著者
町田 晴彦 笹森 章 中村 猛 小牧 正之 小林 寛
出版者
公益社団法人 応用物理学会分科会 日本光学会
雑誌
光学 (ISSN:03896625)
巻号頁・発行日
vol.9, no.6, pp.331-333, 1980-12-10 (Released:2010-06-11)
参考文献数
1

A simple machine for making hyperboloid lenses has been developed. This machine utilizes a simple geometry of hyperbola. A plastic rod can be easily cut into hyperboloid lens within 10 minutes and the obtained surface of hyperboloid lens is rather smooth. This simple machine is very useful for preparing experimental optical systems with very small aberration in laboratories.
著者
森山 昭雄
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.7-41, 2000
参考文献数
14
被引用文献数
9

2005年愛知万博の会場予定地,海上の森を特徴づける湿地生態系の成因を明らかにするために,河川の河床縦断形の測量と豊水期と渇水期の河川流量・水質を計測する水文地形学的な調査を行った.その結果,砂礫層地域では,砂礫層中に挟まれるシルト層・粘土層が河床縦断形の遷急点を形成し,比流量が大きく,そこから湧出する地下水によって湿地が形成されていることが明らかとなった.本地域の地質構造は,地殻変動によって緩やかに西方に傾く構造となっている.基盤の花崗岩類と砂礫層が接触する基底面および砂礫層に挟まれるシルト層も西方に傾斜しており,流域を越えて西方に向かう大規模な地下水流動が推定された.花崗岩地域では,断層が地下水流動の水みちとなっている可能性が高いことを指摘した.万博関連の環境影響評価調査は,個々の調査自身はハイレベルであるが,その解釈と評価は恣意的であり,間違った結論を導き出している.特に,湿地生態系に大きな影響があると思われる深層地下水に関しては,調査もされていないことは基本的に問題であることを指摘した.
著者
三森 一司 小澤 昌子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成20年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.5, 2008 (Released:2008-08-29)

【目的】 カット野菜はその鮮度が重視され、消費期限が来たものは大量に廃棄処分されている。本研究では、資源の有効利用と消費期限設定の妥当性を探る目的で、カット野菜の冷蔵に伴うビタミンC含量の変化を調べ、野菜の種類によってビタミンの損失量に違いはないか、保管条件がビタミン残存量に及ぼす影響等について検討を加えた。 【方法】 試料のカット野菜は、個人向けの300g包装の商品を秋田市内で購入後、速やかに冷蔵庫に入れ、7℃で0~7日間保管し、経時的にビタミンC含有量を測定した。総ビタミンCの定量はヒドラジン法、還元型ビタミンCは、インドフェノール法を用いた。 【結果】 カット野菜に使用されている個々の野菜100g当たりの総ビタミンC量を比較したところ、キャベツでは、製造直後から製造後4日目にかけて急激に減少し、22.8mgから10.7mgと半減した。これに対し、もやしでは冷蔵期間を通してあまり減少しなかった。にんじんは、製造直後7.3 mg 、4日目7.2 mg、7日目 7.1 mgと更に変化が少なかった。キャベツの還元型ビタミンCを測定した結果、製造直後の還元型ビタミンC量を100%とした時、4日目85%、7日目63%と、還元型ビタミンCは総ビタミンCと異なり4日目から7日目にかけて大きく減少していた。このことからカットキャベツの製造直後から4日目にかけては、還元型ビタミンCの酸化も進むがそれ以上に、酸化型ビタミンCの2,3ジケトグロン酸への酸化が進行するため総ビタミンCの定量値が低くなったものと考えられた。にんじんのビタミンC減少が少ないのは、にんじんに含まれるカロテノイドの抗酸化作用によるものと考えられた。カット野菜の消費期限は製造日から4日間と短く設定されているが、本研究の総ビタミンC量の分析結果からも、妥当であると考えられた。
著者
永井 良治 中原 雅美 森田 正治 下田 武良 岡 真一郎 鈴木 あかり 濱地 望 池田 拓郎 金子 秀雄 高野 吉朗 江口 雅彦 柗田 憲亮
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.713-719, 2017 (Released:2017-10-23)
参考文献数
11
被引用文献数
2

