著者
根本 京子 山下 夕香里 石野 由美子 丹生 かず代 横山 美加 根本 敏行 今井 智子 鈴木 規子 道 健一
出版者
特定非営利活動法人 日本口腔科学会
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.356-362, 2000-11-10 (Released:2011-09-07)
参考文献数
27

To clarify the awareness and subjective symptoms of the disorder in preoperative ankyloglossia, patients were evaluated using a questionnaire survey. The following results were obtained.1. Disorders in swallowing and mastication were recognized in about 33.3% of the moderate cases. Oral functional disorders were checked in about 83.4% of the moderate cases, which was significantly frequent compared with the slight cases.2. Speech disorders were observed most frequently as subjective symptoms, and uptake disorders were observed in some cases.
著者
原田 勇希 中尾 友紀 鈴木 達也 草場 実
出版者
一般社団法人 日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.409-424, 2019-11-29 (Released:2019-12-20)
参考文献数
27
被引用文献数
5

本研究は,中学生の観察・実験に対する興味の構造を明らかにすることと,興味と学習方略との関連性について検討することを目的とした。確証的因子分析の結果,興味の構造として階層因子モデルが採択された。すなわち,観察・実験に対する興味は,“ポジティブな感情”の程度と,“観察・実験に対する価値の認知”の直交する2つの次元から捉えられることが示されたといえる。また,ポジティブな感情の程度と“思考活性志向”には観察・実験における深い学習方略(関連付け方略など)の使用を促進する効果が見出された。一方,“体験志向”は深い学習方略の使用を抑制する効果が見出された。さらに,本尺度の因子構造を反映した尺度得点の算出方法が検証され,分析用プログラムが作成された。
著者
真栄田 裕行 金城 秀俊 上里 迅 安慶名 信也 又吉 宣 鈴木 幹男
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.112, no.6, pp.397-403, 2019

<p>Introduction</p><p>Although many tumors arising from parapharyngeal space are benign, we sometimes find malignant tumors. We have attempted to examine the clinical findings of parapharyngeal tumor in our institution and to consider how to deal with malignant tumor.</p><p>Materials</p><p>There were 29 cases of parapharyngeal space tumors involving malignancies in our institution.</p><p>Results</p><p>There were 20 benign cases composed of 7 cases of schwannoma, 6 cases of pleomorphic adenoma, 3 cases of paraganglioma, and one case each of cavernous haemangioma, cyst and meningioma, basal cell adenoma. On the other hand, there were 4 malignant tumors composed of one case each of malignant schwannoma, carcinoma ex pleomorphic adenoma, adenoid cystic carcinoma and malignant paraganglioma. We presumed that one cases out of the 4 malignancies cases was a malignant tumor from the preoperative image findings. However, it was difficult to diagnose the other 3 cases with malignancies by investigation.</p><p>Discussion</p><p>Malignant tumors occurring in the parapharyngeal space were distributed salivary gland tumors and others. Because salivary gland tumor grow earlier and invade muscles, nerves and vessels rapidly, it is difficult to treat them radically. On the other hand, because the tumors arising from the salivary gland have a specific pathology, and exhibit slow growth, patients can expect a long life term despite having such tumors. In our examination, death occurred in one case only, the carcinoma ex pleomorphic adenoma.</p>
著者
真栄田 裕行 杉田 早知子 山城 拓也 崎浜 教之 鈴木 幹男
出版者
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
雑誌
頭頸部外科 (ISSN:1349581X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.53-58, 2019

副咽頭間隙原発の腺様囊胞癌の報告は少なく,本邦の過去の報告は 8例のみであった。今回われわれは副咽頭間隙発生の早期腺様囊胞癌を経験した。患者は63歳の女性。左副咽頭間隙に発生した腫瘤は画像所見からは多形腺腫も考慮されたが,形状や耳下腺との非連続性から神経鞘腫と診断した。経頸部アプローチにより腫瘤が摘出され,術後に腺様囊胞癌と判明した。副咽頭間隙に腺様囊胞癌が生ずる認識があれば,術前に細胞診やFDG-PET検査を施行して正確な診断がついた可能性もある。また治療に関しても腫瘍を明視下に置いた種々の術式により,完全切除も可能であったと思われた。再発時には拡大切除および術後照射が現実的な治療方針ではないかと考える。
著者
鈴木 眞次
出版者
日本私法学会
雑誌
私法 (ISSN:03873315)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.54, pp.245-250, 1992-04-30 (Released:2012-02-07)
著者
村﨑 聡 鈴木 一典
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.431-437, 2019 (Released:2019-12-31)
参考文献数
16

