著者
林 重雄 米田 孝史 川田 明 長沢 隆士 森田 恵
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.113, no.11, pp.1231-1238, 1993-11-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

It is important to include the behavior of load in studies of loss of generation and consequent load shedding and also in studies of long-term dynamics of a power system. This paper proposes a method which estimates load-frequency and load-voltage characteristic constants separately at the same time, by using normal operating data.The power system can be represented as an equivalent model which is composed of a major bus load, an equivalent impedance and a voltage source behind it. When the load capacity is small enough compared with the total system capacity, variations of active power of the load have little effect on frequency changes in the total system. Voltage changes behind the equivalent impedance are caused by variations of the operating condition in the external system, so voltage changes are independent to variations of active and reactive power of the major bus load under the state of nominal frequency and voltage. So coherences between them decreases to zero according to the increase of data in number and it is possible to estimate the load-frequency and load-voltage characteristic constants. Necessary measuring periods and accuracies of estimation are clarified and the effectiveness of the proposed method is verified by simulation results.
著者
内田 淳 森井 康宏 山脇 信博
出版者
長崎大学
雑誌
長崎大學水産學部研究報告 (ISSN:05471427)
巻号頁・発行日
vol.89, pp.45-50, 2008-03

近年、海上を漂うゴミ及び海岸に打ち寄せるゴミについて陸上のゴミ問題の昂揚と相まって、その環境に与える影響の大きさが指摘され、注目されるようになってきた。それとともに、海底に堆積したゴミについても瀬戸内海や都市沿岸の海底のゴミがようやく問題視されるようになった。しかし、外洋である海底のゴミについては調査そのものが困難であるため、公表されたものは少ない。洋上における廃棄物の処理についての規定として、国際的にはマルポール条約が、また、国内では海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律によって規制されおり、規制内容は年ごとに厳しくなってきている。例えば、廃プラスチック類についてみると、2003年までは排出海域が領海の基線から3海里以遠で、灰の状態であれば排出可能であったが、2004年からは海洋での排出はいかなる海域においても、また、灰であっても一切禁止、すべて陸上廃棄となった。しかし、規制は厳しくなっても既存の船にとっては、処理設備を設置するための経済的な問題、スペースの問題がある。新造船では建造費は嵩み、スペースをとるには船体を大きくする必要があり、対応が難しい。特に漁船にとっては、到底ゴミの処理にまで手が回らないと考えられ、ゴミの処理に関しては従来通り海洋投棄に頼っているのではないかと推察される。加えて、海のゴミは陸上から流れ込むものもあり、ゴミ対策が進まない一因にもなっている。そこで著者らは、練習船によるトロール操業の際に引き上げられるゴミの実態調査を行い、海底ゴミの現状を把握し、今後の処理方法等について考察した。
著者
森島 圭祐 水内 淳 阿部 光一郎 古木 翔 山中 仁寛 大本 浩司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.79, no.806, pp.3561-3573, 2013 (Released:2013-10-25)
参考文献数
31
被引用文献数
1 2

In this study, we conducted an experiment aimed at developing an effective method for measuring the useful field of view when driving while maintaining free visual (eye and head free) conditions with completely unobstructed head and eye movements. In the experiment, the mental workload was changed in a stepwise manner in order to test the hypothesis that the useful field of view becomes narrower as the mental workload (MWL) increases, as well as to verify the accuracy of the proposed method. The results confirmed the validity and accuracy of the proposed method for measuring the useful field of view under completely unobstructed visual conditions.
著者
高野 成也 杉森 一興 赤対 秀明 柳本 治
出版者
神戸市立工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:09101160)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.13-17, 2001-03

A power cylinder is usually used on the industrial design as metal forming, die casting and injection molding process. Generally, power cylinder mechanism has a ball screw or hydraulic cylinder type. This is obtained a high power. That is obtained Point to Point control. Therefore, in this present study, the design of a power cylinder, which combines a ball screw mechanism as position control having fast-forward mechanism and hydraulic pressure mechanism as pressurization, was carried out. Then a prototype was produced, and it was done a performance test.
著者
由井薗 隆也 宗森 純 長澤 庸二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.424-437, 1998-02-15
参考文献数
21
被引用文献数
5

