著者
後藤 時政 井上 博進
出版者
Japan Management Diagnosis Association
雑誌
日本経営診断学会論集 (ISSN:18834930)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.243-254, 2006

本研究では, わが国大手企業の特許認識を調査するため, 2004年度四季報に掲載されていた上場企業の中から, 一般機械, 電気機器, 輸送用機器, 精密機器, 化学工業製品企業882社にアンケートを送り, 特許取得状況, 特許活用および特許トラブルの状況などについて調査した。本調査から得られた結果を中小企業の結果と比較しながら, 大手企業の特許認識の状況を明らかにし, その特許戦略について提言を試みた。
著者
濱崎 雅弘 後藤 真孝
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.532-534, 2016-05-15

本稿では,音楽とWebが融合した研究を紹介し,Web時代の音楽の姿を考察する.音楽を聴く手段としてWeb上の音楽配信・共有サービス等が広く利用されている.音楽について調べたり誰かと語り合ったりする際にも,Webが用いられる.Webにとっても音楽は重要なコンテンツの1つであり,音楽情報処理研究とWeb研究の双方にとって「音楽とWeb」は魅力的で新しい研究テーマの宝庫となっている.そうした新しい研究の成果が結実することで,音楽とWebの融合が今後一層進み,さらに新たな音楽体験が切り拓かれることが期待できる.
著者
深山 覚 後藤 真孝
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.516-518, 2016-05-15

本稿では,音楽制作支援を行うための音楽の自動生成研究について紹介する.電子計算機の黎明期から発展してきた一連の研究を振り返ると,そのパラダイムは,音楽理論や専門知識を人間が記述して実装する手法から,音楽データベースと機械学習を活用する手法へとシフトしている.音楽音響信号中の音楽要素(拍や和音)の分析・理解技術の発展にともない,従来は少なかった音楽音響信号のデータベースに基づく自動生成も登場している.まさに今は音楽自動生成研究の転換期といえ,音楽情報処理・ヒューマンコンピュータインタラクション・機械学習等を一層融合していくことで今後さらに進展できると確信している.
著者
土屋 隆司 松岡 彰彦 後藤浩一 荻野 隆彦 中尾 寿朗 竹林 一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.19, pp.85-91, 2004-03-02
参考文献数
18
被引用文献数
2

近年、利用者の置かれた状況を考慮してサービスを提供するコンテクストアウェアサービスへの関心が高まっている。我々は,利用者の移動工程と現在位置を照合しつつ、利用者の置かれた状況に即した案内情報を提供する、コンテクストアウェアな旅行者案内システムを提供する。本研究では端末として携帯電話を、位置検知装置として自動改札機を使用し、実運用可能な鉄道旅客向け情報配信システムを実装し、評価した。本稿ではこのシステムのコンセプト、システム構成、および小田急線のフィールドを用いた実証実験での評価結果についても報告するとともに、今後の公共交通利用者向け案内システムの満たすべき要件、課題などについて議論する。In this paper we propose a location-sensitive itinerary-based passenger information system in which each passenger is provided with context-aware guidance information throughout their travel itineraries based on their current position and pre registered plan of his/her trip. This covers the design and implementation of our context-aware passenger information system which includes automatic fare collection gates and cellular phones. Experimental operation of our system is now carried out at Odakyu electric railway located in urban areas of Tokyo and we have analyzed the result of the evaluation of a number of users of the system. Based on the result of the experiment, we also discuss the requirements for the realization of context aware passenger information systems for public transportation users.
著者
原田 英治 五十里 洋行 後藤 仁志 菅原 康之 松藤 慶之
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_487-I_492, 2015 (Released:2015-11-10)
参考文献数
16

