著者
壬生書院編輯部 編
出版者
壬生書院編輯部
巻号頁・発行日
vol.第1輯 第4 妖幻夜話, 1939
著者
西尾 信彦 藤井 陽光 安積 卓也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.31, pp.79-84, 2012-05-10

ユーザの細粒度での屋内行動を認識するために,複数のセンサーを用い普段滞在する居場所を自動的に学習し標本化する機構と,それを用い現在の状況を標本から抽出する機構を実装し評価した.その結果,新規の標本を生成すべきか,既存の標本をアップデートすべきかの閾値を獲得する必要があることがわかり,そのための検証実験を実施し,比較的短期間のセンシングでも自動的に標本をアップデートして,ほぼ0.1%未満の誤認識率に押えられる見込みが得られた.
著者
三上 隆司
出版者
日本食品工学会
雑誌
日本食品工学会誌 (ISSN:13457942)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.191-197, 2009
被引用文献数
1 10

著者らは,米の食味を迅速にかつ客観的に評価したいという要求に応え,いち早く食味計を開発し市場に送り出して来た.本稿では,米の食味の品質評価装置の開発という内容で解説した.また,これまで公表していなかった食味計開発の歴史的な部分も一部紹介させて頂いた.食味鑑定団に至る考え方と,それに必要な機器(炊飯食味計,シンセンサ,硬さ・粘り計)についての開発の経過と必要性についても述べた.そして,これら機器を使用した食味鑑定値の表示と,それぞれの機器を使用した用途別分類方法についても,新しい提案ができた.この食味鑑定値は,より官能検査値に近い値となり米の評価,ご飯の評価に有効に活用して頂けるものと考えている.
著者
吉村 忠典
出版者
山川出版社
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.39-61, 1950-06
著者
Tatsuro Suzuki Toshikazu Morishita Yuji Mukasa Shigenobu Takigawa Satoshi Yokota Koji Ishiguro Takahiro Noda
出版者
日本育種学会
雑誌
Breeding Science (ISSN:13447610)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.339-343, 2014 (Released:2015-01-10)
参考文献数
23
被引用文献数
4 32

In a screening of about 500 lines of Tartary buckwheat, we identified lines that contained no detectable rutinosidase isozymes using an in-gel detection assay. We confirmed that seeds of these individuals had only a trace level of in-vitro rutinosidase activity. To investigate the heritability of the trace-rutinosidase characteristic, we analyzed the progeny of crosses between rutinosidase trace-lines, ‘f3g-162’, and the ‘Hokkai T8’. The F2 progeny clearly divided into two groups: those with rutinosidase activity under 1.5 nkat/g seed (trace-rutinosidase) and those with activity over 400 nkat/g seed (normal rutinosidase). The segregation pattern of this trait in F2 progeny exhibited 1 : 3 ratio (trace-rutinosidase : normal rutinosidase), suggesting that the trace-rutinosidase trait is conferred by a single recessive gene; rutinosidase-trace A (rutA). In addition, sensory panelists evaluated the bitterness of flour from trace-rutinosidase individuals and did not detect bitterness, whereas flour from normal rutinosidase individuals was found to have strong bitterness. Although at least three bitter compounds have been reported in Tartary buckwheat seeds, our present findings indicate that rutin hydrolysis is the major contributing factor to bitterness. In addition, the trace-rutinosidase line identified here, ‘f3g-162’, is a promising material for generating a non-bitter Tartary buckwheat variety.
著者
金 廷恩 松本 仲子
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION FOR THE INTEGRATED STUDY OF DIETARY HABITS
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.363-368, 2009
被引用文献数
2

