著者
原田 幸明
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.7-13, 2020 (Released:2020-01-25)
参考文献数
2
被引用文献数
1

2020 年の東京オリンピック・パラリンピックの金銀銅のメダルはオリンピック史上で初めてすべてリサイクル原料で製造される。すなわち天然の鉱石からではなく都市鉱山からつくる都市鉱山メダルである。本稿では、その意義と、それをレガシー(引き継ぐべきもの)として持続可能社会へ向けて定着させていく動きについて述べる。
著者
住谷 さつき 原田 雅史 上野 修一
出版者
徳島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

機能性精神疾患における神経細胞の機能や代謝の異常を解明するために、3Teslaの高磁場MR装置を用いて気分、不安障害患者の帯状回、左右基底核におけるプロトンMRS (proton magnetic resonance spectroscopy:^1H-MRS)の撮像を行った。中でもこれまで検出困難であったグルタミン酸やGABAなどの脳内アミノ酸神経伝達物質の変化に注目した。強迫性障害患者は帯状回でN-acetyl aspertate: NAAの有意な低下がみられグルタミン酸も健常者と比較して有意に低値であった。GABAは低値となる傾向があるものの、有意な差は見られなかった。基底核における強迫性障害患者のNAAは健常者と比較して高い傾向があり、右が左に比べて有意に高かったが、脳内アミノ酸神経伝達物質は健常者との間に有意な差はなく左右差も見られなかった。パニック障害患者では右基底核におけるグルタミン酸+グルタミンが健常者よりも有意に高かった。大うつ病障害患者では帯状回でグルタミン酸が健常者よりも有意に低かった。今回の研究では高磁場装置による強迫性障害、パニック障害、大うつ病における脳内アミノ酸神経伝遠物質の定量が行われ、それぞれの疾患に特有な脳部位における脳内代謝物変化が生じているという知見を得た。今後は症例数を増やし臨床症状の特徴との関連、薬物の影響を検討し、治療前後での比較を行うことを計画している。
著者
藤田 誠 小泉 章夫 飯島 康男 播 繁 樋口 聡 原田 浩司
出版者
日本建築学会
雑誌
学術講演梗概集. C-1, 構造III, 木質構造, 鉄骨構造, 鉄骨鉄筋コンクリート構造 (ISSN:1341447X)
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.267-268, 2003-09

愛媛県武道館の構造材料には愛媛県産スギによる集成材とともに、樹齢数百年のスギ原木を円柱加工したスギ円柱材(径620㎜)が使用されている。このスギ円柱材の長さは約5~13m、末口径800㎜以上の原木を八角形に製材、熱気乾燥後、円柱に加工され、最長約29mまで木ダボにより縦継ぎされている。これらスギ大断面円柱材の材内には、乾燥工程で生じる含水率傾斜の存在が危惧される。そのため、木ダボの引抜性能に及ぼす被着材の含水率の影響を実験的に検討するとともに、木ダボにより縦継ぎされたスギ円柱材の曲げ性能を評価した。

1 0 0 0 OA 信仰と理想

著者
原田助 著
出版者
警醒社
巻号頁・発行日
1909
著者
杉浦 翔 村田 忠彦 原田 拓弥
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.69-78, 2019-02-15 (Released:2019-05-15)
参考文献数
20

In this paper, we propose a synthetic reconstruction method (SR method) to allocate an income attribute to each worker in synthetic populations. A synthetic population is a population synthesized based on statistics. We assign an income attribute to each worker in individual households using statistics in Japan. In order to add that attribute, we first prepare a synthetic population of households with members synthesized by our previously proposed SR method. Then we assign job attributes such as a working status, a type of employment, a type of industry, and a size of enterprise according to four statistics using our SR method. After determining the working status, we assign job attributes besides the working status for each worker. We determine the monthly income of each worker based on his/her job attributes. To see the validity of allocated monthly income, we compare the average income of each type of industry in the synthesized population with the statistics of the average income of each type of industry that is not used in the synthesizing procedure. The result showed that the error over all industries becomes −0.8% to 10.3% in allocating income to each worker in a synthesized population.
著者
松永 信博 増田 壮佑 中牟田 大嗣 徳永 貴久 矢野 真一郎 押川 英夫 橋本 彰博 藤田 和夫 古賀 雅之 岩下 智明 原田 敦彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1291-1296, 2008 (Released:2010-08-25)
参考文献数
8

