著者
山根 拓 中西 僚太郎 岡島 建 河野 敬一 川崎 俊郎 天野 宏司 品田 光春
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

明治期から戦前期までの近代期のわが国における公権力が, どのように国土空間を認識していたのかという問題について, 研究代表者・分担者が各々の視角・アプローチから考察した。「公権力」の範疇には, 大久保利通や黒田清隆のような公権力者個人, 帝国議会や官僚集団のような権力的集合体, 地方権力者等, 多様なものが含まれる。それぞれが国土空間の各場所をいかに把捉し, 現実の政策にいかに関与したかが, 各時代に関して解明された。
著者
天野 和孝 菅野 三郎
出版者
日本古生物学会
雑誌
化石 (ISSN:00229202)
巻号頁・発行日
no.51, pp.1-14, 1991-11-30
被引用文献数
8

In the western part of Joetsu City, the Pliocene strata are subdivided into the Kawazume, Nadachi and Tanihama formations in upward sequence. The following four molluscan associations occur in the Nadachi Formation; Acila-Portlandia (lower sublittoral zone), Nuculana (lower sublittoral to bathyal zone), Delectopecten (bathyal zone) and Calyptogena (bathyal zone) associations. The first association also occurs in the Tanihama Formation and the last is recognized in the Kawazume Formation. These associations include rich protobranch bivalves more than those in shallower waters. The lower sublittoral association shows a higher species diversity than the bathyal one.
著者
天野 道代 恵美須 文枝 志村 千鶴子 岡田 由香
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.354-365, 2013-07

本研究は,キャリア途上にある女性が,予期せぬ妊娠に気づいてから初めての出産にのぞむまでの体験を明らかにすることを目的とした。妊娠32週以降の女性で,自分の仕事に対して明確な目標をもち,その経験を積み重ねることに価値を置いて働いて(学んで)いた13名を対象に半構成的面接を行い,質的帰納的に分析した。その結果,妊婦は,土台となる【妊娠前に育成されたキャリア意識】があり,【職業生活が揺さぶられる予期せぬ妊娠の体験】に遭遇し困惑する実態が示され,そして,【妊娠と仕事との調和のとれた働き方にたどり着く体験】までには,さまざまな生活上の調整を行い,それを経て気持ちが落ち着き,その結果,【仕事と家族と自分をつなげる方向にキャリアの価値が広がる体験】という経過で,妊娠の体験を認識していた。以上のとおり,予期せぬ妊娠は,女性が歩むキャリア形成においての節目となっていた。妊娠して出産することを決意した女性は,その後のすべての体験をプラスに受け止める姿勢が養われ,キャリアと妊娠を融合しながら,他者とともに生きるという新たな生活の価値を獲得していた。妊娠初期には,職場や家族との調整に混乱状態にある女性を支援することの重要性が示唆された。
著者
橋本 修 平地 康剛 佐薙 稔 西野 有 下田 秀昭 天野 義久 川上 英一郎 花澤 理宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.548, pp.49-60, 2001-01-11

2000年の欧州マイクロ波会議の概要を報告する。本会議は30回目となり10月3日から5日までフランスのパリで開催された。今回もEuropean Microwave Week(10月2日から6日)、European Microwave Conferenceを核としGAASとEuropean Wirelessとの合計3つの会議を合体させて開催する方式で行われた。本論文は招待および一般論文の合計は328件であった。本報告では欧州マイクロ波会議での発表を(1)会議の概要、(2)アクティブ関係、(3)アンテナ関連、(4)CAD・解析、(5)ミリ波・光・センシング、(6)パッシブ関係、(7)通信・システム、(8)散乱・放射・環境電磁・人体影響に分けて紹介する。
著者
天野 郡壽 金 恵子 天田 英彦 REINARUTH Carlos Maria
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

