著者
眞柄 秀子 井戸 正伸 新川 敏光 鈴木 基史
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

構造改革と政治変化に関する日伊比較研究の国際研究集会をミラノ大学と早稲田大学でそれぞれ2回ずつ開催し、最終的な研究成果としてStructural Reforms in Italy and Japan Revisited-Riforme Strutturali in Italia e Giappone : Una Riflessione Critica, The Japan Society for the Promotion of Science Grant-in-Aid for Scientific Research (B) #18402014, Hideko Magara, Waseda University, 18 March 2010, 196p.にまとめた。
著者
池田 智子 鈴木 康江 前田 隆子 原田 省
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.129-138, 2011-04
被引用文献数
1

本研究の目的は,(1)高校生における月経痛と関連する因子の実態調査,ならびに(2)リラクセーション法による月経痛の軽減効果を検討することである。実態調査は,高校生1,339名を対象に無記名自記式質問紙法で実施した(有効回答953名)。その結果,月経痛がある者は865名(90.8%)で,日常生活に影響があるとした者は448名(51.8%)であった。月経痛に関連する因子として,睡眠状態の不良(オッズ比:1.43,95%Cl:1.06〜1.92),生活上のストレス感(オッズ比:1.42,95%Cl:1.06〜1.90),冷えの自覚(オッズ比:1.84,95%Cl:1.40〜2.41)などが見出された。そこでストレス感と睡眠に着目し,呼吸法とアロママッサージ併用によるリラクセーション法の月経痛軽減への効果を検討した。月経痛のある高校生で研究協力の得られた者を無作為に介入群(16名)と対照群(16名)に割り付け,介入群にはリラクセーション法を実施した。介入群では,対照群に比べ月経1日目,2日目の月経痛は有意に軽減し(P<0.05),日常生活への影響は2日目で有意に減少した(P<0.05)。POMSの緊張-不安が有意に低下した(P<0.05)。リラクセーション法の実践により月経痛の軽減効果が示され,有効な対処法として活用できると考えられた。
著者
鈴木 亨
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

結果構文など英語の非選択目的語が関わる構文は、その構文的イディオム性をもとに文脈に応じて多様かつ新奇な創造的表現の使用を支える文法的基盤となっている。本研究は、非選択目的語が関与する構文に通底する変化事象を表す文法のしくみを明らかにするとともに、統語論と意味論という狭義の文法のみならず、世界知識や文脈情報など語用論的要素が創造的な言語表現の認可に関与するしかたを含めて、言語使用における文法の創造性の一端を解明した。
著者
鈴木 圭 小川 博 天野 卓 安藤 元一
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.13-18, 2008-06-15
被引用文献数
3

ニホンモモンガPteromys momongaの巣箱利用率から本種の環境嗜好性を評価した。丹沢山地に548個の巣箱を設置し樹上性哺乳類全般の利用状況を調べた。巣箱利用率の高まる8月から10月における巣箱内の痕跡から,林相,水場の遠近および標高が本種の巣箱利用度に及ぼす影響を検討した。本種の巣箱痕跡率は広葉樹・モミの天然林において0.4%,スギ・ヒノキ人工林で0%,および天然林と人工林がパッチ状に混在する林で3.9%であった。一般線形モデルによる解析を行ったところ,本種は天然林と人工林の混在する環境を好んで生息し,水場の遠近や標高による影響は見られなかった。他方,山地林に普遍的に生息する樹上性ノネズミであるヒメネズミApodemus argenteusはこれらの環境要素に対して嗜好性を示さなかったことから,上記の嗜好性がニホンモモンガの特徴であることが推察された。
著者
鈴木 健夫
出版者
社団法人日本農芸化学会
雑誌
日本農藝化學會誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.37-39, 1987-01-15
被引用文献数
2

