著者
小林 裕章 金子 剛 西本 紘嗣郎 内田 厚
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.63-65, 2010-01

Penile strangulation is one of the emergent urologic disorders, because immediate release is the critical treatment to prevent penile necrosis, urethral injury, erectile disorder, and other unfavorable events. A 66- year-old man was transferred to the emergency room of our hospital for the penile swelling and pain, occurring by penile insertion to the beverage bottle for masturbation. The penis was completely relieved using an electric plaster cutter without any injury. The strangulation time was four hours and a half, and there were no complications. We recommend an electric plaster cutter as a useful tool for this incident.
著者
立石 千晴 中川 浩一 梶本 敦子 岸田 大 曽和 順子 鶴田 大輔 小林 裕美 石井 正光
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.119-122, 2010-04-30 (Released:2011-05-26)
参考文献数
13

43歳,女性。セコガニ(雌ズワイガニ)の味噌汁を摂食して2時間後に入浴し,その後就寝したところ,摂食の7時間後に全身に蕁麻疹が生じた。レスタミンコーワ糖衣錠®を内服して皮疹はいったん消退したが,同9時間後にかゆみで覚醒し,短時間の意識消失および嘔吐と下痢を認めた。即時型の症状を伴わない遅発性アナフィラキシーと考えた。回復後,セコガニを用いてプリックテストとスクラッチテストを行ったところ,外子(受精卵)で陽性,内子(卵巣)で陰性,ミソ(肝・膵臓)で陰性であった。さらに,雄のズワイガニ,タラバガニ,ケガニの筋肉を用いて同テストを行ったところ,雄ズワイガニとケガニのスクラッチテストのみ陽性であった。その理由はタラバガニがヤドカリの仲間であり,カニ類との交叉性が低かったためと推測した。
著者
小沼 洋治 林 美智子 林 裕晃 西原 貞光
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.277-282, 2012-03-20 (Released:2012-03-24)
参考文献数
12
被引用文献数
4

We tried to remove contamination of radioisotope (RI) for an X-ray detector (photostimulable phosphor plate; IP) and verified that our procedure suggested by Nishihara et al. was effective for decontamination. The procedure was as follows. First, the IP was kept for approximately twelve hours, and then it was processed [image (A)] as well as a clinical processing mode. Second, using a wet-type chemical wiper, we scavenged the IP to remove the adhered RI on its surface. Then, once again, the IP was kept for approximately fifteen hours and processed [image (B)] in order to check an effect of decontamination. Finally, the two images of (A) and (B) were analyzed using ImageJ, which can be downloaded as a free software, and a percentage of removal was calculated. The procedure was applied to two IPs using the FCR 5501 plus. In the present case, the percentage of removal was approximately 96%. The removed radioisotopes in the chemical wipers were analyzed by Ge detector. Then, 134Cs and 137Cs were found with activities of 2.9 4.3 Bq and 3.5 5.2 Bq, respectively. For three months after that, we cannot see black spots on the IPs owing to the contamination of the RI and there are no defects caused by decontamination using a wet-type chemical wiper.
著者
早川 健 小林 裕直
出版者
山梨大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践学研究 : 山梨大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 = Journal of Applied Educational Research (ISSN:18816169)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.289-304, 2022-03

評価は指導を修正し改善するためのものであるととらえ,指導計画を修正・改善するための具体的な方法を明らかにすることが本研究の目的である。先行研究をもとに,指導から評価へそして評価から再指導へと進める授業改善へ向けた教師の活動として,「①停滞箇所を特定する」「②その原因を探る」「③再指導の方針を探る」「④再指導を実践する」ことに着目した。そして,子どもの実態を教師が解釈・判断する活動が指導計画を修正する際に重要であることが明らかとなった。これらをもとに算数科の実践授業を実施した。2位数×1位数の筆算形式を導く算数授業で,被乗数を分けて考えるアイデアが生まれるがその分け方を巡って想定外の方向へ授業が進み軌道修正をすることとなる。このときの修正指導の分析をとおして,指導の結果としての評価に基づいた再指導の具体的な方法を明らかにし,授業改善への示唆を得た。
著者
嶌田 敏行 小湊 卓夫 浅野 茂 大野 賢一 佐藤 仁 関 隆宏 土橋 慶章 淺野 昭人 小林 裕美 末次 剛健志 難波 輝吉 藤井 都百 藤原 宏司 藤原 将人 本田 寛輔
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

