著者
緒方 伸太郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1464, pp.136-139, 2008-11-03

9月8日の夜10時に差しかかった頃でしょうか。会社に1人で残って仕事していた時、私の携帯電話が突然鳴りました。かけてきたのは、農林水産省・九州農政局の食糧部部長です。 「本日調査した結果、そちらで仕入れたコメに、残留農薬が検出された『事故米』が混入している疑いが非常に強いことが分かりました」 携帯電話を握り締めながら、目の前が真っ白になりました。
著者
古神 義則 松村 和仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.553-558, 2000-06-25
被引用文献数
29

ミリ波帯における低誘電率誘電体材料の複素誘電率測定法として, ウィスパリングギャラリモード誘電体円板共振器を用いる方法を提案する.遮へい導体を測定用共振器の構成に用いない本方法では, ミリ波帯における導体表面抵抗の増加の影響を受けることがなく, 高い測定分解能で誘電正接を評価することが可能である.また, 測定に使用できる共振モードが一定の周波数間隔をおいて現れるので, ある周期数範囲にわたって複素誘電率を測定できる.本論文中では, 複素誘電率を簡便に求めることのできる測定公式, 測定用試料の設計法, 及び測定手順等を示し, 50〜75GHzにおける低誘電率誘電体材料に対する測定結果より, その妥当性を実証する.
著者
名古 道功
出版者
金沢大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

1 本研究においては、計画年休の実態調査と比較法研究を行った。(1)実態調査では、10の企業及び労働組合から聞き取り調査をした。そこで明らかとなったのは次の諸点である。(1)計画年休は大きく全社一斉型、事業場一斉型そして個人別付与型に区別される。(2)連休は、大型化しているところは少ない。(3)個人別付与型においては、i年休取得時季の指定ないしは奨励をしている場合がある。ii取得日の決定方法は労働者が計画表に記入し、それを職制が調整する。労働者の希望取得日が重なった場合の優先基準を定めているところがあるがわずかである。(4)計画年休に関する労働協約ないしは労使協定の法的拘束力は一斉型で背定されるが、個人別付与型ではそれが否定されている。(6)計画年休の変更は原則として禁止されている。 (2)次に、比較法研究は文献により行った。特にドイツでは、(1)法律において連休の単位(最低2週間)、優先基準、変更事由などが明記されている。(2)取得日の決定にあたっては、事業場における労働者の代表組織である経営協議会が関与している。(3)病休制度などが充実しており、年休を本来的目的にそって利用できる環境にあるなどが明らかになった。2 以上の研究から解明された点のなかで特に重要なのは、以下の事項である。(1)計画年休に対して正当な評価が与えられるべきである。(2)一斉型よりは、個人別付与型のほうが労働者個人の年休権の充実という観点からしてすぐれている。(3)労基法上の計画年休に関する規定は不十分であり、少なくとも、連続取得、優先基準を明記するとともに、労働者の過半数代表についての法整備を進め、労働者の意向を十分に反映させる手続を完備しなければならない。(4)病休制度などを創設していく必要がある。
著者
松谷 孝広
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.448, 2008-05-23

まつたに・たかひろ●2004年に建設会社を退社して、DOSUCO技術士事務所を設立。経営体質や業務効率の改善など、マネジメントシステムを通じて中小建設会社の支援に努める第二次試験の申し込みが終わり、約半月が経過した。5月の連休は、試験勉強の時間に有意義に使えただろうか。もし有意義に使えなかった人がいても、気を落とさないでほしい。

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1911年12月01日, 1911-12-01
著者
元 炳〓 禹 漢貞 咸 奎晃 尹 茂夫
出版者
Yamashina Institute for Ornitology
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.4, no.6, pp.405-444, 1966-12-31 (Released:2008-11-10)
参考文献数
25
被引用文献数
1 4

