著者
橋田 規子 大久保 優希
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18840833)
巻号頁・発行日
pp.TJSKE-D-18-00008, (Released:2018-08-06)
参考文献数
8

This study is about the connections between the sense of taste image and the sense of shapes. For the previous research, Velasco experimented on the subjects if they felt the exact taste which he assumpted by showing those sample forms. But in this study, we made the subjects output their images of each taste as abstractive sketches. The objective of this research is to find out if there is a unification between many people's image of tastes and the taste which was shown, and to find out the common factors in images of each taste when the subject's images diverged. By mapping the collected taste of image-forms, we found out that there was a certain degree of unification in each taste of image, because each taste showed a different dissemination condition and split into different groups. Also by extracting the forms which people strongly feel the images of the flavors, we found out that there were 40 standard forms and patterns of transformation in total. For the verification, we asked the subjects how the standard forms and their transformation effects their sense of taste of image. And we concluded that there is an advanced form which strongly effects people's sense of taste of image, by transforming the standard forms.
著者
宮原 誠 西山 光郎 吉田 久美子 一宮 正道 多田 耕輔 藤田 雄司 秋山 紀雄 久保 秀文 長谷川 博康 宮下 洋
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1+2, pp.29-34, 2011-04-30 (Released:2011-07-01)
参考文献数
36
被引用文献数
1

症例は37歳,男性.トラックの荷台から飛び降りた際,立てかけてあった熊手の柄が肛門より刺入した.柄を自己抜去した後,肛門出血および疼痛が出現し当院救急搬送された.受診時,下腹部に軽度圧痛があり,肛門の5時から8時の方向にかけ挫傷を認めた.腹部CTで右傍直腸腔内に血腫および遊離ガスを認め,注腸造影で造影剤の腸管外への漏出を認めた.以上より,杙創による直腸穿孔と診断し緊急手術を施行した.開腹時,右傍直腸腔内に血腫,体毛,衣服の断片が存在し,直腸Rb部右壁に1.8cm大の穿孔を認めた.穿孔部を縫合閉鎖し,S状結腸を用いた人工肛門を作成した.また経肛門的に裂創部粘膜を縫合した.経過は良好で術後25日目に退院,8ヵ月後に人工肛門を閉鎖し完治した.杙創において,会陰部や肛門周囲から刺入した場合には骨盤内臓器や腹腔内臓器を損傷する危険性があり,受傷早期に臓器損傷の有無とその程度を把握し,これに応じた治療を迅速に行う必要がある.また体腔内に異物が存在することもあり注意すべきであると思われた.
著者
小寺 真実 針谷 萌那 森 太郎 原 知子 久保 加織
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.67, 2015

<b>目的</b> 「近江の伝統野菜」14品目に含まれる杉谷なすび、下田なすの物理的特性を賀茂なす、千両二号と比較し、伝統野菜の普及の一助となる情報を収集した。<br><b>方法</b> 滋賀大学内農場で栽培した杉谷なすび、下田なす、賀茂なす、および千両二号の果実を供試した。赤道を中心とした幅2cmの輪切りなすを200℃で30分間加熱したものを焼きなすとした。クリープメーター(山電)により直径1.5mmの円柱状プランジャーを速度0.5mm/sで圧縮・貫入させて物性を測定した。色調は測色色差計(日本電色工業株式会社)を用いて測定した。官能評価は、滋賀大学の学生および教職員44名を対象に5点評点法により行った。<br><b>結果</b> 破断荷重値より、生なすの果皮は、賀茂なす、杉谷なすび、千両二号、下田なすの順に、果肉は、杉谷なすび、賀茂なす、下田なす、千両二号の順に硬いことが明らかになった。官能評価でも、生の下田なすが他品種に比べ柔らかいと判断された。焼きなすにすると、果皮は柔らかくなったが、杉谷なすびは他品種に比べ、あまり柔らかくなることはなく生の硬さに近かったが、もろさ荷重値は大きかったことから、噛み切りやすさがあると考えられた。杉谷なすびの果皮はL*値a*値b*値ともに他品種より低く、緑がかった深い紫色であった。果肉の色調では品種間に大きな差はなかった。焼きなすにすると、果皮のL*値a*値b*値は高くなった。果肉はa*値が高くなったが、品種間で色調が異なった。

1 0 0 0 OA 荘子新釈

著者
久保天随 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1910
著者
尾口 基 赤松 浩彦 朝田 真木 久保 桂子 名村 章子 白井 絹江 朝田 康夫 西嶋 攝子
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.995-1000, 1987 (Released:2010-08-25)
参考文献数
11