『5訂食品成分表2006』に掲載されている食品について, 韓国と日本における料理への使用頻度を評価した。評価は「よく使う」「まあまあ使う」「あまり使わない」「ほとんど使わない」の4段階に区分した。調査の結果は以下のとおりである。<br>1. 韓日ともに「よく使う」野菜は, はくさい, だいこん, きゅうり, ほうれんそうなどであった。日本で「ほとんど使わず」, 韓国で「よく使う」のは, えごまの葉, キキョウの根などであり, 韓国で使わず, 日本で「よく使う」のは, アスパラガス, カリフラワーなどであった。<br>2. 韓日ともに「よく使う」茸は, えのきたけ, しいたけ, しめじ, ひらたけ, 海藻は, わかめ, 豆及び加工品は, あずき, だいず, 豆腐であった。日本で使わず, 韓国で「よく使う」のは, あおのり, いわのり, りょくとうなどであり, 韓国で使わず, 日本で「よく使う」のは, ひじきであった。<br>3. 韓日ともに「よく使う」魚介は, たい, ひらめ, まぐろ, いか, あわびなどであった。日本で使わず, 韓国で「よく使う」のは, おきあみ, いしもち, かわはぎなど, 韓国で使わず, 日本で「よく使う」のは, かつお, いせえびなどであった。<br>4. 韓日ともに「よく使う」肉, 卵, 乳類は, 牛肉, 豚肉, 鶏肉, 豚の肝臓, 牛乳などであった。日本で使わず, 韓国で「よく使う」のは, 心臓, 胃, 腸などの副生物などで, 韓国で使わず, 日本で「よく使う」ものはなかった。<br>5. 韓日ともに「よく使う」香辛料, 調味料などは, ごま油, 唐辛子, にんにくなどであった。日本で使わず, 韓国で「よく使う」ものは, えごま油と粉唐辛子などで, 韓国で使わず, 日本で「よく使う」のは, ウスターソース, トマトピューレ, 中華だしなどであった。なお, 韓国ではかつおだしは使わない。
出版者
日経BP社
雑誌
日経Linux (ISSN:13450182)
巻号頁・発行日
vol.5, no.12, pp.77-80, 2003-12

SAA7130/34系チップ搭載のTVチューナ・カードをLinux上で動作させるには,まずはカーネルを「Video4Linux two」(以下,V4L2)に対応させなければならない。カーネルを最新版にアップデートして,V4L2のパッチを当てよう。
著者
北條 暉幸 中島 民治 平尾 登美
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.355-357, 1984-12-01

北九州市在住の17才の女子高生, 318名の身長,座高および比座高(身長に対する座高の百分率)を対象に研究した, 計測は, Martin-Saller法に基づいて行われた. 計測値は1973年, 1980年および1984年に計測された3群に分けられ, これら3群間に身長, 座高および比座高の各値に統計的に有意な差がなかった. 比座高は約54%で, この値は3群に共通であるばかりでなく, 若干の中国人, エスキモー人, アメリカ・インディアンおよび北海道アイヌ人に共通である.
著者
三上 謙一
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和大学紀要 (ISSN:1348575X)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.17-32, 2005-12

Stern(1985)はその代表的著書「乳児の対人世界」において、成人の精神分析の中で再構成された「臨床乳児」と発達心理学の中で直接観察された「被観察乳児」との対話を提唱した。その後、Sternの研究は親-乳幼児心理療法の統合的モデルを提唱し、さらに近年は「心理療法において変化はどのようにして生じるのか」という心理療法過程の研究に取り組んでいる。このSternの研究の展開の背景には精神分析におけるパラダイムのシフト、心理療法実証研究の発展と証拠に基づく心理療法の要請、心理療法の統合や折衷を模索する動き、という3つの主要な流れがあると思われる。その点でSternの研究は単に従来の精神分析理論を最新の発達的知見でアップデートしたものというよりも、むしろ精神分析の基盤を揺るがし、精神分析の枠を超え出るような仕事であるように思われる。本研究ではまず母子相互作用研究が心理療法過程の理解にどのような貢献をしているのかを論ずる。次にSternらの研究を中心に、心理療法過程を扱っているいくつかの研究を取り上げ、今後研究を発展させていくために何が必要とされるのかを考察してみたい。
著者
今岡 真和 樋口 由美 藤堂 恵美子 北川 智美 山口 淳
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.47-51, 2014
被引用文献数
1

目的:本研究の目的は介護老人保健施設における車椅子使用者の転倒リスク因子を明らかにすることである.対象:介護老人保健施設へ新規入所した者のうち,車椅子を日常生活の移動手段とする62 名(男性14 名,女性48 名,平均85.4±7.9 歳)であった.方法:入所時評価(ベースライン)は,年齢,過去1 年間の転倒歴,身体機能,精神機能,生理機能,医学的処置,経済状況の19 項目を評価した.転倒は入所から最長6 カ月間を前向きに追跡調査した.統計解析は,単変量解析で転倒と有意に関連した項目を独立変数,転倒発生の有無を従属変数としたロジスティック回帰分析を行った.結果:29 名(46.8 %)に転倒が発生した.転倒に関連した項目は,「背中が丸くなってきた」「FIM得点高値」「ベンゾジアゼピン系薬の内服」「平均投薬数が多い」であった.ロジスティック回帰分析の結果,入所期間中の転倒発生に対して,「背中が丸くなってきた」が独立関連因子であった(オッズ比4.11).
著者
上山 英三 湯浅 秀男 細江 繁幸 伊東 正美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.12, pp.2767-2778, 1998-12-15
被引用文献数
7

