著者
金澤 元紀
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.79-79, 2008

内定者SNSは近年、内定者のフォローアップツールとして急速に利用されてきているWEBベースのツールである。内定者SNSは、従来型のWEBベースのフォローアップツールとは異なり、参加者によるつながりが存在している。また、他の社内SNSと違った特徴を持っている。内定者SNSを利用する目的として、内定辞退やエンゲージメントなど様々な目的が含まれているが、本研究では導入担当者及び利用者に調査を行い、その背景やフォローアップ効果について検証した。
著者
西野 忠 山内 英子
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:00090255)
巻号頁・発行日
vol.91, no.1050, pp.62-67, 1983
被引用文献数
2

前報に引き続き, 等モル比混合物CaSO<sub>4</sub>+SrCO<sub>3</sub>, CaSO<sub>4</sub>+BaCO<sub>3</sub>の加熱時における交換反応を調べた. また, 上記2系の単純交換生成物対に相当するCaCO<sub>3</sub>+SrSO<sub>4</sub>, CaCO<sub>3</sub>+BaSO<sub>4</sub>についても検討し相互固溶を考察した. 次いで, CaSO<sub>4</sub>に対するSrCO<sub>3</sub>とBaCO<sub>3</sub>との交換速度を比較するため等モル比固溶体 (Sr, Ba) CO<sub>3</sub>を作製し, CaSO<sub>4</sub>との交換反応に供試した.<br>反応はCO<sub>2</sub>気流中で行い, 加熱試料のX線分析, HCl-CH<sub>3</sub>OHを用いた抽出液の陽, 陰両イオンの定量から反応過程を検討した. 得られた結果を要約すると,<br>(1) CaSO<sub>4</sub>+SrCO<sub>3</sub>は前報のSrSO<sub>4</sub>+BaCO<sub>3</sub>と同様, 交換生成物同士が相互に少量ずつ固溶した2相を与え, CaSO<sub>4</sub>+BaCO<sub>3</sub>では両陽イオンの単純交換型で進行する. 交換開始温度, 交換率を比較すると後者の単純交換型が速い.<br>SrCO<sub>3</sub>, BaCO<sub>3</sub>の粒径効果を除去するため固溶体 (Sr, Ba) CO<sub>3</sub>を用いても同様な結果が得られた.<br>(2) 交換反応の駆動力は交換されるべき両陽イオンの半径の差に基づくものと考えられる.
著者
藤井 栄
出版者
愛知大学東亜同文書院大学記念センター
雑誌
同文書院記念報 (ISSN:21887950)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.189-199, 2015-03-31
著者
高原 健 難波 倫子 高橋 篤史 畑中 雅喜 山本 毅士 竹治 正展 山内 淳
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.371-376, 2008-06-28
参考文献数
16
被引用文献数
1

【目的】抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎におけるびまん性肺出血合併例の予後は一般的に不良である.強力な免疫抑制療法が推奨されているが,感染症による死亡が多くみられることから,免疫抑制の程度についてはなお明確な基準はない.肺出血合併ANCA関連血管炎に対し,免疫抑制薬を使用することなく,ステロイド治療に血漿交換(PE)を併用し,その有用性について検討した.【方法】過去10年間に当院で経験したMPO-ANCA型急速進行性腎炎22例中,肺出血を合併した7例(男性2例)を対象とした.全例にPEを施行し,肺出血が改善するまで継続した.全例にステロイドパルスおよび後療法としてステロイド内服治療を行った.【結果】平均年齢は72&plusmn;9歳,入院時MPO-ANCA titer 569&plusmn;581EU,血清Cr 5.7&plusmn;3.3mg/dL,観察期間は34&plusmn;22か月であった.肺出血の初期症状として全例に血痰があり,低酸素血症を伴う強い呼吸困難,急激な貧血の進行,胸部CTにてびまん性間質影を認めた.3例に人工呼吸管理を要した.血痰出現から血漿交換開始までの期間は2.9&plusmn;2.0日,平均3.5&plusmn;1.3回のPEを行った.肺出血は全例治癒し,退院時に人工呼吸や酸素吸入を要する例はなかった.入院時全例に腎機能障害を認め,腎生検を施行した2例はpauci-immune半月体形成性腎炎で,5例が透析を必要とした.そのうち3例は維持透析に移行したが,ほかの例では腎機能の改善を認めた.重篤な感染症は認めず,16か月後に誤嚥性肺炎で失った1例を除き全例生存中である.【まとめ】肺出血合併ANCA関連血管炎は予後不良とされているが,早期診断の上,PEとステロイドの併用療法により予後を改善させ得ると考えられる.
著者
宮坂 隆文 Oyunchimeg Mongolkhatan Batsukh Siilegmaa Jamsran Undarmaa
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第130回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.41, 2019-05-27 (Released:2019-05-13)