本研究では,露地夏秋小ギクにおける電照栽培での,これまで以上に花芽分化の抑制効果が高い電照技術の開発を目的とし,暗期中断電照の時間帯が花芽分化の抑制および開花に及ぼす影響を調査した.実験では,小ギクの高需要期である8月盆出荷作型において,複数の夏秋小ギク品種と輪ギク品種を供試し,光源として白熱灯および蛍光灯を用い,前夜半(20~0時),慣行(22~2時),後夜半(0~4時)の時間帯に暗期中断電照を行ったところ,後夜半で高い花成の抑制効果を示した.後夜半区では長日下花芽分化節位が高まり,消灯後の発蕾日数と到花日数が長くなり,節数が増加した.また,現地農家圃場において生産規模で電照時間帯が開花に及ぼす効果を検証したところ,後夜半区で花芽分化を強く抑制し,発蕾日数と到花日数が長くなり,節数が増加した.これらのことから,これまで以上に花芽分化の抑制効果が高い電照技術として,後夜半電照の有効性が現地実証された.
著者
牧迫 飛雄馬 島田 裕之 吉田 大輔 阿南 祐也 伊藤 忠 土井 剛彦 堤本 広大 上村 一貴 Jennifer S. BRACH 鈴木 隆雄
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.87-95, 2013-04-20 (Released:2018-04-12)
参考文献数
41

【目的】日本語版-改訂Gait Efficacy Scale(mGES)の信頼性と妥当性を検証することを目的とした。【方法】地域在住高齢者240名を対象とした。そのうちの31名については,自記式による日本語版mGESの評価を2回実施した(評価間隔14〜20日間)。日本語版mGESの妥当性を検証するために,運動機能(chair-stand test,片脚立位時間,通常歩行速度,6分間歩行距離),生活空間,転倒恐怖感との関連を調べた。【結果】日本語版mGESは高い再検査信頼性を示し(級内相関係数[2,1]=0.945,95%信頼区間0.891〜0.973),すべての運動機能および生活空間と有意な相関関係を認めた。従属変数を転倒恐怖感の有無,独立変数を性別,各運動機能,生活空間,日本語版mGES得点としたロジスティック回帰分析の結果,転倒恐怖感と有意な関連を認めた項目は,性別(女性),通常歩行速度,日本語版mGES得点であった。【結論】高齢者における歩行状態の自信の程度を把握する指標として,日本語版mGESは良好な信頼性および妥当性を有する評価であることが確認された。
著者
高橋 純平 鈴木 博人 古舘 裕希
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科
雑誌
東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科紀要 = Rehabilitation science : memoirs of the Tohoku Bunka Gakuen University Faculty of Medical Science & Welfare, Department of Rehabilitation (ISSN:13497197)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.29-33, 2013-12-20

本研究の目的は,寒冷療法とスタティックストレッチングならびにその併用による介入がハムストリングスの伸張性に及ぼす即時的な影響を明らかにすることである。対象は健常大学生36 名とした。対象者を,コントロール群,寒冷療法群,スタティックストレッチング群,寒冷療法・ストレッチング併用群の4 群に分け,介入後の関節可動域を比較した。その結果,寒冷療法群,スタティックストレッチング群とコントロール群では有意差は認められなかったが,寒冷療法・ストレッチング併用群との比較では有意に関節可動域が大きくなった。これは,寒冷療法により疼痛閾値が上がり,なおかつストレッチングによる筋粘弾性低下防止の効果のために,関節可動域の拡大がみられたのではないかと推察された。
著者
原 進 鈴木 健太 山田 陽滋
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.855, pp.17-00208, 2017 (Released:2017-11-25)
参考文献数
17

Recently, proceeding of the aging society has encouraged research and development of power assist systems. The authors' research group studies on the assist system control using an assist cart as a rollator. The merit of the proposed system is the aging people walk by themselves using the cart as the assisting tool and it helps anti-aging. Most serious problems of the proposed system are the avoidance of fallings and collisions without losing operability. To solve the problem, this paper proposes the remote control system taking operators' safety and operability into account. The remote control has a possibility of the establishment of the cost-effective multiple target control systems by reducing the requirement for each control target system. However, because of the limitation of communication data capabilities, the controller cannot grasp the state of the controlled object completely. To grasp the state and keep the safety, the authors apply an evaluator in the remote control system. It detects the effect of the uncertainty and keeps the controlled object safe. In addition, as an interface for the users to avoid the collisions, this paper applies the stiffness control. Introducing the virtual spring into the control system, the proposed system prevents the controlled object to collide the obstacle, without losing operability. Based on an application example for the one-dimensional assist rollator collision avoidance, this paper reveals the practicality of the proposed system by conducting experiments and the simulations. The result shows the proposed way is one of the effective ways for applying a remote control system to the assist system problem.
著者
八木 優英 鈴木 謙太郎 阿南 雅也 新小田 幸一
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.213-216, 2012 (Released:2012-06-13)
参考文献数
12
被引用文献数
3

