著者
中橋 和博 大林 茂
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

本研究では、亜音速場でよく用いられる縦渦導入による境界層剥離制御法が超音速流中の境界層剥離に対しても有効かどうかを数値解析でもって調べること,およびそのための効率よい数値計算手法の構築を目的とし,研究を以下のように進めて大きな成果を得た.1.超音速流中のボルテックスジェネレーターまわりの詳細な数値計算を効率よく行うための数値解法の開発を進めた.従来の差分法計算法に生じる計算特異点等の問題点を解決するため,非構造格子法によるナビエ・ストークス計算コードの開発を進めた.その結果,計算特異点等の問題が解決されたことにより計算時間は従来の計算法に比べ数分の1に減らすことが可能になり,その有効性を確認した.この計算法は,世界的に現在主流の差分法に基づく計算法に取って代わりうる能力があり,数値流体力学研究への貢献は非常に大きい.2.平板上に三角錐状の突起をつけた場合および同様の形状の空洞を設けた場合について,それらが超音速流中において誘起する流れ場をナビエ・ストークス数値計算により調べた.その結果,突起形態および空洞形態ともその後流に対の縦渦を誘起することを確認し,かつその誘起渦度の強さは三角錐の開き角と一様流のマッハ数との関係で大きく変化することを見いだした.また,空洞型ボルテックスジェネレーターは超音速場での衝撃波発生および空力加熱問題点で有利であるが,生成された縦渦が下流では壁面へと進んで平板境界層と融合し,境界層外の運動量を境界層に導く効果は弱くなってしまうこと,また,三角錐開き角とマッハ数との関係も上流境界層が厚い場合は明確ではないとの結果を得た.以上の研究において,備品として購入したコンピュータはプログラム開発および計算前処理と後処理端末として非常に有効であった.
著者
新保 達也 大薮 多可志 広林 茂樹 竹中 幸三郎
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. E, センサ・マイクロマシン準部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. A publication of Sensors and Micromachines Society (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.124, no.12, pp.470-475, 2004-12-01
被引用文献数
5 11 2

The bioelectric potential of a foliage plant changes according to an occupant's behavior, for example entering the room in which the plant is installed, as well as watering and touching the plant. The potential shows the impulse responses due to the behaviors. In this study, the integrated values of the bioelectric potential were adopted to identify those behaviors. There are two types of values. Those were derived by integrating the bioelectric potential characteristics for a minute (<i>v</i><sub><i>m1</i></sub>) and for an hour (<i>v</i><sub><i>h1</i></sub>) respectively. The histogram of the values <i>v</i><sub><i>m1</i></sub> for the steady state perfectly took a normal distribution. The frequencies of <i>v</i><sub><i>m1</i></sub> for the behaviors were different compared with the steady state distribution. The system can identify the behaviors by examining the frequency table of <i>v</i><sub><i>m1</i></sub>. Conversely, it is thought the plant gives us some suggestions using bioelectric potential characteristics. A clue for communication between humans and plants was also obtained. The <i>v</i><sub><i>h1</i></sub> becomes higher as the average room temperature (<i>t</i><sub><i>r</i></sub>) becomes lower. There was a negative correlation between <i>v</i><sub><i>m1</i></sub> and <i>t</i><sub><i>r</i></sub>. There were two groups in the scatter diagram of the variables <i>v</i><sub><i>m1</i></sub> and <i>t</i><sub><i>r</i></sub>.
著者
林 茂彦 山本 聡史 手島 司
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

イチゴの循環式移動栽培における効率的な栽培管理を目指し、非破壊非接触で群落の3次元情報、果実情報(数、大きさ)を推定し、栽培ベッド毎に個別管理可能な計測システムを開発した。各情報は、カラー画像と距離画像を組み合わせた画像処理アルゴリズムによって抽出を行った。イチゴ群落の3D再構築により任意の断面で草高や幅を推定でき、2.5ヶ月間経時的に計測した結果、推定値から経時変化の観察が可能であった。果実の情報に関しては、赤色果実同士の重なりを距離情報によって分離することで着果密度によらず約95%の精度で計数できた。さらに、果実の大きさを推定した結果、推定精度はRMSEP12%であった。
著者
松野 薫 宮林 茂幸 関岡 東生
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.45-50, 2000-03-10
被引用文献数
1

