著者
尾嶋 史章 近藤 博之 阿形 健司 荒牧 草平 近藤 博之 阿形 健司 荒牧 草平 白川 俊之 多喜 弘文 西丸 良一 古田 和久 吉田 崇
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では教育達成過程の国際比較を行うことによって、教育機会格差が生じるメカニズムの日本的特徴を明らかにした。特に中心においたのは、PISAを用いた青少年の学力形成に及ぼす家庭背景の影響である。入学試験による選抜と学校の階層構造、学校外教育など異なる学校教育システム下における家庭背景と生徒の学力形成との関係を分析した結果、日本を含めた東アジアの国々は欧米諸国とは異なる教育達成過程を持つことが明らかになった。
著者
長坂 一郎 本江 正茂 近藤 伸亮 近藤 伸亮
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

生活環境内に存在する様々な不適合・矛盾 (コンフリクト) を解消するデザイン・フレームワーク、行為シーケンスのパタン・ランゲージの構築にむけて、実験室の統制下の環境と、実際に使用されている現実的な環境との両方、複数のカメラを長時間稼働させて、ユーザの行動を撮影し、それらをシンクロさせて統合した動画を作成し、またその動画からスライス画像を作成して、画像内から行動パタンを抽出するシステムを開発した。さらに、行為シーケンスの特徴を視覚的に分析するための表現として、人の行動傾向をベクトル場として表現する方法、およびランドスケープ・ダイアグラムとして表現する方法を提案した。これらの成果に基づいて、生活環境のコンフリクト解消のためのパタン、特に、コンフリクト解消のための設計アイデアを表現する手法について、因果ループ図を用いて最適行為シーケンスと実際のシーケンスの差異を表現することを検討し、ライフサイクル設計問題を例として、因果ループ図を用いたパタンのデータベース化と、これを用いた設計支援手法の開発を行った。
著者
安江 健 近藤 誠司 大久保 正彦 朝日田 康司
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理研究会誌 (ISSN:09166505)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.61-68, 1993-11-10
被引用文献数
4

山地傾斜地における放牧地の地形が牛群の食草および休息時の牧区内分布に及ぼす影響を検討する目的で, 夏季放牧期間中(7月-9月)、5頭のホルスタイン種育成牛と32頭のヘレフォード種育成牛からなる牛群を、標高差が約60m(標高150-214m)で面積9.8haの牧区に放牧し、24時間の行動観察を計6回行った。牧区内各標高別区域および樹林地、谷、平坦部や斜面の方角に基づき分類した6つの小区画における食草および休息時間を、各行動の総時間に対する割合として算出し、面積比に基づく期待値との差をそれぞれX^2検定により検定した。この時、牛群の食草、休息行動の日内変化に基づき、1日を昼間(8-16 : 00)と夜間(20-4 : 00)および朝夕(4-8 : 00、16-20 : 00)の3つに分類し、解析を行った。得られた結果は次の通りである。1)標高ごとの各行動時間では、昼間の食草時間の63.5%、休息時間の79.4%が牧区内低標高区域(160-170m)で観察され、夜間の食草時間の67.9%、休息時間の75.9%が牧区内高標高区域(190-210m)で観察された。1日全体での食草時間は特定の標高別区域に偏ることはなかった。2)小区画ごとの各行動時間では、昼間の休息時間は南向き斜面(38.8%)と平坦部(51.0%)に有意(P<0.01)に偏った。昼間の食草時間の割合は南向き斜面、東向き斜面および平坦部で47.9、21.3、22.9%であり、南向き斜面の47.9%は期待値よりも有意(P<0.01)に高かった。1日全体での食草時間は、いずれの時間帯にも食草行動が行われなかった樹林地を除き、特定の小区画に偏ることはなかった。3)各小区画における総食草時間と積算放牧地草現存量から、全観察を通しての放牧地草現存量1kgDM当たりの食草時間を小区画ごとに算出した結果、現存量1kgDM当たりの食草時間は平坦部が他の小区画よりもやや低い傾向にあったが、期待値と比べて有意な偏りではなかった。日本家畜管理研究会誌、29(2) : 61-68.1993.1993年6月24日受理
著者
吉倉 真 城田 五郎 近藤 照義
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.199-208, 1977
被引用文献数
1

