著者
河口 てる子 安酸 史子 林 優子 大池 美也子 近藤 ふさえ 小林 貴子 岡 美智代 小長谷 百絵 小平 京子 下村 裕子 横山 悦子
出版者
日本赤十字北海道看護大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

「看護の教育的関わりモデル」を用いたアクション・リサーチとモデルの療養支援を介入内容とした無作為化比較試験を行った。アクションリサーチでは、東京(A病院)・名古屋(B病院)・福岡(C病院)の3施設で実施した。アクション・リサーチの結果では、参加者の教育に対する認識が「知識を伝えることが教育」から「日常の会話から教育につながることが大切であり、患者教育は患者の言動や関わりから生まれる反応に合わせて進めるもの」へと変化した。「看護の教育的関わりモデル」を介入内容とする無作為化比較臨床研究に関しては、介入群45名と対照群43名が完了した。「食事療法のつらさ」「食事・運動等の療養行動」「糖尿病コントロール状況:HbA1c」への介入効果に関して分析した結果、「食事・運動等の療養行動」の一部に関して介入群と対照群に有意な差がみられ、介入群の行動の方がよかったが、「食事療法のつらさ」「糖尿病コントロール状況:HbA1c」に関しては、有意差は認められなかった。
著者
吉島 茂 岡 秀夫 近藤 安月子 杉谷 眞佐子 北村 弘明
出版者
聖徳大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本年度の重点は、外国語としての英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語および日本語に焦点を絞り、各言語圏を代表するInstitutesと研究者、また現場での実践者を一同に集め、冠テーマ『21世紀、グローカル時代の外国語教育』のもとにそれぞれの立場を表明し、直面する課題を議論することであった。2011年11月25日から27日までの3日間、東京ドイツ文化会館の講堂を借りて、シンポジウムを行った。のべ150人ほどの参加者を得た。詳細はHP www.fleeg.jpで見ることができる。その時のpresentationは加筆の上同HPに載せる予定である。この議論の中で浮かび上がったのはGlobal化した英語と、世界的に広がって、英語と並ぶcommunication言語となっているスペイン語、およびその他の言語、ドイツ語、フランス語、日本語の間の言語教育上の差違である。しかしコミュニケーション達成を根底の課題として、学習過程を構築していくことに共通の地盤を見出すことができた。Global Englishでは従来のform中心主義の教育はcommunication達成の大目標の前で影が薄くなっているが、言語能力の向上を目指すなら、そのdiversityの中で、標準化を目指す必要がある。スペイン語の場合はその地域的広がりの割に形式面でも均一性が見られ、英語の持っているような課題はないと言える。その他の言語については、その文化との関係がより大きな問題になってくる。Communicationを第一目標とすると、全ての言語において、特にpragmaticのレベルでその文化的影響が大きく出ると考えられる。これをどう標準化するか、その必要性、またdiversityに対応する能力の育成も今後の課題として認識された。CEFRの受容に関してはまさに落差が大きく理念を理解しての受容とはまだほど遠いというのが現状であり、ヨーロッパでのその取り組みには差がおおきくみられる。アメリカのSFLLについても同様である。
著者
島田 一雄 若林 良二 鈴木 弘 武藤 憲司 田中 健二 浅井 紀久夫 結城 皖曠 近藤 喜美夫 渡辺 正子 美濃 導彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.81, no.5, pp.486-495, 1998-05-25
参考文献数
13
被引用文献数
8