Laboratory experiments were carried out on water quality purification with EcoBio-Block (EBB). EBB is a porous concrete block including Bacillus subtilis natto group. In this study, we examined experimentally denitrification effect of EBB by letting it live together with denitrification bacteria in soil. The time variations of TN, ON, DIN, NH4-N, NO2-N, and NO3-N were obtained under the aerated condition by changing the weight ratio of EBB to water. On the basis of those data, the denitrification rate, the mineralization rate, and the decreasing rate of DIN were obtained. As a result, we confirmed that the processes of organic matter decomposition, nitrification, and denitification were performed effectively by the symbiosis of useful microbial group and denitrifying bacteria.
著者
平木 大地 植原 治 原田 文也 髙井 理衣 高橋 周平 虎谷 斉子 森川 哲郎 安彦 善裕
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.271-278, 2019 (Released:2020-01-07)
参考文献数
24

目的 : ホップには抗菌効果のあることから, 口腔細菌に対する抗菌作用も期待できるが, 歯周病原細菌Porphyromonas gingivalisに対しての抗菌効果およびそのメカニズムについては明らかにされていない. 本研究では, ホップの成分であるキサントフモール (XN) のP. gingivalisへの作用についてRNA-Seqによる網羅的解析を行った. 材料および方法 : 歯周病原細菌P. gingivalisへのXNの影響について, 次世代シーケンサーを用いたRNA-Seqによるトランスクリプトーム解析を行った. P. gingivalis W83株をXNと嫌気培養し, 最小発育阻止濃度 (MIC) の測定, 抽出したRNAを用いRNA-SeqおよびReal time PCRによる再現性の確認を行った. 結果 : トランスクリプトーム解析で発現が増加していたものにmolecular chaperone GroES, nucleotide exchange factor GrpEおよびmolecular chaperone HtpGなどのHeat Shock Proteinにかかわる遺伝子が認められた. 低下していたものにFe-S cluster assembly protein SufB, Fe-S cluster assembly protein SufDおよびFe-S cluster assembly ATPase SufCが認められた. SufB, SufDおよびSufC遺伝子は, 鉄の取り込みや鉄-硫黄クラスターの形成において重要な役割を果たしていると考えられることから, XNはP. gingivalisの発育に必要な鉄の取り込みを阻害する可能性がある. 結論 : ホップ成分XNがin vitroで歯周病原細菌P. gingivalisの発育抑制効果を有することが示唆された.
著者
森 梓 濱 龍太郎 原田 篤 高久 由香里 橋本 敦史
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.2J3J1304, 2019 (Released:2019-06-01)

本報は、調理動画を対象とした深層学習による物体検出の応用と時系列データの分析に関するものである。私たちの最終目標はパーソナライズされたキッチンの提案であり、そのためにこれまでは目視観察とスプレッドシートソフトウェアを用いた分析を行ってきた。しかし、この従来の手法は十分な精密さと被験者数を得るために膨大な工数がかかった。然して分析視点も限定的にならざるを得なかった。そこで私たちは自動化ツールとして深層学習による物体検出を導入した。約90種類の物体を含む一連の調理動画に対して物体検出を適用し、Pythonを用いてデータ抽出と分析を行い、シンクエリアにおける物体検出数の時系列データが3パターンに分類されることを発見した。この発見は、パーソナライズされたキッチンの提案に向けた調理パターンの理解に貢献する。
著者
原田 靖彦 村田 誠 松本 あかね 加藤 大三 八木 哲也 矢口 貴志 吉川 剛典 武市 拓也 秋山 真志 山口 洋平 小山 大輔 寺倉 精太郎 西田 徹也 清井 仁
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.1641-1646, 2019 (Released:2019-12-27)
参考文献数
15