波打ち帯での遡上波の打上げと打下げの相互干渉は,砕波を伴う複雑な自由水面の変化をもたらす.また,透水性を有した斜面での浸透・滲出流の存在は,底面掃流力に影響するが,ドライベッドへの打上げは底面掃流力の急変をもたらすため,漂砂量の見積に大きな影響をおよぼす.本研究では,複雑な水表面境界と移動床境界を追跡するため,波動場計算にMPS法を採用し,移動床計算にDEMを用いたMPS-DEMカップリングによる数値シミュレーションを実施する.計算で得られた礫浜斜面における浸透・滲出流による圧力勾配力の位相別岸沖分布から,海浜変形計算に対する浸透流の重要性が示された.また,特に掃流力が強く,顕著な浸透流が見込まれる領域では,浸透流を考慮した漂砂量予測の重要性が示唆された.
著者
長江 信顕 後藤 知伸
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.79, no.803, pp.2314-2328, 2013 (Released:2013-07-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

The predictive accuracy for the dynamic behaviour of a rotor under conditions of high-speed spinning depends on the accuracy of the numerical model of the rotor, the dynamic characteristics of the bearings and/or the seals, and the external force. In order to improve the accuracy of the numerical model, we propose a method to identify all characteristic matrices in the vibration equation of a rotor based on the information on rigid and elastic properties which can be obtained by a vibration test without spinning. The rotor is assumed to be composed of a shaft which can be modeled as beam elements and rigid discs. The proposed method can be applied for model reduction in which the reduced number of beam elements is feasible to calculate the dynamic behaviour of the rotor.
著者
後藤 隆昭
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学社会文化研究 (ISSN:1348530X)
巻号頁・発行日
no.14, pp.109-122, 2016

The purpose of this study is to explore affective changes in Japanese college EFL learners after extensive reading of English newspaper articles. The activity was conducted as part of a general class and a remedial class. Both students were required to bring a Japan-related article they found interesting, take turns reading and attach a glossary to facilitate their work. Finally, a questionnaire survey was implemented, with a Likert scale, text-mining and the KJ method. As a result, students' images of English newspaper articles changed positively, and their interest in reading had been increased. Although there was no significant difference between those two classes, the activity worked for the remedial class. The students also found unexpectedly English newspaper articles easy to read. There is a widely held negative image of English newspaper articles; the image will be changeable in class.
著者
後藤 岩三郎
出版者
山形大学
雑誌
山形大學紀要. 農學 (ISSN:05134676)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.55-74, 1950-12-25

前報では主として気泡についての諸観察,研究,被害の発生地域に関する気象上の考察が報告されている。此では浮き上りと苗代の管理方法との関係,気象の影響,及び山形県庄内地方について行はれた調査等を述べるものである。此の研究の大半は,石川農学部長及び山形県知事室調査課の御厚意によって実施出来たものである。研究中懇切な御指導を戴いた佐藤正己教授に深く感謝する。気象学上の諸点については本校羽根田教官に負う所が多い。猶実験は加藤清子,桜田豊両氏の助力によって為された。
著者
古瀬 蔵 相田 満 青田 寿美 鈴木 淳 大内 英範 山田 太造 五島 敏芳 後藤 真
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