1. 産卵後一両日中にウヅキコモリグモの持っている卵嚢を取り除いたら, 3週間ほどで再び産卵した. 初回の産卵数は平均約50個, 次回のそれは約33個であった.<br>2. 卵嚢保持個体における肥大卵母細胞の大きさは, 産卵後約4週間で直径約184μに達したものもあったが, 排卵したものはなかった. 産卵後一両日中に卵嚢を除去したものでは, 産卵後約4週間で肥大卵母細胞は直径約476μに達したものがあり, 直径450μ以上のものは排卵されていた.<br>3. 卵核胞は卵細胞の成長とともに大きくなる. 直径約40μの卵細胞において直径約33μであるが, 排卵までに直径約67μに達する.<br>4. 卵黄核も卵細胞の成長とともにある程度大きくなる. 卵細胞の直径70-90μで, その直径平均約23μであるが, それ以後排卵までその大きさにとどまる.<br>5. 卵黄粒は卵細胞の直径約150μ以上で形成され, 卵細胞の成長とともに大きさを増す. 排卵時, 最大のものの直径約35μ, 産出卵において最大のものの直径約56μであった.<br>6. 卵巣には初回産卵後, なお平均150個ほどの卵緒を有する卵細胞が残されている. 卵嚢が除去されると, それらのうちあるものが急速に成長し成熟する.<br>7. 退化卵細胞は産卵直後には十数個あるも, 次第に吸収され, 3-4週間後にはほとんどなくなる.
著者
近藤 暁子 藤本 悦子 山口 知香枝 松田 麗子
出版者
東京女子医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

大腿骨近位部骨折で手術を受けた患者のアウトカムに影響している看護援助として、早期離床を促す声掛けを行っていた場合は合併症の発生率が低く、荷重の許可が出た後、荷重をかけることの必要性の説明や、荷重をかけるよう声掛けを行っていた場合は、退院時の歩行能力のみならず、術後 3 カ月後の歩行能力が高かった。看護師がリハビリテーションにかかわることで、患者のアウトカムを向上させることができる可能性が示唆された
著者
齋藤 雅通 池田 伸 土居 靖範 近藤 宏一 谷口 知弘 棚山 研
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

調査に基づく共同研究の結果、研究論点として、ドイツの各都市でNPO法人によって推進されている都市マーケティング(Stadtmarketing)の重要性を析出した。また都市マーケティングは、都市型サービス産業が直面している課題の解決の一視点でもあると結論づけた。この点を具体的に明らかにするために2005年2月および9月に、マンハイム及びケルンの都市マーケティングNPO及び商工会議所、市役所(スポーツ局、文化局)、地域スポーツNPO等関連団体へのインタビューと資料収集を実施した。都市マーケティングのより深い究明については、今後も継続して研究する課題である。各メンバーによる研究としては、(1)齋藤雅通は、ドイツにおける都市型の小売商業集積であるパサージュの実態調査に基づいて理論的可能性と限界を明らかにした。(2)土居靖範は、ドイツのケルンおよびカールスルーエの都市交通経営体や運輸連合の調査を行い、財源調達のしくみを主に解明した。またLRTの国内への導入を、具体的にJR富山港線のLRT化の経緯と課題を調査研究した。(3)近藤宏一は、主にドイツにおける都市公共サービス、とりわけ文化・芸術関連サービス(オーケストラ、歌劇場、美術館)と観光および公共交通にかかわる組織の現状と課題について調査と資料収集を行った。(4)棚山研は、サッカーの日韓W杯開催時から開催地である新潟の継続調査と調査データの整理を行った。併せて、2度にわたるドイツのスポーツクラブの調査を通じて、日独のスポーツクラブの運営、生活文化への定着度についての比較を試みた。(5)池田伸は、現代都市における消費者研究およびそれに係わる調査方法論について、社会統計学や文化人類学などの周辺領域の成果を含めて検討した。その結果,現代都市のポストモダニティをマーケティング(消費者行動)の社会学として構想するにいたった。(6)谷口知弘は、京都市出町地域の取り組みの現地調査に基づいて、市民参加のまちづくりについて論究した。
著者
古谷 大輔 立石 博高 大津留 厚 小山 哲 中本 香 中澤 達哉 後藤 はる美 近藤 和彦
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、近世ヨーロッパ周縁部の国家編成に見られた地域統合の方法と論理に着目し、戦争・内乱などの背景に立ち現れる普遍的な秩序観や君主観の存在、そうした観念に基づいて実践された統治者と地域社会の交渉、その結果としての多様な結合関係を比較した。その結果、普遍的な秩序観や君主観を脊柱としながら複数の地域が集塊する、近世ヨーロッパに普遍的な国家の輪郭を、「礫岩国家」として結論づけた。
著者
近藤 誠一 山本 章博
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

