著者
磯田 好弘 西沢 幸雄 山口 茂彦 平野 二郎 山本 明彦 沼田 光弘
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.923-928, 1993-11-20 (Released:2009-10-16)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

Various kinds of free fatty acid were examined on their antitumor activity against ascites tumor cells, Survival days of mice after administrations of free fatty acid were observed. From these data I.L.S. (Increase of life-span) was culcurated and used as a parameter of Antitumor activity. Effective fatty acids against Sarcoma-180 were as follows : Pentadecanoic acid in saturated fatty acid series of carbon number 6 to 24, oleic acid in mono-unsaturated fatty acid series, and α-linolenic and docosahexaenoic acids in poly-unsaturated fatty acid series.The most effective fatty acid in our antitumor activity research is (hydroxy phenyl) stearic acid.The mechanism on antitumor activity of free fatty acid is not made clear sufficiently but it was suggested that disorder of membrane caused by fatty acids is responsible for their antitumor effect.
著者
高山 真 岩崎 鋼 渡部 正司 神谷 哲治 平野 篤 松田 綾音 沼田 健裕 楠山 寛子 沖津 玲奈 菊地 章子 関 隆志 武田 卓 八重樫 伸生
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.275-282, 2012 (Released:2013-02-13)
参考文献数
10
被引用文献数
2 2

古くからヨーロッパでは自然療法を取り入れて健康を保つ方法が一般的に行なわれてきており,特にドイツでは統合医療に補完・代替医療が積極的に導入されている。ドイツでも有名な4つの施設,ミュンヘン大学麻酔科ペインクリニック,TCM Klinik Bad Ko¨tzting, Immamuel Krankenhaus, ZenHaus Klinik を視察し統合医療の現状を報告する。各施設では,慢性疼痛に対する4週間プログラム,中国伝統医学中心の治療,自然療法主体の治療,日本伝統医学にアロマテラピーを加えた治療など,各々の施設で特徴的な治療方法が行なわれていた。ドイツでは多くの病院,クリニックで補完・代替医療が盛んに行なわれているが,その広がりの一つにドイツにおける医療保険制度が挙げられる。公的保険では治療の一部,プライベート保険では広い範囲で補完・代替医療に対する保険償還が行なわれる。歴史的背景に加え,このような制度も統合医療の広がりに影響を与えていると考える。
著者
平野 智紀 安斎 勇樹 山内 祐平
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
2020

<p>本研究では,美術教育において広がりを持っている対話型鑑賞ワークショップについて,これを鑑賞者の知識構築の過程として捉え,ナビゲイター(ファシリテーター)による情報提供がどのように知識構築に寄与するのかについて検討した.鑑賞会への参与観察およびファシリテーションを担当した14名の学生ナビゲイターへのインタビューから,鑑賞における情報提供は「考えるための情報」と「確認のための情報」に分類された.プロトコル分析から,「考えるための情報」は,作品の表現内容と組み合わせて知識構築を促すために提供され,「確認のための情報」は議論の押さえとして,それぞれ提供タイミングが図られていることが明らかになった.</p>
著者
平野 美幸
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.13-21, 2005-12-20 (Released:2012-10-29)
参考文献数
11
被引用文献数
4 1

本研究の目的は, 脳障害のため意識や反応がなく, 人工呼吸器に生命を委ねている子どもに対して, 看護師がどのように子どもを理解し関わっているのかを明らかにすることである. Leininger の民族看護学の研究方法に基づき, 7名の主要情報提供者と14名の一般情報提供者に対する参加観察と面接を行った. 分析の結果, 5つのテーマと1つの大テーマ「看護師は, アラームやわずかな変化を'子どもの声'として意味づけをしていくことで, 生かされているのではなく生きている子どもとして, その子らしさを見出していく」が抽出された. アラームやわずかな変化から読み取ることと, それらに感情や意思を結びつけていくことにより, 子どもの個性を創り上げていることが明らかになった. このことから, 子どものわずかな変化と感情や意思とを結びつけて捉えた内容を共有し深めていく方法の工夫や, プロセスを言語化していく必要性が示唆された.
著者
平野 啓之
出版者
合成樹脂工業協会
雑誌
ネットワークポリマー (ISSN:13420577)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.38-46, 2015-01-20 (Released:2015-03-17)
参考文献数
29

エポキシ樹脂は優れた機械特性,耐熱性および炭素繊維との接着性から,CFRP のマトリックス樹脂として幅広く用いられている。CFRP の成形法の進歩は,エポキシ樹脂に成形法に応じた多様な特性を要求するに至っている。本項では,CFRP に汎用される成形法を紹介し,それぞれの手法における樹脂設計の留意点を,最近の技術動向を含めながら説明する。
著者
橋本 洋一郎 大谷 智子 平野 照之 平田 奈穂美 荒木 淑郎
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.80-86, 1991-04-25 (Released:2009-09-03)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