骨髄移植後に再発した骨髄異形成関連変化を伴う急性骨髄性白血病患者(47歳,男性)に臍帯血移植を実施した。生着前に広域抗菌薬不応の発熱性好中球減少症および全身性の有痛性結節が出現した。皮膚生検と血液培養で糸状菌を認め真菌血症と診断,さらに培養コロニーの検鏡,質量分析,塩基配列決定からFusarium solaniによる播種性感染症と確定診断した。Liposomal amphotericin B(L-AMB)5 mg/kg/日の投与により熱型と皮疹は改善し始めた。Day19に生着し,皮膚急性移植片対宿主病stage3は外用ステロイド剤で寛解した。Day38にvoriconazoleへ変更したところFusarium感染症は増悪した。その後はL-AMB計19週間の投与で治癒した。生着前の播種性Fusarium感染症は極めて予後不良である。本症例では,好中球の生着に加え,速やかな確定診断,適切な抗真菌薬の選択,その十分量かつ長期間の投与,ステロイド剤全身投与回避などが功を奏したと考えられた。
著者
西念 星宝 谷津 元樹 原田 実
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.797-807, 2019-10-15 (Released:2019-10-15)
参考文献数
10

照応詞と照応関係にある先行詞を同定することは,ロボット対話や質問応答などの自然言語処理の応用研究において,高精度を達成するために必要な要素技術とされている.そこで意味解析システムSAGEを用いて文を意味解析し,語間の意味的類似度を用いて指示代名詞の先行詞を高精度に同定する照応解析システムAnasysDを開発した.先行詞らしさを数値化するために,先行詞文節と照応詞の受け側文節との共起類似度素性や先行詞文節の上位概念分類と先行詞文節の深層格による2次元の事後確率など12種類の素性を設定した.NAISTテキストコーパスを用いてナイーブベイズ法で正解率の確率分布を学習し,先行詞らしさの確率が最も高い文節を先行詞文節とする.5分割交差検定で評価した結果,63.42%の精度を達成した.
著者
石 磊 張 〓 山中 敏正 原田 昭
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.21-28, 2007-01-31 (Released:2017-07-11)
参考文献数
12
被引用文献数
1

本研究は快適な運転を実現するため、運転中のドライバーの感性的な評価を脳前頭部α波ゆらぎリズムによって測定し、ドライバーの感じ方と車両運動特性の相関性を解明することを目指した。特に車両曲線運動におけるドライバーの感じ方を考察の中心とした。走行実験としては、被験者に180°コーナリングの設定コースを実車で走行させた。走行中収録した被験者の前頭葉α波をHSK中枢リズムモニタースリムの出力モデルに基づき、ドライバーの快適感を「気分と覚醒感」の二軸に評価し、車両挙動指標との関連性を解析した。本研究は脳波の計測と解析による、人間の製品に対する感情など主観的な体験を客観化して評価するアプローチである。ユーザの心理活動に随伴する生理反応を利用し、人工物を客観的に評価する試みはある程度検証できた。
著者
原田 祐輔 長谷川 利夫
出版者
日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.324-336, 2014-08-15

要旨:仕事のストレス要因とストレス反応の関連性を明らかにすることはストレス対処に寄与すると言われているが,作業療法分野において,働く領域ごとにストレス要因やストレス反応を比較した研究は見られない.本研究では,訪問リハビリテーションに従事する作業療法士(以下,訪問OTR)・病院に勤務する作業療法士(以下,病院OTR)を対象とした仕事のストレス要因,ストレス反応に関する実態調査を行った.結果として,訪問OTRは,病院OTRと比較するとストレスは低く,メンタルヘルスは良好であるということが示唆された.また,両群共にストレス反応に最も影響するストレス要因として「やりがい・適性」が抽出された.
著者
原田 信之
出版者
新見公立大学
雑誌
新見公立大学紀要 (ISSN:21858489)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.235-247, 2011