ランダムテクスチャを背景とし, その上を背景と異なる動きベクトルをもつランダムテクスチャの領域が移動する動画を作成して再生すると, その領域が背景から浮かび上がって分離されて見える.動きを止めるとその領域は背景と見分けがつかなくなり分離が不可能になる.この現象を動きによる図地分離と呼ぶ.ここで, 移動領域の形を正方形にして, 動画の再生速度を変えて観察すると, 再生速度が十分に速い場合は正方形の領域がはっきりと分離されて見えるが, 再生速度を遅くしていくにつれて正方形の角が丸くなって認識されるようになる.一方, ある種の反応拡張方程式で形成されるパターンを真上から観察すると, そのエッジは方程式の時間発展につれて平滑化によって円形に近づいていく.これが, 上記の人間によって認識される正方形領域の変形を説明するモデルになるのではないかと考える.そこで, 反応拡張方程式を用いて, ランダムテクスチャの動画から図地分離のパターンを形成し, その界面が人間によって認識される輪郭, すなわち主観的輪郭と定性的に合致することを確認し, このモデルの有用性を主張する.
著者
石塚宏紀 AsifHossainKhanMuhammad 岩井将行 瀬崎薫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.507-509, 2012-03-06

現在,ネットワーク上に多種多様な写真画像が散在している.マルチメディアデータベースの分野において,写真画像の特徴から感情を抽出し,感情による写真検索の研究開発が行われてきた.しかしながら,画像処理によって抽出した感情の精度は,不十分であり,検索精度の向上が求められている.一方,メラ付き携帯電話の普及により,ソーシャルメディアには,写真付きの投稿が頻繁に発信されている.そこで,我々は,ソーシャルメディアにおける写真付き投稿から写真に対する感情情報を抽出し,より精度の高い写真感情データベースを提案する.本稿では,写真付き投稿からの感情抽出手法とその評価について述べる.
著者
亀井 敬泰 森下 真莉子
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug delivery system (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.392-402, 2010-08-06
参考文献数
23
被引用文献数
1

蛋白質やペプチドなどのバイオ薬物は,消化管粘膜における透過性の低さや不安定性の問題から注射剤による投与方法に制限されている.そこで筆者らは,cell-penetrating peptides(CPPs)と総称される細胞膜透過ペプチドを利用し,これらバイオ薬物の経口製剤化の実現に向けた研究を行っている.本稿では,まずCPPsを利用した近年のDDS研究動向をアップデートし,その後,蛋白質・ペプチドの消化管吸収改善におけるCPPsの応用性について筆者らの検討結果を紹介する.さらに,鼻粘膜吸収への応用性や吸収改善メカニズムについて展開し,バイオ薬物の非侵襲的投与経路におけるバイオアベイラビリティ改善ツールとしてのCPPsの有用性について示したい.
著者
鱒澤 彰夫
出版者
早稻田大學中國文學會
雑誌
中國文學研究 (ISSN:03850919)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.289-298, 2005-12-31

1 0 0 0 OA 上杉謙信伝

著者
布施秀治 著
出版者
謙信文庫
巻号頁・発行日
1917
著者
久保田 新
出版者
日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.70-79, 1996-08-05

本試論は、随伴性により形成された行動とルールにより統制される行動の関係に関わる形で、一片の情報が「物」と「振る舞い」によって構成されること、また、その構造がその情報にアクセスする他の振る舞いを通じて階層的、ないし再帰的になると仮定することが可能か否かを問う。現代の、文明化されコンピュータ化された人間社会では、大量の情報が、もともとの、そして変化し続ける随伴性から切り離されて<物化>する、即ち、情報のダイナミックな構造が柔軟性を欠いて固着する傾向にある。柔軟な情報へのアクセスが実現できるよう随伴性をよりよくアレンジするためには、もともと情報の持っていたダイナミクス、つまり、もともとの随伴性を、最低限シミュレーンヨン的な環境において再活性化することが重要である。そのために、試論では、三項随伴性が、一見階層的に見え変化し続ける環境とその中で行動を発し結果を受け取る自己との関係を充分に説明できるかをも問うべきだと論じる。同様の再考が、ルールの理解が含まれる現実的な研究・教育システムなどの他の分野でも、従って、理論的な行動分析そのものにおいても要求されていると考える。
著者
三好 順也 高橋 暁 三島 康史
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.199-206, 2012 (Released:2013-12-05)
参考文献数
36
被引用文献数
2

