著者
山本 英子 井佐原 均
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.124, pp.61-66, 2006-11-22
参考文献数
7

本稿では,上位語下位語や同義語 反義語といった分類的関連を持つ単語集合ではなく,連想関係や因果関係といった主題的関連を持つ単語集合をテキスト集合から抽出することを試みる.後者の単語集合が持つ関連は,前者と違って,シソーラスのような知識ではなく,辞書に載っていない知識である.本研究では,そのような知識が発想支援に利用できるのではないかと考え,得られた関連語集合を用いて実際にWeb検索をすることにより,提案手法によって得られた関連語集合が発想支援に適用できることを示す.In this paper, we tried to extract sets of related word with thematic relations such as associated relation and causal relation, which are not taxonomical relations such as hypernym-hyponym relation and synonym, acronym. The relations between words composing the latter related word set can be regarded as knowledge which is not thesaurus-like knowledge and which there is not in the dictionaries. We think such related word sets can be used to support creativity. Then, we estimate the availability for creativity support that the related word sets we extracted can be had, through verification of their availability to Web retrieval.
著者
庄司 光 山本 剛夫 高木 興一
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.350-361, 1966-11-30
被引用文献数
12

In order to investigate whether the critical band concept can be applied to the problem of temporary threshold shift (TTS) , three experiments (I, II, III) were carried out using five subjects with normal hearing acuity. In experiment I, thirteen high pass and thirteen low pass noises obtained by filtering white noise were used. The cut-off frequency of these noises are shown in Fig. 1. They were at intervals of 1/6 octave. The over-all SPL of white noise was 95dB. Durations of exposure were 5, 15, 35 and 55 minutes, and post-exposure threshold measurements at 3, 4, 6 and 8kc were made whithin 3 minutes after cessation of exposure. Fig. 2 shows the results of experiment. TTS due to low pass and high pass noises increased to a certin value as the bandwidth became larger, but when it reached to this limiting value, it remained constant regardless of the bandwidth of exposure noise. It may be concluded from this fact that only those components of the noise which are included in limited frequency regions are effective and that the components beyond this regions are ineffective in TTS. This is in agreement with the basic notion of the critical band. In experiment III, twelve exposure noises having linear spectrum were used (Table 1). The spectra of these noises are given in Fig. 3. TTS at nine frequencies from 0. 5kc to 8kc were measured within about 6 minutes after cessation of 20 minutes' exposure. Fig. 4 shows the TTS due to exposure to these noises at a level of 100dB. As a whole, 0dB/oct noise was most effective and -6dB/oct noise least effective. But TTS at frequencies below 2kc were not noticeable in all cases. In experiment III, four 1/6 octave-band noises (2240-2500cps, 2800-3150cps, 4500-5000cps, 5600-6300cps) whose spectrum level are equal to that of 0dB/oct noise at 100dB were used. Test frequencies and exposure time were the same as in experiment II. Fig. 5 indicates the results of this experiment. The maximum effects were found at 3, 4, 6 and 8kc respectively for the exposure noise 2240-2500cps, 2800-3150cps, 4500-5000cps, and 5600-6300cps. Using the data obtained from experiment II and III, the center frequency and width of the critical band were estimated by the following method. 1) Estimation of the center frequency of the critical band. The basic assumption is that TTS at frequency F is expressed as TTS_F=aX+b. . . . . . . . . . (1) a, b: Constants that depend on exposure time, test frequency, and the time when TTS is measured. X: Critical band level and is expressed as X=S(F_c)+10log_<10>&lrtri;f. . . . . . . . . . (2) S(f_c): Spectrum level at the center frequency of the critical band f_c: Center frequency of the critical band &lrtri;f: Critical bandwidth When the spectrum of noise is a linear function of log_2f, S(fc)=αlog_2f_c+β. . . . . . . . . . (3) α: Spectrum slope (dB/oct) β: intercept (dB) From Equations (1), (2) and (3), TTS_F=a(αlog_2f_c+β-L). . . . . . . . . . (4) where L≡-(10log_<10>&lrtri;f+b/a) Equation (4) means that TTS becomes a linear function of the spectrum level at the center frequency of the critical band. Using the data of experiment II, the value of a, f_c, and L were calculated for 3, 4, 6 and 8kc by the following least squre method. &lrtri;=Σ{y_i-a(α_ilog_2f_c+β_i-L)}^2 ∂&lrtri;/(∂a)=0, ∂&lrtri;/(∂f_c)=0, ∂&lrtri;/(∂L)=0 where y_i is TTS produced by noise whose spectrum is α_ilog_2f+β_i. The results are shown in Fig. 6. From these figures, it is noticed that TTS is expressed as a linear function of spectrum level at the center frequency of the critical band. Center frequencies are about one-third to two-third octave below test frequencies. 2) Estimation of the critical bandwidth. Let the TTS at certin frequency produced by wide-band noise (I) in Fig. 7 be Y, and the TTS by narrow-band noise (II) whose cut-off frequencies are included in the critical band be y, then Y=a(S_1+10log_<10>&lrtri;f)+b y=a(S_2+10log_<10>&lrtri;F)+b S_1: Spectrum level of Noise
著者
山本 啓三 宮島 佐介 山本 洋 大月 俊也 藤原 明広
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.86-91, 2007-03-15