男7例, 女22例, 年齢10歳-32歳で, 中-重症例の, 病型は嚢腫性5例を含む尋常性挫瘡26例, 夏期挫瘡1例, ステロイド挫瘡2例の計29例をmetronidazole (Flagyl ®) 1日当り375mg-500mgを用いて治療した.面皰, 丘疹, 硬結の消失したものを治癒, ほぼ消失したものを略治とし著効, かかる皮疹が減少したものを軽快とし有効とした.皮疹の減少と同時に新生がみとめられた例と不変であった例を無効とした.投与期間, 1-7週, 平均4週にて, 著効17, 有効7, 無効5, 有効率83%の結果を得た.副作用は舌苔を2例, 舌苔と便秘1例がみとめられたが, 治療継続に支障はなかった. 15例に治療終了時, 尿血液一般検査を行ったが, 全例異常所見は認められなかった.
著者
佐藤 太一 久保田 直行
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.115-120, 2015 (Released:2016-02-26)

本研究では,複数のロボットのコミュニケーションを対象とし,コミュニケーションにより生成される集団的な意識に関する議論を行う.ロボットには,マルチモーダルコミュニケーションを行うことができるパルロを用いる.関連性理論では認知環境に基づき,第一原則として認知原則,第二原則として伝達原則が議論されている.一方,ルーマンの社会システム理論では,話者が構成要素ではなく,コミュニケーションが構成要素として用いられ,コミュニケーションがコミュニケーションを生み出す自己産出系として考えられている.本研究ではこのようなシステム論的観点と関連性理論に基づき,人間とロボットのコミュニケーションの違いに関する議論を行う.
著者
藤野 昭宏 Tar Ching Aw 大久保利晃 加地 浩
出版者
The University of Occupational and Environmental Health, Japan
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.37-44, 1998-03-01 (Released:2017-04-11)

英国における産業医学教育の現状を日本と比較しながら紹介した後, 英国と日本における卒後産業医学教育システムについて比較検討を行った. 産業医学専門医制度(英国王立内科医協会産業医学部門専門医制度と日本産業衛生学会専門医制度)における, 全研修期間, 臨床研修期間, 産業医学研修期間, 専門医試験方法および合格率に関して比較したところ, 前者の方がより多くの産業医の専門的訓練が要求される研修システムであり, また産業医学的臨床実施能力の訓練を重視していることが示唆された. また, 英国の産業医デイプロマ制度とこれに相当する日本の医師会認定産業医制度との比較では, 前者の資格取得のためには, 講習会の受講・基礎的実習のみならず, 試験に合格することが義務付けられていた. 日本の認定産業医制度においても, 試験制度の導入は今後の検討すべき課題あると考えられる.
著者
大久保 遼
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.179-195, 2018 (Released:2019-09-30)
参考文献数
47

明治期に活躍した元良勇次郎は, 東京帝国大学で初めての心理学担当教授であり, 心理学実験室の開設に尽力するなど, 一般的には日本における近代心理学の祖として知られている. しかしながら, アメリカ留学中の学位論文において, 元良は社会学に焦点を当てたことがわかっており, 帰国後も黎明期の社会学や社会心理学, 社会調査について論文を執筆するとともに, 1898年には社会学研究会の設立に発起人として加わるなど, 一貫して学術分野としての社会学の確立に貢献した.本稿では, これまで比較的知られてこなかった元良の活動の社会学的な側面に焦点を当て, 膨大な業績のなかからその「社会の学」の構想を再構成することを目指す. 社会学史において元良が果たした役割は, アメリカ社会学を中心とする心理学的社会学, および統計を用いた実証的な研究手法の導入といえるだろう. 元良の構想において, 実験心理学と社会学, 感覚の理論と社会の理論は, ともに総合的な「社会の学」のなかに位置づけられる. こうした元良の立場は, 当時の主流派を形成していた建部遯吾らの国家主義的な社会有機体説に対し批判的な役割を果たした. 日本における最初期の社会調査の実施にも尽力し, また社会学研究会等を通じて後進の育成に努めたことも考え合わせるならば, 「日本社会学の源流の1つ」として, 元良の業績を位置づけることが可能である.
著者
津田 淑江 久保倉 寛子 辻本 進 上田 玲子 大家 千恵子
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.157-167, 2007 (Released:2010-11-29)
参考文献数
29
被引用文献数
3 3

