著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2013-07-15

この資料は『日経グローカル』の「観光地点検」に連載された記事です。本著作物は、日本経済新聞社の許諾を得て掲載しています。日本経済新聞社の許可なく内容の全部又は一部を複写・転載することを禁じます。
著者
キャッスルマン病の疫学診療実態調査と患者団体支援体制の構築に関する調査研究班 吉崎 和幸 岡本 真一郎 川端 浩 水木 満佐央 川上 純 正木 康史 矢野 真吾 井出 眞 宇野 賀津子 八木 克巳 小島 俊行 水谷 実 徳嶺 進洋 西本 憲弘 藤原 寛 中塚 伸一 塩沢 和子 岩城 憲子 古賀 智裕
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.97-107, 2017 (Released:2017-03-17)
参考文献数
75

キャッスルマン病は原因不明のリンパ増殖性疾患で,適切な治療を行わなければQOL低下や生命予後の短縮をきたす。しかしながら,その希少性のためにこれまで明確な診断基準や重症度分類が定まっていなかった。これに対して厚労科研・難治性疾患等政策研究事業の調査研究班では,本疾患の診断基準と病型分類,重症度分類の案を策定した。診断は,病理診断と臨床的な除外診断を併せて行う。組織型は硝子血管型,形質細胞型,および混合型に分類される。臨床的病型は,単中心性(限局型)と,HHV-8関連の多中心性,HHV-8陰性の特発性多中心性に分類した。重症度は主に臓器障害の程度により分類した。難治性とされる特発性多中心性キャッスルマン病は,重症度等に応じてprednisoloneやtocilizumabを用いて治療を行うこととした。今後,本疾患に関するエビデンスを集積し,本診断基準や重症度分類の妥当性を検証するとともに,質の高い診療ガイドラインを策定していく予定である。
著者
丸谷 宣子 白杉(片岡) 直子 岡本 裕子 谷口 智子 服部 美穂 中尾 百合子 津久田 貴子 早崎 華
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.323-332, 1998-12-10 (Released:2009-12-10)
参考文献数
32
被引用文献数
2 3

抗酸化剤無添加の精製エゴマ油を180℃で10時間加熱し, 経時的に油のAV, POV, CV, p-An. V, Toc量と脂肪酸量の変化を調べた。対照試験としてダイズ油についても同様に測定し, 両者の熱安定性を比較した。また, コットンボールを用いて加熱時のモデル食品成分添加の影響を調べた。1) 180℃, 70分までの短時間加熱では, ダイズ油に比べてエゴマ油の劣化は若干進んでいたが, α-リノレン酸の残存率も90%以上であり, 栄養的にも食品衛生上も支障があるほどではなかった。2) 180℃, 10時間加熱においては, 加熱時間が長くなるにつれ, ダイズ油に比べてエゴマ油の劣化が著しく, CVが50を越えるのがダイズ油が10時間後であるのに対し, エゴマ油は約5時間後であった。エゴマ油は着色も著しく, 10時間後にはAVは0.20と低かったが, CVは131.0, p-An. Vは242.4に達した。3) コットンボールを用いて, エゴマ油とダイズ油の水添加加熱時の熱安定性を比較した結果, 1時間以内では, エゴマ油はダイズ油に比べAV, CV, p-An. V, POVともやや上昇したものの, 食品衛生上問題になるほど酸化は進まなかった。4) エゴマ油の熱酸化は第二塩化鉄により促進された。グルコースや水の添加によっては若干酸化が進んだ。逆に, グリシン添加時はPOV, CV, p-An. Vの値が減少した。これは, アミノ酸自身の抗酸化性と, アミノカルボニル反応によって, 油中に生成されたカルボニル化合物が消費されたこと, さらに生成されたメラノイジンが抗酸化性を示したことなどが考えられた。
著者
岡本 正人
出版者
金沢工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