〔目的〕臨床実習指導者を対象に,クリニカルクラークシップ(CCS)の取り組みに対する意見をまとめ,今後のCCS型臨床教育の捉え方を検討するための資料とすること.〔対象と方法〕4年目以上の理学療法士60名を対象に,自己記入式質問紙を用いたアンケート調査を実施した.〔結果〕実習形態については,診療に参加させながら学生の成長を促すことができるとの回答が多かった.しかし学生は受身的な取り組み姿勢で,チェックリストを埋めることに意識が向きやすいことが示された.学生の理解度の把握については理学療法全体に関する理解の指導方法が課題になっていることが示された.〔結語〕現在のCCSの取り組みが明らかになった.学生の取り組み姿勢や指導方法については,臨床実習指導者と連携して検討していきたい.

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著者
内藤 久資 中島 啓 高崎 金久 小森 康雄 菊地 光嗣
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.314-331, 2002-07-30 (Released:2008-12-25)
参考文献数
6
著者
中森 泰三
出版者
日本菌学会
雑誌
日本菌学会大会講演要旨集 日本菌学会第53回大会
巻号頁・発行日
pp.3, 2009 (Released:2009-10-30)

菌類の子実体は菌類の繁殖器官であると同時に,多くの動物の餌ともなる.子実体のいくつかの形質(形態や毒成分など)は菌食動物に対する防御として進化してきたと考えられているが,実際の菌食動物に対する防御効果はほとんど調べられていなかった.本研究では,子実体食トビムシCeratophysella denisanaの食性を明らかにした上で,子実体のいくつかの形質に防御機能があることを明らかにした. まず,野外調査・実験により,C. denisanaは特定の子実体菌種を選択的に利用しており,餌選択を決める要因が子実体にあることを明らかにした.これは,子実体の形質がトビムシの餌選択に影響し,場合によっては防御として機能しうることを示唆する結果である.また,C. denisanaの子実体上での摂食部位,および,胞子の摂食耐性の調査により,C. denisanaは糞によって胞子を分散する可能性が低く,捕食者的性格が強いことが示唆された. 次に,C. denisanaにほとんど摂食されないヘラタケ(Spathularia flavida)およびツバキキンカクチャワンタケ(Ciborinia camelliae)の子実体は,傷を受けるとC. denisanaに対し忌避作用を示すことを明らかにし,この忌避作用が,これらの菌種が摂食されない一要因であり,被食防御として機能していると推察された.同様に,C. denisanaに利用されない菌種に着目することで,スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)とニオイコベニタケ(Russula bella)のシスチジアにはC. denisanaに対して致死作用があり,被食防御効果があることを明らかにした.シスチジアは多くの菌種に見られるが,その生態的機能はこれまでほとんど知られていなかった.本研究はシスチジアの生態的機能を明らかにしたものとしてインパクトは大きいと思われる.
著者
山岡 晶 森 悠太 須田 一哉 八田原 慎吾 倉持 武雄 橋田 光代 片寄 晴弘
雑誌
情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.24(2006-EC-003), pp.29-34, 2006-03-13

近年,音楽療法において,太鼓の活用が概ね好評である事が報告されつつある.本研究では,太鼓を演奏した場合の脳活動をf-NIRS(近赤外分光法)によって分析し,その変化の要因として,音色と振動の影響,場の効果の影響について更に検討を行う.実験結果から、簡易太鼓と和太鼓,ソロセッションとグループセッションにおいていずれも後者において前頭前野において大きな脳血流の変化が観測された.
著者
須田 一哉 森 悠太 山岡 晶 八田原 慎吾 片寄 晴弘
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.19(2006-MUS-064), pp.41-46, 2006-02-23

