著者
藤本 徹
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.351-361, 2015

近年,ゲームを取り入れた教育方法への関心は世界的に高まっており,教材としてゲームを利用するだけでなく,授業や学校カリキュラムなどの学習活動全般においてゲーム要素を取り入れた「教育のゲーミフィケーション」とも言える取り組みが見られるようになった.本研究では,大学の授業科目のデザインにゲーム要素を取り入れた「クエスト授業」の教育実践に3年間取り組んだ.実践結果から,課題への取り組みが活発になり,受講者が学習活動に参加する楽しさややる気の高まり,従来の授業とは異なる経験を認識していたことが確認された.
著者
小林 吉之 嶺 也守寛 藤本 浩志
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.73, no.725, pp.274-279, 2007-01-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

To determine the accuracy of foot position sense in the means of foot placement, young adults were asked to place either medial edge or lateral edge of their feet along the base line on the floor as close as possible, and the edge of placed feet were scanned by using laser displacement gauge. From the collected data, constant error, the distances between the edge of placed feet and the base line on the floor, and absolute error, the absolute distances between the edge of placed feet and the base line on the floor were defined and compared between the medial or lateral trials, and dominant leg or indominant leg. The statistical analysis showed significant differences of constant error between the trials only. The trials to place their medial edge tend to place their feet away from the base line, and the trials to place their lateral edge tend to place their feet in to the base line. These results indicate that we tend to expect the position of our feet more medially than actual, and these discrepancy may be one of a reasons of tripping or banging of our feet to the obstacles while walking.

24 0 0 0 OA 梅は咲いたか

著者
藤本 二三吉
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1929-05
著者
日本環境感染症学会ワクチンに関するガイドライン改訂委員会 岡部 信彦 荒川 創一 岩田 敏 庵原 俊昭 白石 正 多屋 馨子 藤本 卓司 三鴨 廣繁 安岡 彰
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.Supplement_III, pp.S1-S14, 2014 (Released:2014-12-05)
参考文献数
50
被引用文献数
2 4