Abscisic acid (ABA) and ethephon at optimum concentrations (0.1,1ppm) promoted rooting of preformed primordia of Morus alba L.cv.Minamisakari hardwood stem sections (cuttings). At these same optimum concentrations, ethephon stimulated the onset of new shoot elongation, rooting and defoliation, whereas ABA delayed it. At 10ppm, ABA depressed new shoot elongation and defoliation greatly and at 50ppm, inhibited bud break completely. In contrast to this, 10ppm ethephon only slightly depressed new shoot elongation but markedly stimulated defoliation.
著者
永原 陽子 鈴木 茂 舩田クラーセン さやか 清水 正義 平野 千果子 中野 聡 浜 忠雄
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、「植民地責任」という従来の歴史学になかった概念を試論的に提示し、脱植民地化研究におけるその可能性を探った。「植民地責任」論は、かつて植民地支配を受けた地域の人々から近年になって出されている、植民地支配にかかわって生じた大規模暴力に対する謝罪や補償への要求等の動きを、歴史学の問題として受け止めたものである。そこでは、植民地体制下、あるいは植民地解放戦争などの中でおこった大量虐殺等の大規模暴力が、「戦争責任」論において深化・発展させられてきた「人道に対する罪」として扱われている。そのような趣旨の訴訟等を比較検討した結果、植民地支配の歴史をめぐって、主体に解消されない、「個人」や「民族」主体、その他様々なアクターが形勢してきた新たな歴史認識を見て取ることができた。植民地主義の歴史にかんするこうした新たな歴史認識は、植民地支配の直接の前史としての奴隷貿易・奴隷制にも及ぶものである。こうした歴史認識・歴史意識の変化は、政治的独立とは別の意味での「脱植民地化」現象ととらえることができる。このことから、本研究では、「植民地責任」論を「脱植民地化」研究を主体論的にとらえるための方法と位置づけた。植民地体制下の大規模暴力の少なくない部分は、「人道に対する罪」に代表される、「戦争責任」論の論理によってとらえることが可能である。しかし、そのような法的議論が対象とすることのできない歴史的現象、また「罪」の指標には該当しない、日常化した植民地体制の問題も、植民地支配を経験した人々の生にとってはきわめて重要なことであり、本研究は、「平時」と「戦時」の連続性の中において大規模暴力を理解し、それを通じて、脱植民地化を16世紀以降の長い世界史の中でとらえ直すための方法として「植民地責任」論を提示し、その有効性を確認した。
著者
白土 博樹 本間 さと 玉木 長良 久下 裕司 伊達 広行 鬼柳 善明 畠山 昌則 金子 純一 水田 正弘 犬伏 正幸 但野 茂 田村 守 早川 和重 松永 尚文 石川 正純 青山 英史 作原 祐介 鬼丸 力也 阿保 大介 笈田 将皇 神島 保 寺江 聡 工藤 與亮 小野寺 祐也 尾松 徳彦 清水 伸一 西村 孝司 鈴木 隆介 ジェラード ベングア
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

いままでの先端放射線医療に欠けていた医療機器と患者のinteractionを取り入れた放射線治療を可能にする。臓器の動き・腫瘍の照射による縮小・免疫反応などは、線量と時間に関して非線形であり、システムとしての癌・臓器の反応という概念を加えることが必要であることが示唆された。生体の相互作用を追求していく過程で、動体追跡技術は先端医療のみならず、基礎生命科学でも重要な役割を果たすことがわかった。
著者
有方 雅彦 瀬野 悟史 鈴木 幹男 櫻井 弘徳 戸嶋 一郎 清水 猛史
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科學會會報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.109, no.8, pp.649-654, 2006-08-20
被引用文献数
1