本論文は,1963年6月から1966年12月までの期間に,韓国に於て京畿道を中心として標識放鳥した結果と併せ,この放鳥過程で観察した主に渡り鳥の季節的分布並びに其の生態に就いて纒めて報告した。1.1963年6月6日から25日までの20日間に,3種(及び亜種)99羽,1964年7月3日から1966年12月31日までに124種(及び亜種)123,242羽を放鳥した。22種(及び亜種)196羽(144羽再帰)が国内(標識放鳥した以外の場所)で回収されており,5種(及び亜種),7羽が国外から回収された。2.1964年8月12日から1966年9月30日までの3年間に亙ってSeoul東北方泰陵墨洞所在の梨畑でホオジロハクセキレイ11,680羽とツバメ9,013羽を放鳥した。a.ホオジロハクセキレイは3月初めにツバメは4月上旬,韓国に渡来し5月~6月に繁殖を終え,10月下旬南下移動するまで梨畑で集団就眠する。b.ホオジロハクセキレイとツバメは,同じ塒で就眠するが,帰眠,離眠時間及び照度が違い,その行動にも差異があるのみでなく塒の一部が重複(overlap)するけれども,其の地位(roosting niche)が違っている。ホオジロハクセキレイの大群が塒周囲に集結すると同時に入塒を始める頃,ツバメは上空に現われ始め,ホオジロハクセキレイの群が入塒完了後ツバメ小群が大群をつくりながら就眠地域上空を時計針と反対方向に飛び廻る。次いで低空を飛びながら,素早く入塒を完了する。ツバメが離塒した後,ホオジロハクセキレイが出始める。c.帰眠,離眠(塒)は晴,曇天に依って時間的差はあるが照度(Lux)には,殆んど差がなかった。d.ホオジロハクセキレイは塒から20km半径以上の距離から小群で帰眠飛翔を始める。e.ホオジロハクセキレイとツバメの一部は1~2年後回帰(return)する。再捕獲(repeat)が少いが,これは両種共南下移動中の群であるためであろう。3.1964年7月から1966年10月まで,主に京畿道で放鳥したホオジロ属鳥類は12種(及び亜種)78,170羽である。Emberiza rutila, E. spodocephala, E. tristrami, E. aureola ornata及びE.rusticaは春秋通過する優占種であり,秋には大豆,トウモロコシ,キビ畑を好み,特にEmberiza rutila集団は粟畑に集結する。E.rustica集団は前記4種とは違い,開けた土地の藪,疎林又は森林の下木や灌木等に集結する第一位の優占種である。シマノジコEmberiza rutila秋の渡りは,8月上旬から10月下旬まで,春は5月に韓国を通過する。性比は155:100(17761♂,11674♀)であるが,9月(1964年と1965年両年共)だけは38:100である。渡りの初めには雄群が先立ち,以後雌群が渡来し,次いで若鳥と雌雄の混成群が通過する。アオジEmberiza spodocephala秋は,9月下旬から10月下旬まで,春は4月下旬から5月中旬まで,韓国を通過する。性比は140:100(551♂,392♀)である。シロハラホオジロEmberiza tristrami9月下旬から10月下旬まで韓国を南下通過し,翌年4月下旬から5月中旬まで北上通過する。性比は140:100(551♂,392♀)である。シマアオジEmberiza aureola ornata8月上旬から10月下旬まで,韓国を南下通過し,翌年4月下旬から5月下旬まで北上通過する。カシラダカEmberiza rustica10月上旬南下渡来し始め,前記の4種が韓国を通過完了する頃の10月下旬から大群が南下し,11月下旬から渡来最盛期をあらわす。12月上旬から漸次渡来数が減少しながら通過を終えるが,一部は残留越冬する。越冬群の滞留期間は10月上旬から4月下旬までであり,性比は191:100(25687♂,13450♀)である。チョウセンコジュリンEmberiza yessoënsis continentalis10月中旬頃韓国に渡来するが一部は越冬し一部は南下する。滞留期間は10月中旬らか2月中旬までであるが数は少い。チョウセンホオジロEmberiza cioides周年見かける繁殖種であるが,冬大群が南下し,翌年春北上する。性比は1964年と1965年の調査では159:100(792♂,497♀)である。ミヤマホオジロEmberiza elegans elegans数少く繁殖する留鳥であるが,10月下旬頃大群が南下し,翌年4月北上する。性比は280:100(962♂,462♀)である。ホオアカEmberiza fucata fucata4月中旬韓国に渡来繁殖し,9月大部分南下する夏鳥である。キマユホオジロEmberiza chrysophrys5月と9~10月に極めて数少く韓国を通過する。コホオアカEmberiza pusilla春秋韓国を通過するが数は稀で少ない。厳冬にも数少く南下し漂行しているようである。シラガホオジロEmberiza leucocephala leucocephalaいままで5回6羽が採集され迷鳥として知られていたが,厳冬の1月下旬頃極めて少数南下し,翌年3月まで越冬する冬鳥である。
著者
小池 信太郎
出版者
慶應義塾大学大学院法務研究科
雑誌
慶應法学 (ISSN:18800750)
巻号頁・発行日
no.7, pp.19-87, 2007-03

平良木登規男教授退職記念号 = Essays commemorating the retirement of Professor Hiragaki Tokio presented by his colleagues and former studentsⅠ.はじめにⅡ.ドイツの判例の展開Ⅲ.構成要件(規範)の保護範囲論とその正当性Ⅳ.保護範囲論の具体的適用――類型化による検討Ⅴ.結びに代えて
著者
片桐 正夫 石澤 良昭 上野 邦一 藁谷 哲也 畔柳 昭雄 重枝 豊 清水 五郎 伊東 孝 坪井 善道 重枝 豊 伊東 孝 畔柳 昭雄 坪井 善道 藁谷 哲也 石澤 良昭 上野 邦一 伊豆原 月絵 大山 亜紀子 小島 陽子 チェン ラター 加藤 久美子 長澤 紘人 木下 洋道 勝原 基貴 有川 慎一郎 ロス ボラット ブリュノ ダジャンス ブリーノ ブルギエ イム ソックリティ 三輪 悟
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