第2版改訂にあたって   日本環境感染学会では、医療機関における院内感染対策の一環として行う医療関係者への予防接種について「院内感染対策としてのワクチンガイドライン(以下、ガイドライン第1版)」を作成し2009年5月に公表した。   その後医療機関内での感染症予防の手段としての予防接種の重要性に関する認識は高まり、医療関係者を対象としてワクチン接種を行う、あるいはワクチン接種を求める医療機関は増加しており、結果としてワクチンが実施されている疾患の医療機関におけるアウトブレイクは著しく減少している。それに伴いガイドライン第1版の利用度はかなり高まっており、大変ありがたいことだと考えている。一方、その内容については、必ずしも現場の実情にそぐわないというご意見、あるいは実施に当たって誤解が生じやすい部分があるなどのご意見も頂いている。そこで、ガイドライン発行から4年近くを経ていることもあり、また我が国では予防接種を取り巻く環境に大きな変化があり予防接種法も2013年4月に改正されるなどしているところから、日本環境感染学会ではガイドライン改訂委員会を再構成し、改訂作業に取り組んだ。   医療関係者は自分自身が感染症から身を守るとともに、自分自身が院内感染の運び屋になってしまってはいけないので、一般の人々よりもさらに感染症予防に積極的である必要があり、また感染症による欠勤等による医療機関の機能低下も防ぐ必要がある。しかし予防接種の実際にあたっては現場での戸惑いは多いところから、医療機関において院内感染対策の一環として行う医療関係者への予防接種についてのガイドラインを日本環境感染学会として策定したものである。この大きな目的は今回の改訂にあたっても変化はないが、医療機関における予防接種のガイドラインは、個人個人への厳格な予防(individual protection)を目的として定めたものではなく、医療機関という集団での免疫度を高める(mass protection)ことが基本的な概念であることを、改訂にあたって再確認をした。すなわち、ごく少数に起こり得る個々の課題までもの解決を求めたものではなく、その場合は個別の対応になるという考え方である。また、ガイドラインとは唯一絶対の方法を示したものではなく、あくまで標準的な方法を提示するものであり、出来るだけ本ガイドラインに沿って実施されることが望まれるものであるが、それぞれの考え方による別の方法を排除するものでは当然ないことも再確認した。   その他にも、基本的には以下のような考え方は重要であることが再確認された。 ・対象となる医療関係者とは、ガイドラインでは、事務職・医療職・学生・ボランティア・委託業者(清掃員その他)を含めて受診患者と接触する可能性のある常勤・非常勤・派遣・アルバイト・実習生・指導教官等のすべてを含む。 ・医療関係者への予防接種は、自らの感染予防と他者ことに受診者や入院者への感染源とならないためのものであり、積極的に行うべきものではあるが、強制力を伴うようなものであってはならない。あくまでそれぞれの医療関係者がその必要性と重要性を理解した上での任意の接種である。 ・有害事象に対して特に注意を払う必要がある。不測の事態を出来るだけ避けるためには、既往歴、現病歴、家族歴などを含む問診の充実および接種前の健康状態確認のための診察、そして接種後の健康状態への注意が必要である。また予防接種を行うところでは、最低限の救急医療物品をそなえておく必要がある。なお万が一の重症副反応が発生した際には、定期接種ではないため国による救済の対象にはならないが、予防接種後副反応報告の厚生労働省への提出と、一般の医薬品による副作用発生時と同様、独立行政法人医薬品医療機器総合機構における審査制度に基づいた健康被害救済が適応される。   * 定期接種、任意接種にかかわらず、副反応と思われる重大な事象(ワクチンとの因果関係が必ずしも明確でない場合、いわゆる有害事象を含む)に遭遇した場合の届け出方法等:http://www.mhlw.go.jp/topics/bcg/tp250330-1.html ・費用負担に関しては、このガイドラインに明記すべき性格のものではなく、個々の医療機関の判断に任されるものではある。 ・新規採用などにあたっては、すでに予防接種を済ませてから就業させるようにすべきである。学生・実習生等の受入に当たっては、予め免疫を獲得しておくよう勧奨すべきである。また業務委託の業者に対しては、ことにB型肝炎などについては業務に当たる従事者に対してワクチン接種をするよう契約書類の中で明記するなどして、接種の徹底をはかることが望まれる。(以下略)
著者
藤本 心太
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ:日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1-18, 2021-08-31 (Released:2021-08-31)
参考文献数
164

Tardigrades are microscopic invertebrates comprising Panarthropoda with two other phyla, Arthropoda and Onychophora. More than one thousand tardigrade species are known worldwide from marine, freshwater, and limno-terrestrial environments. To facilitate beginners interested in tardigrade systematics, the collection methods for these three environments, the specimen preparation methods for light microscopy and scanning electron microscopy, the DNA extraction procedures, and the recent advances in the systematics of the four orders belonging to the two classes, Eutardigrada (Apochela and Parachela) and Heterotardigrada (Arthrotardigrada and Echiniscoidea), are reviewed. The present status of the Japanese tardigrade fauna is also mentioned in brief.
著者
藤本 武
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.347-370, 2010-12-31 (Released:2017-06-23)
被引用文献数
1