現在, 大学, 高専等の高等教育機関が教育・研究に利用しているディジタル衛星通信システムは, 二つに分けられる.文部省が大学間教育交流を主目的に推進しているSCS(Space Collaboration System)と研究を主目的として自主的に組織されたディジタル衛星通信の大学間高度共同利用研究協議会(UnSAT協議会:University's Joint Study Group for Digital Satellite Communications)である.本論文は, 平成9年5月30日に航空高専で開催された国立高等専門学校協会(以下, 国専協と略記)主催の「高等技術教育フォーラム'97」を上述のSCSとUnSATの異なる二つの衛星通信システム接続により, 終日, 6高専と3大学に配信する実験を行った結果を取りまとめたものである.最初にSCSとUnSATの概要を述べ, 続いてフォーラムの内容を紹介する.つぎに予備実験とフォーラム当日実施した本実験について述べる.更に, 予備実験と本実験に対する参加者へのアンケート調査に基づく主観評価結果の一部を示す.続いて, 1ホップと2ホップの場合の画像劣化の比較を行うために試みた画像の客観評価の結果について述べる.最後に考察を行い, 2衛星通信システム接続による教育・研究交流ネットワーク構築への手がかりが得られたことを示す.
著者
小野田 正利 小林 正幸 近藤 博之 平沢 安政 藤岡 淳子 山下 晃一 近藤 博之 平沢 安政 藤岡 淳子 志水 宏吉 井村 修 木村 涼子 中村 高康 野田 正人 岩永 定 山下 晃一 田中 規久雄 古川 治
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

学校の教職員と保護者の間に、いま時として鋭い対立関係が生じてしまい、教育活動に大きな影響が出ていることが、わが国の学校問題の一つに急浮上してきた。本研究では、質的調査と量的調査を組み合わせ、同時に教育学の観点からだけでなく、心理学、精神医学、福祉学、法律学などの多様な分野の専門研究者を交えて、これらの問題の原因究明とともに、良好な関係性の構築の方向性を明らかにした。
著者
井上 真出美 江頭 広幸 岡崎 泰久 渡辺 健次 近藤 弘樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.594, pp.29-34, 2003-01-17

我々は,障害者のPC利用に着目し,発話障害のある肢体不自出者が人力できる音声による入力支援システムを開発した.本システムでは,市販の音声認識エンジンを使用しているが,その製品の既存の辞書では単語が多数登録してあるため,発話障害者の発話は誤認識される.そこで,ある発話障害をもつ肢体不自由者に協力を得て,実験により認識可能な単語を調査し,少ない単語を登録した独自の辞書を作成した.また,少ない単語であらゆる操作が可能となるように,複数のモードを定義した.システムを実現し,入力実験を行なった結果,発話障害のある肢体不自出者でも人力が可能であることがわかった.
著者
大塚 斌 菊田 文夫 近藤 四郎 高橋 周一
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.311-318, 1992-04-15
被引用文献数
3

In order to investigate the relation between foot sizes and leather shoes sizes, the foot lengths and ball-joint girths of right and left feet in Japanese adults(149 males and 178 females)were measured. Their proper shoes sizes were assigned to JIS Standard from the measurement values. The similarity between proper size and self-styleed size of leather shoes in each subject was investigated concerned with three grades of favorite fitted feeling of the foot to shoes: "tight," "fit" and "loose." The most frequent self-styled sizes were 25.0(cm) EEE in males and 23.0(cm) EE in females in JIS Standard. The 38% in males and 59% in females recognized their self-styled sizes of their foot lengths, but without the recognition of their ball-joint girths. As the grade of fitted feeling shifted from "tight" to "loose," the difference between proper size and self-styled size of the foot length became bigger in males, but the tendency was not clear in females.
著者
近藤 成一 海老澤 衷 稲葉 伸道 本多 博之 柳原 敏昭 遠藤 基郎 渡邉 正男 鴨川 達夫 金子 拓 西田 友広 遠藤 珠紀 山田 太造 神野 潔 野村 朋弘 岡本 隆明 アドルフソン ミカエル
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

