著者
杉山 幸丸 三谷 雅純 丸橋 珠樹 五百部 裕 ハフマン マイケル A 小清水 弘一 大東 肇 山越 言 小川 秀司 揚妻 直樹 中川 尚史 岩本 俊孝 室山 泰之 大沢 秀行 田中 伊知郎 横田 直人 井上(村山) 美穂 松村 秀一 森 明雄 山極 寿一 岡本 暁子 佐倉 統
出版者
京都大学学術出版会
巻号頁・発行日
2000-09

食う-食われる,エネルギー収支,どうやって子孫を残すか……サルたちはさまざまな生物的・非生物的環境とどのように関わりながら暮らしているのだろうか.本書によって,霊長類社会の研究者はその社会の生物学的背景をより深く理解でき,他の生物の生態研究者は霊長類における生態学的研究の最前線に触れられる.
著者
上田 昌宏 大原 隆司 高垣 伸匡 伊藤 栄次 大森 志保 清水 忠
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.2018-041, 2019 (Released:2019-12-26)
参考文献数
13

薬剤師が信頼性の高いプロトコールを作成するために,診療ガイドラインだけでなく,推奨文の根拠となっているシステマティックレビュー(SR)論文を評価・活用することが求められる.しかし,大学教育および生涯研修においてSR論文の評価と活用に関する実践的な教育についての報告はごく限られている.本研究では,SR論文の評価と活用を志向したワークショップの実践による知識習得度の変化と受講者のEBMの実践可能性への意識とワークショップの理解満足度について調査した.知識習得度確認試験の受講後の平均点は受講前に比べ有意に向上した(9点満点,Pre:2.29点,Post:5.16点,p < 0.001).本研究により,SR論文の評価と活用を志向したワークショップは受講者のSR論文の評価に対する知識習得度の向上およびEBMの実践可能性に対する意識づけに寄与することが明らかとなった.
著者
森永康子 大渕憲一# 池上知子 高史明# 吉田寿夫 伊住継行
出版者
日本教育心理学会
雑誌
日本教育心理学会第61回総会
巻号頁・発行日
2019-08-29

