著者
内田 充洋 石黒 稔 鈴木 隆
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.242-247, 2005-06-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5

NMURALPHOTOSYSTEM (NPシステム) は, 高品質なノンフラッシュの写真撮影のために新たに開発されたシステムであり, 2004年10月に, 対応フィルムカメラとしてNAUTRASを新開発, 対応フィルムとしてNATURASを新発売した.NPシステムは, フィルムの高感度と広ラチチュードを最大限に利用しており, F1.9の新開発レンズおよび独自の露出制御のNPモードを搭載したNATURASと組み合わせることにより始めて実現できた. 本システムにより, シャッターを押すだけで, ノンフラッシュの雰囲気があり, 自然な表情を捉えた写真が手軽に撮影できるようになった.
著者
横井 勝彦 竹内 真人 小野塚 知二 倉松 中 高田 馨里 松永 友有 福士 純 永岑 三千輝 田嶋 信雄 鈴木 淳 西牟田 祐二 奈倉 文二 須藤 功 西川 純子 山下 雄司 千田 武志
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の目的は、総合的歴史研究を通じて軍縮と軍備管理を阻む近現代世界の本質的構造を解明することにある。第二次大戦以降、武器取引は急速に拡大し複雑化したが、その構造はすでに第一次大戦以前に形成されていた。その点を明らかにするために、われわれの研究プロジェクトでは武器移転という事象を、経済史・国際関係史・帝国史・軍事史などの多角的な視点から分析した。分析概念として武器移転を歴史研究の分野に適用したのは、わが国でも本研究プロジェクトが初めてである。
著者
鈴木 修吾
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
no.67, pp.127-130, 2004-06

私は工学基礎学類を担当している。いまから5年近く前にさかのぼるが、2年生の量子力学序論を担当することになった。講義を持つようになってすぐのことである。私は理論物理が専門なので、自分でも楽しみながらこの講義を受け持った。他にもう一つ、同じく ...
著者
設楽 利二 鈴木 則夫 黒岩 実 伊藤 里加 阿部 昌江 土田 嘉昭 松島 成実 真鍋 重夫
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.201-207, 2004-08-01 (Released:2009-10-21)
参考文献数
16

【背景】群馬県における神経芽細胞腫マススクリーニングは1984年7月より開始され今年で20年を迎えた.今回本県のマススクリーニングと発見症例の予後について検討したので報告する.【対象と方法】生後6カ月の乳児を対象として神経芽細胞腫マススクリーニングを施行した.検査は尿中のVMAおよびHVAを測定し行った.検査値が高値の症例は医療機関に紹介され神経芽細胞腫の精密検査を受けた.マススクリーニングにて発見された神経芽細胞腫症例は全例登録し, またこの間にマススクリーニング以外で診断された神経芽細胞腫についても予後の追跡を行った.【結果】2003年3月までに343,812例が受診し, 2,800例が精密検査を受診している.そのうち65例が神経芽細胞腫と診断された.この間に発生した神経芽腫総数は97例で, マススクリーニング発見例は67.0%を占める.マススクリーニング発見例に早期例の多いことが認められた.マススクリーニング陰性例が14例 (14.4%) に認められており, 死亡例の60%はこのマススクリーニング陰性で発症した症例であった.死亡例の他の40%はマススクリーニング受診以前またはマススクリーニング非受診で発症した症例であった.【結語】マススクリーニング開始後の神経芽細胞腫の発見例は増加したが進行神経芽細胞腫例の減少は認められなかった.神経芽細胞腫死亡例は近年減少しており, 治療技術の進歩と考えられた.厚生労働省の決定に基づき群馬県においても検査事業については平成16年4月から休止となることが決定された.
著者
伊藤 涼 鈴木 隼人 千葉 諒太郎 佐野 健太郎 山本 悟
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.418, pp.1-6, 2014-01-21

