著者
板垣 翔大 浅水 智也 佐藤 和紀 中川 哲 三井 一希 泰山 裕 安藤 明伸 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.58-63, 2021-12-01 (Released:2022-06-02)

本研究では,中学校技術・家庭科技術分野におけるAIを活用したプログラミングを取り入れた授業を実施し,生徒のAIに対する意識の変容から授業を評価した。授業は3単位時間で行い,ビジュアル言語に,AIによる画像認識を組み合わせることができるツールを用いて,身近な問題解決の活動に取り組ませた。授業前後のAIに対する意識を比較したところ,AIの進歩に対する不安の軽減やAIを活用して身近な問題を解決できる自信の高まりなどが確認された。
著者
中川 博人
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.20, no.44, pp.73-78, 2014-02-20 (Released:2014-02-20)
参考文献数
22

Thin layered element method (TLM) is an efficient way for computation of Green’s functions. However, it requires unbounded domain represented by an absorbing boundary or layer. A perfectly matched layer (PML) is one of the highest accuracy techniques to absorb outgoing waves from a bounded domain. In this paper, I apply the PML to the TLM in order to improve calculation precision of elastic wave field in a layered half-space. The accuracy of this method is examined by comparing its results with theoretical solution. It is found that the PML gives good results when compared to conventional method.
著者
中川 純子
出版者
京都大学学生総合支援センター
雑誌
京都大学学生総合支援センター紀要 = ARCHIVES OF STUDENT SUPPORT IN KYOTO UNIVERSITY GENERAL STUDENT SUPPORT CENTER
巻号頁・発行日
no.49, pp.63-71, 2020-08-31

大学で相談されるハラスメントは多様になっている。本論ではハラスメントの定義の拡大の経緯, 法整備, 最近の報道例を述べて, 多様化の様相を明らかにするとともに, ハラスメント相談が個別に大学への対応を求めることのできる方法であることから, 多様な問題がハラスメント化するという視点を示した。多様化を究極させれば個別化になるが, 個別事情を抱えたハラスメントへの対応は, 当事者が現在までに所属してきたさまざまな社会における受傷の記憶への対応でもあり, 心理の専門家が寄与しうる部分でもあることを述べた。
著者
中川 政樹
出版者
島根大学
雑誌
島根大学社会福祉論集 (ISSN:18819419)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.57-69, 2008-03

イタリア理想主義の代表的思想家として広くその名を知られているベネデット・クローチェ(Benedetto Croce, 1866-1952)とジョヴァンニ・ジェンティーレ(Giovanni Gentile, 1975-1943)は、相互協力によって新しい観念論哲学の体系を構築して当時の思想的諸潮流に論戦を挑み、イタリア思想史上他に例をみない影響力を獲得したのであった。しかし、両者がそれぞれの思想体系を確立していく過程で、さまざまな理論的相違が顕現することになった。そして、相対立する二つの理想主義理論が展開されることになったのである。しかし、両者の友愛と知的協力関係は、理論的対立の深化にもかかわらず、ファシズム台頭期まで続いた。そこには何があったのか。本稿は両者の連帯が辿った1910 年代の複雑な過程の詳細を明らかにし、その理論的意味を考察する。

2 0 0 0 OA 書翰文研究

著者
中川静 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1905
著者
永岡 麻貴 大島 郁葉 平野 好幸 中川 彰子
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

強迫症の治療には,暴露反応妨害法を含む認知行動療法が有効である。しかし,認知機能の低下や自閉スペクトラム症の併存や、それに伴う実行機能の低下が、認知行動療法の治療効果に影響を与えている可能性がある。強迫症の治療効果に影響を与える要因を調査した結果、実行機能の機能の一部である作業記憶と、自閉スペクトラム症の特性を示すコミュニケーション能力の低下が、強迫症の認知行動療法に対する効果を低下させる可能性が示され、自閉スペクトラム症を併存する強迫症の実行機能に着目した心理プログラムを開発の助けとなる知見を得た。
著者
中川 哲 山口 良文
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3-4, pp.51-56, 2022-03-31 (Released:2022-04-22)
参考文献数
19

哺乳類の冬眠は,体温保持のためのエネルギーコストが増加するにも関わらず食料が不足する寒冷環境を生き延びるための生存戦略である.冬眠の際には熱産生と熱反射を能動的に抑制することで,環境温度付近まで体温が低下した低体温・低代謝状態となる.哺乳類の中で冬眠を行うものを冬眠動物と呼ぶ.冬眠動物は,ヒトやラットなど,冬眠しない哺乳類には備わっていない,低温耐性,季節特異的な脂質代謝増強機構,筋萎縮耐性,概年リズムといった,興味深い性質を数多く備えている.こうした性質は先天的なものと,季節に応じて誘導される後天的なものとに分けられることが近年の研究から明らかになりつつある.本稿では,冬眠の基本的背景を解説するとともに,分子機構解明に向けたモデル冬眠動物であるシリアンハムスターを用いた私たちのアプローチを紹介する.
著者
加藤 浩徳 志摩 憲寿 中川 善典 中西 航
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.70-85, 2012 (Released:2012-10-03)
参考文献数
20

