著者
今山 延洋 山下 晃功 橋本 孝之 糸山 景大 長谷川 雅康 永田 萬享 畑 俊明 竹野 英敏 尾崎 士郎 澤本 章 大橋 和正 余湖 静也 山口 晴久 土屋 英男 宮川 秀俊 安東 茂樹 安孫子 啓 田口 浩継 山本 勇 紅林 秀治 長澤 郁夫 吉田 誠
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

教師を目指す人に対して、技術科教員指導能力認定試験を創設し、3回実施した。日本で初めての試みである。試験は年1回実施され、教員養成で必要な修得基準に基づいて出題し、教員として身につけておくべきレベルの筆記・実技・模擬授業の能力を一次・二次試験によって判定した。3回の試験の実施の経験をもとに、今後の恒常的な実施の見通しを得るとともに、修得基準を見直した。
著者
山本 芳弘
出版者
高崎経済大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

研究課題1として、住宅用太陽光発電を効率的に普及させるための太陽光発電買い取り制度について研究した。社会厚生や電気料金負担の観点からは、設置家計が電力販売量を増やすためにどの程度電力消費を抑制するかが鍵になることを明らかにした。研究課題2として、廃棄物系バイオマス利活用事業の効果的な運営形態について研究した。効果的な運営形態は、投入するバイオマスや生産物の種類等に関連することが示唆された。
著者
山本 敦子
出版者
高田短期大学
雑誌
高田短期大学紀要 (ISSN:09143769)
巻号頁・発行日
no.29, pp.141-152, 2011-03

本論では高齢者の音楽療法に関する文献の中から、音楽が専門でない介護職の方や家庭で高齢者を介護されている方等、広く高齢者介護に携わる方々に向けて書かれた実践書をもとに、その内容と方法を分析することを通して、高齢者の音楽療法の実践について基本的な理解を図ることを目的とした。季節ごとの特徴を踏まえた12か月分のプログラムをもとに、「各月のテーマ例」「曲目の傾向」「回想を促す話題」「活動内容(種別、効果、活動例、留意点等)」「実践者に求められること」という視点から考察を進め、介護福祉士をはじめとする身近な介護者が高齢者の音楽活動を支援していくための方法の開拓に向けて、有用な示唆を得ることができた。
著者
山本 達也
出版者
京都大學人文科學研究所
雑誌
人文学報 (ISSN:04490274)
巻号頁・発行日
no.98, pp.205-228, 2009

本論は,チベット難民が多く居住する北インドのダラムサラに訪れる観光客に焦点を当て,そこで観光客たちが見せる,一筋縄ではいかない多彩な視点や反応に着目する。それらを通して,観光客という存在やそれを取りまいてきた研究の前提を問い直すことを目的とするものである。ブーアスティンに始まり,マッカネルを経由してその議論が始まった1970年代以降数々の理論的進展を成し遂げてきた観光社会学,観光人類学に代表される旧来の観光研究は,観光客という存在や彼らの実践を考える際に,特に「真正性」という観点を軸として考察を展開してきた。こういった研究は,観光客という存在を,「真正性を求める」「真正性に興味がない」というふうにアプリオリに定義し,その前提をもとに,こういった研究は議論を展開していった。だが,観光客はこのように定義されるべきものなのであろうか。このように特定の視点を持ってのみ観光に臨むのであろうか。むしろ,観光客は多彩な視点を持って観光に臨んでいるし,また,現地での情報や出会いを通して,状況に応じて極めてアドホックに視点を変えていく存在なのではないだろうか。「真正性」を軸にしてアプリオリに定義された観光客像を持って議論を展開してきた旧来の諸研究は,その前提にはまらない観光客を捨象してしまい,また,現地で遭遇した出来事により「真正性」に対する視点を変更したり,その間で揺れ動くような状況が生じたりした観光客を考察することができていない。こういった研究が保持しているのは,西洋近代が提示してきた,同一性を前提とした主体観ではないだろうか。こういった視点を保持するよりも,我々は,観光客をもっと開かれた視点から考察する必要があるだろう。本論が提示する事例は,旧来の研究がアプリオリに設定していた観光客という存在に再考を迫るものである。This paper explores different viewpoints and reactions from guests who visit at Dharamsala in North India where a vast majority of Tibetan refugee are living. Based on this case study, this paper reconsiders the premise of previous studies about "the guest". Since the 1970's, numerous scholars have developed their studies of tourism on a certain premise of 'the authenticity'. They have treated "the guest" and "the tourist" as either "those who desires the authenticity in tourism" or "those who are indifferent to the authenticity in tourism". Those earlier studies therefore have regarded them simply as the premised categories. However, I question the validity of such premises in previous studies, by asking if we can define them in advance, and if they actually enjoy a tour in such a simply perspective. This paper argues that guests and tourists approach their tourism with diverse interests and viewpoints. The tourists can change their perspectives when they learn some critical information or they come across someone who can significantly affect their thought on 'the authenticity'. In essence, this case study criticizes the previous studies on the tourism and reconsiders their premise on guests and tourists.
著者
山本 聡美
出版者
金城学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