〔目的〕本研究の目的は足関節機能的不安定性(FAI)を有する者の片脚立位時の下肢の筋電図学的特徴の解明である.〔対象〕片側足関節にFAIを有する若年成人11人を対象にし,患側と健側で比較した.〔方法〕課題動作は側方一歩移動後の片脚立位とし,筋電情報を筋電図モニタリングプログラムで,床反力情報を床反力計で計測・解析した.〔結果〕長腓骨筋,前脛骨筋の平均周波数は,患側が健側に比べ有意に高域化し,中殿筋の筋活動量は健側に比べ患側が有意に増加し,中殿筋の最大筋力は患側が健側より有意に低値を示した.また動作時間は患側が有意に長かった.〔結語〕FAIを有する人の患側で,足関節機能低下に対し足関節周囲の筋収縮を増強,中殿筋の活動量増大という筋活動様式の変化で対応することが示唆されたが,動作時間は延長した.
著者
鈴木 雅之
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.279-287, 2011-12-20 (Released:2016-08-08)
参考文献数
20
被引用文献数
2

本研究では中学2年生を対象とした数学の実験授業を行い,テストの結果をフィードバックする際にルーブリックを提示することが学習者に与える影響について,その影響メカニズムと,ルーブリックの各評定値に該当する具体的事例を提示することの効果について検討した.その結果,ルーブリックを提示された群は,提示されなかった群と比較して,「改善(自身の理解状態を把握し学習改善に活用するためのものであるという認識)」テスト観や内発的動機づけが高く,理解を指向して授業を受ける傾向にあり,事後テストでも高い成績をおさめた.また,ルーブリックが効果的に機能するのは,理解度確認や学習改善を目的にテストを実施することに納得するなど,インフォームドアセスメントが高い水準で達成されることが背景にあると示唆された.さらに,本研究で用いたような数学の文章題では,具体的事例の効果がみられないことが示唆された.
著者
東郷 実昌 中山 徹也 荒木 日出之助 鈴木 和幸
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.215-232, 1988-04-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
12

6歳児 (男子95名, 女子104名) が一部17歳になるまで毎年, 身体・骨盤外計測し, その子の出生時身長, 体重, 両親の身長を信頼できるアンケート方式で求め, 小児・思春期における体格別骨盤発育, 両親の身長とその子の身長・骨盤発育を検討した.1) 6歳時の身長のM±SDを基準にして大, 中, 小 (L, M, S) の3群に分け, その後の発育を検した.身長も骨盤もL, M, Sそれなりに平行して発育する.一方, その子の出生時身長, 体重, 親の身長も一部の例外を除けばすべてL, M, Sの順であった.2) 出生時の身長のM±SDを基準にしてL, S2群に分け, その子の発育を検すると, 男女ともLの出生時体重, 父母の身長はSのそれより有意に大きいが, 6歳以後の身長, 骨盤発育では男子はほとんどLとS間に有意差はないが, 女子では12~14歳ごろまでLの値はSの値より大きい.3) 父母の身長のM±SDを基準にして父母をそれぞれLとS2群に分け, その子の6歳~17歳までの身長, 骨盤発育を比較すると, 父と男子の組合わせではLとS間に有意差はないが, 父と女子, 母と男子, 母と女子の組合わせではLの子の身長, 骨盤はSの子のそれより有意に大きい.その関係は父より母, 男子より女子に著明である.4) 以上のことは両親と子の重回帰分析でも示唆された.すなわち, 9歳ころまでの男子の身長・骨盤発育は両親の身長因子に若干関与するにすぎないが, 女子の身長には17歳まで両親の身長因子が有意に関与し, 同じく女子のTrとExt にも14歳まで母の身長因子が, それ以後は父の身長因子が有意に関与する結果であった.以上のことより, 女子は骨盤発育の面でも男子より遺伝的に定められた体格素因を受け継ぐことが強いようである.
著者
近藤 邦成 鈴木 益太郎 緒方 忠 宮本 静枝
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.12, no.8, pp.295-299, 1971-08-25 (Released:2010-09-30)
参考文献数
5

「洗たくに関する実態調査結果」から, 洗たくに風呂の残り湯を利用している家庭はかなり多いことが知られている.しかし, 風呂の残り湯を使用した場合, 残り湯の汚垢が再汚染することも考えられるので, 消費科学的見地から本実験を行った.成年男子5人を入浴させた風呂の残り湯を用い, 同温度の水道水を対照として, 綿, アセテート, ナイロン, ポリエステル, アクリル, ビニロン, ポリプロピレンの7種類の白布について繰返し10回洗たくを行い, 再汚染の程度を調べた.その結果, 残り湯中の汚垢は, いずれの繊維にも白度低下が認められるほど再汚染しなかった.また, 着用汚垢の存在する系においても, 着用汚垢による風呂の残り湯, 水道水間に仕上り白度の差は認められなかった.更に衛生学的指標としての大腸菌群測定においては, 風呂の残り湯中にはかなり認められたが, 洗たく乾燥試布には大腸菌群は認められなかった.