計算機を介してしかコミュニケーションをとることができない分散環境下で,マルチメディア(画像+音声+テキスト)を用いてコミュニケーションをとることができる発想支援グループウェア郡元を用い,分散協調型KJ法学生実験を18回行った.過去に行ってきた評価は結果から得られる定量的なパラメータだけによるものだったが,今回は作業過程を考慮した評価を行った。作業過程を考慮するたるに操作を時刻とともに記録したログデータを利用した.コミュニケーションをとるために音声が主として用いられた実験とコミュニケーションをとるためにテキストが主として用いられた実験に分けて実験結果を比較した.その結果,コミュニケーションをとるためにテキストが主として用いられた実験では,操作権を3人で協同してとりながら行う実験が多いこと,そして,KJ法の実験結果にかかわる島の数,まとめ文字数が多くなることが分かった.GUNGEN,a groupware for a new idea generation support system,equipped with multimedia communication functions(movie,voice,and text based chat),was implemented on a network consisting of three personal computers which are set in distributed environment (i.e.in different rooms on different floors).We tried experiments involving students as subjects on a distributed and cooperative KJ method 18 times.We have used the quantitative parameters in order to estimate the results of experiments.We also used time sequence of operations in order to estimate the results of experiments,in this time.The time sequence data consisted of operation data and voice data.We distinguished the results of experiments,mainly using voice based communication from the results of experiments,mainly using text based communication.The results of experiments suggested as follows:When subjects mainly used text based communication,they cooperated with one another very much in the most of experiments and the nubmer of islands and the number of characters of a conclusion were increased.
著者
土屋 春乃 森口 哲次 柘植 顕彦
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 第17回基礎有機化学連合討論会
巻号頁・発行日
pp.348, 2004 (Released:2005-03-31)

複数の芳香族から構成されているシクロファン類は、NH-π、CH-π、π-πなどの空間を介した特異な相互作用を検討するうえで有用なモデル化合物である。そこで本研究では、豊富にπ電子を有するナフタレンを環成分とするシクロファン類の合成を行いナフタレン環と種々の官能基との分子内相互作用及び構造解析を検討することを目的としている。 まず2,6-置換ナフタレノファンの合成を行い、二量体及び四量体のナフタレノファンを合成した。1,4-置換ナフタレノファンにおいては、syn型とanti型のナフタレノファンの合成に成功した。 2,6-置換及び1,4-置換ナフタレノファンの構造解析を、1H-NMR、UVスペクトル、蛍光スペクトル及びX線構造回析により構造を決定した。
著者
森 政弘
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.2-5, 1997-01-15 (Released:2010-08-10)
参考文献数
4
被引用文献数
9 11
著者
松下 秀鶴 森 忠司 後藤 純雄
出版者
公益社団法人 大気環境学会
雑誌
大気汚染学会誌
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.220-227, 1982

タバコ副流煙中のN-ニトロソアミンの新しい分析方法を開発した。本法は, 次の各操作すなわち, 液体-固体捕集系による副流煙中N-ニトロソアミンの捕集, ジクロロメタンによるN-ニトロソアミン抽出, 抽出溶液のK-D濃縮器および窒素気流吹きつけによる濃縮, そして熱エネルギー検出器付ガスクロマトグラフィー (GC-TEA) によるN-ニトロソアミンの分析から成り立っている。<BR>副流煙中N-ニトロソアミンの捕集には, 1N KOH, 0.5Mスルファミン酸水溶液, 脱水剤 (Na<SUB>2</SUB>CO<SUB>3</SUB>) そしてサーモソルブ/Nチューブを直列につないだ捕集系を用いた。この系では, 副流煙中に8ppmの高濃度二酸化窒素を含む場合でも, アーティファクトニトロソアミン生成がなく, N-ニトロソジメチルアミン (NDMA) やN-ニトロソピロリジン (NPYR) に対して99%又はそれ以上の高い捕集効率が得られることが判った。高い分析再現性を得るために, 溶媒抽出の際, 既知量のN-ニトロソジーn-ブチルアミンを内部標準溶液として試料溶液に加えた。また, 本法で用いたGC-TEAは, クリーンアップ処理の簡素化にたいへん有効であり, 高感度であった。<BR>本法を若干の国産銘柄タバコ副流煙中のNDMAとNPYRの分析に適用した。喫煙は国際喫煙モードで, 定容量型自動喫煙器を用いて行った。分析結果の再現性は高く, その変動係数はNDMAで4.9%, NPYRで2.9%であった。また副流煙中のこれらN-ニトロソアミン含量は銘柄によって異なり, その値はタバコ1本当たりNDMAで190~370ng, NPYRで90~210ngであることを認めた。
著者
鹿内 裕恵 岩満 優美 森 美加 馬渕 麻由子 酒井 佳永 飯嶋 優子 日高 利彦 亀田 秀人 川人 豊 元永 拓郎
出版者
公益財団法人 パブリックヘルスリサーチセンター
雑誌
ストレス科学研究 (ISSN:13419986)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.35-44, 2013 (Released:2013-12-20)
参考文献数
35

This study aimed to qualitatively examine psychological and behavioral reactions to rheumatoid arthritis (RA) from the appearance of initial symptoms to after definitive diagnosis. Between February 2011 and August 2011, subjects were recruited by introduction from one patient group and four medical institutions (general hospitals). Twenty patients (mean age: 56.5±10.8 years) provided written consent to participate in the study. We conducted semi-structured interviews with the patients, asking about thoughts, feelings, and conditions from the appearance of initial symptoms to after definitive diagnosis. In order to qualitatively examine patients' psychological and behavioral reactions, we conducted summarizing content analysis. At onset, patients experienced the appearance as well as disappearance of pain. Moreover, patients saw things optimistically. While they mentioned "I don't know what has happened," their only exploratory efforts were to "look up RA in books." At the time of their first visit to a medical institution, patients came to harbor worries and anxieties. They transitioned to consultation behavior, saying, "I'll visit a specialized medical institution." Furthermore, after definitive diagnosis, patients newly came to have emotions and thoughts such as mistrust or a sense of relief regarding doctors and medical professionals, and depression, worry, anxiety, or relief regarding illness.
著者
松下 秀鶴 森 忠司 後藤 純雄
出版者
公益社団法人 大気環境学会
雑誌
大気汚染学会誌
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.339-345, 1983