日本文学分野およびその隣接領域のデータベースについて、情報連携の仕組みを導入することと、オープンデータ化の環境を整備することである。データベース単位だけでなく、データベースの中の個々のレコード単位で情報を連携させ、異分野を含む様々なデータベースとの相互運用を実現し、日本文学研究者に限らず多くのインターネット利用者に、日本文学の情報を知らせ利用してもらう環境作りを行うために、案内型検索を中心に日本文学関連のデータベースの情報アクセスの研究を行った。今年度は、情報収集型検索での情報アクセス支援の検討を重点的に行っていくために、まず当初の目的の情報に到達することを目指すことに加えて、検索結果が利用者にとって予期しない探しているものとは別の価値ある情報を提供し、気付きや発見へ遭遇する機会となるセレンディピティの発現を重視し、研究活動に於いて、その関連する情報を提示する情報連携により、様々なデータベースでの情報空間で連続的に探索を行え、セレンディピティをもたらし知識を広げていくことの活動の様相を重点的に記録してもらった。また、人間文化研究機構の100以上の人文学データベースを検索対象とする統合検索システムnihuINTでも、歴史学や日本文学の一部のデータベースなどを題材に、データベースの情報をRDF(Resource Description Framework)という知識表現形式で表わして、データベース横断での情報連携を実現する試みが始められ、本研究でも、データベースの情報をRDF化して情報連携の仕組みを構築するための開発をおこなった。
著者
加藤 眞義 舩橋 晴俊 正村 俊之 田中 重好 山下 祐介 矢澤 修次郎 原口 弥生 中澤 秀雄 奥野 卓司 荻野 昌弘 小松 丈晃 松本 三和夫 内田 龍史 浅川 達人 高木 竜輔 阿部 晃士 髙橋 準 後藤 範章 山本 薫子 大門 信也 平井 太郎 岩井 紀子 金菱 清
出版者
福島大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、東日本大震災のもたらす広範かつ複合的な被害の実態を明らかにし、そこからの復興の道筋をさぐるための総合的な社会学的研究をおこなうための、プラットフォームを構築することである。そのために、(1)理論班、(2)避難住民班、(3)復興班、(4)防災班、(5)エネルギー班、(6)データベース班を設け、「震災問題情報連絡会」および年次報告書『災後の社会学』等による情報交換を行った。
著者
飯野 直子 後藤 将太 中村 恭浩 金柿 主税
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育学部紀要. 自然科学 (ISSN:04546148)
巻号頁・発行日
no.61, pp.39-46, 2012

The advection and dispersion of Asian dust events from China to the Pacific Ocean around Japan in 2010 were investigated using the Multi-functional Transport Satellite (MTSAT) data. Aerosol Vapour Index images, taking the brightness temperature difference between 11 μm and 12 μm, were very effective for monitoring the Asian dust phenomenon in the East Asia region, with their capacity for detection during the day or night. The results were compared with suspended particulate matter concentrations measured at surface stations in Kyushu and with ground-based observations of sky in Kumamoto and Kagoshima. When a dense dust band was crossing over Japan, the rapid increase of SPM concentrations was observed at stations located in the dust path. The observed increase of SPM concentrations corresponded to the distribution of Asian dust shown in AVI images, the visibilities recorded by the Janan Meteorological Agency and the atmospheric turbidity shown in the ground-observation images.
著者
後藤 美津夫 松本 尚子 加藤 一雄
出版者
群馬県畜産試験場
雑誌
群馬県畜産試験場研究報告 (ISSN:13409514)
巻号頁・発行日
no.8, pp.62-65, 2002-03

本県の肉用銘柄鶏「風雷どり」の大型化を図るため、母系のGR(レッドロック由来)の代替えとして、増体の良いホワイトロック2系統(13系:劣性白、16系:優性白)を用い、風雷どりの父系のGSGH(薩摩鶏♂×比内鶏♀)に交配し、生産された交雑ヒナについて、増体、飼料の利用性、歩留まり等の生産性について調査した。1.交雑ヒナの羽装は、13系との交雑ヒナの雄は褐色の横班で、雌は灰褐色であった。16系との交雑ヒナは雌雄とも白色で、わずかに黒い差し毛が見られた。また風雷どりは雌雄とも赤褐色の羽装であるのに対し、ヒナの外観は大きく異なった。2.試験終了時(84日齢)の体重は、雌雄とも16系の交雑ヒナが最も大きく、雄が2.913kg、雌が2.312kgで、13系の交雑ヒナは、雄が2.818kg、雌が2.264kgで、いずれも風雷どりの雄の2.527kg、雌が2.022kgを上回り、飼料摂取量は体重の大きさに比例し増加した。3.正肉歩留まりは、16系の交雑ヒナが最も高く、13系のヒナは風雷どりと同様の割合であった。
著者
村上 周三 出口 清孝 後藤 剛史 上原 清
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.287, pp.99-109, 1980-01-30
被引用文献数
2