本研究は,第109回日本林学会で報告した奥地山村と比較するために山村地域の中でも都市近郊に位置する神奈川県津久井町青根地区を事例に考察するものである。特に戦後の山村地域における生活と森林利用との関わりの変化に注目し,現在青根地区が抱える問題を農家の聞き取り調査をもとに分析した。その結果次のことが明らかとなった。一つは,青根地区は首都圏に近いという立地条件にあって農家の就労構造は第2種兼業が大半を占めるとともに恒常的勤務者が主体となっている。二つには,農家の農林業所得はきわめて低く,将来的に経営規模を大きく縮小する傾向にある。三つには,大きな人口減少の変化はみられないが,2〜3世代同居が比較的多く認められ「家」を相続する後継ぎを持ちながらも「農林業」の後継者はいないという現状にある。四つには,このような状況の中で,地域内における森林管理の担い手が不足し,放置される森林が目立っている。五つにはダム開発の影響で地価が高騰するとともに都市地域との交流事業やまた公園整備などが進められていることなどが明らかになった。
著者
小林 茂夫
出版者
法政大学
雑誌
日本文學誌要 (ISSN:02877872)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.19-25, 1960-12-10
著者
松村 潔 小林 茂夫
出版者
大阪工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究ではマウスの脳出血-発熱モデルを作成し、血小板由来サイトカインCD40Lが発熱に関与している可能性を検討した。マウス視索前野へのコラゲナーゼ投与は脳出血を引き起こし、発熱とシクロオキシゲナーゼ2(COX-2)の発現を引き起こした。CD40Lの脳内投与は発熱と脳血管内皮細胞でのCOX-2発現を引き起こした。これらの結果はCD40Lが脳出血時に内因性発熱物質として働く可能性を支持する。
著者
林 茂子
出版者
東京女子大学
雑誌
英米文学評論 (ISSN:04227808)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.93-127, 1959

Hopkins' poetry strikes us with the beauty and strength of the unique tension with which it overflows. In this essay the writer attempts to consider the nature of this tension in connection with the poet's notion of "self" and his sense of beauty. The poems of nature of the 1870's in which Hopkins admiringly describes beautiful individual things of nature impress the reader with the beauty and strength of tension and give him a feeling of vitality and animation. The present writer considers this tension to spring out when each one of God's creatures expresses its beautiful "self" to the full, unconsciously giving glory to the Creator. The beauty of the tension of self-expression is also perceived in "Harry Ploughman" in which the subject is not nature but a human being. Such is the basic form of Hopkinsian beauty. However, when human beings and therefore consciousness and will are involved, there can be a still higher kind of beauty, the most perfect and ideal of which is seen in Christ's character-unselfish love, magnanimity, tenderness, and the sternness which enabled him to go through the Passion, sacrificing himself for the sake of mankind. It is, in other words, the beauty of the tension of self-exhaustion or self-sacrifice, and this kind of beauty is what most strongly appeals both to the poet's soul and to the poet's senses. The former kind of beauty is, so to say, a beauty at saturation-natural, exhilarating, free, and at ease; while the latter is a beauty beyond saturation, intensely strained, spiritual, often "dangerous," laborious, and pathetic. At the end of this essay, "The Windhover" is referred to as a work in which these two kinds of beauty are contrasted and the poet's aspiration after the highest beauty is most touchingly presented.
著者
小林 茂雄 槙 究 乾 正雄
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.68, no.568, pp.25-31, 2003
被引用文献数
11 3

This study has examined the attributes of safe-feeling street lighting through an experiment that used a scale model of residential streets. The results found in the experiment are summarized below. ・The intensity of lighting required for streets that does not give the feeling of insecurity was higher in scale with women compared to men. ・The intensity of lighting can be reduced in streets with good natural surveillance such as low fences and lights coming through windows. The effect of low illuminance by lights coming through windows was more prominent with low fences than high fences. ・ Footlights can keep the illuminance and luminance of the street down compared to pole lights on the whole. In addition, footlights are more energy efficient in streets with good monitoring properties, and pole lights are more energy efficient in streets with less monitoring properties.
著者
平林 茂 平澤 忠 奈須 郁代 中西 敏 三宅 裕昭
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.3, no.5, pp.665-679, 1984-09-25
被引用文献数
29