近年のFPGAの応用範囲の拡大に伴い,抽象度の高い言語によってハードウェア設計を行う高位合成技術の研究が重要性を増しつつある.本研究室では,FPGAを用いたストリーム計算専用計算機の開発を行ってきたが,回路規模の大規模化により,アルゴリズム設計からハードウェア実装までの時間短縮による生産性の向上が強く望まれている.そこで,本研究では,特定の数値計算問題に特化したストリーム計算回路を自動生成するコンパイラ(Stream Processor Generator,SPGen)を提案する.本論文では,SPGenの目的および要求仕様を説明した後に,その実装について述べる.
著者
入澤 千晶 鈴木 謙一 中川 晴夫 菅野 理 加藤 弘彰 阿部 寛 石郷岡 学 石井 延久
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.267-271, 1991-03

A 62-year-old male visited our department complaining of left flank pain and urinary retention on November 6, 1989. Intravenous pyelography showed small stone shadows in bilateral ureters and lower calyx of kidney and the left kidney was not visualized. Endoscopically, calculi were seen in bilateral ureteral orifice. An ureteral catheter could not be passed up from there bilaterally. On November 13, 1989, January 24 and 26, 1990, calculi were passed out spontaneously. Analysis of the stones revealed silica calculus. The patient had a past history of duodenal ulcers. He was administered magnesium silicate and magnesium alminometasilicate as an anti-acid drug for ten years. Sixteen cases of silica calculus in Japan are reviewed.
著者
鈴木 彩加
出版者
SHAKAIGAKU KENKYUKAI
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.21-37,95, 2011

Conservatives and conservative associations have attacked the 1999 Basic Law for aGender-equal Society, whose aim was to correct gender discrimination and the gendergap from 2000. Today, this force is called "Backlash", and is supported by housewivesat the grassroots. Are these women opposed to gender equality, and if so, why? Thispaper explores the reason why some housewives join the backlash, and examinesgender politics in that backlash. For this purpose, we analyze conservative discoursein magazines, newsletters of various associations, and communication magazines ofgrassroots movements. As a result of the analysis, we find the following two points. Firstly, while abstractarguments that regard the family as the foundation of society and of the state accountfor the vast majority of articles, housewives however emphasize individual experiences,such as communication among family members, housekeeping and child-raising.Secondly, conservative female intellectuals are observed to have two facets, that ofthe intellectual, and that of the housewife. They describe the stories of their ownexperiences in the family as a housewife, and also discuss their value from the point ofview of society and state. In conclusion, we examine the internal politics of the backlash. There are conflictingopinions between housewives and the mainstream of the backlash about the familymodel. However, the two facets of conservative female intellectuals conceal the conflict,and assume a pseudo-continuity between housewives' individual experiences andconservative discourse.
著者
鈴木 長明
出版者
日本歯科医史学会
雑誌
日本歯科医史学会会誌 (ISSN:02872919)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.11-20, 2015-03-31

宮城県,山形県,福島県の民話,昔話,伝説を資料として,病気治療例を収集し分析した.収集できた症例は77例であった.病人あるいは悩める人のうち一般人は38例であった.症状あるいは悩みは75例で,らい病による口と唇の症状が含まれた.効果がなかった治療歴は31例で,医者の治療が14例でもっとも多かった.治療担当者あるいは相談者では,僧侶や巫女をはじめとした宗教等関連者が24例,一般人が23例,医療関係者が5例であった.診断法あるいは本人の願い成就法は26例で祈祷が19例であった.病気の原因あるいは病名は26例で崇りと呪いが13例を占めた.治療法では医学的療法が37例,宗教的療法が24例であった.治療効果は成功例が48例,死亡例が1例であった.以上の結果より,現代のように進歩した医療技術が存在せず,医療担当者の数も少なく,健康保険制度も確立していなかった時代においては,病気の際,医者の代わりに僧侶や巫女をはじめとした宗教等関連者を頼りにしていたことが明らかになった.
著者
鈴木 亨
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.272-277, 2008
被引用文献数
1