昆虫のような小さな翼に作用する空気力は非常に微小であることから、レイノルズ数が10,000以下の翼の空力特性に関する実験データはほとんど得られていない。そこで、この小さな翼の空力特性を得るための専用の低圧風洞装置を開発した。その結果、レイノルズ数が1000~10,000の翼に作用する空力係数が精度よく測定できるようになった。そのため、本風洞を用いてさまざまな翼の空力特性について実験を試みたが、特にコガネムシの鞘翅に見られる大きなキャンバの円弧薄翼の空力特性で興味ある結果が得られた。このような小さな翼の空力データは、小型の冷却ファンや昆虫サイズの超小型航空機の翼の開発に役立つと考えられる。
著者
梅崎 重夫 福田 隆文 齋藤 剛 清水 尚憲 木村 哲也 濱島 京子 芳司 俊郎 池田 博康 岡部 康平 山際 謙太 冨田 一 三上 喜貴 平尾 裕司 岡本 満喜子 門脇 敏 阿部 雅二朗 大塚 雄市
出版者
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.13-27, 2014 (Released:2015-03-26)
参考文献数
19

日本の強みは,現場の優秀な作業者や管理・監督者及び生産技術者が質の高い安全管理と生産技術に基づく改善を実施していることにある.したがって,この“現場力”を基盤に置いた上で,技術に基づく安全の先進国と言われる欧州の機械安全技術や社会制度を適切に活用すれば,日本の現場力と欧州の機械安全技術を高次の次元で融合させた新しい枠組みの安全技術と社会制度を構築できる可能性がある.本稿では,以上の観点から日本で望まれる法規制及び社会制度のあり方を検討した.その結果,今後の日本の社会制度では,安全をコストでなく新たな価値創造のための投資として位置づけること,高い当事者意識と安全な職場を構築しようとする共通の価値観を関係者間で共有すること,及び再発防止から未然防止,件数重視から重篤度重視への戦略転換と想定外の考慮が重要と推察された.また,実際の機械の労働災害防止対策では,特に経営者及び設計者に対して欧州機械安全の基本理念と災害防止原則を普及促進するとともに,①ISO12100に定めるリスク低減戦略,②モジュール方式による適合性評価と適合宣言に関する情報伝達を目的としたマーキング,③マーキングの情報に基づく機械の使用段階での妥当性確認,④機械の設計・製造段階への災害情報のフィードバックが特に重要と考えられた.
著者
佐々木 隆一郎 SUKUMURAN M. GAJALAKSHMI シー.ケイ CHANDRASEKAR アルナ KRISHNAMURTH エス SHANTA V. 岡本 和士 小川 浩 伊藤 宜則 横井 豊治 松山 睦司 M S Sukumura R Swaminatha ARUNA Chandr S Krishnamur V Shanta
出版者
愛知医科大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1992

南インド(マドラス)には、宗教上の理由から肉を食しない菜食主義者が多い。癌登録資料からみたこの地域における乳癌の年齢調整罹患率は人口10万対20.8と、日本と同程度(大阪19.7)である。これは、乳癌の発生要因のひとつとして肉食が考えられているが、肉食以外の乳がんの発生要因を追究するには格好の地といえる。また、研究対象地域のマドラスでの癌研究は、WHOの技術援助を得て完成した癌登録を有するCancer Instituteが中心に行っており、疫学的な研究を行う基盤が整っていた。以上の理由により、1992年7月から、南インド・マドラスにおいて、菜食主義者での乳癌の患者対照研究を行った。患者は、1992年7月以降Cancer Instituteで新たに診断された乳癌患者である。対照は健康対照として病院に入院している患者の家族の中からから性、年齢を一致させた者1人、病院対照としてCancer Instituteを受診した他の部位のがん患者から性、年齢を一致させた者1人を選び、患者対照200セット(600人)を集め、検討した。検討した項目は、問診項目(社会経済状態、生殖歴、栄養素摂取量、心理要因など)、体格(身長、体重)、血清情報(ホルモンレベル、脂質類、ビタミン類など)などの項目である。1993年12月24日現在までに、面接によっての情報収集、体格情報の収集が終了したのは、乳癌患者200人、病院対照200人(乳癌、子宮癌、卵巣癌、甲状腺癌以外の癌)、健康対照200人についてである。個人についての栄養素摂取量の算出、全ての情報の計算機への入力を行った。現在までに心理面の解析から、健康対照に比べ、乳癌患者と病院対照(癌患者)は、ストレスの多いLife event、抑欝的な状態におかれていることなどが伺われた。さらに、病院対照に比べ、乳癌患者はよりこれらの傾向が強いことが示唆された。本研究では、ホルモンレベルの測定のために黄体期に採血を行っているが、上記の対象者の内採血が終了した者は、乳癌患者200人、病院対照200人、健康対照75人であった。初期の予想に反し、健康対照についての採血が困難を極めたので、今回は血液成分のうち、健康対照のホルモンレベルについての検討を断念することとした。血清についての解析からは、健康対照75人についての検討では、マドラスでのβカロテンのレベルは日本よりは低い傾向があること、レチノールのレベルはやや低いがほぼ同程度であることが示唆されている。また、乳癌患者と病院対照のホルモンレベルを比較すると、前者ではエストロゲンE1 75.7pg/ml、エストロゲンE2 42.3pg/ml、エストロゲンE3 2.1pg/ml、後者ではエストロゲンE1 59.4pg/ml、エストロゲンE2 13.3pg/ml、エストロゲンE3 1.2pg/mlであった。また、乳癌患者(197人)についてEIAキット(Trion Diagnostics Inc.)を用いてc-erbB-2蛋白陽性率を測定したが、20U/ml以上を陽性とすると、陽性率は約28%であった。現在、上記の成果をもとに、各研究担当者が業績のまとめを行っている。
著者
西山 雅祥 岡本 憲二
出版者
京都大学低温物質科学研究センター
雑誌
低温物質科学研究センター誌 : LTMセンター誌 (ISSN:1348317X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.26-31, 2005-11-01