中世日本で外来の十王図像が移入され和洋化するプロセスについて、作品調査と文献の分析を通じて考察した。本研究期間内に計9件の作品調査を実施した他、写真などを用いた画像資料の収集を行った。特に日本製十王図の多くに描きこまれる本地仏の組み合わせに着目し、調査結果を分析した。その結果、制作年代の遡る作例ほど組み合わせに多様性があり、また本地仏として大日如来を描く事例が多いという傾向が浮かび上がってきた。また、現存作例の和洋化が著しく進む13世紀後半~14世紀にかけての、仏書や日記・記録類に着目、仏事で十王図が懸用された事例を分析した。その結果、宮中や幕府関係の逆修・追善供養での懸用と軌を一にしながら、十王図と本地仏の組み合わせが決定され、日本的十王図への変容が促されたことが明らかとなった。以上の成果の一部は、『国宝六道絵』(共著、中央公論美術出版、2007年)などの出版物として公刊している。
著者
秋山 進午 田 広金 高浜 秀 山本 忠尚 宮本 一夫 大貫 静夫 TIAN Guangjin 郭 治中 郭 素新 谷 豊信 岡村 秀典
出版者
大手前女子大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1995

〔研究成果概要〕我々は中国内蒙古文物考古研究所(代表:田広金)と共同して、内蒙古涼城県にある湖"岱海"において"遊牧騎馬民族文化の生成と発展過程の考古学的研究"を行った。"岱海"は内蒙古の南東部に位置し,万里の長城の北,僅か10Kmにある。いわゆる"内蒙古長城地帯"のただ中である。湖の南岸の丘陵上には仰韶文化遺跡,北岸には龍山文化とオルドス青銅器文化遺跡が並び,農耕文化と牧畜文化が入り交じる"農牧交錯地帯"である。我々はこの,研究テーマに対する絶好の地点を選び,中国で最初の"地域研究"を行った。[平成7年度]初年度には先ず仰韶文化後期の「王墓山上遺跡」の発掘調査を行い,住居址15基ほかの遺構と土器,石器,骨角器など多数の遺跡を発見した。調査によって,この原始聚落が層位的に2時期に分かれ,また,遺物の研究によって,第2期をさらに前・後に細分することが出来た。[平成8年度]二年目には石虎山I・II遺跡の発掘調査を行った。石虎山遺跡は仰韶文化前期の遺跡で,黄河流域の仰韶文化が北方へ拡大して,この地に初めて農耕をもたらした重要遺跡である。発掘調査によってII遺跡から14基の住居址や多数のピット,墓等を発掘し,後岡一期文化期の聚落の状況を初めて明確にした。II遺跡では聚落を巡る環濠とその中から多数の獣骨を発見し,当時の生活環境研究に貴重な資料を得た。[平成9年度]三年目には飲牛溝遺跡においてオルドス青銅器文化期の墓地を発掘し26基の土坑墓を発掘し,副葬品や犠牲畜骨を発見した。併せて龍山文化期の板城遺跡の考古測量調査と住居址2基を発掘した。以上のように,3か年の調査期間において,この地域における農耕の始まりから,その展開過程,続いて牧畜を主たる生業とするオルドス青銅器文化の牧畜民への交代の様相を追求することが出来た。発掘調査と平行して,東は遼寧省から西は寧夏回族自治区,甘粛省に到る万里の長城に沿って関係遺跡と遺物の調査を行い,研究資料の蓄積に務めた。
著者
山本 啓 稲葉 宏幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.18, pp.215-219, 2003-02-27