大学の諸課題の数量的・客観的把握を促すIRマインドの形成を目指した評価・IR人材の能力定義、教材の開発、教育プログラムの開発および体系化を行った。そのために単に研究・開発を行うだけでなく、様々な研修会や勉強会を開催し、全国の評価・IR担当者の知見を採り入れた。そのような成果を活かして、評価・IR業務のデータの収集、分析、活用に関するガイドラインも作成し、評価現場やIR現場で活用いただいている。加えて、合計14冊(合計940ページ)の報告書を作成した。この報告書は自習用教材としての活用も意識した構成とし、すべてwebページを作成し公表している。
著者
高林 裕 福井 亘 藤原 春奈
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.157-160, 2021-08-31 (Released:2021-12-29)
参考文献数
11

本稿では,様々な施設を内包する総合公園である京都市の梅小路公園を調査対象地として,様々な利用目的を持って訪れる利用者における公園の満足度や緑への関心を明らかにした。梅小路公園の無料区域内で対面でのアンケート調査を実施し,204の標本を得た。その結果,梅小路公園は京都市内のみならず市外の人々によっても利用され,「自然の豊かさ」や「広々とした空間」に関して満足度は高い結果が得られた。印象評価の結果,16形容詞対の平均値が全て正の値を示したことから,利用者が梅小路公園に比較的良い印象を持っており,利用者は施設の利用のみならず公園内の緑とのふれあいにも関心を持って訪れていることが明らかになった。
著者
大井 裕子 小穴 正博 林 裕家 相河 明憲 山崎 章郎 石巻 静代 鈴木 道明 近藤 百合子 山本 美和
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.346-350, 2009 (Released:2009-12-30)
参考文献数
12
被引用文献数
13 5

緩和ケア領域で経験する頭頸部がんや各種がんの皮膚転移, 非切除乳がんなどの体表部悪性腫瘍の出血に対しては, 有用な方法がなく止血に難渋していた. 今回われわれは, 中咽頭がん再発病巣から出血を繰り返し, 1日に5回前後の包交を必要としていた患者に対して, Mohsペーストを使用することにより著明な止血効果と滲出液やにおいの軽減が認められた症例を経験したので報告する. Mohsペーストは, 安価な材料を用いて院内調製が可能であり, その作用機序は主成分の塩化亜鉛が潰瘍面の水分によりイオン化し, 亜鉛イオンのタンパク凝集作用によって腫瘍細胞や腫瘍血管, および二次感染した細菌の細胞膜が硬化することによる. 本症例においてMohsペーストは, 予後の限られた患者が出血や滲出液, においに悩まされることなくQOLを維持するために効果的であった. 今後, 製剤の安定性や使用方法が確立され, 本法が普及することが期待される. Palliat Care Res 2009; 4(2): 346-350
著者
藤井 良知 平岩 幹男 野中 千鶴 小林 裕
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.592-601, 1986-06-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
14
被引用文献数
15 9