本件ではf-NIRSを用いた音楽聴取時における没入感についての検討を行う.筆者らは,音楽における没入感に関して技能の拡張と身体性の視点から研究している.我々は,先行実験において,聴取者が音楽を積極的に聴取する際に前頭前野の活動が低下している現象をとらえた.本報告では,この現象をより精繊な計画によって追試を行った結果について述べる実験の結果 先行研究を支持する結果が得られたのに加え,f-NIRSのデータから,被験者の音楽経験より音楽的嗜好が音楽聴取に対する没入に優位に働いている状況がとらえられた.
著者
青木 友浩 西村 真樹 片岡 大治 石橋 良太 森下 竜一 野崎 和彦 橋本 信夫 宮本 享
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.538-543, 2010-11-26 (Released:2010-12-03)
参考文献数
20

Cerebral aneurysm (CA) is a main cause of a lethal subarachnoid hemorrhage. Given the high incidence of CA in general population, the mechanisms of CA formation should be unlabelled and novel medical therapy for CA before rupture should be developed. The typical pathological feature of CA walls is the decrease of extracellular matrix (ECM). Decreased ECM results in the weakness of CA walls leading the enlargement and rupture of CA. In this article, we have reviewed the recent findings about the mechanisms of decreased ECM in CA walls mainly revealed by experiments using rodent CA models. ECM is the dynamic structure with the continuous synthesis and degeneration of matrix protein. In CA walls, the induced expressions of proteinases by chronic inflammation in arterial bifurcation are present and actively participated in the pathogenesis of CA. Further the synthesis of collagen is suppressed in CA wall through inflammatory stimulus in arterial walls. These results combined together indicate that both decreased synthesis and increased degeneration of ECM by chronic inflammation in CA walls contributes to CA formation. Further these results demonstrate the therapeutic potential of anti-inflammatory drugs for CA.
著者
倉林 工 森川 香子
出版者
医学書院
雑誌
臨床婦人科産科 (ISSN:03869865)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.222-231, 2018-03-10

●ホルモン補充療法における黄体ホルモン投与の目的は,全身的なエストロゲン投与による子宮内膜がんや子宮内膜増殖症のリスクを増加させないことにある. ●黄体ホルモン投与中は浮腫,不安や抑うつなどが起こりやすく,エストロゲン単独に比べ乳がんや静脈血栓塞栓症の発症率が高くなる. ●子宮を有する女性には黄体ホルモン併用を原則とするが,乳がん発症を抑えるため近年ジドロゲステロンの使用が増加している.
著者
遠藤充 森崎修司
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2013-SE-179, no.9, pp.1-7, 2013-03-04

ソフトウェアドキュメントの詳細化,具体化を計測することを目指し,辞書による抽象度の定義を用いてドキュメントに含まれる語の抽象度を計測した.国語辞典の抽象度の定義を用いて同一ソフトウェアのフェーズの異なるドキュメント間で,含まれる単語の抽象度ごとの出現頻度を求めたところ,大きな違いはみられなかった.基本設計書に含まれる語よりも詳細設計書に含まれる語,要件定義書に含まれる語よりも基本設計書に含まれる語のほうが国語辞典に抽象度の定義のない単語が多く含まれており,それらの単語はソフトウェア開発の観点からみて,具体的な単語が多かった.
著者
当真 孝 山口 浩 森山 朝裕 大湾 一郎 金谷 文則
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.546-551, 2018

<p>中高齢者の広範囲腱板断裂を合併した反復性脱臼の治療には難渋する.今回,我々の術後成績を報告する.対象は広範囲腱板断裂を伴う反復性肩関節脱臼に対して関節唇・腱板修復術を施行した8例8肩である.内訳は男性5肩,女性3肩,平均年齢は66歳,平均経過観察期間は25カ月であった.術前後の肩関節可動域(以下,ROM)(屈曲・外旋・内旋),日本肩関節学会肩関節不安定症評価法(以下,SISスコア),再脱臼・再断裂を調査した.ROMは術前(屈曲78°・外旋24°・内旋1点)が術後(130°・56°・4点),SISスコアは術前23点が術後73点に改善した.再脱臼はなく,亜脱臼を1例,関節症性変化を1例,腱板再断裂を1例に認めた.広範囲腱板断裂を伴う反復性肩関節脱臼に対する関節唇・腱板修復術は有用な術式と考えられた.</p>
著者
宮里 信寿 仲座 栄三 田中 聡 福森 匡泰 SCHAAB Carolyn
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.I_1003-I_1008, 2018

