著者
林 良茂 川西 琢也 清水 宣明 藤原 保彦 中根 隆
出版者
公益社団法人 大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.75-87, 1996 (Released:2011-11-08)
参考文献数
24
被引用文献数
1

NO2-NO-N2-水溶液系半回分式吸収実験を1.5×102<PNO2<6.2×102Pa, 0.4<PNO<5.1Paの条件下で行い, 水溶液中の [NO2-],[NO3-] の経時変化を調べた。暴露時間の経過に伴う吸収速度の変化から, 吸収速度を支配する反応式を推定し, 反応機構の移り変わりを調べた。その結果, 反応は以下の機構で進行することが明らかとなった。N2O4 (g) (2NO2 (g)) +H2O (1) =2H++NO2-+NO3-NO (g) +NO2 (g) (N2O3 (g)) +H2O (1) =2H++2NO2-↓3/2N2O4 (g) (3NO2 (g)) +H2O (1) =2H++2NO3-+NO (g)NO2-+NO2 (g) =NO3-+NO (g)拡散支配領域でのデータとこの領域で適用できるDanckwertsの提示した速度式から液相反応 [A4/1], N2O4 (a) (2NO2 (a)) +H2O (1) =2H++NO2-+NO3-, の反応速度定数kA4/1を求めた。そして吸収液のpHの影響を調べた結果, kA4/1=1.85 [H+] -0.20の関係を得た。この関係式は, pH=5~13の水溶液中にNO2 (a), N2O4 (a) が共存する条件下において, 反応速度定数kA4/1を十分に表現している。
著者
櫻井 春輔 清水 則一 芥川 真一 吉田 秀典 佐藤 稔紀 山地 宏志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F (ISSN:18806074)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.662-673, 2006 (Released:2006-12-20)
参考文献数
25
被引用文献数
1

超大深度地下開発のアプローチとなる超大深度立坑は,その重要性を再認識されつつある.しかし,国内石炭産業の縮小に伴い,深度1,000m級の立坑はほぼ20年以上施工されていない.筆者らは超大深度立坑技術の継承と,定量的な立坑設計技術の確立を目的として,過去に施工された超大深度立坑の技術文献調査,およびかつて施工に従事された技術者からの聞き取り調査を実施し,立坑工事において発生する蓋然性の高い崩壊形態を調査した.その結果,立坑における崩壊のほとんどは高抜けと異常地圧による覆工破損の二つに分類されることが明らかとなった.さらに,その発生状況を検証したところ,この二つの現象は同じ原因により発生するものと判断された.
著者
清水 哲 横山 日出太郎 松川 博史 城島 標雄 有田 峯夫 須田 嵩 五島 英迪 松本 昭彦 田中 耕作 萩原 明 井出 研 近藤 庸人
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.923-927, 1985-07-25 (Released:2009-02-20)
参考文献数
6

乳癌集団検診の二次検診において,コンタクトサーモグラフィーを,マンモグラフィー,エコーグラフィーと共に補助診断法として用い,その有用性,限界について検討を行なった.使用したサーモブレートは,イタリアFinpat社製 “Breast Thermo Detector” であり今回は特に,腫瘤部の温度の高低に注目して診断した.その結果,乳癌症例の正診率は全体で68%, T>2cmでは86%, T〓2cmでは38%であった.病理組織学的には,線維腺腫,乳腺のう胞腫との鑑別は容易であったが,乳腺症との鑑別は難しかった.したがって,コンタクトサーモグラフィーは乳癌の精密検査法としての利用価値は低いとおもわれた.しかし,触診の補助診断法として用いることにより,手軽で安価な検査法としての利用価値があるのではないかと考えられた.
著者
清水 和秋
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.17-37, 2008-12-20

Reviewing latent growth modeling for longitudinal data and some results using this methodology on career development, mixture modeling methodologies were introduced for identifying clusters of individuals following similar developmental trajectories. For the latent growth model analysis by Amos and the groupbased trajectory model analysis using SAS Traj procedure, the batting average records of Japanese professional baseball players over ten years were selected from the published offi cial records. Results of latent growth modeling demonstrated that the quadratic form trajectory model fi t the data well. Six subgroups were also clustered by the same quadratic form using the Traj. Findings of these analyses were discussed with particular reference to the utility of the group-based trajectory modeling of mixture model methodology for analyzing career development processes. 縦断的データへの潜在成長モデルとこの方法論を使ったキャリア発達についての結果を概観しながら、混合モデリングの方法論を、類似した発達軌跡に従う個人のクラスタを特定するために、紹介した。Amosによる潜在成長モデル分析とSAS Trajプロシジャを使った集団ベースの軌跡モデル分析のために、10年間を越える記録を持つ日本のプロ野球選手の打撃成績記録を公開されている公式記録から取り出した。潜在成長モデルの結果は、2次形式軌跡モデルがデータにうまく適合することを示した。6集団が、また、TRAJを使って、同じ2次形式によってクラスタ化された。これらの分析からの見いだしたことを、混合モデル方法論の集団ベースの軌跡モデル化の有用性をキャリア発達過程の解析と関連づけて議論した。
著者
山崎 喜比古 井上 洋士 伊藤 美樹子 石川 ひろの 戸ヶ里 泰典 坂野 純子 津野 陽子 中山 和弘 若林 チヒロ 清水 由香 渡辺 敏恵 清水 準一 的場 智子
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