社会心理学分野でも学校現場でも,「差別」をなくそうという試みは長い間続いている。しかしながら,「差別」はそうした努力をあざ笑うかのように,時代とともにそのターゲットや形を変えながら,連綿と存在している。このシンポジウムでは,今一度,基本に戻り,そもそも人はなぜ公正になれないのか,そして,なぜ差別がなくならないのかを考え,形を変えた現代の差別の特徴をもとに,「差別」を学校現場でどのように扱うことができるのかを考えてみたい。公正感の起源と差別大渕憲一 心理学では,自己利益を基本的動機付けと仮定する合理的人間観に立って仮説を立て,研究を進めてきたが,人間の感情や行動がこれ以外の関心によっても規定されることを示す証拠は少なくない。例えば,報酬分配の経済行動ゲームにおいて「好きなように分配していい」と言われているにもかかわらず,分配者は自分の取り分を減らしてまでパートナーと半々に分けようとするし,パートナーもまたそれを期待する。こうした行動は,人々が「人は公平に扱わなければいけない」「自分も人から公平に扱われたい」という公正関心を持っていることを示唆している。子どもたちに対して経済行動ゲームを模した実験を実施した発達心理学者たちは,学童期の子どもたちの行動には公正関心の実質的影響が見られることを示してきた(Fehr et al., 2008)。更に,近年は霊長類を被験体にした類似の実験も試みられ,普段から群れを成して暮らし,採食や防御に協力しあう種においては公正感に基づくと解釈される行動が観察されるとの報告がある(Horner et al., 2011)。これらの知見は,仲間を平等に扱おうとし,また自分が不平等に扱われることには反発するという公正関心がかなり原初的なものであることを示唆している。公正関心の起源を探るこうした研究者たちは,これを仲間同士の協力関係の形成・維持のために進化した心的特性であるとみなしている(Brosnan & de Waal, 2014)。人間や霊長類には血族関係を超えた協力行動が見られ,それは個体の生存と種族の保存にとって有益なものである。しかし,協力関係の維持には資源の適正配分が必要で,コストを負担せず利益だけを享受(ただ乗り)しようとする利己的個体は協力関係から排除される。排斥を避け,協力的であるとの評判を維持するために,個体には協力行動が必要とされる場面以外でも仲間を公平に扱おうとする志向性が発達したとされる。この論に従うなら,公正関心は本来,協力関係を形成しうる仲間に対して向けられるものである。実際,Fehrたちによると,スイスの子どもたちは,同じ施設の顔見知りの子どもたちに対しては平等分配を選択する割合が高かった。このことは,子どもたちが仲間以外を不平等に扱うことには余り抵抗を感じないことを示しており,そこに差別的行動を生み出す心理的素地を見て取ることができる。しかし一方で,公正関心は,他者の期待や不満を察知するという認知能力の発達を基盤にしており,それは仲間という社会的範疇を超えて公正関心が拡張される可能性を示唆するもので,差別を乗り越えるこうした観点からの実証研究と議論が期待される。差別はなぜなくならないのか:平等主義のパラドクス池上知子 2016年7月に起きた相模原事件は,社会に遍在するさまざまな差別・偏見問題の解消をめざして,これまで積み上げてきた営みを根底から覆されたような暗澹たる思いをわれわれにもたらした。それは,半世紀を優に超えるはるか以前に明確に否定されたはずの思想,差別の正当化につながりかねない危うい思想を彷彿させる事件であったからであろう。また,人権教育が行き届き,平等主義的価値観が共有されているはずの現代社会においても,ことあるごとに物議を醸す差別的言動が日常的に頻発している。このような現実を前にすると,人間社会から差別をなくすこと,もしくは人々の心の中から差別意識や差別感情を取り除くことがいかに困難であるかを痛感させられる。 社会心理学は,その黎明期より差別・偏見問題にさまざまな角度からアプローチしてきたが,そこで示される知見も総じて悲観論が優勢である。池上(2014)は,これまでの社会心理学が差別・偏見問題にどのように向き合ってきたかを振り返り,なぜ悲観論に傾きがちになるのかを考察している。そこでは,差別・偏見の解消がむづかしいのは,「差別的行動や偏見に基づく思考は,人間が環境への適応のために獲得した正常な心理機能に根差していること,その機能はわれわれの意識を超えた形で働くため,これを統制することがきわめて困難」(133頁『要約』より)であるからだと指摘している。加えて,「それにもかかわらず,社会心理学はそれらを意識的に制御することを推奨してきたことが,問題をさらに複雑にする結果となっている」(133頁 『要約』より)と論じている。換言すれば,偏見や差別は,人間にとって根源的欲求である認識論的欲求や自尊欲求の充足のために,また情報処理の効率化のために編み出された種々の心理機制(社会的カテゴリー化や集団自己同一視,二重処理システム等)の必然的帰結とも言える。このことは,個人の倫理観や道徳感情に訴えかける平等主義教育には限界があり,場合によっては,逆効果すらもたらしかねないことを意味している。本報告では,そうした議論を踏まえつつ,それでもなお,問題の解決に向けて前へ進むためにはどのような手立てがあるかを考えてみる。池上(2014)では,楽観的見通しを与えてくれる研究動向として,潜在認知の変容可能性と間接接触の功用を挙げているが,それらに共通するのは,人間の本性に抗うことなく自然に寄り添う形での介入の有効性を示唆している点である。本報告では,差別・偏見研究が悲観論から楽観論へ転換する契機について,報告者自身がかかわっている研究例を交えながら議論したい。引用文献池上知子(2014)差別・偏見研究の変遷と新たな展開-悲観論から楽観論へ- 教育心理学年報, 53, 133-146.新しい偏見とヘイトスピーチ(差別扇動表現)高 史明 近年の日本では,在日コリアン(日本に居住する韓国・朝鮮籍の人々)など外国籍住民に対するヘイトスピーチ(差別扇動表現)が氾濫し,深刻な社会問題となっている。こうした事態を受けて,2016年には「ヘイトスピーチ対策法」(「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」)が成立・施行された。この法律は,国および地方公共団体に対して,「本邦外出身者に対する不当な差別的言動を解消するための教育活動を実施するとともに,そのために必要な取組を行うよう努める」ことを課している。こうした状況において,教育に携わる者には,外国籍住民に対する偏見や差別がどのような形で表れるのか,どのように獲得されあるいは伝達されるのかといった知識が今まで以上に求められるようになっている。 そこで発表者はまず,アメリカでの黒人に対する人種偏見の研究の中で提唱された「現代的レイシズム」に特に注目し,現代社会における人種・民族偏見の様相を論じる。このレイシズムは,①差別は既に存在しない,②したがって黒人が低い経済的地位に留め置かれているのは差別のためではなく本人たちの努力不足によるものである,③にもかかわらず黒人はありもしない差別に対する抗議を続け,④不当な特権をせしめている,という4つの相互に関連する信念にもとづいている。こうしたレイシズムは,人権教育の場面でおそらく想定されている種類の露骨なレイシズム(「黒人は劣っている」といった信念にもとづくもの)とは異なるものである。 また,「現代的レイシズム」は黒人に対する偏見を捉えるために提唱された概念であるが,その後,女性や性的マイノリティに対してもそれに相似する偏見が存在することが示されている。「現代的偏見」と総称されるこれらの偏見は,低い地位に置かれてきた様々なマイノリティの権利が伸張したときにマジョリティが抱く反感と,それにもとづく差別的言説を捉える上で非常に有用である。 これらの現象についての先行研究を踏まえた上で,ヘイトスピーチの問題に対して学校教育は何ができるのかを論じる。
著者
松崎 孝 森松 博史
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.219-224, 2017-03-15 (Released:2017-04-21)
参考文献数
26