ディジタルコンテンツのネットワーク配信が盛んに行われるようになり,ディジタルコンテンツの著作権保護はますます重要になってきている.本報告では,心理聴覚特性の 1 つであるハース効果を用いることにより,聴感的に劣化の少ない電子透かし手法について提案する.計算機実験により本手法は,聴感的に劣化が少なく,MP3 符号化による攻撃に対してある程度の耐性を有することを示す.Recently network distribution of digital contents have been widely used, and the problem of copyright protection for digital contents becomes more important. In this paper,we propose a new digital watermarking technique for audio data which have a high quality in auditory feeling. The new method is realized by using Haas effect which is one of the mentality auditory characters. By computer experiment,we confirm the audio quality of the embedded audio and the tolerance to MP3 coding.
著者
平田 聡 森村 成樹 山本 真也 明和 政子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

ヒトの知性を進化的観点からとらえたとき、特に社会的知性の領域において著しく進化しているという主張がなされるようになった。この点について、ヒトに最も近縁なチンパンジーを対象とした比較研究によって検証した。アイトラッカーを用いた視線計測による研究である。その結果、世界の物理的な特徴認知に関してはヒトとチンパンジーとで大きな差はないが、他者の動作の背後にある意図の理解のような心的側面の認知においてはヒトとチンパンジーで顕著に異なることが示された。
著者
小嶋 哲人 松下 正 高木 明 山本 晃士
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

先天性プロテインS(PS)欠損症・異常症の遺伝子解析において、未解析の新たな症例検体については従来のPCRダイレクトシーケンス法を用いた遺伝子変異の同定を行った結果、新規変異を含めてその原因と思われるPROS1遺伝子変異を同定した。その中でPROS1遺伝子の蛋白翻訳領域には変異は見つからなかったものの、翻訳開始点より168bp上流のプロモーター領域に同定したC→T (c.-168C>T)の点突然変異のルシフェラーゼ・レポーター解析の結果、変異型では転写活性が20%まで低下し、先天性PS欠損症の原因と思われた。先天性PS欠損症症例で従来の各エクソンのPCRダイレクトシーケンス法にてPROS1遺伝子に変異の見つからなかった症例において、PROS1遺伝子の15個の各エクソン部に偽遺伝子と区別するPCRプライマーを設定し、Multiplex Ligation-dependent Probe Amplification (MLPA) 法によってPROS1遺伝子欠失の同定解析を行ったところ、PROS1遺伝子の全欠失を示す症例を1例同定した。しかし、他の多くの症例では欠失を同定できず、遺伝子欠失の頻度はまれであると思われた。ヒトPSを産生するHepG2 細胞を用い、エストラディオール(E2)の添加による培養上清中のPS分泌量の変動についてELISA 解析を行ったところ、30%の発現低下を認めた。また、細胞内PS mRNAの変動についてReal Time PCRを用いて定量した結果、同様にE2 の添加によるmRNA発現低下を認めた。現在、PS遺伝子プロモータ領域をクローニングし、ルシフェラーゼ・レポーター解析による、HepG2細胞でのE2 によるPS遺伝子発現の制御動態解析を施行中である。
著者
山本 英子 武田 善行 梅村 恭司 山本 幹雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.71, pp.9-15, 2000-07-28
被引用文献数
2