陸から海へ流入する栄養塩負荷は,その一部をノリ養殖によって回収・利用されており,海から陸へのフローの一つとしての役割を担ってきた。しかし近年,各地でノリ色落ちの被害が頻発しており,顕著な生産量の低下を招いている。そこで瀬戸内海の東部に位置し養殖ノリの産地である備讃瀬戸海域を対象として,養殖被害の生じやすい地区を明らかにするとともに,ノリ漁場への栄養塩供給に着目し,ノリ生産密度との関係について解析を行った。その結果,岡山県側では大きな変動は確認されないものの,生産規模の大きい香川県東部では2002年度に生産量の落ち込みが確認された。1995~2006年の2月における溶存態無機窒素の平均濃度からは,色落ち被害の始まる3μg-at L-1を全域で下回っており,備讃瀬戸海域はノリ養殖被害の発生する可能性の高い海域であることが考えられた。また備讃瀬戸東部の東讃地区は,平均潮流流速10 cm sec-1に満たないほどに潮流が弱く,栄養塩の供給不足となる可能性が高い海域であると考えられた。さらに栄養塩フラックスに対して,単位面積あたりのノリ生産量の大きい香川県東部で養殖被害が生じていたことから,栄養塩供給と生産密度のバランスはノリ養殖被害発生の一要因であることがわかった。
著者
南 秀樹 加藤 義久 和田 秀樹 岡部 史郎
出版者
日本地球化学会
雑誌
地球化学 (ISSN:03864073)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.85-97, 1995
被引用文献数
7

Four cores, which penetrated into the Holocene, were collected in 1985-1986 from the center to mouth of Lake Hamana, Japan. Sediments were analyzed for the concentrations of organic C, total N, biogenic SiO<sub>2</sub>, Mg, Al, Fe, Mn, V and P. The age of the sediment near the bottom part of each core, which exhibited a higher C/N mole ratio, changed from 11,000 yr B. P. at the mouth to 7,000 yr B. P. at the center part of the lake. This indicated a higher sedimentation of land plants enriched in carbon, which probably took place during a period of high sealevel. After 4,000 yr B. P. in the inner part of the lake there were some distinctive changes in the distributions of elements, as related to their <sup>14</sup>C ages : (1) higher content and large fluctuations in both the sediment, organic carbon and biogenic SiO<sub>2</sub>, and (2) an excess organic carbon over biogenic SiO<sub>2</sub>. Yet, in contrast, the C/N mole ratio&ap;12 remained constant. These observations suggested that an eutrophic and productive lake was formed when the seawater exchange was restricted. The contents of Fe and Mg also increased remarkably after 4,000 yr B. P. These changes are due to increasing of the transport ation of particles, originating from ultra-basic rocks carried by the Miyakoda River in the northern part of the lake. Before this period marine silt was predominantly transported from the Pacific sea side.
著者
中野 美雅
出版者
高田短期大学
雑誌
高田短期大学紀要 (ISSN:09143769)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.1-12, 2009-03

「読書離れ」で多くの教育者たちはそれを解決すべく、腐心しており、様々な方策を打ち出しているが、顕著な改善策になっていない。なぜそれらはあまり機能しないのか過去の文献を省みて、その原因分析を行った。その結果、読書行動の出現率を高める操作がなされていない事実を確認し、行動分析学の立場から、読書行動出現率を上昇させるための理論を紹介し、具体的な解決策を提言する。
著者
長谷川 夏樹 日向野 純也
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.155-158, 2010-03-20 (Released:2012-09-29)
参考文献数
13

伊勢湾内の6地区で漁獲あるいは調査採集されたアサリを用いて殻長-重量のアロメトリー式を検討した。伊勢湾全域の測定値を用いた殻長(L, mm)-総湿重量(TWW, gWW)のアロメトリー式は,TWW = 2.4×10-4×L2.97(決定係数:0.99)となり,伊勢湾域のアサリに共通のアロメトリー式が適用可能であることが明らかとなった。伊勢湾全域の測定値を用いた殻長-軟体部乾燥重量(SDW, gDW)のアロメトリー式は,SDW = 3.6×10-6×L3.30(決定係数:0.88)であったが,95%予測区間は広範囲におよんだ。また,伊勢地区における殻長-軟体部乾燥重量の時期別アロメトリー式にもばらつきが見られた。したがって,殻長-軟体部重量の関係においては,地域別,季節別あるいはサイズ別にアロメトリー式を検討することが必要であろう。