王道(幹線古道)の踏査、および沿道遺構の実測を含むデータの収集により、(1) 王道及び遺構の建築的編年指標から建造年代の確定、技術的特徴の解明、これによる地域別の差異、技術者集団の存在について、(2) 各道の整備の編年、役割についての考察(Bルートでは現タイピマーイへ、Cルートではプリア・ヴィヘア、現ラオスワット・プーなどへの聖地巡礼、Dルートでは鉄資源の確保や生産地を結ぶなど)が可能となった。
著者
林 芳男
出版者
近畿大学
雑誌
商経学叢 (ISSN:04502825)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.59-77, 1993-07-20
著者
Yashiro Toshihisa Matsuura Kenji
出版者
National Academy of Sciences
雑誌
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (ISSN:00278424)
巻号頁・発行日
vol.111, no.48, pp.17212-17217, 2014-11-17
被引用文献数
42

昆虫が有性生殖と単為生殖を切り替える仕組みを解明 -シロアリ女王、卵の孔を閉じて精子通さず-. 京都大学プレスリリース. 2014-11-18.
著者
加藤 修雄
出版者
大阪大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

14-3-3タンパク質は、真核細胞生物に普遍的に高い保存性を持って存在し、Ser/Thr kinaseが関与する細胞内信号伝達経路上にあって、標的タンパク(200種以上)とリン酸化依存的に会合体を形成することで信号伝達を制御している。本課題においては、この14-3-3タンパク質複合体にさらに会合し、機能モデュレータとして働くジテルペン配糖体・コチレニン(CN)およびフシコクシン(FC)類を用いて信号伝達系を解析・制御することを主たる目的にした。CNおよびFCは、いずれも14-3-3たんぱく質とリン酸化たんぱく質(H^+-ATPase)の会合状態を安定化することで強い植物ホルモン様活性を示すことが知られているが、動物細胞に対する活性は異なり、前者のみがヒト前骨髄性白血病細胞(HL-60)に対して分化誘導活性を示す。この活性の相違が、14-3-3たんぱく質とその共通認識配列であるRSXpSXPとの会合状態に対するCNとFCの効果の相違に起因すると考え、等温滴定熱量(ITC)測定によって評価した。14-3-3たんぱく質とRSHpSVPの2者会合体に対してCN/FCを滴下し、ITC測定を行ったところ、CNは3者会合体を形成することで2者会合体を安定化するが、FCはさらなる会合体を形成しないことが明らかになった。この結果をdocking studyによって考察した結果、FCの12位水酸基が3者会合体形成を阻害していることが予想された。以上を踏まえ、12-デオキシFC誘導体を合成し、HL-60に対する分化誘導活性を評価したところ、予想通りCNに匹敵する分化誘導活性が認められ、12位水酸基の有無が活性発現に決定的な要因となっていることを明らかにした。
著者
中村 圭子
出版者
神戸大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2002

本研究において新たに改良した有機物その場観察法及び非汚染試料作成法により,Tagish Lake隕石中には空洞コアとマントルから成る構造を持つ微粒子が多数存在することが判った。さらに,この粒子を多量に含む切片のラマン及び顕微赤外分光測定を行った。これらの測定の結果,粒子は主にアモルファス炭素とC=O,C-H結合から成る脂肪族カルボン系有機物及び芳香族有機物から成ることが判った。このような有機粒子は,本研究で行った電子顕微鏡その場観察により隕石中で初めて発見されたが,これまで生物学者らが行ってきた有機物のmembrane実験生成物と酷似した形状・組成を呈している。以上のように,本研究では「隕石中有機物の直接観察の成功及びその成因の解明」という大きな成果がもたらされた。研究成果は'Hollow organic globules in the Tagish Lake Meteorite as possible products of primitive organic reactions'と題して、学術雑誌International Journal of Astrobiology(2002) 1., p179-189に掲載された。研究論文発表に伴い、本雑誌出版社のCambridge Pressおよび研究活動のために渡航していたアメリカ航空宇宙局においてプレスリリースが行われ、各メディアによって高い関心をもって受け入れられた。●アメリカCNNテレビ・アメリカCBSテレビ・インタビュー●ワシントンポスト誌・サイエンス欄掲載●ロシア国営新聞イズベスチヤ・サイエンス欄掲載●ドイツ・アストロバイオロジーNow,惑星科学協会・ニュース速報掲載●ニューサイエンティスト誌・ニューサイエンス欄掲載●Yahoo!ニュース・Space.com等 インターネットニュース等掲載
著者
南 正人
出版者
麻布大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

どのような個体が多くの子供を残せるのかを調べることは、適応と進化を論じるうえで重要である。長期に観察が続けられている個体識別されたニホンジカ(Cervusnippon)を対象に、繁殖成功とそれに影響を与える要因を分析した。なわばり雄の交尾数が多く、これらの雄の体重は重かった。しかし、劣位雄の一部も子供を残していた。雌の生涯繁殖成功度のばらつきは0-6で、体重と生存期間が影響していた。