波の入・反射波の分離法には,Healy法をはじめとしていくつか存在する.非線形性の強い波に対するそれらの特性ついてはいまだ十分に議論されていない.CADMAS-SURFを用いた数値計算により,Healy法が小さめの反射率を与えること,その補正として合田によって提案された補正値も大幅な改善には至らないことが示されている.不規則波を対象として提案された合田の入・反射分離推定法の規則波への適用性を調べ,波の非線形性が入・反射分離に影響を及ぼすことを明らかにしている.疑似非線形波を対象とした久保田らの方法が検討され,波高値よりもrms値を用いた方が良い結果を与え,さらに離れた2点のデータを用いる方がより良い結果を与えることが明らかにされている.さらに,これらの結果は横山・水口らのデータと比較され,その有用性が示されている.
著者
福森 匡泰 仲座 栄三 田中 聡 宮里 信寿 SCHAAB Carolyn 下地 涼太
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.I_1009-I_1014, 2018
被引用文献数
3

数値波動水槽CADMAS-SURFは,砕波や越波を伴う波浪場の解析に有用性を示してきている.直立護岸上の越波に関する研究は,古くから行われ,特に合田の越波流量算定図表は実務設計に活用されてきている.最近,合田はEUによるCLASHデータベースを活用し,その見直しを図った.しかし,データのばらつきが大きく,流量係数の詳細な検討が求められている.実験的に護岸上越波時の詳細な流速データを得ることは困難である.本研究は,CADMAS-SURFによる数値計算の有用性を大型実験値との比較で示した上で,直立護岸上越波の流量係数及び流速係数について調べ,それらが護岸上越波の非定常性を示す無次元越波時間によって影響を受けること,さらに波の接近流速の影響を受けることを明らかにしている.
著者
田中 聡 仲座 栄三 SCHAAB Carolyn 福森 匡泰 宮里 信寿 本屋敷 涼
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.I_1033-I_1038, 2018
被引用文献数
2

合田は,ヨーロッパ諸国が中心として進めたCLASHデータに基づいて,自らが提案した護岸上越波流量推定図表に代わる経験式を提案し,その成果が今後の海岸保全施設の設計・計画に役立つことを期待すると述べている.しかしながら,合田の与えた越波量算定式による推定値と実験値や現地観測値との比較はかなりのばらつきを見せており,現場技術者はその活用に躊躇している.合田の与えた経験式が実際に活かされるためには,現設計法との比較が必須である.本研究は,合田の与えた経験式による推定値と合田の越波流量推定図表との比較を行い,経験式の修正を行っている.さらに,合田の越波流量推定図表との隔たりの要因を,CADMAS-SURFによる数値計算値との比較で明らかにしている.
著者
沢崎 徹 森 裕司 加納 康彦
出版者
Japanese Association for Laboratory Animal Science
雑誌
Experimental Animals (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.23-38, 1979-01-31 (Released:2010-12-09)
参考文献数
8

1.シバヤギに関する形態学的資料を整備する目的で, できる限り自然に近い状態に保定した雄を用い, 断面解剖学的に検討を加えた。2.胸部, 腹部, 骨盤腔部の各臓器, および筋の解剖学的位置関係を明らかにした。3.これらの成績の詳細は, Fig.2~Fig.14に示した。
著者
川上 明 関森 秀伸 篠原 昭
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.59, no.566, pp.3224-3229, 1993

In order to clarify the filament surface color for accident reconstruction, the experimental destruction of seven kinds of light bulbs was carried out by changing the time between the light bulb power off and bulb rupture. The following results were obtained. (1) According to the time, the oxidized color changes to dark grey, green, blue, purple, yellow, and light grey in this order. (2) The relationships among the time, color index number alloted to a typical filament surface color, and the light bulb's rated consumption of electricity were obtained as an approximate equation. (3) Elapsed time starting from the power off can be derived on the basis of the surface color or an approximate equation. (4) The oxidized color is very useful for traffic accident reconstruction. By means of this information along with conventional findings, drivers' behavior at the accident may be postulated more precisely.