モンゴルでは、近年の家畜頭数の急増により、草原の劣化が問題となっている。モンゴルにおいて牧畜は、文化・経済両面で重要な産業であり、行政による一方的な規制は現実的でなく、牧民と連携した施策が必要となる。本研究では、今後の対策立案に向け実践的な指針を得るため、モンゴルの国立公園におけるバッファーゾーン管理に着目した。モンゴルの国立公園は、周辺地域をバッファーゾーンと定め、ゾーン内の牧民生計を支援し、適切な草原利用を促しながら、彼らと協力して管理を行うよう法律で定められている。一方で、モンゴル政府の予算・人手不足により、実際はほとんどの国立公園が上記管理を行えていない。その中で、フスタイ国立公園は唯一NGOが管理を担い、長年バッファーゾーン管理にも取り組んでいる。本研究はフスタイ国立公園を対象に、NGOが行政や牧民といかに協力して公園管理を行っているのか、そしてその管理が牧民生計にどのような変化をもたらしているのか、を明らかにすることを目的とした。本発表では、管理を担うNGOの主要スタッフと、周辺牧民121名への聞き取り調査結果をもとに、フスタイ国立公園の協働型自然資源管理の現状と課題を報告する。
著者
淺間 一 佐藤 雅俊 後藤 伸之 嘉悦 早人 松元 明弘 遠藤 勲
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.15, no.7, pp.1043-1049, 1997-10-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
16
被引用文献数
5 6

A new type of cooperation called mutual handling is introduced in this paper, which enables a multi-robot system to achieve an advanced functionality that cannot be realized by a single robot, and as an application of mutual handling, a method of cooperative transportation for two autonomous mobile robots to climb over a large step by operating each forklifts cooperatively is proposed, which cannot be overcome by a single robot. Then, a forklift mechanism for mutual handling is designed, and two autonomous mobile robots equipped with the forklifts are developed. Finally, a cooperative transportation method in which two autonomous mobile robots are controlled based on communication is presented, and the step-climbing motion by cooperative transportation is proved feasible by showing the experimental results using the developed omni-directional mobile robots.
著者
賀来 文治 油尾 亨 藤田 主税 吉田 太治 下島 正也 勝田 省嗣 田口 富雄 新田 裕 平岩 善雄
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.45, no.9, pp.1145-1152, 2013-09-15 (Released:2014-09-17)
参考文献数
18