作用反作用の法則については,生徒だけでなく教師の間にも誤解が広まっていることから,その誤解は根深いと言える。その誤解の起源は「因果スキーマ」が,作用反作用の法則を説明するための論理として働くことによって生じると考えられる。一問一答で正しく答えられるようになったとしても,本質的な理解をしているとは限らず,学習者の理解や認知の過程を考慮した学習素材や,カリキュラムの再構築が必要と思われる。
著者
村上 正志 鈴木 隆央 大手 信人 石井 伸昌
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.55-61, 2015 (Released:2015-04-28)
参考文献数
23
被引用文献数
2

福島県北部の森林における,放射性セシウム(137Cs)の鳥類への生物的な移行を検討した.福島第一原発の事故により放出された放射性セシウム(137Cs)は,東北地方を中心に広く拡散した.森林生態系において,林床のリターに蓄積された放射性セシウムが,鳥類にどの程度取り込まれたかを明らかにするために,5種の鳥類,カビチョウGarrulax canorus,ヒヨドリHypsipetes amaurotis,ヤブサメUrosphena squameiceps,コサメビタキMuscicapa dauurica,ウグイスCettia diphoneの筋肉および肝臓について,137Cs濃度を計測し,森林土壌からの移行係数(Transfer Factor)を算出した.解析した5種の鳥類のうち,ヤブサメにおいて,他種の10倍程度の高い137Cs濃度が観測された.このように,高い値が得られた理由は不明であるが,調査地ではリター層が高濃度に汚染されており,ヤブサメが腐植連鎖に連なり,より高い放射性物質を含んだ餌を利用したことが考えられる.しかし,同様に林床で採餌することが知られている,ガビチョウの137Cs濃度は他種と同程度の値であり,今回の結果から,採餌場所や食性と,放射性セシウムの鳥類への移動の多寡を関連づけることはできないが,生息場所や食性の違いは,少なからず,放射性セシウムの生物的移行の程度に影響していると予想される.
著者
小平 優衣 鈴木 啓史 三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.8, pp.1-8, 2014-01-18

現在ディジタル環境でマンガを探すには,web 上の情報を参照するのが一般的である.タイトルや著者名などの書誌情報が利用される場合が多いが,マンガの内容や主題,キャラクタ等に関する情報も検索に利用されている.内容に即した検索を行うためには,マンガに関する情報を,マンガの何について説明している情報かを記述したデータとして利用できるようにする必要がある.また,これらの情報は一般的な語彙としてまとめられていないため利用することは難しく,情報共有を促進するためにはマンガの概念をディジタル上で機械が扱いやすくできるように形式化する必要がある.異なるマンガリソース間同士の参照や再利用,効率の良いリソースの生成を可能にするため,共通基盤となるマンガに関する情報を体系化し扱うことを可能にするオントロジーの構築を行った.構築のために Wikipedia のマンガに関するカテゴリ名を語彙として利用し,語彙同士の関係性を定義してオントロジーを構築し,マンガリソース同士を結びつけることで LOD として利用することを可能にした.構築したオントロジーは語彙の追加などの拡張が可能であり,マンガのあらゆる情報に繋げることが可能である.It is common for us to use information resources on the Web to find Manga in various genres. Bibliographic information such as author name and title are commonly used to find the resources. Other information such as subjects of the stories and leading characters and their genres, is obviously useful but not well organized in the current Web environment as commonly accepted vocabularies to present the contents of Manga. It is difficult to find a Web resource which provides a common vocabulary about Manga. In order to facilitate information sharing and to organize the information resources of Manga, we need a set of terms formally organized to represent fundamental concepts and instances of and about Manga. In this paper, we propose an ontology designed as a formal basis to organize information resources about Manga and to present instances representing concepts and entities included in or associated with a Manga. We build the ontology, which is named Manga Ontology, using the categories included in Wikipedia on the basic framework designed based on the Cinema Ontology[10]. Every instance included in the Manga Ontology is modelled based on the Resource Description Framework (RDF) in order to make the Manga metadata resources built on the ontology as a Linked Open Data (LOD) resource.
著者
清水 栄司 佐々木 司 鈴木 伸一 端詰 勝敬 山中 学 貝谷 久宣 久保木 富房
出版者
日本不安障害学会
雑誌
不安障害研究 (ISSN:18835619)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.116-121, 2014-03-31 (Released:2014-05-02)
被引用文献数
1