●周術期の輸液管理は重要で,脱水と輸液過剰は術後合併症の点で有害である.●侵襲の伴う開腹手術における長時間の絶食はエビデンスが乏しい.●術中の維持輸液は術前の体重を維持する目的(ゼロバランスの維持)で施行すべきである.●周術期に1回拍出量を指標にした目標指向型の輸液管理は,合併症を有するハイリスクの患者群 で術後合併症や病院滞在日数を軽減させる可能性があるが,前向き研究では否定的である.●可能ならできるだけ術後早期に点滴は中止して,経口摂取を再開するべきである.●問題がなければ周術期の乏尿は経過観察すべきである.
著者
野口 亮 黒田 健太 河村 光晶 矢治 光一郎 原沢 あゆみ 飯盛 拓嗣 小森 文夫 辛 埴 尾崎 泰助 近藤 猛
出版者
公益社団法人 日本表面真空学会
雑誌
日本表面真空学会学術講演会要旨集 2019年日本表面真空学会学術講演会 (ISSN:24348589)
巻号頁・発行日
pp.3Ha04S, 2019 (Released:2019-10-28)

非磁性のスピン分裂が生じるラシュバ効果は、スピントロニクスへの応用が期待されており、様々な物質でその発現が調べられている。本研究で我々は、Ag/Au(111)薄膜の量子井戸バンドにおいて膜厚と量子準位に依存したスピン分裂をレーザースピン分解ARPESによって見出した。さらに第一原理計算により、この振る舞いは量子閉じ込めによる電荷密度分布の変化によって説明できることを明らかにした。
著者
森谷 秀亮
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤史学 (ISSN:04506928)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.3-20, 1976-03

11 0 0 0 OA 肘下選蠕

著者
森春渓//〔画〕
巻号頁・発行日
1820

書名は書題箋による。虫類の写生図12図からなる彩色刷の折本画帖。森春渓画、谷清好刻刷。各図に篠崎小竹(1781−1851)らの筆による漢詩の題詩を付す。文政4(1821)年刊行。同版異書名の『春渓画譜』がその前年に刊行されているというが、両書の関係については未詳。この虫類図は細密にして精緻であり、谷清好の刻刷もすばらしく、喜多川歌麿の『画本虫撰』(天明8年刊)に匹敵するとの評もある。森春渓は大坂の画家で、森狙仙(1749−1821)の弟子。生没年は未詳。
著者
辰巳 直也 森勢 将雅 片寄 晴弘
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.7, pp.1-6, 2010-10-07