1600年以前の日本の古文書に関する諸情報を共有し、文書名の付与や年代比定などの基礎作業を共同で行う「古文書バーチャルラボ」を構築した。「古文書バーチャルラボ」の運用により、史料編纂所歴史情報システム上の古文書に関するデータを修正・追加することを試行し、また古文書学上の研究成果については公開研究会において発表した。また『鎌倉遺文』未収録の文書数について検討した。以上の内容を報告書にまとめ、「東京大学史料編纂所研究成果報告2012-4」として刊行した。
著者
天倉 吉章 近藤 一成 穐山 浩 伊東 秀之 波多野 力 吉田 隆志 米谷 民雄
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 = Journal of the Food Hygienics Society of Japan (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.178-181, 2006-08-25
被引用文献数
1 11

キシメジ科スギヒラタケの化学成分に関する研究の一環として,本キノコ中のUV検出成分についてHPLC分析を行った.UV検出による主要ピークの1つを単離したところ,各種分光法の結果に基づき,共役トリエン構造を有するα-エレオステアリン酸であると同定した.α-エレオステアリン酸は,試験した他の8種の食用キノコからは検出されなかったため,スギヒラタケ特有の脂肪酸であることが示唆された.またスギヒラタケおよび他の食用キノコ中の遊離長鎖脂肪酸について,2-ニトロフェニルヒドラジドへ変換後,HPLC分析した.スギヒラタケの主要脂肪酸としてオレイン酸が検出され,α-エレオステアリン酸のほか,リノール酸,パルミチン酸,ステアリン酸などの飽和長鎖脂肪酸が検出された.
著者
高田 篤 松本 和彦 毛利 透 西 平等 福島 涼史 近藤 圭介
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

現在ドイツにおける「ケルゼン・ルネッサンス」の進展・成果の把握と、「ケルゼン」を通じたドイツ公法学の布置の把握を行った。前者について、1)方法論、2)民主制論、3)グローバル化・ヨーロッパ化をめぐってケルゼンが「有用」であるとして「再発見」されていることを確認し、その分析を論文、報告、報告書としてまとめた。後者については、ドイツ公法学転換をめぐる「戦線」が「連邦裁判所批判」をめぐって先鋭化しており、その構図、担い手が「ケルゼン・ルネッサンス」のそれらと重なることから、『越境する司法-ドイツ連邦憲法裁判所の光と影』の翻訳を完成させ、上記1)、2)、3)をめぐって、その意義を分析・解明した。
著者
石川 友衛 近藤 陽一 大竹 朗 川上 順子
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, 1993-12-01
被引用文献数
1
著者
梅田 靖 松本 光崇 福重 真一 木村 文彦 増井 慶次郎 藤本 淳 増井 慶次郎 近藤 伸亮 高本 仁志 小林 英樹 木下 裕介
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

持続可能社会像の議論のため、「持続可能社会シナリオ」が盛んに描かれているが、文章の合理的理解が困難であり、また、シナリオ作成の計算機支援も十分ではない。以上の問題を解決するため、本研究は、論理構造に注目したシナリオ表現方法論、シナリオ作成の計算機支援方法論を提案し、これらを実装したシナリオ作成・分析支援システム「Sustainable Society Scenario (3S) Simulator」を開発した。さらに実行例として、持続可能社会における製造業のシナリオを作成した。
著者
杉浦 敏浩 橋本 哲 寺野 真明 中村 政治 川瀬 貴晴 近藤 靖史
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.123, pp.11-22, 2007-06-05
被引用文献数
1

室内環境は,建物在室者のプロダクティビティや健康に影響する.したがって,プロダクティビティに着目すれば,プロダクティビティ向上を意図した室内環境計画や室内環境改善を行うことも想定できる.しかし,これらに対する投資判断や実施効果を確認するための評価方法が整備・標準化されておらず,室内環境をより高品質なものにする取り組みは充分には進められていない.このような状況の中,筆者らはできるだけ簡単に,かつ確実に実施できる標準的なプロダクティビティ評価方法について検討を行った.本報ではまず,既往のプロダクティビティ評価方法と最近の研究動向を整理する.次に,一般的な建物で利用できる標準的な評価方法の要件を整理し,これをもとに評価票を提案する.さらに今後の課題を整理する.
著者
近藤 喜美夫 大澤 範高 浅井 紀久夫 田中 健二 武藤 憲司
出版者
独立行政法人メディア教育開発センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