2003年3月から2005年2月の間に鼻出血を主訴に外来受診した202例中,入院加療を必要とした17例を対象とし,性別,年齢,入院期間,治療方法,基礎疾患,手術療法(内視鏡下血管クリッピング)について検討を行った.入院加療を行った17例は,男性12例,女性5例,平均年齢62歳で,全17例の平均入院期間は7.9日であった.治療方法は,鼻内タンポンの挿入による保存的治療が8例,手術6例,粘膜焼灼2例,血漿交換1例であった.基礎疾患では,保存的治療8例中,高血圧が6例,抗凝固剤内服が1例,手術6例中,高血圧が4例,抗凝固剤内服が2例であった.血漿交換を行った1例はマクログロブリン血症の患者であった.手術を行った6例は鼻内視鏡下顎動脈•蝶口蓋動脈クリッピングを行い,現在まで全例再出血は認めていない.鼻内視鏡下血管クリッピングの利点は,従来のLucの術式に準じた顎動脈結紮法より侵襲が少なく,また動脈塞栓術で合併する可能性がある脳塞栓などを起こさないことなどが挙げられる.鼻内視鏡下血管クリッピングの合併症には,鼻内痂皮,急性副鼻腔炎,流涙減少,歯•口蓋•上唇のしびれ,鼻中隔穿孔,下鼻甲介壊死などが報告されているが,今回施行した6症例ではこうした合併症は認められなかった.
著者
有方 雅彦 瀬野 悟史 鈴木 幹男 櫻井 弘徳 戸嶋 一郎 清水 猛史
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.109, no.8, pp.649-654, 2006-08-20 (Released:2008-12-25)
参考文献数
13

2003年3月から2005年2月の間に鼻出血を主訴に外来受診した202例中,入院加療を必要とした17例を対象とし,性別,年齢,入院期間,治療方法,基礎疾患,手術療法(内視鏡下血管クリッピング)について検討を行った.入院加療を行った17例は,男性12例,女性5例,平均年齢62歳で,全17例の平均入院期間は7.9日であった.治療方法は,鼻内タンポンの挿入による保存的治療が8例,手術6例,粘膜焼灼2例,血漿交換1例であった.基礎疾患では,保存的治療8例中,高血圧が6例,抗凝固剤内服が1例,手術6例中,高血圧が4例,抗凝固剤内服が2例であった.血漿交換を行った1例はマクログロブリン血症の患者であった.手術を行った6例は鼻内視鏡下顎動脈•蝶口蓋動脈クリッピングを行い,現在まで全例再出血は認めていない.鼻内視鏡下血管クリッピングの利点は,従来のLucの術式に準じた顎動脈結紮法より侵襲が少なく,また動脈塞栓術で合併する可能性がある脳塞栓などを起こさないことなどが挙げられる.鼻内視鏡下血管クリッピングの合併症には,鼻内痂皮,急性副鼻腔炎,流涙減少,歯•口蓋•上唇のしびれ,鼻中隔穿孔,下鼻甲介壊死などが報告されているが,今回施行した6症例ではこうした合併症は認められなかった.
著者
小村 健 鈴木 晴彦 竹内 洋介 原田 浩之 前田 顕之 嶋田 文之
出版者
Japan Society for Head and Neck Cancer
雑誌
頭頚部腫瘍 (ISSN:09114335)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.49-54, 2001-03-25
被引用文献数
3 1

舌全摘出例の中には術後の誤嚥を防止するために喉頭全摘出術を併施せざるをえない症例がある。今回, 舌全摘出例における喉頭保存の限界について舌周囲の合併切除範囲との関係から検討した。<br>舌全摘出例における喉頭保存の条件としては, 心肺機能が良好で, 喉頭保存に対するモチベーションが高いことに加え, 上喉頭神経が温存され, 下顎骨の連続性が確保あるいは再獲得され, 中咽頭切除が一側壁までに限局することが挙げられた。また喉頭保存例では喉頭挙上術, 喉頭形成術, 輪状咽頭筋切断術等の誤嚥防止策が有効であるが, 甲状舌骨筋神経の温存は喉頭挙上術を補完する上からも重要と考えられた。
著者
及川 栄二 鈴木 直人 大越 哲也 海谷 幸利 福岡 雅人 前野 正夫 大塚 吉兵衛
出版者
硬組織再生生物学会
雑誌
日本硬組織研究技術学会雑誌 (ISSN:13405179)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.85-92, 1994-10-29
被引用文献数
12