小林らの1966年から16年間の小児細菌性髄膜炎と比較し本邦に於ける1979年以降6年間の小児細菌性髄膜炎の現況を把握する目的で同じ施設107についてアンケート調査を行った.1,246名の症例を集計出来たが入院患者に対する比率は年次的に1984年の0.31%まで緩かな減少傾向を続けており, また地域差も見られた.新生児期24.8%と最も頻度が高く以降漸減するが4歳未満までに総数の84.7%が含まれ, この年齢別累積頻度は小林の報告と殆ど一致する.男女比は平均1.62: 1であった.起炎菌は3ヵ月未満の新生児・乳児ではE.coliとGBSが集積し, 3ヵ月以降ではS.pneimoniaeとH.influenzaeが集積してこの4菌種で菌判明例の70.1%を占め, 第5位のSmmsは各年齢に分散した.結核菌14, 真菌3, 嫌気性菌5などを除きグラム陽性菌と同陰性菌の比は1: 1.2であり少数宛ながら極めて多様なグラム陰性桿菌が検出された.髄膜炎菌22, リステリアは18件検出された.複数菌検出例は10例に認められた.起炎菌不明例は279例で年次的に3ヵ月未満群で菌判明率が梢高くなる傾向が見られた.
著者
青木 直和 鈴木 正和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.409-412, 2003-03-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
7
被引用文献数
4 1

好ましい肌色が人の記憶色に基づくとの考え方が一般的に受け入れられている.本研究は肌色の記憶色そのものについて, CRTディスプレイ上に示した無地, 女性, 男性のイラスト画, 写真画像といった画像に各自が肌色として記憶している色を塗ってもらうことによって調べた.その結果, 人が肌の色としてイメージするのは女性の肌の色で, しかも実際の肌の色よりもかなり明るいこと, また, 好ましい肌の色の要因である記憶色とは決まった一つの色ではなく, それぞれの画像ごとにあり, 色の違いに一定の傾向がある.その傾向にも年齢, 性別によって差があることがわかった.
著者
小林 裕志 姥浦 敏一
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.587-593,a2, 1988-06-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
12

草地造成技術のうち, 不耕起法はわが国独自の展開が遅れている分野である。本報では, 不耕起法の本質が原植生から牧草植生への転換を生態学的手法で行うことにあることを論述している。これには, 蹄耕法あるいは火入れ直播法などとは異質な, わが独自の方法-機械力利用-の確立が必要である。本報ではその先覚的事例を紹介する。また, わが国の各地において, 劣悪な自然条件のために放置されてきた未利用特殊地帯における草地造成の実際例として, コーラル地帯, シラス地帯, カルスト地帯, 有害土壌地帯, 泥炭地帯の実績を紹介する。
著者
石元 泰子 小林 裕和 安倍 浩之 冨岡 貞治 寺本 裕之 田川 維之 柴田 知香 大藤 美佳 中島 あつこ 池田 勘一 藤川 大輔
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.480, 2003 (Released:2004-03-19)