近年アフリカにおける小規模な紛争について環境変化による希少な資源をめぐる争いとする議論がある。牧畜民と農耕民の間の紛争では放牧地を確保しようとする前者と農地を拡大しようとする後者の土地をめぐる争いとされる。本論はエチオピア西南部の牧畜民と農耕民の間で発生してきた紛争事例について検討を行った。この地域では低地に暮らす牧畜民間の紛争が変動する環境下での資源確保や民族形成との関連で考察されてきた。ところが牧畜民の一部は1970年代から近隣の山地に暮らす農耕民を襲い、遠方の農耕民にまで対象を拡大してウシなどの財を略奪してきた。本論の分析から、紛争の背景には19世紀末にしかれた牧畜民と農耕民に対する国家の異なる統治策、国家支配のエージェントである入植者の私的関与、20世紀前半に主として農耕民になされた奴隷狩り、そして近年の自動小銃の流入など、外部からの地域への関与の問題が無視できないことが明らかとなった。じつは、他のアフリカの牧畜民と農耕民の紛争でも、紛争当事者間の土地などの資源をめぐる争いの背景に、国家や国際機関などによる開発政策が結果として争いを激化させていたり、過去の奴隷制が集団間の関係に影響をおよぼしているなど、資源紛争の構図におさまらない同様の問題が認められた。小規模な紛争を対象に、その個別具体的な相を掘りさげて分析する人類学の紛争研究は、今日常套句的になされがちな紛争説明に対して発言していくべきであるとともに、紛争後も長期に関わることで地域の紛争予防にむけた動きを支援するなど、独自の貢献を果たしていくことが求められる。
著者
中濵 直之 瀬口 翔太 藤本 将徳 有本 久之 伊藤 建夫 藤江 隼平 高柳 敦
出版者
大阪市立自然史博物館
雑誌
大阪市立自然史博物館研究報告 = Bulletin of the Osaka Museum of Natural History
巻号頁・発行日
vol.73, pp.91-105, 2019-03-31

京都府に位置する京都大学芦生研究林は設立以降多くの研究者により利用・調査されているが,ニホンジカによる食害やナラ枯れにより,動植物相は2000年代以降大きく変化している.甲虫類( 鞘翅目) については1970年代にまとまった調査が行われているものの,近年まとまった報告はない.そこで本研究では,2008年から2016年にかけて甲虫相の調査を実施した.その結果,66科496種1,123個体の甲虫が記録され,そのうち7科14種は京都府新記録だった.本調査では,腐朽木に依存する甲虫や地表性甲虫が特に多く得られた.ニホンジカの増加やナラ枯れなどの生態系変化は,現時点では地表や腐朽木を生活場所とする甲虫相には負の影響を与えていないかもしれない.一方で,得られた草本植物食甲虫の数は少数だった.ニホンジカによる生態系被害は特に草本植物で顕著なため,草本植物食甲虫は負の影響を受けている可能性が示唆された.
著者
藤本 大士
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 = National Institure of Japanese Literature (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.11, pp.99-120, 2015-03-13

本論文は、現在の日本における医療アーカイブズの現状と課題を概観し、今後の展望を示すことを目的とする。医療アーカイブズの構築にあたっては、医師をはじめとして医療記録に関わるさまざまなアクターの協力が不可欠である。そのため、その意義を広く知ってもらう必要があるが、その際に重要なのは訴えかける相手によって最適な説得方法を共有することであろう。本論文ではまず、患者や医師、政策立案者、そして歴史家という相手を想定し、それぞれに最適な訴え方とはどのようなものかを検討する。次に、医療アーカイブズの現状について、医療記録の分類に即しながら、それぞれのタイプの医療記録がどれほどアーカイビングされているかを確認する。このとき、日本の医療アーカイブズが直面する課題として、病院アーカイブズおよびオーラル・ヒストリー収集が十分に整備されていないことを指摘し、こういった課題を乗り越えるにあたって、イギリスおよびアメリカでの取り組みを紹介する。最後に、今後、日本における医療アーカイブズの展望として、何かしらのセンター的機関の設立を待つだけでなく、医学史研究者がアーキビストや隣接領域の研究者と協力していく必要があると提言する。This paper surveys the current archival situation of medical records in Japan. I first argue that, in order to construct medical archives, we need to gain support from diverse kinds of people who either affect or are affected by archives of medical records such as patients, physicians, policymakers, and historians. I suggest some rhetoric we could use to convince these parties that they should be invested in creating usable archives. Second, I examine what degree the medical records have been preserved, collected and arranged in Japan in terms of the various types of records. Then I point out that there has been less archival attention to hospital records and oral history on medicine so far, and introduce some cases in Britain and the United States where people have been working on these types of medical records.These cases could serve as potential models for Japan. Finally, I conclude that we need to encourage people not only to establish a center of medical history in Japan but also to reinforce the communication between archivists, historians of medicine and science, medical practitioners and citizens.
著者
藤本 学 大坊 郁夫
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.347-361, 2007 (Released:2007-07-07)
参考文献数
35
被引用文献数
29 23