タバコ副流煙中のN-ニトロソアミソ分析方法を改良した。副流煙中のN-ニトロソアミンの捕集には, 0.5Mスルファミソ酸水溶液, 脱水剤 (Na<SUB>2</SUB>CO<SUB>3</SUB>) そしてサーモソルブ/Nチューブを直列につないだ捕集系を用いた。捕集した副流煙中のN-ニトロソアミンは捕集系の各部位からジクロロメタンで抽出し, 抽出溶液を一つに集め, 内部標準としてN-ニトロソージーブチルアミンを一定量添加したのち, K-D濃縮器および窒素気流吹きつけにより約0.5m<I>l</I>まで濃縮し, GC-TEAで分離分析した。<BR>本分析方法では, N-ニトロソジメチルアミン (NDMA) とN-ニトロソピロリジン (NPYR) はほぼ完全に捕集できること, 分析結果の再現性が高く, その変動係数はNDMAで7.2%, NPYR 8.1%でであることが判った。<BR>本法を国産, 外国産タバコ各々15銘柄の副流煙中のNDMAとNPYRの分析に適用した。N-ニトロソアミン含量は銘柄によってかなり異なり, タバコ1本当りの含量はNDMAで113~544ng, NPYRで40~332ngであった。また中国産タバコの副流煙中N-ニトロソアミン含量は他の国々の値よりかなり低く, 米国産タバコのそれは国産タバコより多いことを認めた。
著者
森岡 亨
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.95-97, 2005

肥満患者の神経ブロックにはしばしば難渋する. 38歳男性 (168cm, 124kg), および幼児期のポリオ後遺症で腰下肢の運動障害, 萎縮, 躯幹の肥満の51歳男性 (身長測定不能, 体重75kg) に, 脊髄麻酔下の痔疾手術が企図された. 前者では高度の肥満のために腰椎棘状突起や腸骨稜を触れず, 後者では胸郭変形, 脊柱の側膏と長軸方向捻転, 骨盤の非対称性のため, くも膜下穿刺ができなかった. 両者とも腎部の肥満のために仙尾骨も触れなかったが, 肛門内指診では, 仙尾骨前面には余分の脂肪組織がなく, 直腸内から仙尾骨の輪郭を容易に確認できた. 肛門内外からの双手診により得た立体感覚を基礎に, 体表からの仙骨硬膜外麻酔による適確な神経ブロック効果が得られ, 手術が可能になった. 仙骨硬膜外麻酔の安全性の向上や適応拡大のために, 肛門内指診の機会をみつけ, 仙尾部の解剖学的関係を直腸側からも体感しておくことを, ペインクリニシャンや麻酔科医に勧めたい.
著者
結城 和博 佐藤 久実 中場 勝 櫻田 博 佐野 智義 本間 猛俊 渡部 幸一郎 水戸部 昌樹 宮野 斉 中場 理恵子 横尾 信彦 森谷 真紀子 後藤 元 齋藤 信弥 齋藤 久美
出版者
山形県農業総合研究センター
雑誌
山形県農業研究報告 (ISSN:18834655)
巻号頁・発行日
no.2, pp.19-40, 2010-03

「つや姫」(系統名:山形97号)は、1998年に山形県立農業試験場庄内支場(現:山形県農業総合研究センター水田農業試験場)において、次期主力品種の育成を育種目標に、「山形70号」を母に、「東北164号」を父にして人工交配を行い、選抜・育成した良食味の品種である。本品種は本県で育成された粳種では初の"晩生"に属し、短稈で草型は"中間型"、耐倒伏性は"やや強"である。いもち病真性抵抗性遺伝子型は"Pii、Pik"をもつと推定され、圃場抵抗性は葉いもち"強"、穂いもちは発病が少なく不明である。障害型耐冷性は"中"、穂発芽性も"中"である。「コシヒカリ」に比較し、収量性が高く、玄米千粒重は並で、玄米外観品質は白未熟粒の発生が少なく、光沢があり高品質である。「コシヒカリ」に比べ精米粗タンパク質含有率は並、精米アミロース含有率はやや低く、味度及び炊飯米の白色度はやや高い。食味は、炊飯米の外観と光沢が優れ、味と粘りも優り、「はえぬき」及び「コシヒカリ」を上回る。山形県における適応地帯は平坦部で、本県のさらなる良食味米の安定生産と「米どころ山形」として本県産米全体の評価向上を目指し、2009年に山形県の水稲奨励品種に採用された。さらに、同年9月には宮城県の奨励品種に採用された。