著者
片桐 一敏 斉藤 俊文 伊藤 隆史 金子 慶太
出版者
公益社団法人 北海道作業療法士会
雑誌
作業療法の実践と科学 (ISSN:24345806)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.49-56, 2019 (Released:2019-08-30)
参考文献数
12
被引用文献数
1

当院回復期リハビリテーション病棟に入院した重度弛緩性片麻痺を呈した1症例対し,日常生活活動への介入と併用しながら,脳卒中ガイドラインで推奨されているMirror療法と随意運動介助型電気刺激装置(IVES)を用いて麻痺側上肢機能の改善と自己管理を目的とした作業療法を行った.その結果,肩関節の亜脱臼や上肢・手指の筋緊張の改善が認められた.日常生活では三角巾を用いることなく麻痺側の自己管理が可能となり,自宅復帰が実現した.また,退院後訪問リハビリテーションを実施したのでその経過も含めて報告する.
著者
伊藤 宏之
出版者
大正大学
巻号頁・発行日
2022

2021年度
著者
伊藤 清
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.171-181, 1982-04-30 (Released:2008-12-25)
著者
伊藤 得路 土井 正太郎 濱田 徹 安田 武生
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.579-582, 2021-11-30 (Released:2022-06-03)
参考文献数
20

茸による食餌性腸閉塞の2例を経験したので報告する。【症例1】既往歴に脳性麻痺のある56歳の女性。腹部手術歴はなし。腹痛と嘔吐を主訴に受診した。CT検査でair densityを伴う塊状物と口側腸管の拡張が認められた。意思疎通を図ることが困難であり,腸管壊死の可能性が否定できないため緊急手術を施行した。回腸末端から約30cm口側に可動性のある腫瘤を認め,切開して椎茸を摘出した。【症例2】39歳の女性。腹部手術歴はなし。腹痛と嘔吐を主訴に受診した。CT検査でair densityを伴う塊状物と口側腸管の拡張が認められた。前日に茸を含むすき焼きを摂取したことを聴取し,食餌性腸閉塞の可能性を考慮し,緊急手術を行った。回腸末端より50cm口側に塊状物を確認し,腸閉塞の原因と考えられた。腸を切開してエノキ茸を摘出した。腹部手術歴のない腸閉塞症例では食餌性腸閉塞を鑑別にあげ診療にあたる必要がある。
著者
伊藤 亜美 伊藤 佑亮 森本 章倫
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.614-621, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
23

2050年カーボンニュートラルの実現のため,世界各国で電気自動車(EV)の普及が進められている.一方,火力発電の割合が大きい電源構成を有する日本では,EVの導入のみでは環境負荷の削減効果が十分に得られない.本研究はEVの完全普及を前提とし,EVの課題に対処可能なシェアリングや電源構成の見直しも想定した交通体系について,ライフサイクルを考慮して定量的に環境負荷を評価することを目的とする.分析では,ライドシェアの利用率を変化させ,シミュレーションを行う.その後,電源構成比率を変更し,環境負荷を算出する.その結果,2030年の削減目標値を達成するにはEVとライドシェアの組み合わせが最も適しており,さらにライドシェアの利用率の増加や電源構成の見直しに関する政策を行うことでさらなる削減効果が期待できることを明らかにした.
著者
佐伯 覚 蜂須賀 明子 伊藤 英明 加藤 徳明 越智 光宏 松嶋 康之
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.411-416, 2019 (Released:2019-09-25)
参考文献数
36
被引用文献数
3 1

要旨:若年脳卒中患者の社会参加,特に復職は重要なリハビリテーションの目標であり,ノーマライゼイションの理念を具現化するものである.国際生活機能分類の普及に伴い,社会参加の重要性が再認識されている.また,政府が主導している「働き方改革」に関連した「治療と就労の両立支援」施策の一つとして,脳卒中の就労支援が進められている.しかし,脳卒中患者の高齢化・重度化,非正規雇用労働などの労働態様の変化は脳卒中患者の復職に多大な影響を与えており,若年脳卒中患者の復職率は過去20 年間,40%に留まっている.脳卒中患者の復職は医療だけでなく福祉分野とも関連し,職業リハビリテーションとの連携,さらには,復職予定先の企業等との調整など様々なレベルでの対応が必要であり,医療福祉連携を超える高次の連携が必要となる.
著者
籠谷 公司 西川 賢 廣野 美和 楠 綾子 伊藤 岳
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2023-04-01