コミュニケーション・スキルに関する諸因子を階層構造に統合することを試みた。既存の尺度を構成する因子を分類することで,自己統制・表現力・解読力・自己主張・他者受容・関係調整の6カテゴリーが得られた。これらの6因子は理論的に基本スキルと対人スキル,また,表出系,反応系,管理系に分類された。こうしてコミュニケーション・スキルの諸因子を階層構造に統合したものがENDCOREモデルであり,各スキルに4種類の下位概念を仮定した24項目の尺度が,ENDCOREsである。
著者
藤本 猛 フジモト タケシ Takeshi FUJIMOTO
雑誌
清泉女子大学人文科学研究所紀要
巻号頁・発行日
vol.38, pp.23-46, 2017-03-31

宦官とは、去勢された男性のことを指す。ユーラシア大陸に広範に見られるこの風習は、中国においては紀元前の古代から存在し、彼らは特に禁中にて皇帝の身辺に奉仕し、一種の奴隷でもあり、また官僚でもある存在であった。そして最高権力者たる皇帝との距離の近さから、しばしば政治に介入し、専横な振る舞いが見られ、その特異な身体的特徴もあって、非常に負のイメージの強い存在である。 そんな宦官に関する北宋時代の史料を見ていると、宦官の「子」や「妻」という表現をよく目にする。言うまでも無く宦官には生殖機能がなく、子ができるはずがない。このことにつき改めて諸史料を調査し、検討を加えたところ、北宋初期に命令が出され、30歳以上の宦官には養子一人を取ることが認められていることが判明した。これによって基本的に北宋時代の宦官には、養子によって家が継がれ、その養子の多くがまた宦官となって次代の皇帝に仕える、というシステムになっており、結果としていくつかの宦官の家柄が成立していたことが推測される。また彼らのなかには複数の養子を兄弟として育てたり、皇帝の声がかりなどで妻を娶り、宮中とは別の場所に邸宅を構えるものも存在し、宦官でありながら一般官僚と変わらぬ家族生活を営むこともできていたことがわかった。 北宋時代の後宮が、基本的には限られた宦官一族によって支えられていたことが分かったが、その実態については史料が限られているために全面的に解明することは不可能である。しかし零細な史料をつなぎ合わせると、歴代皇帝の後宮に仕えたいくつかの宦官一族の存在が見つかった。その一つが李神福にはじまる一族であった。六代十二人の存在が確認できるこの一族は、初代から第六代までの歴代皇帝に仕え、特に李神福は太宗・真宗皇帝に50年以上も仕え、穏和な性格で知られた。その曽孫である李舜挙は軍事面で神宗皇帝に仕えて戦死したが、その散り際の潔さ、忠誠心の厚さによって、司馬光・蘇軾ら当時の士大夫から賞賛された人物だった。 以上判明した北宋時代における宦官の実態は、これまで抱かれてきた宦官の負のイメージとはいささか異なるものであったといえるだろう。
著者
瀬戸 美江 蒲原 しほみ 藤本 健四郎
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.2-7, 2003-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
27