語学、科学技術、文化等様々な分野での国際教育交流を行うには、映像音声を中心にした遠隔コミュニケーションを円滑にする仕組みが必要である。本研究では、その仕組みとして、映像音声に含まれる情報(特に言語が異なる場合の文字情報)を抽出し、学習者側に注釈情報(説明や翻訳、画像など)を提示する機能を構築することを目的とした。こうした機能を組み込んだプロトタイプ・システムを構築するため、映像中の物体を認識するための画像認識機能や映像中の文字情報を検出するための文字検出機能などの要素技術を開発した。また、検出した文字情報に関連した付加情報として説明注釈や翻訳、画像や三次元アニメーションなどを提示する機能や検出文字情報と関連付加情報を空間的に関係付ける追従配置手法を開発した。そして、システムの動作確認を行うため、衛星通信などによる遠隔地接続実験を実施した。さらに、被験者による評価試験を行い、構築したシステムの有用性を確認した。システムが有効に利用されるための基盤や教育交流を円滑に行うためのネットワーク構成についても検討した。特に、遠隔コミュニケーションを安定的に提供できる衛星通信の利用を想定した教育交流手法や国際教育交流について現状の分析と考察を行った。また、遠隔コミュニケーションにおいて作業性や臨場感を向上させる上で重要な役割を果たす音響環境について検討を行った。特に、遠隔会議で問題になる音響エコーに関して音響特性の計測と計算機シミュレーションによる音声了解性能の推定を行った。
著者
近藤 雅臣 今川 正良 田窪 芳博 西原 力
出版者
大阪大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

本研究ではBacillus megaterium芽胞殻外層の主成分, ガラクトサミンー6-リン酸(GalN-6-P)多糖と蛋白質について, 外層の形態形成過程での生合成・沈着の両面から検討した. 多糖生合成に関与する酵素, UDP-GlcNAc-4-epimerase(GEP)の合成時期を, 免疫学的方法により調べたところ, T6付近よりその合成が始まりT10でほぼ一定になることが分かった. 芽胞形成後期の中間代謝物の一つがFAB-MSスペクトル, 13C-NMPスペクトルよりUDP-GalNと同定された. 脱アセチル化酵素UDP-GalNAc-deacetylase(GDA)活性はGEPの活性発現時期より2時間遅れてT8より現れた. 外層に存在する48K, 36K, および22K daltonsの蛋白質(P48,P36,P22)のうち, P48とP36は主にイオン結合により, P22は強い疎水結合により芽胞上に沈着していると考えられる. また芽胞表層蛋白質の特異抗体を用いて芽胞表層蛋白について調べたとこたろP36が最表層にあることが, 一方P48はプロテアーゼに対する挙動から外層内部に存在すると考えられた. これらの蛋白質を欠損している外層欠損変異株MAEO5株の解析より, この株は母細胞原形質中ではP48のみが生合成されておらずP36, P22は生合成されていること, P36およびP22は前駆芽胞上には沈着しているが, 母細胞の溶解に伴って前駆芽胞上より消失することが明らかとなった. 蛋白質を消失させる因子は, 培養液の上清に認められ, プロテアーゼ様酵素と考えられる. 従ってP36, P22の前駆芽胞上への沈着にP48およびGalN-6-P糖鎖は必要ではなく, 前駆芽胞上の蛋白質の保持にGalN-6-P糖鎖が関与していることが推察された.トランスポゾンの挿入変異により得られた外層欠損変異株の解析結果より, P48遺伝子の発現とGEP, GDA両活性の発現は同一の制御を受けているものと考えられた.