症例は92歳の女性.86歳時に他院にて洞不全症候群および発作性心房細動の診断でAAIペースメーカーの植え込みがなされ,植え込み後も発作性心房細動に対して抗不整脈薬(ピルジカイニド75mg/日,ベラパミル120mg/日,メチルジゴキシン0.05mg/日)の投与が継続されていた.ペースメーカー植え込み後,毎年施行されていたペースメーカーチェックでは,心房のペーシング閾値は0.5V(パルス幅0.4msec)で,ペースメーカーの出力は2.5Vに設定されていた.以後,施設に入所中であったが,意識低下,低酸素血症,徐脈,ショック状態にて当院救急外来へ緊急搬送された.搬送時の心電図では心房のペーシング不全と高度の徐脈を認めた.まず,ペースメーカーの出力を10V(パルス幅1.0msec)にしたが心房は捕捉されなかった.次に体外式ペースメーカーを挿入し,右房の数か所で10V(パルス幅0.75msec)の出力でペーシングを試みたが,やはり心房は捕捉されなかった.引き続き右室でのペーシングを行ったところ,心室は容易に捕捉可能であり心室のペーシング閾値は1.0V(パルス幅0.75msec)であった.その後ピルジカイニドの血中濃度が2.3μg/mLと中毒域にあったことが判明した.抗不整脈薬の中止とともにペーシング不全は改善,全身状態も改善し救命可能となった.本例では血中ピルジカイニド濃度の上昇がペーシング不全の主因であった可能性が高いが,心房と心室のペーシング閾値に大きな差を認めた.日常臨床の場では,ペースメーカー植え込み後に抗不整脈薬を継続投与することも多く,ペースメーカー機種の選択も含めて一考を要する症例と考えられたため,ここに報告した.
著者
木下 秀明
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.88_3-88_3, 2016

<p> 日本水泳連盟の前身である大日本水上競技聯盟(以下「水連」)は、大日本体育協会が競技団体連合体に改組するのを機に、1925(大正14)年4月24日に国際水泳競技界を念頭に置いて設立された。これに対し、その半年後の同年10月1日に武道である日本泳法の競技としての向上普及を目指して発足したのが、日本游泳聯盟(以下[游連」)で、隅田川水練場の系譜とされる。文部省が学生参加を事実上禁止した1926年の第3回明治神宮競技大会「水上競技」では、その準備委員の主体は水連ではなく游連であって、プログラムは、前回実施種目を踏襲した第1部と新規の日本泳法種目だけの第2部の二本立てとされた。ともに創立間もない時期にあった水連と游連とは、甲乙つけがたい存在だったのである。しかし、游連は1930年以降神宮大会運営から除外され、水連との協調にも失敗して弱小団体化した。その終焉は不明であるが、1941年には日本泳法の競泳と競技の第14回大会を開催している。水連は1931年に標準泳法を制定し、1933年に水泳史研究会を発足させた。発表では、これが、游連を意識しての措置であったことを明らかにする。</p>
著者
丸山 智宏 須田 和敬 大竹 雅広
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.1-7, 2016-01-01 (Released:2016-01-30)
参考文献数
23

目的:前立腺全摘術後の合併症として,鼠径ヘルニアを発症することが知られており,前立腺全摘術の実施件数が増加していることを考慮すると,看過できない合併症の一つといえる.本研究では,前立腺全摘術後に発症した鼠径ヘルニアの臨床的特徴と適切な手術術式について検討した.方法:2003年から2014年までに初回根治手術を施行した成人男性鼠径ヘルニア611例673病変を,前立腺全摘術の既往のある群(既往群,36例47病変)と既往のない群(対照群,575例626病変)に分けて比較検討した.結果:期間内に前立腺全摘術が施行された251例のうち,術後の鼠径ヘルニアは36例(14%)に発症した.前立腺全摘術の術式別の発症率は,後腹膜鏡下前立腺全摘術で17%,ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術で9%であった.鼠径ヘルニアの両側発症は既往群で11例(30%),対照群で51例(9%)であった.既往群の鼠径ヘルニアは全47病変が外鼠径ヘルニアであった.既往群で鼠径ヘルニアの手術術式としてmesh plug法を44病変(94%)に施行し,術後漿液腫を1例に認めたが,再発症例は認めなかった.結語:前立腺全摘術後の鼠径ヘルニアは,両側発症が多く,全例が外鼠径ヘルニアであった.前立腺全摘術後の鼠径ヘルニアに対するmesh plug法は妥当な術式と考えられる.
著者
石田 弘明 黒田 有寿茂 橋本 佳延 澤田 佳宏 江間 薫 服部 保
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.219-229, 2010-11-30 (Released:2018-02-01)
参考文献数
41
被引用文献数
5