鶏レバー,牛レバー,豚レバーの3種類を用い,調理温度によってにおいを軽減できるかということを目的に,アンケート調査,ニオイセンサー,官能評価,化学的成分の測定を行った.アンケート調査の結=果,「生臭さ」や「味」が嫌いな理由の上位にあることが分かった.ニオイセンサーでは,レバーにより加熱温度によるにおいの強さが異なったので,官能評価を行ったところ,180℃の高温短時間加熱により生臭さが抑えられ,味も好まれた.また,高温加熱によりサラダ油の浸透が進み,高度不飽和脂肪酸の酸化も抑えることができた.鉄含有量が高いヘム鉄のレバーを高温短時間加熱することにより鉄分の損失は抑えられ,味もにおいも好ましくなることで,貧血の鉄補給源など栄養的効果を期待される食品として,レバーの利用範囲を広くすることができるのではないかと考える.
著者
加藤 元嗣 上堂 文也 掃本 誠治 家子 正裕 樋口 和秀 村上 和成 藤本 一眞
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.1547-1558, 2017 (Released:2017-07-20)
参考文献数
39
被引用文献数
10

日本消化器内視鏡学会は,抗血栓薬の休薬による血栓塞栓症の誘発に配慮した“抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン”を報告した.その後新しい経口抗凝固薬が用いられるようになり,実臨床ではそれらの対応についての基準が求められていた.そこで,抗凝固薬の新たな知見を加えて,抗凝固薬に関する追補版を作成した.しかし,各ステートメントに関してはエビデンスレベルは不十分なものが多く,今後は臨床現場での追補ガイドラインの検証が必要となる.
著者
山本 征孝 藤本 康浩 森 義統 椿野 稔
出版者
日本義肢装具学会
雑誌
日本義肢装具学会誌 (ISSN:09104720)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.248-254, 2015-10-01 (Released:2016-10-15)
参考文献数
20
被引用文献数
3

カットダウン可能な時期における急性期脳卒中片麻痺患者を対象に,長下肢装具(以下,KAFO)と短下肢装具(以下,AFO)のそれぞれを用いたリハビリテーションの治療効果の調査を行った.対象は急性期脳卒中片麻痺患者で,AFOを使用した歩行が可能な者14名とした.AFOを使用する群とKAFOを使用する群に対象を分け,練習前後で非麻痺側・麻痺側下肢最大荷重量,歩幅,歩行速度,歩行率を比較した.その結果,KAFO群では麻痺側下肢最大荷重量,歩行速度,歩幅が練習後において有意な差が認められた.KAFOを使用した立位・歩行練習はカットダウン可能な時期を経過した場合においても歩行能力や麻痺側下肢の支持性を即時的に改善することが示唆された.
著者
藤本 義一
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.7, pp.511-514, 1976-07-15 (Released:2011-11-04)

洋酒ブームといわれてからすでに久しい。どこの家庭にも洋酒のボトルが見られるようになった。しかし, その伝来の歴史となると, 知る人は意外に少いように思われる。ここに洋酒界に著名な筆者に, 洋酒伝来をお書き願った。筆者は憶測で物事を晒ることを好まないという。氏の史観は, 資料を丹念にあたリ, 資料からうらづけられた事実を曲げることなく記すことだという。その理詰めに展開される洋酒伝来の歴史の中に, 読者は自然に魅きこまれていくことだろう。まずはご一読を
著者
田中 優子 犬塚 美輪 藤本 和則
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.509-527, 2022 (Released:2022-09-15)
参考文献数
123

Pervasive misinformation is a primary social issue in the digital age. A common method for resolving this issue is making corrections to mitigate false beliefs due to misinformation. However, the influence of misinformation is often predominant, thereby resulting in correction having a limited effect on alleviating people's false memory and reasoning. This psychological phenomenon is known as the continued influence effect of misinformation. Rapidly evolving research has accumulated into a sizable literature explaining the psychological processes that cause this effect. This article seeks to clarify the psychological processes for exploring ways to harness the negative impact of misinformation on our minds. Specifically, we review cognitive models and factors related to the continued influence effect, as well as a potential side effect of correction. Moreover, we summarize practical recommendations for interventions based on psychological characteristics. Finally, we discuss future directions in psychology and how emerging interdisciplinary research contributes to controlling the harmful impact of misinformation on our society.