我々はすでに高額所得のランキングがベキ乗を示すモデルを提案し,実際の高額所得分布をよく表現していることをシミュレーションにより確かめている.本報告ではそのモデルの拡張として,各競争における投資額に異なる競争ルールを導入しシミュレーションすることにより,所得の分布に異なるベキ乗指数を示す分布が得られた.また,マスタ方程式を解くことにより,上記ルールのベキ乗指数を解析的に導出した.A model for power-law problem in high-income distribution is proposed by changing competition rules, such that allocate different amounts of resources to winners and losers in economic competitions from our original model, which induces different power-law exponents. We have obtained the above power-law exponents analytically by solving the master equation.
著者
山本 強 土居 意弘 西村 浩二 相原 玲二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.440, pp.139-145, 2001-11-14

JGNが提供する超高速ネットワーク環境は配信されるコンテンツの高品質化、大容量化だけでなく、これまで実現できなかった新しいサービスを可能にすることができる。本報告では新映像フォーマットとしてネットワーク上でリアルタイム中継可能な映像フォーマットを紹介する。従来から全周映像は特殊な光学系を用いて実現されていたが、収録系が大型になること、前処理が必要な場合が多いことなどから蓄積コンテンツを対象として開発されていた。本研究ではネットワーク上でのリアルタイム中継を目的として収録系からシステムを検討し、小型かつ実時間中継可能な方式が実現できたので報告する。
著者
坂本 薫 岩城 啓子 入江 一恵 岡本 佳子 金谷 昭子 岸田 恵津 杉本 温美 堀内 美和 升井 洋至 三崎 勝 山本 信子 横溝 佐衣子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.77-82, 2005-01-20
被引用文献数
1

近畿圏の大学入学直後の女子学生1130名を対象にして, 炊飯の知識の習得がどのようになされているかを確認するためにアンケート調査を行うとともに, 今後の家庭での炊飯の方向性を探るため, 今後炊飯はどのように変化すると思うか等を尋ね, 以下の結果が得られた。1) 炊飯したことがある者は99.2%で, 炊いたことがない者は8名あった。87.8%が小学校高学年までに炊飯を経験しており, 「自宅」(62.2%)で, 「母親」(59.2%)に教わって, 「自動炊飯器」(67.0%)で初めて炊飯した者が多かったが, 「自宅」で初めて炊飯した者は, 「母親」に教わって, 「自動炊飯器」で炊飯した者が多く, 「学校」で初めて炊飯した者は, 「小学校高学年」に, 「先生」に教わって, 「飯ごう」で炊飯している者が多い傾向が見られた。2) 炊飯に使用したことがある器具は, 自動炊飯器が96.0%, 飯ごうが83.5%, 鍋が47.4%であり, 自動炊飯器以外での炊飯が「できない」と回答した者が3分の2であった。3) 炊飯方法を知っていると答えた割合は, 「洗米」と「ほぐし」については8割以上, 「水加減」, 「吸水」, 「蒸らし」については約6割でいずれも「母親」から教わったとする者が多かったが, 「加熱」を知っている者は半数以下で, 唯一「母親」よりも「先生」から教わったとする者が51.5%と多かった。4) 家庭科教育において, 小学校では中, 高校よりも炊飯を習ったとする者が多く, 「自動炊飯器以外での炊き方」も62.3%が小学校で教わったとしていたが, 8.0%が小学校で「炊飯しなかった」と答えており, 中学校で19.3%, 高校で23.5%が「炊飯しなかった」と答えた。5) ご飯を炊くことが面倒なことと思うと答えた者は21.3%あり, 面倒な理由として約8割が洗米を挙げた。6) 20年後の炊飯については, 64.1%が「変わらない」とし, わが国の伝統的な日常食である米飯食が今後も変わらずに受け継がれていく可能性が大きいことが示唆された。
著者
坂本 薫 岩城 啓子 入江 一恵 岡本 佳子 金谷 昭子 岸田 恵津 杉本 温美 堀内 美和 升井 洋至 三崎 勝 山本 信子 横溝 佐衣子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.77-82, 2005-01-20
参考文献数
8
被引用文献数
1