本論文は,高知県を対象として,交通システム成立の経緯を整理するとともに,その経緯と社会経済的要因や政治的要因との関係を分析するものである.同県の広域交通ネットワークの発展経緯を,古代~中世,近世,明治~戦前,戦後の4つの時代区分にしたがって整理した.その結果,高知県は,険しい四国山地と海に囲まれた地域であったため,古代から現在に至るまで,海路による広域交通ネットワークに頼らざるを得なかったこと,県領域内の閉鎖的な交通政策が広域旅客交通の発展を妨げたこと,高知県の陸路ネットワークの整備は,主に政治的要因によって実施されてきたこと,高知県の海上交通ネットワークは,一貫して関西地方との経済的結びつきのもとに発達してきたこと,四国遍路が高知県内の技術に与えた影響が大きいことなどを明らかにした.
著者
中川 洋吉 清家 彰敏
出版者
富山大学
雑誌
富山大学紀要. 富大経済論集 (ISSN:02863642)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.319-344, 2000-11

20世紀は映像の世紀といわれた。また映像は政府によってマスコミュニケーションの道具として管理創造されてきた。さて,21世紀はこの映像がインターネットの場において個人,大衆に開放される世紀と考えられる。この開放される映像が創りあげる映像ビジネスは巨大な産業を形成する可能性がある。本研究は,この21世紀に創造される映像ビジネスの中核となる人材とその教育システムを問題とする。特に先進的モデルとしてフランスの映像教育をとりあげ,分析を行う。フランスには,映画学校として,我が国でも良く知られたイデック(IDHEC)があり,世界各国の映画学校の中でも,多くの著名監督を輩出したことで,その知名度は高い。第1期の卒業生に,アラン・レネ,他に,クロード・ソテ(4期),ロベール・アンリコ(7期)がおり,そして,ルイ・マルもイデック出身である。イデック同様にフランスには,国立の演劇,音楽,美術の高等専門学校が存在する。音楽,演劇はコンセルヴァトワール,美術はボ・ザールであり,映画は,映像一般専修校としてフェミス,撮影専門学校としてルイ・ルミエールがある。我が国で,国立の美術,音楽専門校として東京芸大がある。しかし,国立の映画学校は存在しない。更に,国立大学の中で,映画学部を有しているところは皆無である。フランスのフェミスは,1986年に創設された。フェミス「FEMIS」は,"Formation et Enseignement aux Metiers de I'Image et le Son "の略である。正式名称は,「視聴覚教育と人材育成」の意である。このフェミスに,1995, 99, 2000年と三回に渉り訪れ,聞き取り調査を行なった。その調査結果をベースに,フランスの映画学校(本質的には映画・映像学校)と,映像人材育成のモデルについて,考察する。
著者
森川 孝則 石田 晶玄 水間 正道 有明 恭平 川口 桂 益田 邦洋 大塚 英郎 中川 圭 亀井 尚 海野 倫明
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.30-36, 2022 (Released:2022-03-15)
参考文献数
16

[目的]術前栄養学的指標の高齢者膵癌切除例の術後成績への影響について後方視的に検討した. [対象・方法]対象は2007年1月~2020年6月に切除術を行った膵癌症例549例, うち75歳以上の後期高齢者は122例であった. 栄養指標として小野寺のprognostic nutritional index (PNI) およびCONUT値を用いた. [結果]非後期高齢者と比較すると後期高齢者は, 高血圧併存例, 術前化学療法非施行例が有意に多く, PNIが有意に低値であった. 反面, 外科治療として膵尾側切除が多く, 門脈合併切除率, 手術時間, 出血量が有意に低値であった. 術後肺炎は後期高齢者が有意に多く, 全生存率も有意に低値であったが, 無再発生存率では差はなかった. 後期高齢者群のみで検討すると, PNIおよびCONUT値にて栄養障害を示す症例は, 在院死亡の危険因子であった. [結語]後期高齢者膵癌の外科治療は, 手術侵襲が軽減され, 安全に行われていた. しかし術前の栄養障害は在院死亡の危険因子であり, 栄養不良例は対策を講ずる必要がある.
著者
川戸 湧也 長谷川 悦示 木内 敦詞 梶田 和宏 中川 昭
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.775-792, 2020 (Released:2020-11-18)
参考文献数
37