日本不安障害学会では,日本精神神経学会精神科用語検討委員会(日本精神神経学会,日本うつ病学会,日本精神科診断学会と連携した,精神科病名検討連絡会)からの依頼を受け,不安障害病名検討ワーキング・グループを組織し,DSM-5のドラフトから,不安障害に関連したカテゴリーの翻訳病名(案)を作成いたしました。ご存知のように,厚生労働省は,地域医療の基本方針となる医療計画に盛り込むべき疾病として指定してきた,がん,脳卒中,急性心筋梗塞,糖尿病の四大疾病に,新たに精神疾患を加えて「五大疾病」とする方針を決め,多くの都道府県で2013年度以降の医療計画に反映される予定です。精神疾患に関しては,「統合失調症」や「認知症」のように,common diseasesとして,人口に膾炙するような,馴染みやすい新病名への変更が行われてきております。うつ病も,「大うつ病性障害」という病名ではなく,「うつ病」という言葉で,社会に広く認知されております。そこで,DSM-5への変更を機に,従来の「不安障害」という旧病名を,「不安症」という新名称に変更したいと考えております。従来診断名である,「不安神経症」から,「神経」をとって,「不安症」となって短縮されているので,一般に馴染みやすいと考えます。ただし,日本精神神経学会での移行期間を考え,カッコ書きで,旧病名を併記する病名変更「不安症(不安障害)」とすることを検討しております。そのほかにもDSM-5になって変更追加された病名もあるため,翻訳病名(案)(PDFファイル)を作成しました。翻訳病名(案)については,今後も,日本精神神経学会精神科用語検討委員会の中での話し合いが進められていく予定です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
著者
伊藤 美栄 上垣 まどか 遠藤 弘恵 大橋 和子 鈴木 希衣子 曽根 真由美 山地 佳代
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.134-141, 2012-04
参考文献数
12

女性からみたパートナーとのジェンダー認知の差異とコンドームネゴシエーションの関連を明らかにするため,大学生または看護学生の女性1,582名に質問紙を配布し1,065名の回答を得た。そのうち性交経験のある未婚女性582名を分析対象とした(有効回答率36.8%)。結果,コンドームの使用を希望する女性は531名(91.2%)であったが使用頻度が「毎回」の者は325名(55.8%)にとどまった。ジェンダー・タイプとコンドームネゴシエーションの関連は女性が未分化型の場合は低く(P<0.01),パートナーが心理的両性具有型の場合は高かった(P<0.05)。また,パートナーが男性性優位型の場合はコンドームの使用頻度は低かった(P<0.01)。パートナーとのジェンダー認知の差異とコンドームネゴシエーションとの関連はなかったが,コンドームを毎回はしないと回答した女性のうち,パートナーより男性性は低く女性性が高い群と「相手がコンドームを装着してくれない」は関連がみられた(P<0.05)。女性のコンドームネゴシエーションはジェンダー・ステレオタイプに従っており,青年期男女へのジェンダーの視点をおいた性教育の必要性が示唆された。
著者
井澤 修平 城月 健太郎 菅谷 渚 小川 奈美子 鈴木 克彦 野村 忍
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.91-101, 2007
被引用文献数
17 34

近年,疾病予防などの観点からストレスの評価法に注目が集まっている.本稿では唾液を用いたストレス評価について概説した.人の唾液には様々なストレス関連物質が存在することがわかっており,非侵襲的なストレス評価法として利用できる可能性が考えられる.唾液採取,検体の取り扱い,測定などの基本的事項を紹介し,唾液より測定可能な 7 つの物質(コルチゾール,デヒドロエピアンドロステロン,テストステロン,クロモグラニン A,3-メトキシ-4-ハイドロキシフェニルグリコール,α アミラーゼ,分泌型免疫グロブリン A)の各種ストレスとの関連や使用の際の留意点を概観した.最後に目的や状況に応じた唾液によるストレス評価の方法や今後の課題について述べた.<br>