We present a method to solve Inductive Logic Programming (ILP) problems by using an Integer Programming (IP) solver. An ILP problem is to learn a set of clauses in first-order logic from positive examples, negative examples, and background knowledge. In our method, we transform a given ILP problem to an IP problem, and then solves the IP problem by using an IP solver. We carry out experiments on classification tasks and show how our method works.
著者
尾形 薫 八代 将慶 佐藤 尚 倉橋 明宏 近藤 邦雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.1-2, 1994-03-07

我々は分散環境下でのオプジェクト指向言語の実装についての研究を行なっている。これはCSCWやグループウェア、CGなどの研究環境の整備を目的として行なわれており、この環境に対しては、ネットワークに関する深い知識なしに分散プログラムを記述できること、という要求があった。ORCHESTRAはSCORE言語とその実行系からなるシステムである。SCORE言語はクラスオブジェクトとメメソッドを記述することができるオブジェクト指向言語で、単一継承を許している。ORCHESTRAではメソッドは並行に動作でき、メッセージはブロックされることがない。クラスツリーは分散環境全体で唯一つしか存在しない。また、ORCHESTRAは複数者利用を前提にしているため、オブジェクトやメソッドに所有者と権限の概念が導入されている。類似する分散オブジェクト環境としてはArgus、分散化したSmalltalk-80などがあげられるが、Argusは弱い意味でのオブジェクト指向言語であり継承などの機能を備えておらず、また、Smalltalk-80は基本的に単一利用者での使用が前提になっているため、複数利用者が使用した場合の所有権の問題が生じる、などの点でORCHESTRAと異なっている。
著者
吉田 宏子 中溝 幸夫 近藤 倫明
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.265-269, 2011 (Released:2012-01-12)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

The present study examined the recognition of numerical stimuli briefly presented in the peripheral and the central (foveal) visual fields of children with autism. The participants were 5 children with high-functioning Autism Spectrum Disorder (ASD) and 10 typically developing (TD) children of similar chronological age. The stimuli were number strings presented on a personal computer screen for 160 msec in the position of the fixation point (foveal condition) or in the peripheral visual field (retinal eccentricity of 16°) in one of the eight radial positions selected randomly (peripheral condition). The participants' task was to report the number of stimuli. The results showed that there were no significant differences in the mean response times between the TD and ASD groups. However, the mean percentage of correct answers in the ASD group was significantly higher than in the TD group for the peripheral condition. These results suggest that the effective visual field of the ASD group is expanded compared with the TD group. We discussed the relationships between perceptual characteristics and cognitive processes particular to ASD children.
著者
近藤 司 住吉 卓真
出版者
函館工業高等専門学校
雑誌
函館工業高等専門学校紀要 (ISSN:02865491)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.19-24, 2013

The purpose of this research is to develop an automatic positioning device for drilling process using a stereo camera picture. Developed device is constituted by two camera and NC table of two-axis. This device uses a mounting to drilling machine. Three-dimensional coordinate is calculated from two pictures photoed with the tip of a drill and punch mark are automatically positioned. In this paper, we described the development of a measuring device and a method to calculate the three-dimensional coordinate for a drilling position, and the evaluation of the precision on the measuring device by experiment.