1、フィリピンのPBA、韓国のKBLはプロ組織である。しかしながら、いずれの国のクラブもその経営形態は、クラブの運営経費をオーナー会社に頼る、いわば「企業サポートクラブ」であるといえる。2、PBAチームのオーナー会社は、バスケットボールを企業の宣伝の手段と認識しており、クラブ維持経費を企業の総宣伝経費との比較でとらえ、バスケットボールは国民に対して会社の健康なイメージを与える格安で絶好の宣伝手段であるとしている。3、KBLはオーナー会社の宣伝と社員の帰属意識向上のためという2つの目的を立てている。4、日本のバスケットボール選手は、社員選手、嘱託社員選手、プロ契約選手の3種類にわけられる。社員選手はスポーツ中心の生活であるが、その給与体系や福利厚生は社員のそれが適応される。嘱託杜員にも福利厚生や住居費などが社員に準じて与えられる。選手は怪我や引退のリスク回避を、チームを保有する企業の「スポーツ活動の支援は企業の社会的責任である」また「社内のクラブ活動は厚生事業の一環であり、プロ選手の保有はその基本理念になじまない」という基本姿勢が、日本独特の「企業選手」を作り上げている。5、選手の給与は、JBLは400万から1,500万円、KBLは3,600万ウオンから20,000万ウオン、PBAは300,000ペソから2,000,000ペソで(韓国、フィリピンはサラリーキャップ制度導入)、またいずれの国も遠征手当て、試合手当て、勝利手当てなどを支給している。それらを合計すると、日本の社員選手においても他の同年齢の社員よりは高い報酬を得ているといえる。6、報酬は高いものの、ほとんどの選手が選手を辞めた後の生活設計に悩みを持っている。7、いずれの国も、外国人選手の試合参加は2名以内という制限を設けている。さらにPBAとKBLは外国人選手に対して身長に制限を設けている。そのうえKBLでは、各試合の第2クオーターを外国人の参加1名と制限し、自国選手に参加の機会を増やしている。8、バスケットボール部を持つことにより企業にとって経済的効果については、先に述べたようにその経営基盤がかなり異なるために、3国間の比較はできなかったが、少なくとも韓国、フィリピンでは企業クラブは大いなる宣伝効果が期待できると考えている。
著者
片岡 真 大西 賢人 井川 友利子 西川 真樹子 栃原 幸恵 天野 絵里子
出版者
メディア教育開発センター
雑誌
メディア教育研究 (ISSN:18846777)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.19-31, 2011-03-03

図書館が扱う学術情報は,電子ジャーナルやデータベース,学術情報リポジトリの例に見られるように,電子化が進み,ユーザはこれらの電子リソースにWebを通じてアクセスすることが主流になった。多様な携帯デバイスを用いた電子書籍の利用もこれからますます増加していく。一方,図書館の外のWebの世界では,GoogleやAmazonなどが検索の周辺技術を進化させ,ユーザがリソースを利用するための,より利便性の高い検索とインターフェースを提供しており,そのようなWebの環境に慣れ親しんだユーザの期待と図書館の提供するソリューションにはギャップがあった。しかしながら,ようやく図書館のサービスにもこのような最新のユーザ利用支援技術の実装が進んできている。本稿は,図書館で実践が行われつつある様々なユーザ支援技術として,ディスカバリ・インターフェースとWebスケール・ディスカバリ・サービスを基点として,シラバス連携などのサービスを紹介する。また,現在国内の多くの図書館が抱えているWeb技術適用に関する課題として,システム調達と人材開発における問題点を指摘し,持続可能な発展という観点から,その打開策を探る。最後に,図書館がWeb技術を身につけた上で,今後どのような役割を担うことができるのか,一つの方向性を提示する。It has become common for library users to access to electronic resources which libraries provide via the Internet, such as electronic journals, databases and institutional repositories. Usage of e-book on diverse mobile devices may increase more than ever. As Google and Amazon provide advanced search technologies and interfaces to give users a better findability and accessibility, there has been a gap between library solutions and expectations from users, who are familiar with such Web environment. However, the implementation of advanced Web technologies into library services has been promoted these days. This article, at first, introduces such user support technologies as discovery interface, Web-scale discovery and cooperation with Learning Management Service. Secondly, we discuss a common issue shared with libraries in Japan, lying in the system procurement and human resource development, from the point of view of sustainable evolution. At last, we propose a new role of libraries beyond implementation of the Web technologies.
著者
岩岡 洋 長名 保範 吉見 真聡 小嶋 利紀 西川 由理 舟橋 啓 広井 賀子 柴田 裕一郎 岩永 直樹 北野 宏明 天野 英晴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.287, pp.61-66, 2005-09-08
被引用文献数
6