As the first step to examine a possibility of Japanese food stability, model menu was selected for home cooking with purchased ingredients and the environmental burden was evaluated by LC-CO2 emission from cooking at home. Menu selected for the study were Toasted bread and fried egg for the breakfast, Chinese noodles in soup for lunch, and three different styles of dinner; Japanese dishes (Dinner 1), Western dishes (Dinner 2) and Chinese dishes (Dinner3). For each menu, LC-CO2 emission from ingredients was calculated and LC-CO2 emission from cooking was added, then total LC-CO2 emission for the whole meal was estimated. CO2 emission from cooking meals for one day was 1400g-CO2 (average of 3days), which was not high level, but it could affect the environmental considering the number of households. The cooking methods produced the lowest LC-CO2 were “Deep-fry” and “Stir-fry”, whereas “Boil” and “Steam” showed high level of LC-CO2. Looking at the level of LC-CO2 combined from ingredients and cooking, breakfast showed the lowest LC-CO2 among the selected menu. Japanese style dinner showed low level of LC-CO2 from ingredients but high level of LC-CO2 from cooking. As for Western style dinner, beef used for Hamburger steak produced much higher level of LC-CO2 based on an accumulated method. Therefore, the Western style dinner produced LC-CO2 approximately twice as much as Japanese style or Chinese style dinner. This study estimated LC-CO2 emission from the selected menu of home cooking. To analyze environmental burden of Japanese food life style more realistically, it is necessary to study environmental burden from meals eaten at restaurants and dishes using prepared or processed food even when home cooking, utilizing statistics of average Japanese eating behavior models.
著者
大久保 恒正 安藤 寿博
出版者
高山赤十字病院
雑誌
高山赤十字病院紀要 (ISSN:03877027)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.17-26, 2015-03-01

人間にとっての痛みの認知は自分の体を正常に維持するためのものである。痛みの原因は炎症や術後性疼痛や疾患による神経の圧迫、心理社会的な要因が関与した疼痛など様々な原因がひとつ以上重なり合った反応で成り立っている。特に心理社会的要因が背景に存在する非器質性疼痛に対する治療には難渋することが多い。 最近ではSNRIやSSRIなどの新しい抗うつ薬が臨床応用可能となり選択の幅が広がっている。抗うつ薬鎮痛効果の主たる機序は下降性疼痛抑制系の賦活作用と考えられている。しかし抗うつ剤を少量あるいは短期間使用することで慢性疼痛が軽快する症例も数多く経験することから、下降性疼痛抑制系のみならず他の系の関与があるのではないかと推測される。腹側被蓋野(VTA)から側坐核(NAc)や腹側淡蒼球(VP)、扁桃体(Amyg)、前頭皮質(PFC)に神経線維束を送る中脳辺縁系経路と疼痛との関係が注目され、生体に痛み刺激が加わると、VTAから大量のドパミンが放出されNAcからμ-opioidが産生されて疼痛が抑制される。非器質性疼痛を訴える症例は、ストレスや不安、抑うつなどが存在するため、VTAからのドパミン放出が減少しμ-opioidが充分に産生されない状態に陥る。SSRIやSNRIの投与により、VTAのドパミンを充足させμ-opioidを充分に産生させて短時間の疼痛の抑制機構を働かせるのではないかと推測した。エスシタロプラムのドパミンのトランスポーターに対する親和性は極めて低いが、ドパミントランスポーターとの親和性以外の何らかの機序によりドパミンを増加させているものと考えられた。エスシタロプラムは初期用量が持続用量であるため、最初から高用量を使用可能であり、VTAのドパミンを速やかに補充しμ-opioidを産生させる一因となっていると思われた。非器質性の慢性疼痛を訴える症例にエスシタロプラムを投与した場合には、第一段階としてVTAへのドパミン補完によるμ-opioidによる短時間的な鎮痛作用があり、長時間を費やす症例に対してはμ-opioidと下降性疼痛抑制系との相補的作用による第二段階の鎮痛作用があるのではないかと思われた。
著者
山田 政寛 岡本 剛 島田 敬士 木村 拓也 大久保 文哉 小島 健太郎 緒方 広明
出版者
九州大学基幹教育院
雑誌
基幹教育紀要 = Bulletin of kikan education (ISSN:21892571)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.61-72, 2016

Higher educational organizations are required to improve educational quality recently in order to faster active life-long learners, and take several educational methods for that purpose such as the establishment of learning support out of class settings for active learning. Portfolio, in particular, e-portfolio is one of the helpful tools to promote the reflecting and planning of learner's learning outcome, which play an important role in the promotion of active learning. £-portfolio allows learner to store, manage, access, and maintain their learning outcome using electric devices, on the other hand, it has the functional limitations such as handwriting and annotations. However, the difference of learner's perceived effects on their learning is under the discussion, due to the lack of the findings about comparative research between e-portfolio types. This research aims to investigate the differences of the learner's perceived effects on their learning with between paper-based and e-portfolios. The findings reveal that paper-based portfolio was more effective than e-portfolio, in terms of the instructor's presence and the perceived ease of the access to the feedback from instructors. The perceived effects of e-portfolio in terms of the management and access ware superior to that of paper-based portfolio.
著者
森 耕平 久保田 雄大
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.66-71, 2017-02-15 (Released:2017-05-15)
参考文献数
12

We describe a tractable numerical procedure using polynomial kernel functions to prove the nonexistence of Lyapunov functions. The algorithm terminates in polynomial time of the dimension of the state space, the number of sample states, the degree of the polynomials appear in the system,and the degree of the Lyapunov candidate polynomial functions. The algorithm is also avairable to construct Lyapunov functions with SOS techniques. We demonstrate the appearance by some simple numerical examples.