可視光線重合型コンポジットレジンの硬化体内部のかたさの変化および残留モノマー量の変化を測定し, その重合の不均一性を検討した.その結果, 試料の深さ方向では, レジンの重合率は, 光照射面直下でやや低く, 表面下0.5mm付近で最大となり, 以後深くなるに従い低下する傾向が認められた.また, 試料の水平方向では, 中心部が最も高く, 中心部から離れるに従い低下する傾向が認められた.この重合の不均一性は, 照射時間の延長, および光源をできる限り近づけて照射することによりある程度改善された.化学重合型コンポジットレジンのかたさ(レジンの重合率)を基準とした可視光線重合型コンポジットレジンの臨床的に有効な硬化深さは, 一般に言われる見かけの硬化深さの約30〜40%程度と推察された.光透過性の良い無機質フィラーの含有量の多いコンポジットレジンほど, 残留モノマー量は少なかった.
著者
芝山 雄老 松本 和基 大井 玄 中田 勝次 筧 紘一 清水 修 茂在 敏司 榊原 茂樹 佐藤 久夫 小林 茂保
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.208-216, 1983

ヒトβ型インターフェロン(HuIFN-β)投与肝細胞癌の一症例を経験した.症例は62歳男,会社役員.入院時すでに肝右葉全域および左葉の一部に肝細胞癌が認められ,手術不可能と判断し,HuIFN-βの大量投与(筋注総量4,671×10<SUP>4</SUP>IU,静注総量2,866×10<SUP>4</SUP>IU,肝動脈内注入250×10<SUP>4</SUP>IU)が行われた.肝動脈内注入直後一過性にα-Fetoprotein値の低下が認められたが,筋注および静注では著効を示さず,癌は徐々に増大した.病理解剖学的には多核巨細胞化した癌細胞および原形質が泡沫化した癌細胞の出現および癌細胞の壊死に陥る傾向の乏しいことが注目された.これらの所見はHuIFN-β非投与肝細胞癌例にも多少認められるので,HuIFN-β投与による特異的変化であるとは言えないが,それらの程度が著しく高度であったことよりHuIFN-β投与と何らかの関係が存在するのではないかと考えられた.本症例では臨床的にも病理解剖学的にも肝細胞癌に対するHuIFN-βの著しい治療効果は認められなかった.
著者
平林 茂 中西 敏 立野 治雄 三宅 裕昭 平澤 忠
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.350-358, 1984-05-25
被引用文献数
12

前報でその組成について報告した加熱重合レジン9種, ヒートショックレジン3種, 流し込みレジン6種および常温重合レジン1種の計19種の義歯床用レジンの可塑性, 曲げ強さ, 弾性係数, たわみ, 衝撃強さ, 吸水量, 溶解量および色調安定性などの物理的性質を測定し, 比較検討した.全体的にみて, 重合条件の物性に及ぼす影響は大きく, 加熱重合レジンは流し込みレジンおよび常温重合レジンに比較して曲げ強さ, 衝撃強さが高い.ヒートショックレジンは, ほぼその中間の性質を示す.しかし, 架橋剤として1, 4-ブタンジオールジメタクリレートを含有する流し込みレジンの1種は, 他のトリメチロールプロパントリメタクリレートを架橋剤として含有する流し込みレジンに比較して, 従来の加熱重合レジンに匹敵する程度の良好な機械的性質を示す.耐衝撃性レジンは確かに高い衝撃強さを示すが, 反面, 曲げ強さは低く, たわみも大きい.加熱重合レジン中, 餅状期間が長く, その液に架橋剤として21%の1, 3-ブタンジオールジメタクリレートを含する材料は, 最高の抗折たわみ性を示すが, 衝撃強さは低い.流し込みレジン中, その液に親水性モノマーの2-ヒドロキシエチルメタクリレートを約10%含有する材料は, 吸水性が高く, その結果曲げ強さの低下を来した.従来の圧縮成形法に対し, 射出成形法の硬化したレジンの物理的性質に及ぼす効果は特に認められない.
著者
小林 茂樹 矢島 経雄
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
家畜の管理 (ISSN:03888207)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.69-79, 1977-03-10

近年国内における牛肉は供給不足の傾向にある。このため乳廃牛の食肉としての利用性を高めることが、需給関係からも酪農家の立場からも重要である。ところが乳廃牛を積極的に肥育する方法については、報告が少ない^<1)>。そこで筆者は、i)乳廃牛の年令と肥育効率の関係、ii)廃用処分に際しての妊娠による増体の活用、iii)飼料の切替による肉質の変化、iv)廃用時肥育の経済性の4点につき、東京大学付属農場の飼養牛を用いて試験・検討した。その結果、i)については、若令牛に比べ高令牛(おおむね生後8年以上)では増体量が小さく、肉質の改善も進行しがたく、これはとりわけ生後10年以上の乳牛で顕著と考えられた。ii)については、受胎の4〜5ヶ月後に廃用処分することにより、増体量が明らかに大きくなり、その肉質も低下することはないと考えられた。しかし、本法は妊娠牛または受胎可能牛を廃用とするため、実用には抵抗が感じられた。iii)については給与飼料を粗飼料主体から濃厚飼料主体に切替えて以後の肥育期間を2.5ヶ月および5ヶ月としたときの肉質の変化を対比したところ、後者の方が改善の度合が大きかったが、その枝肉格付は「並」に留まった。iv)については、まず乳廃牛の廃用時期について検討したところ、一般的技術水準と価格水準の下では泌乳量が9〜10kg/日に下落した時点で廃用とするのが有利であるが、厳密には飼料の利用効率、飼料の単価および肉の販売単価が相互に関連し、1日当り増体量の換価が1日当り飼育費(生産費)を越えるときのみ肥育の継続が有利であり、1日平均収益を最大化するには1日当り増体量の換価が減少し始める時点で廃用とすべきことが、判明した。
著者
小林 茂雄 谷岡 春美 村中 美奈子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
no.637, pp.249-254, 2009-03
参考文献数
15
被引用文献数
1