計算機を利用した生化学反応のシミュレーションが行なわれるようになってきた。大規模なシミュレーションモデルを扱う場合、膨大な計算時間を要するため、FPGAを用いてシミュレーションを高速化する研究が行われている。しかし、これまでの研究は主としてアルゴリズムの高速化であり、ユーザの利便性は考えられていなかった。そこでシステム生物学ではデファクトスタンダードとして用いられているモデル記述言語SBMLを利用可能とするためのインタフェイスソフトウェアを実装し、その際のオーバーヘッドなどの評価を取った。
著者
片岡 真 大西 賢人 井川 友利子 西川 真樹子 栃原 幸恵 天野 絵里子
出版者
放送大学ICT活用・遠隔教育センター
雑誌
メディア教育研究 (ISSN:18846777)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.S19-S31, 2011

図書館が扱う学術情報は,電子ジャーナルやデータベース,学術情報リポジトリの例に見られるように,電子化が進み,ユーザはこれらの電子リソースにWebを通じてアクセスすることが主流になった。多様な携帯デバイスを用いた電子書籍の利用もこれからますます増加していく。一方,図書館の外のWebの世界では,GoogleやAmazonなどが検索の周辺技術を進化させ,ユーザがリソースを利用するための,より利便性の高い検索とインターフェースを提供しており,そのようなWebの環境に慣れ親しんだユーザの期待と図書館の提供するソリューションにはギャップがあった。しかしながら,ようやく図書館のサービスにもこのような最新のユーザ利用支援技術の実装が進んできている。本稿は,図書館で実践が行われつつある様々なユーザ支援技術として,ディスカバリ・インターフェースとWebスケール・ディスカバリ・サービスを基点として,シラバス連携などのサービスを紹介する。また,現在国内の多くの図書館が抱えているWeb技術適用に関する課題として,システム調達と人材開発における問題点を指摘し,持続可能な発展という観点から,その打開策を探る。最後に,図書館がWeb技術を身につけた上で,今後どのような役割を担うことができるのか,一つの方向性を提示する。
著者
天野 裕 土肥 真人
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.733-738, 2008-10-15
参考文献数
14
被引用文献数
1

本研究の目的は、迅速かつ大量に住宅供給を可能とした復興政策の立案過程と、市民社会の台頭の契機となった復興活動の生成過程を具体的に把握し、震災以前のメキシコシティの住宅政策、借家人運動の系譜を参照しつつ、市民セクターがメキシコ震災復興に果たした役割を明らかにすることである。結論として、メキシコ大地震の復興プロセスにおいて民衆セクターが果たした役割を、以下の2点に集約した。1. 震災以前に借家人運動の前史を持つ組織が、被災者の動員型要求運動を牽引し、公布後半年間停滞していたRHP実施のための要件を、政府と民衆セクターの協定という形で具体化した。2. 協定の締結により、低所得層に属する被災者の経済状況に配慮した大量の住宅供給と、少数ではあるが民衆セクターの自助努力による包括的コミュニティデベロップメントを達成した。
著者
岡本 仁宏 荒木 勝 菊池 理夫 木部 尚志 古賀 敬太 杉田 敦 千葉 眞 寺島 俊穂 富沢 克 的射場 敬一 丸山 正次 山崎 望 山田 竜作 大澤 真幸 岡部 一明 遠藤 比呂通 ありむら 潜 大竹 弘二 立岩 真也 石井 良規 天野 晴華
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

冷戦後の世界において、多くの人びとは我々の政治理論・社会理論が動揺する世界秩序を把握する言葉や構想を持ちえていないことを感じているという現状認識のもとに、近代政治理論における政治主体の基本用語の可能性と限界を追求した。「人間、国民、市民」(ヒューマニティ、ナショナリティ、シティズンシップ)という基幹的主体用語を中心に、「市民社会、ナショナリズム、グローバリズム」という三つの政治思想との関連において、その妥当性を検証し、既存概念の限界を指摘すると同時に、それらに代わる政治主体の可能性を検討した。
著者
大島 秀明 天野 克也 谷口 汎邦
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.71, no.610, pp.41-46, 2006
被引用文献数
4 2

The purpose of this paper is to find out the utilization of sitting spaces in Sugamo Jizo-Dori shopping mall. Therefore, we conduct the fixed points observation survey and the questionnaire survey of visitors in Sugamo Jizo-Dori shopping mall. The results are as follows: Not only those who visit the temple but also the shopping mall visitors use the sitting space of Koganji Temple; There are differences between the visiting purposes and behaviors in shopping mall of the neighborhood visitors,and those of the other visitors; It can be said that the visitors who sat in the sitting spaces of Koganji Temple tend to drop in at many shops, and the sitting spaces of Koganji Temple is useful for the activation of the shopping mall.