Experiments concerned with wind effects on pedestrians are described. The experiments consisted three parts. In Part I (1975) walking tests were conducted in a large wind tunnel. In Part II (1976) walking tests were held in a precinct at the base of a high-rise building. Part III (1978) consisted of observations of pedestrians again in a precinct at the base of a high-rise building. In Rart I and Part II, 5 to 10 persons were used as subjects and movie records of their footsteps were analysed. In Part III, movie records taken by video camera of over 2000 pedestrians were analysed, as to footstep-irregularity and body-balance. Based on these three-part experiments, the following criteria are proposed for evaluating wind effects on pedestrians : u<5m/s no effect 5<u<10 some effect 10<u<15 serious effect 15<u extremely serious effect here u=instantaneous wind speed averaged over 3 seconds. These criteria are the same with or a little more severe than the one proposed by Hunt et al., and are considerably more severe than others.
著者
後藤喜間太 著
出版者
報文社
巻号頁・発行日
1916
著者
後藤 哲久 長嶋 等 吉田 優子 木曽 雅昭
出版者
日本茶業学会
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.83, pp.21-28, 1996-07-31 (Released:2009-07-31)
参考文献数
23
被引用文献数
6 17

市販録茶試料7茶種85点の8種のカテキン類とカフェインの含有量を測定した。玉露,抹茶は煎茶,玉緑茶と比較してやや多くのカフェインを含む一方総カテキン量は少なかった。同じ茶種の中では,上級茶は一般に下級茶より多くのカフェインを含み総カテキン量は低かった。個々のカテキン類の中では,エピガロカテキンガレート(EGCg)の含有量が最も多く,総カテキン量の50~60%を占め,エピガロカテキン(EGC)と合わせた量は総量の約80%であった。遊離型カテキン(EC,EGC)の含有量は,エステル型カテキン(ECg,EGCg)の,煎茶,玉緑茶では半分以下,玉露,抹茶では1/3以下であった。玉露,抹茶では多くの試料からカテキン(C)が検出されたが,それ以外の微量カテキン類はほとんど検出されなかった。ほうじ茶のカテキン類は,加熱による変化を受けるためか量的にも少なく,その組成も他の茶種と大きく異なっていた。
著者
中里 佳央 臼井 朗 西 圭介 日野 ひかり 田中 雄一郎 安田 尚登 後藤 孝介 イアン J. グラハム
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2015年大会
巻号頁・発行日
2015-05-01

Hydrogenetic ferromanganese crusts (hereafter called crusts) on the Pacific seamounts are formed by precipitation of iron?manganese oxides from ambient seawater on volcanic and biogenic substrate rocks. Crusts have been used as potential as record of the Neogene paleoceanographic and paleoclimatic conditions, because of their very slow and continuous growth rates 1 to 10 mm/m.y. . In the paper, the crust has been observed as compressed sediment cores which have incorporated part of the weathered product of the substrate, biogenic, volcanogenic, terrestrial particles such as eolian dust during its growth.In this study, a selective leaching experiment were applied on the ferromanganese crust from Federated States of Micronesia at water depth of 2262 m. The leaching procedures used by Koschinsky and Halbach (1995) was modified and optimized a part of sequential leaching experiments. Their work, known selective dissolution procedures were adapted to the treatment of ferromanganese crusts and combined into a leaching sequence that allows for the effective separation of the major mineral phases of crusts from associated metallic components. This study concentrates to observe residual fraction after leaching experiments. As a result, the polygenetic particles was extracted and clearly observed from the crust. These particles are of different origins such as volcanogenic, biogenic, terrestrial and extraterrestrial materials. In addition, we could observe various morphologies of fossil bacterial magnetites (magnetofossils) in residual fraction. These particles seem to reflect regional and local oceanographic environment. This extraction method will improve mineral and structural description the growth history of Hydrogenetic crusts.