In this research, people's sitting and lying postures on a grass surface in a park were observed. The principle results are summarized as follows.<br>1. More people tended to lie down on sloping grass than on level grass, but the degree of slope did not necessarily affect their postures.<br>2. Men tended to lie down more than women, and the majority of the women sat vertically on the grass.<br>3. Younger people tended to lie down more than older people.<br>4. Men tended to lie down when they were alone or when they were accompanied by either male or female friends. Women tended to lie down when they were accompanied by male friends.<br>5. When more people were on the grass, those lying down tended to remain face up.<br>6. When the temperature was low, people tended to sit, and moreover, sitting people tended to lean forward.
著者
岩崎 俊樹 山崎 剛 余 偉明 大林 茂 松島 大 菅野 洋光 佐々木 華織 石井 昌憲 岩井 宏徳 野田 暁
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

ダウンスケール手法に基づくメソスケール予報システムを作成し、農業気象と航空気象へ高度利用法を検討した。予測精度を向上させるためには、物理過程を改良し、初期条件と境界条件を最適化することが重要であることが示された。農業分野では、清川だしの強風といもち病の予測可能性を明らかにした。航空分野では、ドップラーライダーとダウンスケールシステムを組み合わせた、空港気象監視予測システムの可能性を検討した。
著者
大林 茂
出版者
東北大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

仙台空港には電子航法研究所(ENRI)により後方乱気流の検出を目的としたドップラーライダが設置されている。我々のグループでは、仙台空港において実フライト機を対象とした後方乱気流の計測を過去3年間継続的に行ってきており、あらゆる条件下における後方乱気流の位置データを保有している。我々のグループでは、ライダ計測値からの後方乱気流の自動抽出法を開発しており、開発した自動抽出法を全ての観測データに適用することにより、後方乱気流移流データベースを構築した。このデータベースにより,減衰過程と気象因子との相関関係を得て、時々刻々変化する気象条件に照らし合わせて後方乱気流の挙動を事前に予測することができると考えられる。そのため、構築した後方乱気流移流データベースにデータマイニング手法を適用した。それにより、気温の影響により後方乱気流の垂直移動距離が変化することを示すことができた。また、我々のグループでは数値流体力学シミュレーション(CFD)を利用した後方乱気流の挙動解析をベースとした離発着効率化をこれまで検討してきた。これまでは,実際の運航に近い技術になるほどCFDシミュレーションの果たす役割は大きくなかった。その理由としては、CFDシミュレーションが理想状態の解析を得意とし、大気乱れを含むような実環境下における後方乱気流の挙動を予測することが困難であることが挙げられる。そこで、従来のCFDシミュレーションとは異なる初期値・境界値の設定方法を行うために局地気象予報モデルを利用したネスティングシミュレーションも行った。これにより、仙台空港周辺で特に卓越する海風中に発生する水平ロール対流の中での後方乱気流の挙動を再現することができた。
著者
小林 茂雄
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.566, pp.95-101, 2003-04-30
参考文献数
11
被引用文献数
2

This study aims to examine how graffiti in outdoor space is being perceived in the surrounding environment. The experiments were carried out to evaluate the impression one gets toward graffiti from the pedestrian's perspective using images of actually existing large-scale graffiti, and images that combine existing scenery and graffiti. As a result, it was found that graffiti is better tolerated in such bleak looking places with long stretch of inorganic facades than residential areas and maintained places. In addition it was found that men are favorable toward graffiti in general, and women tend to detest violent graffiti. Furthermore, it was found that middle-aged people in their 40's and 50's are strongly aware of graffiti's relation with the surrounding environment than younger people in their 20's.