近年、ニホンジカ(以下、シカ)による暖温帯夏緑二次林の食害が多くの地域で認められるようになってきた。本研究では、シカの採食による暖温帯夏緑二次林の種多様性・種組成の変化の特徴について検討するため、兵庫県南東部と大阪府北西部の暖温帯に分布する(1)シカの採食を全くあるいはほとんど受けていない夏緑二次林(以下、無被害林)と(2)シカの採食を強く受けている夏緑二次林(以下、被害林)に100m^2の調査区を合計50個設置して植生調査を行った。シカの採食可能な範囲にある低木層(高さ約2m)と草本層の植被率は被害林の方が無被害林よりも有意に低かった。両階層の落葉植物種数(/100m^2)もこれと同様の傾向を示した。低木層と草本層の落葉植物種数を生活形(高木、低木、草本、藤本)ごとに比較した結果、落葉植物の種多様性は生活形の違いに関わらずシカの採食による負の影響を受けること、また、低木層の種多様性は草本層のそれよりもその影響を受けやすいことが示唆された。低木層と草本層の種組成は森林タイプ間で大きく異なっており、多くの種が無被害林の識別種として区分された。しかし、被害林の識別種は両階層ともにシキミだけであった。以上のことから、シカの採食は暖温帯夏緑二次林の種組成を著しく単純化させると結論した。
著者
山田 俊治
出版者
日本豚病研究会
雑誌
日本豚病研究会報 = Proceedings of the Japanese Pig Veterinary Society (ISSN:09143017)
巻号頁・発行日
no.52, pp.22-28, 2008-02-01
参考文献数
7

養豚界での最大の疾病である豚コレラは、平成18年3月31日の農林水産大臣による「豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針」の公表によって予防的ワクチンが事実上禁止され、国際獣疫事務局(OIE)規定に基づき翌平成19年4月1日に豚コレラ清浄国となった。本稿ではオーエスキー病の特徴を改めて述べつつオーエスキー病の現状を紹介し、生産関係者を含め養豚に関わる方々に対して本病撲滅の意義をイメージしていただければ幸いである。
著者
樋口 由美子
出版者
信州大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2010

[目的]樹状細胞療法をうける患者にG-CSFを投与することにより、樹状細胞ワクチンの作製量を増やすことができるかということを、単球表面の接着分子及び細胞外マトリックスの発現に着目し解明する。[方法]1.対象樹状細胞療法を行う患者7名を対象とし、G-CSF投与前と投与24時間経過した後の末梢血を用いた。2.末梢血からの単球分離末梢血より比重遠心分離法を用いて単核球を分離した後、CD14Micro Bead (Miltenyi Biotec)と反応させ、磁気分離装置(Auto MACS)を用いてCD14陽性細胞を分離した。3.PCRアレイ分離したCD14陽性細胞よりtotal RNAを抽出し、RT反応によりcDNAを作製した後、RT^2 SYBER Green/Rox qPCR Master Mix (Quiagen)を用いてPCR反応液を作製し、RT^2 Progiler PCR Array (Quiagen)を用いて定量PCRを行った。装置はABI7900 (Applied Biosystems)を使用した。[結果]末梢血より分離したCD14陽性細胞のうち、単球は97.86±2.62%であった。PCRアレイを用いて84種類の接着分子及び細胞外マトリクスの発現解析をした結果、G-CSF投与前に比較して投与後ではMMP9のmRNA発現量が7.62倍に増加していた(最大値29.61倍・最小値1.91倍)。MMP9はヒト末梢血単球においても少量分泌されており、in vitroの実験においては単球を培養する際にPMAまたはM-CSFを添加することによりMMP9の分泌量が増加し、単球の接着性、伸展性が促進されることが報告されている(mRNA量はそれぞれ7倍、5倍)。今回の結果は、その報告を強く支持するものであり、G-CSF投与により単球のシャーレへの接着が増強され、結果的に樹状細胞ワクチンの作製量が増加すると考えられた。