Tuberothalamic artery領域の右視床梗塞を来した結核性髄膜炎の32歳男性例を報告した.発熱と頭痛で発症し, 経過中に失見当識, 了解不良や傾眠状態が出現した.CTではtuberothalamic artery領域の右視床に造影効果のない梗塞巣と考えられる低吸収域を認め, これが失見当識などの原因と考えられた.脳底槽は等吸収域を呈し著明な造影効果を呈した.MRIでは脳底部の血管はflow void phenomenonのため低信号域を呈したが, 脳底槽はT1強調画像で等信号域, T2強調画像では髄液より低い高信号域を呈し, 著明な造影効果を呈し, これがgranulomatous basal arachnoiditisの部位を示していると考えられた.結核性髄膜炎で急に意識障害や精神症状を来した場合には脳梗塞の合併を考慮する必要がある.
著者
瀬戸 宏明 泉 重樹 平野 祐貴
出版者
法政大学スポーツ健康学部
雑誌
法政大学スポーツ健康学研究 = Bulletin of Faculty of Sports and Health Studies Hosei University (ISSN:21853703)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.9-14, 2019-03-30

目的)第5中足骨疲労骨折(Jones骨折)は特にサッカー動作において発生しやすい難治性骨折である。そのため長期間の離脱を強いられることが多いため、その予防が重要である。今回大学サッカー選手に対してJones骨折に特化した検診(Jones骨折検診)をおこなったので報告する。方法)関東大学サッカーリーグ1部に所属する49名98足を対象として事前アンケート、Jones骨折についての講義、メディカルチェック、超音波エコー検査をおこなった。超音波エコーで陽性の選手に対して二次検診で単純レントゲン検査を施行した。結果)超音波エコー検査で9名12足が陽性であった。陽性例では圧痛は9名11足(91.6%)に認められた。二次検診の受診率は100%であり不全骨折は2名2足に認められたた。2名ともプレー継続のまま保存的加療をおこない骨癒合が得られた。結論)Jones骨折検診はJones骨折の早期発見や予防に有用な方法と考えられた。
著者
平野 雅章
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2019年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.271-274, 2019-12-25 (Released:2019-12-23)

従来の「科学研究の研究」では、国または研究者および研究チームを分析単位として、説明変数としてのインプットとして予算、制度や科学者・研究者等を、被説明変数としてのアウトプットは研究成果(論文、特許など)を考え、それらの間の関係を分析してきた。本研究では、分析単位として従来見過ごされてきた大学や研究所などの研究機関(組織)を取り上げ、経営学の知見を援用することにより、研究機関の組織特性をモデレイタとして、組織特性が研究成果に及ぼす影響を、定性的かつ定量的に分析するモデルを作成する。
著者
五十嵐 祐介 平野 和宏 鈴木 壽彦 田中 真希 石川 明菜 姉崎 由佳 樋口 謙次 中山 恭秀 安保 雅博
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48100131, 2013 (Released:2013-06-20)

【目的】変形性膝関節症(以下膝OA)は整形外科疾患において代表的な疾患であり、関節軟骨の変性や骨棘形成など様々な臨床症状を呈する。膝OAの増悪には多くの因子が関与しており、主に肥満や膝関節の安定性、膝関節屈曲及び伸展筋力、膝関節のアライメント、歩行時におけるlateral thrustなどとされている。一方、膝OAの進行予防に関する因子として、膝OA患者の歩行や階段昇降などの動作時に膝関節屈曲筋力と伸展筋力の比であるH/Q (ハムストリングス/大腿四頭筋)比を筋電図で検討した結果、各筋のバランスが膝OA進行予防に重要であるとの指摘がされている。しかし、膝OAの増悪因子と考えられるlateral thrustと膝関節屈曲筋力、伸展筋力のバランスを表すH/Q比との関連を検討した報告は見当たらない。そこで今回、当大学附属4病院にて共通で使用している人工膝関節全置換術患者に対する評価表から、術前評価のデータを使用し、後方視的にlateral thrustとH/Q比との関係を検討することとした。【方法】対象は2010年4月から2012年8月までに当大学附属4病院において膝OA患者で人工膝関節全置換術の術前評価を実施した199肢(男性:33肢、女性:166肢、平均年齢74.1±7.3歳)とした。測定下肢は手術予定側及び非手術予定側に関わらず膝OAの診断がされている下肢とした。筋力の測定はHand-Held Dynamomater (ANIMA社製μ-tas)を使用し、端座位時に膝関節屈曲60°の姿勢で膝関節伸展と屈曲が計測できるよう専用の測定台を作成し、ベルトにて下肢を測定台に固定した状態で伸展と屈曲を各々2回測定した。測定値は2回測定したうち最大値を下腿長にてトルク換算し体重で除した値を使用した。また、lateral thrustの有無は各担当理学療法士が歩行観察により評価した。統計学的処理はlateral thrust有群(以下LT有群)と無群(以下LT無群)の2群に分け屈曲筋力、伸展筋力、H/Q比をそれぞれ対応のないt検定にて比較した。【倫理的配慮】本研究は、当大学倫理審査委員会の承諾を得て施行した。【結果】LT有群95肢(男性:22肢、女性:73肢、平均年齢74.1±7.4歳、平均伸展筋力99.9±42.2Nm/kg、平均屈曲筋力30.1±15.83Nm/kg、平均H/Q比0.34±0.23)、LT無群104肢(男性:11肢、女性:93肢、平均年齢74.5±6.5歳、平均伸展筋力95.5±47.9 Nm/kg、平均屈曲筋力35.4±21.5 Nm/kg、平均H/Q比0.44±0.38)となり、屈曲筋力とH/Q比において2群間に有意差を認めた(p<.05)。【考察】LT有群は、LT無群と比較し屈曲筋力及びH/Q比にて有意に低値を示した。lateral thrustに対し筋力の要因を検討したものでは、大腿四頭筋の最大筋力値が高いほどlateral thrustが出現しにくいという報告や、一方で大腿四頭筋の最大筋力値はlateral thrustの出現に関与しないという報告もあり、筋力の観点からは統一した見解は未だ示されていない。今回の結果にて有意差は認められなかったが伸展筋力ではLT有群の平均値がLT無群よりも高値であったことや、屈曲筋力にて有意差が認められたことは先行研究と同様の傾向を示すものはなく、lateral thrustを単一の筋力のみで検討するには難しいのではないかと考える。本研究でlateral thrustとH/Q比において有意差が認められたことより、各筋力の最大値以外にも比による筋力のバランスという観点も重要であり、lateral thrustが出現している膝OA患者に対するトレーニングとして、最大筋力のみでなく主動作筋と拮抗筋のバランスを考慮したアプローチも重要であると考える。今後はlateral thrustとH/Q比の関係を更に検討するために、歩行時における各筋の活動状態やlateral thrustの程度、立脚期における膝関節内反モーメントなどの評価にて考察を深めていきたい。【理学療法学研究としての意義】本研究の結果より、最大筋力でのH/Q比がlateral thrustの出現に関与する一因である可能性が示唆され、理学療法研究として意義のあることと考える。今後、更に考察を深めていくことでlateral thrust の制動に効果的なH/Q比の検討につなげていきたい。
著者
平野 京子 新村 紀子 安田 和正 朝倉 みどり 木下 茂美
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.602-608, 1983-08-01 (Released:2012-03-21)
参考文献数
19
被引用文献数
4 3