光ピンセット(Optical Tweezers)とは、光を回折限界に集束させることで,溶液中の微粒子などをその集光点に捕捉する光技術である。この光学系を光学顕微鏡に導入することで、研究対象となる微小物体を顕微鏡で観察しながら、非接触・非侵襲で捕捉し、三次元的に自由に動かすことが可能となる。この「光の手」は、マイクロメートルスケールの物体の物性評価や生体分子の1分子計測、細胞の顕微操作など様々な分野で利用されている。本稿では、光ピンセットの原理と装置の概略を説明した後、生命科学分野での応用例について紹介したい。
著者
岡本一平 著
出版者
大日本雄弁会
巻号頁・発行日
1927
著者
横尾 真 岩崎 敦 櫻井 祐子 岡本 吉央
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.1_34-1_52, 2013-01-25 (Released:2013-03-25)

本稿では,メカニズムデザイン(応用編)として,前回の基礎編に対して,現実からの要請にもとづく社会的に望ましい結果,もしくは設計者の目的を満たす結果,をもたらすための市場や制度をメカニズムとしてどう考えるかに焦点をあてる.まず,メカニズムデザイン理論における代表的な応用である,異なる種類の商品を同時に販売するためのオークション,いわゆる組合せオークションを,もっともよく知られているVickrey-Clarke-Grovesメカニズムを通して説明する.次に,従来は考えられていなかった課題を解決するためのメカニズムをどのように設計するかを解説するために,架空名義入札を取り上げる.加えて,メカニズムデザイン理論のよく知られた実践例である,検索連動型広告オークションとマッチングメカニズムの主要な結果に関して述べる.
著者
竹内 比呂也 川本 一彦 白川 優治 國本 千裕 岡本 一志 姉川 雄大 藤本 茂雄
出版者
千葉大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

大学図書館による学習コンテンツの提供,ラーニングコモンズおよび学習支援サービスの有機的結合によって形成される新しい学習環境が学生の学習行動,情報探索行動にどのように影響を与えるかを明らかにし今後の学習環境整備の方向性を示すことを目的として,千葉大学アカデミック・リンクを対象に学際的なアプローチの下,定量的,定性的調査分析を実施した。その結果,新しい学習環境が学生の多様なニーズを満たしていること,また,間接的ながら,学習成果に影響を与えていることが示唆された。
著者
岡本 佳子 坂部 裕美子 神竹 喜重子 荒又 雄介 辻 昌宏 大河内 文恵 平野 恵美子 小石 かつら
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.e25-e30, 2023 (Released:2023-09-25)
参考文献数
22

本稿は18〜20世紀ヨーロッパ歌劇場における上演傾向研究の一環として、フィールドワークと文献による興行情報の調査結果をデータ化・蓄積するにあたっての諸問題を提示する。具体的には、ポスターや年鑑からデータを抽出・統合する際、資料の選択、視覚的側面の配慮、項目や備考欄情報の取捨選択、上演言語の特定、作品の改変による紐付けが困難な場合がある。とりわけ、各資料の掲載項目自体が、地域や時代固有の価値観を色濃く反映していることから、それらの価値観の保持は統一的なフォーム作成の意図と相反することがある。様々な資料の比較から得られたこれらの知見を共有することは、データベース作成への新たな視座を提供するものであろう。