著者
横小路 泰義
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.405-409, 2009 (Released:2011-11-15)
参考文献数
20
被引用文献数
1 2
著者
光田 寧 林 泰一 竹見 哲也 胡 隠樵 王 介民 陳 敏連
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.73, no.6, pp.1269-1284, 1995-12-25
参考文献数
12
被引用文献数
7

HEIFEプロジェクト期間中において2個のシビアストームが観測された(1992年7月19日・1993年5月5日)。ここでは乾燥地帯で発生したストームの発生機構について述べる。2つのストームは一方が数kmの積乱雲のスケール、もう一方が100kmのスコールラインのスケールであったが、ともに対流性の雲からの強い下降流で特徴づけられるという点で一致していた。これらは本質的に世界の各地で見られるストームと同じであるが、7月19日の場合では、年間雨量の3分の1に相当する30mmの雨が降り、下降流が地表に達したことで生じる発散する風速場がとらえられた。5月5日の場合では、激しい砂嵐をともない、スコールラインが狭いバンドから広いバンドに発達していくとともに、発達した状態では地表で2時間以上にもわたり強風が続いていたことが特徴的であった。
著者
浦嶋 泰文 堀 兼明
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.157-162, 2003-04-05
被引用文献数
1

連作障害軽減を最終的な目標としつつ,有用微生物の農業利用をめざして研究を進めている。そこで,対象として軟弱野菜であるホウレンソウを用い,蛍光性シュードモナス属細菌のなかからホウレンソウの生育を促進する菌株の検索を試みた。1)プレパラート用染色バットを用いた幼植物段階の生物検定法を用いることでホウレンソウ根の生育に影響を与える蛍光性シュードモナスの選抜が可能であり,幼植物段階の生物検定法として適当であった。2)収穫期までホウレンソウを栽培した生物検定法で,ホウレンソウの生育(地上部および根部)を約50%以上促進する蛍光性シュードモナス菌株が数菌株得られた。3)分離したPGPRのなかには2種のタイプが存在し,Aタイプ(生育初期より根の生育を促進)とBタイプ(生育の初期は根の生育を抑制)に分けることができた。4)水耕栽培条件においては接種した蛍光性シュードモナス属細菌はホウレンソウ根に十分定着しており,根に十分に定着しているためにホウレンソウに対する生育促進機能を発揮しうると推察された。5)BタイプであるD23株に関しては,培養した培地中に,多量でホウレンソウ根の生育を抑制し,少量で根の生育を促進する物質の存在が示唆された。
著者
吉田 豊信 神原 淳 田中 康規 澁田 靖
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2009

ウエーハ等価薄膜太陽電池製造を可能とする次世代シーメンス法開発に向け,製造装置や安全性も考慮したプロセスの低コスト化等の技術開発研究と,成膜前駆体としてのクラスターの成長・堆積過程の解明や励起水素原子密度の絶対計測等の学術研究との融合知を礎としたシリコン膜堆積の系統的実験により,シーメンス法の速度論的限界を超えた高歩留まり超高速エピ堆積を実証するとともに,メゾプラズマCVD法の特徴を明確化した。
著者
佐藤 裕一 木村 耕三 小畠 克朗
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.62, no.500, pp.75-82, 1997
被引用文献数
9 28

CFRP (Carbon Fiber Reinforced Plastics) sheet has been used for the retrofitting of a number of existing concrete buildings and structures because of its excellent properties (high strength, lightness and high durability). To be an effective retrofitting system, however, bond effectiveness between CFRP sheet and concrete should be verified, and understanding of the peeling mechanism is especially important. This study employed both the experimental and the analytical methods to quantify the maximum bond stress τ_y and the effective bond length l_u, where the bond stress distributes. Here the interface is modeled as an interphase of 1 mm thickness, that is, a composite which consists of epoxy resin and concrete. The values of τ_y and l_u are finally proposed, and they are 4.56MPa and 45.2mm, respectively.
著者
村松 潤一 柯 麗華
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