外交的抗議は軍事的行動や経済制裁とは異なり、標的国の国民に物理的な損害を与えない。しかし、安全保障政策が顕著な争点である限り、外国からの否定的な声明でさえも標的国の国民の間に愛国心を引き起こすかもしれない。自国の国益と相手国の対外政策が相反する場合、抗議をしなければ事態の更なる悪化を招き、抗議をすれば相手国内の反発や相手国からの強硬策を招いてしまう。それゆえ、外交的抗議のジレンマが存在する。こうした学術的背景を踏まえ、本研究では「いかなる場合に外交的非難がラリー現象を引き起こし、国家間の緊張を高めるのか」という学術的問いの答えを探す中で、外交的抗議のジレンマの解決策を探る。
著者
伊藤 真利子 林 明明 金 吉晴
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第84回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PR-010, 2020-09-08 (Released:2021-12-08)

【背景・目的】カフェインは世界的にも好まれている飲料の一つであるが心理・生物学的影響について未解明の点も多い。カフェインの摂取により,安静状態での副交感神経系が優位になるとの報告がある一方で,パニック発作や不安症状が引き起こされるという報告もある。本研究では心身共に健康な成人を対象に,カフェイン関連の飲食物を制限した状態(制限期)と普段通りの量を摂取した状態(摂取期)とで,ストレス刺激への反応を観察した。【方法】20歳以上の男女23名が参加した。参加者には初回参加時にカフェイン関連の飲食物の漸減を求め,1週間後に実験室への来室を求めた。さらにその後1週間で再び元の摂取量までの漸増を求めて,合計3回の来室をもって参加終了とした。制限期と摂取期においてストレス刺激への反応を測定するため,安静時とホワイトノイズ提示後の不安(STAI),Visual Analog Scale,気分状態(POMS)の評定を求めた。【結果・考察】ノイズへの気分反応はカフェイン制限期・摂取期によらず概してネガティブであることを確認した。摂取期よりも制限期の方が不安,ストレスの程度が高く評定され,カフェインの摂取によるストレス反応の緩和が示唆された。
著者
伊藤 裕久 吉野 菜月
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.702, pp.1827-1837, 2014-08-30 (Released:2014-09-30)
被引用文献数
1

This paper seeks to clarify concretely the urban renewal of the surrounding area of Chau Tien Temple at Beigang by the Municipal Improvement Act during the Japanese colonial period in Taiwan. Its characteristics are as follows. 1) Rotary which was constructed around the temple in 1920 enlarged the precincts and the temple acquired the magnificent façade of three gates (Dragon Gate, Front Hall and Tiger Gate). 2) Development of the public retail market of Beigang which had been established in 1908 after the Great Chiayi Earthquake reinforced the commercial functions in front of Chau Tien Temple and changed its townscape. 3) Road widening of Gong-kou Street (main approach to the temple) in 1936 created the modern townscape which was unified in design by the continuous two-storied shop houses with Teng-a-kha (arcade).
著者
多田 海斗 平塚 将起 伊藤 慎一郎 瀬尾 和哉
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.89, no.924, pp.23-00045, 2023 (Released:2023-08-25)
参考文献数
15

The paper describes the critical Reynolds number of soccer balls as a function of the total groove volume on the ball surface. In this study, the aerodynamic drag and separation point of 6 soccer balls with different panel orientations were measured in a wind tunnel. Moreover, the total volume of grooves on the ball’s surface was measured by One shot 3D measuring machine. It was found that the drag coefficient in the supercritical region and the critical Reynolds number depend on the design of the ball surface (shape, number of panels, surface roughness). A negative correlation exists between the total groove volume on the surface and the critical Reynolds number. When the total groove volume is large, the drag in the supercritical region increases. The position of the separation point does not change in the subcritical and supercritical regions even if the orientation of the panel is changed. However, when the groove width is wider, the panel orientation dependence becomes significant in the supercritical region. In the transition region, the position of the separation point differs depending on the panel's orientation.
著者
加藤 良平 赤石 純子 杉野 公則 近藤 哲夫 伊藤 公一
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.168-174, 2021 (Released:2021-11-27)
参考文献数
15