Vocaloid 「初音ミク」 の発売以来,歌唱合成に対する注目が高まりつつある.Vocaloid では,メロディと歌詞を入力することにより,サンプリングされた人の声を元にした歌声を合成することができる.また,表情パラメタを調整することにより,様々な表情を付与することができる.しかし,より人間らしい表情豊かな歌声にするには,表情パラメタの調整を細かく設定することが必要なため,非常に煩雑で時間がかかる.本研究では,ロック歌手の一人 「GACKT」 の歌い方に見られるビブラートやポルタメントといった音高・(音量) 等の歌唱技法を低次のモデルパラメタで近似し,混合ガウス分布を用いた手法でモデルパラメタを決定する.それらの値を Vocaloid の出力に付加することで,ロック歌手らしい歌い方を実現する 「ロックボーカルレゾネータ」 を提案する.Since the release of Vocaloid "Hatsune Miku", voice synthesizing applications have been known to the public people. Vocaloids generate human-like vocal melodies by giving lyrics and melodies. If the parameters for expression control are elaborated, Vocaloids yield more natural vocals. However, setting these parameters requires complicated expertise. This paper proposes a system called "Rock Vocal Resonator" that emphasizes Rock vocalist styles for Vocaloids, based on analysis of a Japanese Rock singer, GACKT's singing.
著者
森 正武
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.201-210, 1975-07-28 (Released:2008-12-25)
参考文献数
17
著者
藤森 かよこ Kayoko Fujimori 桃山学院大学文学部
出版者
桃山学院大学総合研究所
雑誌
英米評論 (ISSN:09170200)
巻号頁・発行日
no.21, pp.55-82[含 英語文要旨], 2007-03

What is called "American feminism" in this article means liberal feminismor radical feminism. Many critics, especially French ones such as ElizabethBadinter and Emmanuel Todd, underestimate American feminism in the pointthat its pro-violence tendency hinders feminism from its mature developmentand further prevalence. This article does not share their view. As explainedlater, the pro-violence attitude of American feminism might be able to present aprototype of "a citizen of the world" in the coming (?) borderless, post-nationstatesworld promoted by globalization. Here "globalization" does not mean thelatest stage of American imperialism. Here globalization is "the process of increasinginterconnectedness between societies such that events in one part ofthe world more and more have effects on peoples and societies far away."It is true that not a few of American feminists regard violence as one of theiroptions to protect themselves. American radical feminists such as Naomi Wolfand D. A. Clarke assert that women should not hesitate to counterattack againstdomestic violence and other sexual violence. Paxton Quigley recommendswomen's owing guns against crimes. Martha McCaughey, a physical feminist, advocateswomen's going into training in martial arts for self-defense. The NationalOrganization for Women (NOW), which is a representative of liberal feminists inUSA, is positive about woman soldiers' service in war battles for national defense.Yet they are not especially pro-violent, because their attitude is necessarilyresulted from American core values.Some American feminists regard their position as "militia" or contemporarycitizen soldiers. Militia is a military force that engages in a rebel or terrorist activitiesin opposition to a regular army. Militiamen, ordinary people with theirown guns used for their hunting for food (never for pleasure) won the victory inthe American War of Independence, though some researches say that it is nothingbut a myth, not a historical fact. Myth or fact, in this point, militia symbolizesAmerican core values : freedom, independence, individualism, equality and democracy.Once American people feel that their "unalienable Rights, that amongthese are Life, Liberty and the pursuit of Happiness" are threatened by others,governments or any organizations or individuals, they might be ready to use theirown weapons. Weapon ownership is a key aspect of citizenship under democraticgovernment for some American people. They believe that the Constitution ofthe United States of America supports their view.Certainly Amendment 2 of Bill of Rights enacted in 1791 says "A well regulatedMilitia, being necessary to the security of a free State, the right of the peopleto keep and bear Arms, shall not be infringed." The survey of ABC News in2002 shows that seventy three percent of the American citizens think thatAmendment 2 guarantees their right to keep and bear weapons for self defense.American people against gun control are not only what antigun critics call "gunenthusiasts." According to one research, gun owners believe that society is aviolent place; so they prepare for the possibility of doing violence themselves ;they view this position to be the most responsible one they have to take in relationto their own safety ; they are also aware that many oppressive governmentsdo not permit firearms to be owned by the general people, because gun ownershipcan potentially threaten the government through a citizens' revolt. SomeAmerican feminists share this view with gun owners.This article does not mean that American feminists' pro violence attitudeshould be positively considered because their views are resulted from Americancore values. Even if American feminists regard themselves as militiawomen,contemporary citizen soldiers, such kind of attitude can be called caricatural.There is a hypothesis that the peripheral members in a given society try to moreradically embody the society's most sweeping ideologies than the central members.American feminists who try to be regular citizens, never "second citizens",may be more stimulated to achieve American core values as completely as possible.We should notice that this kind of caricatural American feminists providesus with a prototype of a citizen of the coming world developed by globalization,where order in world politics emerges not from a balance of power among nationstatesbut from the interactions between many layers of governing arrangements.Nation-states demand its constituency to be subject to their policies andlaws, and in exchange for its subordination, they are supposed to offer their peoplebenefits and protection. But history has been showing the examples thatnation-states could be the worst oppressor and violator for people. However,globlization might permit people to traffic the many layers of governing institutions,depending on their own needs and profits. Then, nation-states will be ableto be optional, not fatal.The political philosophy of the coming, globalized world is the most radicalform of republicanism, also called civic humanism. The coming world might beable to be the most expanded republic, a new world order governed by and forthe people. Then, people will not be able to rely on nation-states as their protectors,if people don't want state interference. In other words, future citizens ofthe world must be ready to be citizen soldiers, caricatured form of militia,"American feminists." As citizens of a republic, American feminists who premisethat they can't trust the government and its agents, do not invite the state to beresponsible for their safety, even though dependency is so seductive.Some people wonder if such a world can be the greatest prison, the mostelaborate "Matrix" controlled by invisible power. Whether the biggest republic,the new world order may be utopian dystopian, a pro-violent, pro-counterattackAmerican feminist is a prototype of a citizen of the post-nation-states world.
著者
長野 友彦 友田 秀紀 小泉 幸毅 森山 雅志 山本 大誠 赤津 嘉樹 德永 武男 梅津 祐一
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11287, (Released:2017-12-14)
参考文献数
39