中国において日本型自動車流通システムは高く評価されている。本研究は、その背景と実態を中国の自動車産業政策及び自動車流通政策に焦点をあて、日系企業の戦略行動との関係から検討した。それによれば、中国の政策は、第1に日本型自動車流通システムの普及、第2に意図しない差異という重要な変化をもたらした。そして、この意図しない差異には、ふたつの自動車流通システムへの参画及び卸売り機能の外部化が含まれている。
著者
武田 弘資 野口 拓也
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

口腔領域の悪性腫瘍の大半を占める口腔扁平上皮癌については、診断ならびに治療法が着実に進歩しているものの、癌細胞の悪性度や抗癌剤に対する感受性などの多様性がいまだに治療の大きな障壁となっている。また、発癌機構についても不明な点が多く残されている。われわれは本研究において、ノックアウトマウスならびにマウス由来培養細胞を用いた解析により、新規ストレス応答キナーゼASK2が癌の抑制に働く機構を明らかにした。
著者
山川 稔
出版者
独立行政法人農業生物資源研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

昆虫由来抗微生物タンパク質を改変したペプチドが正常細胞には作用せず一部のがん細胞を破壊する機序を明らかにする目的で研究が行われた。改変ペプチドはがん細胞表面のマイナス電荷をもつホスファチジルセリンとペプチドのプラス電荷との静電的引き合いに起因する細胞膜の膜破壊が起きることが証明された。一方、タカサゴシロアリからがん細胞増殖抑制活性を示す新規化合物1,1'-biphenyl-3,3',4-triolが分離・同定された。この物質は既知の抗がん剤とは異なる作用メカニズムを有することを示唆する結果が得られた。
著者
保田 和則
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

微小流路内における流れによって誘起される高分子流体の内部構造変化について調べた。この測定のために独自の光学系を構成し,微小流路内において100μmステップの高い空間分解能で複屈折を測定することができた。また,速度分布も測定した。複屈折は流動による内部構造の変化と密接に結びついているので,複屈折分布と速度分布を知ることで,流動による構造変化を定量的に知ることができた。流れ場として微小円柱まわりの流れと急縮小流れとを取り上げた。その結果,円柱上流部の減速流れ場では円柱に近づくにつれて高分子の分子配向が流れと直交する方向に向くことで,いったん配向の程度が低下するが,円柱のすぐ上流部で高い配向度を示した。それに対し,下流部の伸長流れ場では下流に流れるにつれ配向度が急激に上昇し,内部構造の変化が伸長流れ場に大きく影響されることが明らかとなった。微小領域において光学的測定により流動誘起構造の変化を明らかにしたことはたいへん重要である。次に,ナノスケールの微細繊維からなるバクテリアセルロース(以下ではBCと称す)を分散させた流体の流路内流れについて検討した。4:1の急縮小部を有する矩形断面の流路内における流れを可視化し速度分布を計測した。急縮小部から十分に上流にある位置では,グリセリンは放物線状の速度分布を示すが,BC流体では中央部が平らになったプラグフローに近い速度分布となった。またBCの濃度が上昇すると,さらに台形に近い速度分布となった。また,急縮小部でも同様の傾向が見られた。急縮小部の上流角部に生じる循環二次流れの流れ方向の大きさを調べた。その結果,BC流体ではグリセリンよりも大きな渦となり,またBCの濃度が上昇するとともに渦も大きくなった。これはBC流体の伸長粘度特性に起因する現象であると考えられる。この研究ではナノファイバー分散流体の流動を初めて明らかにした点で重要な結果を得た。
著者
高橋 恭子
出版者
日本大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

腸管のマスト細胞及び上皮細胞と腸内共生菌との相互作用の解析を行った。その結果、腸内共生菌がマスト細胞の最終分化過程に影響を及ぼすこと、腸管上皮細胞における菌体認識に関わる遺伝子の発現を調節することが明らかとなった。腸内共生菌によるマスト細胞及び腸管上皮細胞の機能の調節に関わるこれらの機構は、腸共生系の恒常性の破綻に起因する炎症反応を食品により制御するための有用なターゲットとなることが期待される。

1 0 0 0 四遊記

著者
余象斗等著
出版者
上海古籍出版社
巻号頁・発行日
1986