An attempt was made to compare cell growth and three different phosphatase activities between human alveolar bone-derived (HAB) cells from young (13-22 years old) patients and those from older (55-73 years old) patients. HAB cells growing out of individual bone fragments were harvested separately, and subcultured up to the 3rd passage. The growth and phosphatase activities of HAB cells from each individual were detemined on days 8, 24 and 40 of culture after seeding. The enzymes determined were alkaline phosphatase (ALPase), acid phosphatase (ACPase) and tartrateresistant acid phosphatase (TRACPase). Morphologically, the HAB cells used in this study were spindle-shaped in spite of aging. The individual data obtained were averaged within each age group, and the means (SD) of the two groups were compared. Cell growth showed a logarithmic pattern from day 3 in both age groups. The HAB cells from the young age groupreached confluence on day 11 of culture, whereas those from the older age group did so on day 21. The replication capacity of HAB cells from the young group was greater than that of cells from the older group. ALPase activity in both groups increased from day 8 to reach a maximum on day 24 of culture, followed by a decrease on day 40. On day 24, HAB cells from the young group showed in approximately 2.2-fold higher ALPase activity than those from the older group. On the other hand, no significant differences were observed in ACPase and TRACPase activities between the two groups between days 8 and 40.
著者
鎌田 佳奈美 楢木野 裕美 石原 あや 吉川 彰二 通山 由美子 森 瞳子 鈴木 敦子
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、看護職が潜在的な虐待のリスクをもつ家族をアセスメントするためのツールを開発することを目的とした。小児病棟および救急病棟、小児外来、救急外来、保健センターに勤務する看護職12名の面接調査を行ない、虐待が起こるかもしれないと感じた子どもや家族の言動を抽出した。これらの項目の重視度について、子どもと家族にかかわりをもつ看護職を対象に質問紙調査を実施した。全国500床以上の病院および小児専門病院で、調査の協力に承諾の得られた72病院に勤務している看護職729人に質問紙を送付し郵送にて回収し、326人(回収率44.7%)より回答を得た。子どもと家族の観察項目で看護師が重要視する割合の高い内容をもとに、潜在的な虐待リスクをもつ家族をアセスメントするツールの試案を作成した。
著者
鈴木 道隆 茂垣 雅俊 浜口 洋平 舛井 秀宣 福島 忠男 長堀 薫
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.70, no.7, pp.1958-1961, 2009 (Released:2010-01-05)
参考文献数
13
被引用文献数
3

症例は64歳,女性.関節リウマチのため10年前よりステロイドを内服していた.平成18年12月,腹痛・悪心嘔吐を主訴として救急外来を受診し,腹部単純X線写真で著明な小腸ガス像を認めたため,腸閉塞の診断で入院となった.第2病日にイレウス管を挿入するも,自覚症状・画像所見はともに改善せず,第6病日に呼吸困難を発症した.胸部単純X線検査・胸部CT検査で右胸腔内に拡張した小腸を認めたため,横隔膜破裂と診断した.第7病日に横隔膜修復術,イレウス解除術を施行した.術後経過は良好で,第25病日に退院となった.横隔膜破裂の原因は外傷が殆どであるが,本例は,ステロイド内服による組織の脆弱化と腸閉塞による腹腔内圧の上昇が原因と考えられた,稀な発症様式の横隔膜破裂例であった.腸閉塞による横隔膜破裂の報告は,検索しうる限り本例が本邦で2例目であった.若干の文献的考察を加えて報告する.
著者
鈴木 洋
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.19, no.7, pp.100-103, 2010-08

今回は海外子会社(製造業の現地工場)の経営層の視点からIFRS(国際財務報告基準、または国際会計基準)適用プロジェクトに対する悩みどころとその落としどころを整理する。中堅企業クラスの子会社を想定しお読みいただきたい。主体的な調査・検討に着手 私は製造業の海外現地法人(グループ子会社)である部品製造子会社で経理、経営企画、人事の統括取締役を務めている。