近畿圏の大学入学直後の女子学生1130名を対象にして, 炊飯の知識の習得がどのようになされているかを確認するためにアンケート調査を行うとともに, 今後の家庭での炊飯の方向性を探るため, 今後炊飯はどのように変化すると思うか等を尋ね, 以下の結果が得られた。1) 炊飯したことがある者は99.2%で, 炊いたことがない者は8名あった。87.8%が小学校高学年までに炊飯を経験しており, 「自宅」(62.2%)で, 「母親」(59.2%)に教わって, 「自動炊飯器」(67.0%)で初めて炊飯した者が多かったが, 「自宅」で初めて炊飯した者は, 「母親」に教わって, 「自動炊飯器」で炊飯した者が多く, 「学校」で初めて炊飯した者は, 「小学校高学年」に, 「先生」に教わって, 「飯ごう」で炊飯している者が多い傾向が見られた。2) 炊飯に使用したことがある器具は, 自動炊飯器が96.0%, 飯ごうが83.5%, 鍋が47.4%であり, 自動炊飯器以外での炊飯が「できない」と回答した者が3分の2であった。3) 炊飯方法を知っていると答えた割合は, 「洗米」と「ほぐし」については8割以上, 「水加減」, 「吸水」, 「蒸らし」については約6割でいずれも「母親」から教わったとする者が多かったが, 「加熱」を知っている者は半数以下で, 唯一「母親」よりも「先生」から教わったとする者が51.5%と多かった。4) 家庭科教育において, 小学校では中, 高校よりも炊飯を習ったとする者が多く, 「自動炊飯器以外での炊き方」も62.3%が小学校で教わったとしていたが, 8.0%が小学校で「炊飯しなかった」と答えており, 中学校で19.3%, 高校で23.5%が「炊飯しなかった」と答えた。5) ご飯を炊くことが面倒なことと思うと答えた者は21.3%あり, 面倒な理由として約8割が洗米を挙げた。6) 20年後の炊飯については, 64.1%が「変わらない」とし, わが国の伝統的な日常食である米飯食が今後も変わらずに受け継がれていく可能性が大きいことが示唆された。
著者
松家 茂樹 松家 洋子 山本 泰 山根 正次
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
Dental Materials Journal (ISSN:02874547)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.210-219, 332, 1984-12-25
被引用文献数
10 38

酢酸,乳酸,クエン酸および塩酸中におけるグラスアイオノマーセメントの侵食過程を化学分析,SEM観察および赤外吸光分析により検討した。各酸の陰イオンとAl又はCaとの錯体の安定度定数が大きい程あるいは,酸溶液のpHが低い程,Al,Ca,Na,SiおよびFの溶出量が多くなった。SEM観察により,0.01Mクエン酸および塩酸中ではセメントマトリックスが溶解することが分かった。0.01Mクエン酸および塩酸中では,セメント浸漬後に白色沈殿が生成した。その沈殿は,水和ケイ酸質ゲルであることがIRスペクトルによりわかった。
著者
鈴木 雅雄 綿引 元 河合 隆 百々 修司 山本 英明 竹内 鉄郎 樋口 哲也 白石 勉 日置 弥之 近藤 真弘 都宮 伸 木村 恵理子 神谷 明江 小川 博 家本 陽一 下川 邦泰
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.32, no.8, pp.2191-2192, 1999-08-01

従来より食道表在癌のX線学的深達度指標として, 病変正面像での陰影斑の濃度, 病巣内隆起の大きさ, 辺縁隆起の程度の3因子と各々の組み合わせ, 病変側面像で壁不整像, 陰影欠損像, 伸展障害の程度の3因子と組み合わせにより深達度推定を行い, 高い精度を得ている。表在癌m_1 35, m_2 20, m_3 22, sm_1 6で再検討を行った。陥凹型では陰影斑の濃度と顆粒像の組み合わせが最も有用であり, m_3の顆粒像は5mm以下であった。不整な顆粒像では4mmでもsm_1があった。隆起はm2bから欠損像を呈し, 腫瘍量を表している。伸展障害はsm以深の線維化の程度を反映した。