健康生成論と人生究極の健康要因=Sense of Coherence(SOC、首尾一貫感覚)並びにエンパワメントアプローチを取り入れた、支援科学でもある新しい健康社会学の理論と方法を、「健康職場」づくりの研究、病と生きる人々の成長と人生再構築に関する研究、SOCの向上や高いことと密接な正の関連性を有する生活・人生経験の探索的研究、当事者参加型リサーチを用いた調査研究の展開・蓄積を通して、創出し描出した。
著者
清水昶著
出版者
小沢書店
巻号頁・発行日
1986
著者
光永 俊郎 福岡 千鶴子 清水 まゆみ
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.36, no.9, pp.665-669, 1985-09-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
11

黒大豆のTI活性は, 黒大豆を煮沸させた調味液に浸漬するだけで50%が失活した.この活性は煮豆過程が進むとともに失われ, 最終的にはTI活性はほとんど認められなくなった.調味液中への活性成分の溶出も非常にわずかであった.一方, 黒大豆粗製TIは加熱により失活し, これは塩基性側, 高水分下で, また豆中のTI以外の物質の存在により促進された.煮豆時にもこれらが熱失活を促進すると考えられた.実際には, pHによる影響は若干であり, 豆中のTI以外の物質および水分により, 大部分のTIが熱失活することが推察された.
著者
妹尾 義文 清水 喜輝 萩原 輝雄 林 泉
出版者
核融合科学研究所
雑誌
IPPJ-DT : 資料・技術報告
巻号頁・発行日
vol.36, pp.153-158, 242, 243, 1973-02

In this paper, the experimental results on the triggering characteristics of a field distortion type switch are described. The main electrodes of 35mm diameter which are made of brass are separated by 13mm. A triggering electrode of 2mm diameter is made of tungsten. The experiments are performed under the condition of atmospheric pressure. The potential of the triggering electrode is adjusted to coincide with the space potential between the main electrodes. The influence on the triggering characteristics caused by the relative position of the trigger pin to the main electrodes, the triggering voltage and the polarity of the triggering voltage are investigated.
著者
清水 英男
出版者
日本医用画像工学会
雑誌
Medical imaging technology (ISSN:0288450X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.5, pp.597-602, 1997-09-25
被引用文献数
3
著者
新谷 公朗 清水 宏章 金田 重郎 芳賀 博英
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.53, pp.17-24, 2005-05-27
被引用文献数
1

幼稚園・保育所の幼児教育では、保育者(幼稚園教諭、保育士)と保護者が子どもの発達段階について十分にコミュニケーションする必要がある。この際に有力な手段になるのが動画である。しかし、市販されているWebカメラによる動画配信は、不適切な画像を配信する恐れ等があり、必ずしも、保育者の評価は高くない。本稿では、保育者が複数のカメラを用いて、必要とおもったシーンのみを複数のアングルから撮影し、保育者によって編集された動画をBBS形式で保護者と共有するシステムを提案する。BBSシステムは、時間的に推移する動画像の関連したところにコメントを書くことができる点が従来のBBSとは異なっている。プロトタイプによるヒアリングを行なった結果、保護者、保育者双方から積極的評価を得た。しかし、カメラの画角の問題、複数のカメラからの画像選択の移動について課題も明らかになった。今後は、標準・広角のカメラの混在、RFIDによる子どもの位置・方向検出手法を併用を目指しながら、現場における実験を継続したい。This article proposes a framework for community support in infant education. The framework adopts the concept of "Discussion-Embedded Video(DEV),"which is video data within which some comments and discussion are virtually "embedded."By watching the video and embedded comments,participants, including parents of children,school teachers,medical staff,psycho-specialists and other specialists,can more effectively conduct discussions about children. Moving images of the children are recorded by multiple cameras,and by editing the multiple video streaming data,personalized motion pictures of one child are created. Participants can then watch this edited video and discuss it. This article describes the system`s basic concept,schematic illustration of implementation,and an example of its use.
著者
新谷 公朗 清水 宏章 金田 重郎 芳賀 博英
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. IS,[情報システムと社会環境] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.92, pp.17-24, 2005-05-27
参考文献数
10
被引用文献数
1

幼稚園・保育所の幼児教育では, 保育者(幼稚園教諭, 保育士)と保護者が子どもの発達段階について十分にコミュニケーションする必要がある.この際に有力な手段になるのが動画である.しかし, 市販されているWebカメラによる動画配信は, 不適切な画像を配信する恐れ等があり, 必ずしも, 保育者の評価は高くない.本稿では, 保育者が複数のカメラを用いて, 必要とおもったシーンのみを複数のアングルから撮影し, 保育者によって編集された動画をBBS形式で保護者と共有するシステムを提案する.BBSシステムは, 時間的に推移する動画像の関連したところにコメントを書くことができる点が従来のBBSとは異なっている.プロトタイプによるヒアリングを行なった結果, 保護者, 保育者双方から積極的評価を得た.しかし, カメラの画角の問題, 複数のカメラからの画像選択の稼動について課題も明らかになった.今後は, 標準・広角のカメラの混在, RFIDによる子どもの位置・方向検出手法を併用を目指しながら, 現場における実験を継続したい.
著者
清水 秀美 今栄 国晴
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.348-353, 1981-12-30
被引用文献数
17