまでの遺伝的背景であるC57BL/6J(コンジェニック系統)から、元々の系統であるC3Hに変更してレスキューした経緯がある。前者の遺伝的背景では詳細な解析結果が残されているが、全て難聴を示すことが報告されている。現在飼育中の変異体は4〜5世代C3Hに掛け合わせ、それからクローズドコロニーとして維持を続けてきた。従って、現時点では、C3Hに由来するある遺伝子(群)が、内耳色素細胞が保障する聴覚に何らかの影響を与えていることを発見したのではないかと期待している。
著者
折田 明子 吉川 厚 山本 秀男
雑誌
研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP)
巻号頁・発行日
vol.2010-EIP-50, no.30, pp.1-7, 2010-11-18

本稿は,Web サイト炎上事件を題材に,筆者らが教育目的で作成したマンガ教材を用いたプライバシ教育の実施と評価について報告する.マンガ教材は,文章と絵の組み合わせによる読みやすさから,初学者向けの教材として用いられてきたが,本稿で報告する事例は,描画に読み取られるべき教育主題を埋め込み,気づきを以て問題を発見し,問いと組み合わせたクラス設計によって意志決定のシミュレーションの実現を目的としている.教材を用いたクラス運営では,教材・問い・ファシリテーションの組み合わせにより,背景の異なる社会人学生および大学院生から多様な観点を引き出すことが出来た.
著者
山本 隆司 伊藤 洋一 交告 尚史 斎藤 誠 仲野 武志 仲野 武志
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

これまで国内法として発展してきた行政法が、ヨーロッパ規模で形成されるようになり、また国際化している。こうした状況を整序する理論枠組として、次の2つを提示できる。第1に、憲法諸原理に含まれる古典的要素と機能的要素のバランス。第2に、多元的な法秩序間の調整。研究においては、これまで日本に紹介されたことがほとんどない、北欧の行政法の基本制度も分析した。
著者
大橋 一智 里中 勝人 山本 哲郎 山崎 正利 木村 貞夫 安部 茂 山口 英世
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.113, no.5, pp.396-399, 1993-05-25
被引用文献数
10

The antitumor activity of a preparation of heat-killed cells of Enterococcus faecalis, FK-23. Intraperitoneal injection of the preparation prolonged the lifespan of C3H/He N mice which were intraperitoneally inoculated with MM46 mammary carcinoma. Not only intraperitoneal but also oral administration of the FK-23 preparation inhibited the growth of these carcinomas inoculated intradermally. The tumor-bearing mice produced tumor necrosis factor (TNF) in their sera 2 h after intravenous injection of OK432. This TNF level increased after the mice were fed with food supplemented with the FK-23 preparation. Additionally, the FK-23 preparation inhibited the growth of Meth A fibrosarcoma in cyclophosphamide-treated BALB/c mice.
著者
松澤 孝男 河原 永明 長本 良夫 山本 茂樹 森 信二 添田 孝幸
出版者
茨城工業高等専門学校
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1995

我々の勤務する茨城工業高等専門学校は、日本原子力研究所東海研究所の研究用原子炉群や、日本原子力発電(株)の発電用原子炉、原研大洗研究所の材料試験炉、高温ガス炉、動燃大洗工学センサーの高速増殖試験炉「常陽」、原研那珂研究所の核融合試験炉JT-60に囲まれたひたちなか市に存在する。本校の学生の就職先として、“地場産業"であるこれら原子力関連企業や研究所を選ぶ者も多い。ところが、本校の学生の放射性同位元素や放射能に関する興味・関心は低い。学生及び教職員に環境中の自然放射能の存在と量を認識させることを試みた。CR-39というプラスチック板を固体飛跡検出器とするラドンガスモニター(ラドトラック)を学内の様々な居住空間に吊しラドン農業を測定した。算術平均29.7Bq/m^3、幾何平均21.3Bq/m^3であった。ラドン農業の分布は対数正規分布であった。次に、茨城県全域に点在する本校の学生の自宅178軒の学生の寝室のラドン濃度の測定を同じラドンガスモニターでおこなった。ラドン濃度の分布は学校と同じく対数正規分布であったが、幾何平均10Bq/m^3、幾何標準偏差2で、放医研の全国データや本校の居住空間のデーターのラドン濃度の1/2ないし1/3であった。このようにして自然放射線の存在を実感(認識)させた後、更に学生が自ら進んで放射線や放射能・原子力のことを調べることができるよう助言を与えた。(A)政府機関が情報公開やPAのため無料で公開している次のパソコン接続によるデーターベースへの接続方法の説明と検索結果を示した。[1]JOIS(NUCLEN、原子力情報)[2]アトムネット、(財)(NUDEC)、[3]原子力百科事典ATOMICA(B)学生に、放射線測定機器の無料貸出しの紹介を行なった。シンチレーション式サーベイメーター(はかるくん)、放射線計測協会(C)各種資料館の紹介、[1]茨城原子力センター展示館、[2]動燃展示館(アトムワールド)、[3]日本原電東海発電所展示館(東海テラパーク)、[4]見学バス(D)外国旅行する学生・教職員へ線量計による自然放射能の計測依頼(タイ、中国、南極)(E)RI教育用のビデオテープの購入・視聴(「アイソトープとは」日本アイソトープ協会)(F)新聞・テレビ報道に現れた放射線・原子力関連の事項の紹介と説明(FBR,もんじゅ)