ハトムギはわが国では古くより疣贅に対し単独漢方薬として広く民間に用いられてきたが, その成分や薬理学的, 免疫学的作用機作に関しての記載は乏しい。今回われわれの教室ではin vitroの実験にてハトムギの各種細胞に対する傷害活性が, いわゆるヨクイニン(種子)よりもその外皮(種皮と果皮, とくに種皮)の方がより強いことを実証した(第1報, 第2報)。そこで臨床的治験として, 外皮を集めこれを熱水抽出して遠心沈澱しその上清を処理して注射用液とし, 沈渣を外用剤として尋常疣贅と扁平疣贅に対する治療を試みた。注射は週1回0.1∼0.3ml皮内に, 外用は1日数回塗布した。その治療成績の結果は, 尋常疣贅では, 注射法より外用剤の塗布の方がよい成績を得, さらに注射と異常に過角化した角質をメスで削除して外用剤を塗布した例の方がより良い結果が得られた。扁平疣贅は, 外用剤塗布のみにて治療を行つたところ, 治癒または有効で無効例はなく, 良い成績であつた。すなわち, ウイルス性疣贅の治療には, ハトムギ果実の外皮による外用剤使用によりかなりの効果が期待出来るものと思われた。その作成法, 治験対象, 結果について述べ, 考察を加えた。
著者
田中 幸一 山下 裕一 高地 俊郎 平野 忠 白日 高歩
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.2196-2199, 2000-08-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
27
被引用文献数
3 3

自験例は, 60歳,女性. 1996年8月30日左腰背部膨隆を主訴として当院を受診した.左腰背部に大きさ8×7cmの柔らかく圧痛のない腫瘤を認めた.腹部超音波, CTおよびMRI検査により上腰ヘルニアと診断した.手術所見では,直径2.5cmの腹横筋腱膜の断裂がヘルニア門となっており腎周囲の後腹膜脂肪の脱出を認めた.術式は周囲組織が脆弱であったため,ヘルニア門を閉鎖した後Marlex Mesh®を縫着して補強した. 1999年現在まで再発をみとめていない. 上腰ヘルニアを臨床において経験することは稀であり,本邦では自験例を含めて37例の報告がある.その診断は理学的所見から容易であったが,超音波, CT, MRI検査がヘルニアの内容,周囲との関係を知るうえで有用であった.発見された時点で症例に応じた外科的修復を行うことを原則としてよい.
著者
石垣 文 松下 健祐 角倉 英明 平野 吉信
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.25, no.61, pp.1221-1225, 2019-10-20 (Released:2019-10-20)
参考文献数
5

The aim of this report is to clarify the actual condition and problems of the university community space; “Omoshiro Lab.” in Hiroshima University, where the renovation plan and management system are mainly proposed by students. In the report, the actual condition of the proposal of renovation and its background are clarified. Then, the status and problems of management and operation of the space after renovation are clarified.