【はじめに】打撃動作は、投球動作と同様に両下肢から体幹・両上肢へと全身の各関節が連動しながら遂行される。打撃動作のスキル向上を目的とするならば、障害予防だけではなく、打撃動作の運動特性を捉える必要があると考える。そこで今回我々は、2001年度より定期的に実施している高校野球チームに対するメディカルチェックの中から、打撃動作時のバットヘッドスピードと各関節の可動域との関係を検討し若干の知見が得られたので、考察を加えて報告する。【対象】某高校野球部に所属していた高校生32名(右打者30名・左打者2名)を対象とした。【方法】野球部員に対して実施したメディカルチェックの中から関節可動域測定値、三次元動作解析器による打撃動作解析結果を用い、分析した。 関節可動域は、肩関節外・内旋、肘関節屈曲・伸展、前腕回内・回外、SLR、長座位体前屈(以下FFD)、股関節屈曲・伸展・外・内旋、膝関節屈曲・伸展、足関節背屈、体幹回旋・屈曲・伸展を測定した。尚、肩関節外・内旋においては、肩関節基本肢位(以下1st)、90°外転位(以下2nd)、90°屈曲位(以下3rd)にてそれぞれ測定した。 動作解析には、三次元動作解析system(ヘンリージャパン株式会社製)を用いて、打撃動作を分析し、バットのヘッドスピードを算出した。 統計処理は各関節可動域測定値、三次元動作解析器による打撃動作解析の各項目とバットのヘッドスピードとの相関分析を行った。【結果および考察】 バットのヘッドスピードと左肩3rd外旋可動域(r=0.393)、右肩3rd内旋可動域(r=0.487)、左股関節屈曲(r=0.373)・外旋可動域(r=0.554)、右SLR(r=0.423)、左SLR(r=0.334)、右足関節背屈可動域(r=0.295)、両体幹回旋可動域(右回旋r=0.535・左回旋r=0.272)、体幹屈曲可動域(r=0.428)等との間にそれぞれ有意な相関関係が認められた。 以上の結果から、打撃動作のスキルを向上させるためには、打撃動作において運動学的に要求される関節可動域が確保されていること。また、例えば、左股関節外旋可動域は、打撃動作中に運動学的には要求されないが、硬化した内転・内旋筋よりも柔軟性に富んだ内転・内旋筋を確保しておくこと、つまり、測定項目の拮抗筋の柔軟性確保が重要であると推察できる。換言すれば、柔軟性に富んだ筋は、機能を発揮しやすいことを裏付けている。 本学会において更にデータ解析、考察を加え詳細について報告する。
著者
平林 裕
巻号頁・発行日
vol.36, no.1/2, pp.180-194,
著者
佐々木 達也 亀田 雅博 冨田 陽介 細本 翔 林 裕美子 遠藤 文香 岡 牧郎 冨田 祐介 安原 隆雄 上利 崇 小林 勝弘 伊達 勲
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.317-322, 2018 (Released:2018-04-25)
参考文献数
16

症例は側頭葉てんかんを発症した13歳男児. 頭部MRIで右側頭葉内広範囲, 基底核, 深部白質, 側脳室内などに多発する病変を認め, さらに経時的に造影病変は変化した. Fluorodeoxyglucose-positron emission tomography (FDG-PET) で悪性を示唆する所見はなく, subtraction ictal single-photon emission computed tomography coregistered to MRI (SISCOM) と発作時脳波で右側頭葉が発作焦点であると判断し, 一期的に右側頭葉切除を行った. 病理学的診断はdysembryoplastic neuroepithelial tumorであった. 現時点で術後半年経過したが, 発作は消失し, 残存病変についても増大していない. 多発性DNTは非常にまれであり, 変化に富む画像所見とあわせて, 治療方針の決定に難渋した. 本症例はてんかんの治療目的に手術を行ったが, 複雑な病態であっても, 治療目的を明確にし, それに応じた検査, 手術を行うことが重要である.
著者
仲林 裕司 山田 悟 酒井 平祐 鈴木 亮一
出版者
一般社団法人 産業応用工学会
雑誌
産業応用工学会論文誌 (ISSN:2189373X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.153-159, 2021 (Released:2021-09-15)
参考文献数
29

Wastewater monitoring is necessary to preserve the quality of water in publicly water bodies. In particular, the presence of colored pollutants in wastewater inhibits the photosynthesis of seaweed, and therefore requires adequate treatment for its removal. We developed a surface-enhanced Raman scattering (SERS) sensor for the detection of color-polluted water. Silver particles on a quartz substrate were grown via mist chemical vapor deposition; this substrate was built into the sensor to enhance its Raman-scattering signals. Aqueous solutions colored with a single dye were detected at concentrations as low as the ppb level, and the intensity of their SERS spectra decreased with the dye concentration. Additionally, we evaluated the performance of the SERS sensor using mixed dyes dissolved in river-water, making assumptions suited to practical occurrences results demonstrated that our sensor depicts the molecular features of each dye in the river-water sample, clearly detecting them at concentrations as low as the ppb level. Therefore, this study proved that SERS can be applied in an environmental spectroscopic sensor.