小児・若年者(20歳以下)を主体に発生する甲状腺癌は,成人以降に発生する通常型甲状腺癌とは異なる組織所見を示すものがあり,それらは臨床経過も特徴的であることが知られている。最も頻度が高いのは通常型の乳頭癌であるが,小児・若年者ではいわゆる“若年型乳頭癌”といえる特徴的組織所見を示す亜型群が発生する。その中には充実亜型,びまん性硬化亜型,篩状・モルレ亜型などが含まれる。乳頭癌以外では,家族性髄様癌や多発性内分泌腫瘍症2型に伴う髄様癌も若年者に多く認められる。一方,小児・若年者では低分化癌や未分化癌は極めて例外的といってよい。若年者甲状腺癌は特徴的な病理組織像と臨床像を示すため,正確な病理診断と治療が肝要である。
著者
中谷 英章 入江 潤一郎 稲垣 絵美 藤田 真隆 三石 正憲 山口 慎太郎 岡野 栄之 今井 眞一郎 安井 正人 伊藤 裕
出版者
一般社団法人 日本臨床薬理学会
雑誌
日本臨床薬理学会学術総会抄録集 第42回日本臨床薬理学会学術総会 (ISSN:24365580)
巻号頁・発行日
pp.2-P-M-2, 2021 (Released:2021-12-17)

【目的】最近の動物実験においてニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)の細胞レベルでの減少がインスリン抵抗性やアルツハイマー病に代表される老化関連疾患を引き起こすこと、NAD中間代謝産物であるニコチンアミドヌクレオチド(NMN)を投与することによりNAD量を増加させ、病態を改善することが報告されている。しかし、ヒトにおけるNMN投与の安全性については不明である。そこで我々は健康成人男性にNMNを経口投与し、その安全性を確認する臨床試験を行った。【方法】10名の健康成人男性に対し、100mg、250mg、500mg のNMNを1週間毎に段階的に経口投与し、投与前と投与後5時間までの血液データや尿データ、投与時の身体計測、心電図、胸部レントゲン、眼科検査を行った。【結果・考察】NMNの単回経口投与により血圧、心拍数、体温、血中酸素飽和度は変化しなかった。血液データでは、軽度の血清ビリルビンの上昇、血清クレアチニン、クロライド、血糖値の低下以外は変化を認めなかった。投与前後での眼科検査や睡眠の質スコアは変化を認めなかった。また、血中のNMNの最終代謝産物は濃度依存性に上昇し、体内でNMNの代謝がきちんと行われたことが確認された。【結論】健康成人男性においてNMNの単回経口投与は大きな副反応を認めず安全であった。
著者
友田 智哲 杉野 公則 伊藤 公一
出版者
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
雑誌
頭頸部外科 (ISSN:1349581X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.5-9, 2020 (Released:2020-07-17)
参考文献数
20

近年甲状腺癌に関する様々なガイドラインが改訂された。特に,国内のガイドラインで,転移や浸潤徴候のない微小乳頭癌患者に対して,非手術経過観察を希望される場合には,“経過観察を行うこと”が推奨された点は,他癌種の治療ストラテジーである早期発見,早期治療とは相反しており注目すべきである。この背景には,微小癌の増大頻度や遠隔転移の頻度は低いこと,増大後手術施行しても術後成績が変わらないことが前向き研究で示された為である。海外のガイドラインでは,次世代シーケンサーの普及に伴い,遺伝子検査が細胞診の鑑別困難時の診断補助として推奨されている。国内でも,髄様癌のRET遺伝子検査は,治療法決定に不可欠な検査である。