本論文では,情報検索に利用でき、かつ表記の揺れに寛容な類似度を提案する.表記の揺れに対応することができる編集距離という手法があるが,この手法では情報検索精度が弱いことが知られている.そこで,本論文では,情報検索の性能を持ち,かつ表記の揺れにも対応することができるダイナミックプログラミングを用いた類似度の計算法を提案し,その情報検索性能が単語に基づく手法とngramに基づく手法と比較した結果,効果的であり,かつ提案した手法が表記の揺れに寛容であることを報告する.In this paper, we propose a similarity measure suitable for information retrieval and tolerant for morphological variation. Edit distance is well-known similarity measure that can cope with variations. Unfortunately, edit distance is not suitable for information retrieval due to its performance. We have improved The behavior of edit distance by extending its definition. We have compared the proposed similarity measure with the popular similarity measures for information retrieval.
著者
野村 佳秀 木村 功作 栗原 英俊 山本 里枝子 山本 晃治 徳本 晋
雑誌
ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.1-6, 2011-09-06

近年,センサーやスマートフォンなどの普及に伴い,多数のイベントデータがリアルタイムに大量に発生している.このような大規模なイベントデータを分析しリアルタイムに処理するサービスを,DFD (Data Flow Diagram) を用いた実装に依存しないフローを使って定義することによって,双方の処理を統合的に記述する手法を提案する.またこの手法を実現する開発環境のプロトタイプによって,実際に分析作業からサービス開発までの作業を分析者,開発者で明確に分離が可能になり,サービス実施までの期間を大幅に短縮できることを示した.
著者
山本 貴富喜
出版者
東京工業大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

本年度は,昨年度までに開発したマイクロ灌流培養デバイス内でヒト由来の小腸と肝臓,2臓器細胞の共培養を実現し,薬物動態における吸収(小腸)と代謝(肝臓)のモデル系構築の評価を行った。具体的には2つのコンパートメントからなるマイクロ細胞培養チャンバを構成し,内臓したポンプで培養液の灌流を行いつつ,小腸から肝臓へ向かう代謝経路をテストするためにカフェインとパラコートの2種類の試薬を小腸側に添加した際の肝臓の機能を,細胞形態とアルブミン産生量などから評価した。その結果,本デバイスを用いた共培養系により,化学物質の傾向摂取を想定した体内で起こりうる毒性評価を再現可能であることがわかった。
著者
金 〓季 山本 修一郎 石原 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.732, pp.19-24, 2003-03-11

1T2C型強誘電体メモリアレイにおけるデータ書き込みディスターブ効果について等価キャパシタモデルを用いて解析した。また、その結果からディスターブの低減に効果のある改良されたV/3ルール書き込み法を提案し、SPICEシミュレーションと実験とによりその効果を検証した。その結果、提案した書き込み法によるディスターブ低減効果が認められた。
著者
鎌田 一雄 山本 英雄 湯山 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.635, pp.1-6, 2004-01-23
被引用文献数
1

ネットワーク社会において、情報通信端末などの情報機器類の操作を通して利用者は情報の発信・受信などの情報活動が自由にできることを期待している.しかしながら、情報通信機器類の操作が自由にできない、あるいは希望する情報へのアクセスが難しいなどの情報活動の範囲・質などに利用者ごとの格差が生じていることも指摘されている.このような情報格差(ディジタル・デバイド)を軽減・解消するための政策、支援活動もある.本稿では、利用者が特別な支援を必要とする高齢者、障害がある人達であると想定した場合に、情報活動がどのように可能な環境にあるかを情報インタフェースの観点から検討する.ディジタルデバイドの解消のためにはシームレスなコミュニケーション環境が情報インタフェースのレベルで必要であることを示す.また、このようなシームレスな情報環境を実現するためには、施策としてのユニバーサル・サービス範囲の拡大とその質の向上が必要となることも述べる.
著者
佐々木 秋穂 山本 浩治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.116-122, 1999-02-25
被引用文献数
5

西暦2000年ごろに商用化を目指す次世代移動通信システムであるIMT-2000の標準化はITU(国際電気通信連合)を中心として行われてきた。西暦2000年が近づくにつれ, 各地域・国での技術開発が本格化してきている。また, 技術進歩が早くなり, 各地域・国での標準化へ向けた活動がITU標準へ与える影響の度合いが強くなってきている。したがって, 本稿では, 無線伝送方式, ネットワーク構成を中心に, ITUに加え, 日本, 欧州, 北米, 韓国, 等の主要地域で行われているIMT-2000の標準化へ向けた活動について概説する。