【目的】本研究の目的は,回復期リハビリテーション病棟における脳卒中患者の歩行自立再獲得日数への障害の重症度と低栄養の影響を検証することであった。【方法】対象は病棟内歩行が自立した65 歳以上の脳卒中患者116 名とした。分析は歩行自立再獲得日数に関連する潜在変数を障害の重症度と低栄養に分類してそれらに関連する観測変数から仮説モデルを作成し,共分散構造分析で検証した。【結果】年齢を層別化すると,前期高齢者群ではおもに障害の重症度が歩行自立再獲得日数に関連しており,低栄養の関連性は認められなかった。後期高齢者群では障害の重症度と低栄養が歩行自立再獲得日数に関連し,低栄養には嚥下障害が関連していた。【結論】回復期リハビリテーション病棟の脳卒中患者では,障害の重症度と低栄養のそれぞれが歩行自立再獲得日数に影響することが明らかになった。さらに,嚥下障害を伴う後期高齢者群では栄養管理の重要性が示唆された。
著者
森下 修次
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

佐渡市春日地区の祭礼「鬼太鼓」において地元の奏者と在米日系人IV世の演奏を録音し,ProTools によりIOI の計測を行った。その結果、付点音符(例えば〓など)に相当するリズムの比の値が地元の奏者は3.3:1、在米日系人は3.6:1 であった。このことは地元の奏者に比べて在米日系人が長い音符はより長く,短い音符はより短く演奏する傾向が示唆されるものと考えられる。また、同じ曲において日本語で歌われる場合と英語で歌われる場合はどのようにリズムが変化するのかを市販のCD を用いて分析した。その結果英語の方が長短を強めてうたう傾向があることが分かった。これは英語をはじめとした外国語は発音される音に長短が混合するシラブル構造だが、日本語はモーラ構造、すなわち母音と子音を一まとまりとする音が、等拍で発音されることによる影響が考えられる。
著者
森岡 隆 手島 和典 吉嶺 絵利 中谷 正 高橋 佑太 倉持 宗起 橋本 貴朗 林 信賢 中村 裕美子 中溝 朋美 高橋 智紀 若松 志保 楠山 美智子 成田 真理子 油田 望花 川口 仁美 安生 成美
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

源兼行ら11世紀半ばの3人の能書が分担揮毫した『古今和歌集』現存最古の写本である「高野切本古今集」について、巻五・巻八・巻二十の完本3巻を除く17巻を復元した。このうち巻一・巻二・巻三・巻九・巻十八・巻十九の6巻は零本・断簡が伝存するものの、他の11巻は伝存皆無だが、各々の書風で長巻に仕上げて展示公開するとともに、それらを図版収載した研究成果報告書を刊行した。なお巻五についても、後に切除された重複歌2首の各々の当初の位置を特定し、復元し得た。