The purpose of this study was to design and implement judo courses of physical education (PE) in higher education (HE) based on the ADDIE model and to validate the students’ outcomes and issues. The ADDIE model is part of the Instruction Design (ID) theory of educational technology. The subjects were 162 first-year undergraduate students (91 males: 71 females) attending judo courses in a designated sports university, and the lecturer who was responsible for instruction. Courses were implemented corresponding to each of the ‘analysis’, ‘design’, ‘development’, ‘implementation’ and ‘evaluation’ phases of the ADDIE model. In the analysis phase it was confirmed that the role of the course was to provide a PE teacher’s license. Therefore, the content was designed in accordance with the course of study for junior high and high schools. Considering the lesson time (a total of 50 minutes) in junior high and high schools, the time allocation for one lesson in the course was developed with an introductory 10-minute lesson followed by a 40-minute lesson each in the first and the second half. A learning notebook (learning portfolio) was also created in order to ensure the achievement of cognitive and emotional goals, and students were asked to describe their learning during each lesson. Course implementation was by the lecturer, based on systematic observational analysis of the teaching-learning process and self-reflection. Course evaluation was conducted based on the results of the systematic observational analysis, the distribution of student grades, and self-evaluation by students. Analysis of the teaching-learning process showed that the motor learning duration was sufficiently secured while the management duration was kept low. However, visualization of the teaching-learning process revealed that the initial planned time allocation was not realized. Through these results, the importance of a systematic observational analysis can also be recognized in the PEHE. The verification of the grades distribution and the students’ self-evaluation showed that the courses had the expected outcomes as a subject related to teacher’s qualification license. Furthermore, application of the ADDIE model in this judo course highlighted some critical issues, such as increasing students’ opportunities to teach each other, adjusting the learning environment through control of temperature and hydration, and creating special teaching materials for low-skilled students. Thus, in order to guarantee and improve the quality of PEHE, the authors propose an effective approach for course design and implementation that utilizes the ADDIE model.
著者
大久保 紀一朗 佐藤 和紀 山本 朋弘 板垣 翔大 中川 哲 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.45075, (Released:2021-10-19)
参考文献数
25

本研究では,小学校社会科の農業の学習においてドローンを用いたプログラミング教育を実践し,テクノロジーを米作りへ活用する必要性の理解に関する効果について検証した.授業の事前事後において,米作りへの参画意識に関する調査への回答と,米作りに関連すると考えられる仕事の記述をさせた.その結果,ドローンを用いたプログラミング教育が,ドローンを米作りに活用することを想起させることに有効であり,米作りへの参画意識を育むことが示唆された.また,授業の事後において米作りに対するイメージを自由記述で回答させ,テキストマイニングによる分析を行った.その結果,ドローンを用いたプログラミング教育を経験することにより,ドローンを米作りに活用することの必要性を理解するとともに,人が担う役割について再考するなど,これからの米作りに必要なことについての思考を促すことが示唆された.
著者
中川 弘 水野 竹美 清水 隆浩 金子 旬一 角野 政弥 伊藤 武 坂井 千三 寺田 厚
出版者
Japanese Society of Food Microbiology
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.61-66, 2001-06-30 (Released:2010-07-12)
参考文献数
27
被引用文献数
6 7

Lactic acid bacteria belonging to the human normal flora of the mouth and intestine were used for fermented food as starter cultures.In salted vegetables fermented by lactic acid bacteria, the fermentation of lactic acid bacteria was markedly affected by salt concentration.A sample of 23 salted vegetables were purchased from a retail shop in Tokyo, and 2 homemade samples were also used.A total of 164 strains of lactic acid bacteria were isolated from 19 samples.For the fermentation test, API 50 CH galley and CHL medium were used according to the manufacture's instructions, and identification of species of lactic acid bacteria was performed using API 50 kit and Bergey's manual.Lactic acid bacteria levels ranged between 104 cfu/g and 108 cfu/g widely.The isolated lactic acid bacteria were Lactobacillus, Lactococcus, Leuconostoc and Pediococcus.The predominant species were Leuconostoc mesenteroides and Lactococcus lactis.
著者
中川 功一 服部 泰宏 佐々木 将人 宮尾 学
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.38-50, 2020-06-20 (Released:2020-08-20)
参考文献数
25

日本の経営学者たちは,いま様々な分断のただ中にある.学会を挙げて進める「組織調査」プロジェクトを推進する中では,それらの分断の輪郭が明瞭に浮かび上がってくるとともに,プロジェクトの意義がまさにその分断を繋ぎ合わせることにあることが見えてきた.プロジェクトリーダーによる内部アクションリサーチの成果という形で,その分断のあらましと,我々がいかにそれを解決しようとしているのかを議論する.