著者
立林 和夫
出版者
特定非営利活動法人 横断型基幹科学技術研究団体連合
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第9回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.B-1-1, 2018 (Released:2018-11-10)

Quality Engineering, so called Taguchi Methods for building quality in products and for maintaining quality of products or production lines that were developed by late Dr. Genichi Taguchi. The author will introduce the outline of Quality Engineering and their methods.
著者
大林 侑平 (2023) 大林 侑平 (2022)
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2023-03-08

本研究のテーマは18世紀ドイツ語圏における官房学的言説の思想史的研究である。この研究は(1)思想史・知識史的分析、(2)理論的分析、(3)方法論の三つのアプローチを含む。(1)官房学の根本概念であるエコノミーを起点に、その人間学的側面と自然哲学的側面に光をあて、銅時代の様々な実践との関連を解明・叙述する。(2)19世紀に至るまで持続的影響力を持った自然哲学が、学問的・政治的・経済的要請、技術的変動との相互作用を、理論的分析を通じて剔抉する。(3)以上の研究に対するメタ分析として、思想史・知識史の方法について、今日の社会認識論や関連分野を参照して新たな適切な叙述・分析の方法を検討する。

3 0 0 0 OA 新生児搬送

著者
島袋 林秀
出版者
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
雑誌
日本周産期・新生児医学会雑誌 (ISSN:1348964X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.668-671, 2021 (Released:2021-04-26)
参考文献数
9

総論 1.はじめに─新生児搬送の究極的な原則─ 新生児搬送の究極的な原則は,母体(胎)搬送によって新生児搬送を極力回避することである.限られた人材・資材・空間での新生児搬送は,搬送医学(transport medicine)の高度な技術と経験が求められ,はるかに母体搬送よりリスクが高いからである.一方で,新生児搬送は新生児科医師には直面することも多く,不可避の技術でもある.慢性期の転院だけでなく,早産児の予期せぬ出生,胎盤早期剥離により母体搬送の時間すらない状況,低体温療法実施施設への搬送,さらには外科手術による緊急搬送等も稀ではない.また,本邦では米国に比べ分娩施設が周産期センターに集約化が進んでいないために,周産期センター以外での分娩が約半数を占め,結果的に新生児搬送が必要となりやすい背景もある.本稿では,新生児科医の不可欠な技術である新生児搬送について解説する.誌面の都合上,やや総論的な概説になることをお許し願いたい.
著者
千藤 咲 森阪 匡通 若林 郁夫 村上 勝志 吉岡 基
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.169-177, 2021 (Released:2021-08-26)
参考文献数
28

動物の社会構造解明のためには,個体識別を行い,個体間の相互作用を観察することが必要である.しかし,背びれも体色パターンもない野生下のスナメリでそれを行うことは困難である.そこで,飼育個体を対象に行動観察を行い,個体間関係とその頑強性を明らかにすることを目的とした.鳥羽水族館と南知多ビーチランドで飼育されているオス5個体,メス6個体を対象に,個体同士の社会行動を目視とビデオ録画により,計54日間,437時間観察・記録した.観察された社会行動のうち,背擦り行動についてバウト構造が認められたため,バウト分析を行い,2分以内の背擦り行動を同一バウトとした.水槽内の同居個体の構成が変化することを社会的撹乱とし,撹乱の有無や前後で個体間関係の変化を比較したところ,撹乱がない時に社会行動を行った8ペアのうち3ペアは,長期的に安定した親和的な関係性を示し,この関係性と性別や年齢などの組み合わせには明確な関連はみられなかった.また,これら3ペアには,撹乱の前後で関係性が変化しなかったペア,いったん敵対的に変化しても撹乱翌日には元の関係性に戻ったペアがいた.以上の結果から,飼育下のスナメリには社会的撹乱に対して頑強な,安定した個体間関係を持つペアが存在する可能性が示唆された.
著者
小林 信重
出版者
一般社団法人 日本デジタルゲーム学会
雑誌
日本デジタルゲーム学会 夏季研究発表大会 予稿集 2023夏季研究発表大会 (ISSN:27584801)
巻号頁・発行日
pp.90-94, 2023 (Released:2023-10-28)
参考文献数
20

本研究は「ドラゴンクエストシリーズ」「いただきストリートシリーズ」などのコンピュータゲームの制作者として知られる堀井雄二に注目し、彼が大学を卒業してから著名なゲームデザイナーになるまでのフリーライター時代(1978~1988 年)の社会的文脈(大学漫研出身者の互助関係、東京のマスメディア、消費社会化)が、彼の創作活動に果たした役割を、新聞・雑誌記事などの資料の収集と分析に基づいて明らかにする。
著者
平林 純
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.529-535, 2023-10-10 (Released:2023-10-10)
参考文献数
2

幅広く画像を取り扱う画像科学・工学者である私たちは,画像情報の取得やさまざまな画像処理を行い,さらに画像の出力を行っています.今日現在の21世紀に至るまで,多くの画像科学・工学者が存在してきました.そうした先達の中には,絵画を描いた画家たちがいます.現在の画像科学・工学者が,過去の画像科学・工学者たちが作り上げた「油絵」を美術館で眺める時には,“自分たちの経験・今現在の悩み”を思い起こしながら先達の技術に感心・感動してしまうものです.本解説では,画像科学・工学者向けの,油絵の上に現れたひび割れの楽しみ方を紹介します.
著者
吉野 諒三 陳 艶艶 鄭 躍軍 林 文
出版者
日本分類学会
雑誌
データ分析の理論と応用 (ISSN:21864195)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.13-26, 2020-08-01 (Released:2020-10-06)
参考文献数
55
被引用文献数
2

本稿では, 歴史や文化を含む社会経済的・環境的要因をも考慮しながら,環境配慮に関する人々の行動が実効性を持つようなメカニズムを探索する中で, 現在の「環境問題」自体が内包する問題や課題について考察を巡らせる. 特に, 常に現実の政策立案と密接に研究を推進していた林知己夫による人々の意識の表層と基底の区別や意識調査一般についての知見にも留意し,環境問題について具体的に実効性のある方策とは如何にあるべきかに思いを巡らせる.
著者
青山 薫 鈴木 賢 日下 渉 北村 由美 伊賀 司 石田 仁 小田 なら 林 貞和
出版者
神戸大学
雑誌
挑戦的研究(開拓)
巻号頁・発行日
2023-06-30

性的マイノリティの存在を認め、すべての人の人権を擁護するために定着した「性の多様性」。だが、この概念は英語由来のジェンダー二元論を超えてはいない。二元論ではその存在が十分に説明できない人たちがアジアを始めさまざまな文化で確認されてきており、現在の概念系は、この人たちを承認し、人権としての「性の多様性」とその侵害を正確に把握することができないでいる。そこで本研究は、アジア9ケ国でいわゆる「非典型的な性」の歴史を調べ、現在生きている当事者に聞き取りをして、《性の多様性》とは何かを改めて明らかにする。そして、こちらの《多様性》に基づいて、現行のジェンダー概念を超える性の概念を構想する端緒をつける。
著者
五十嵐 正博 中谷 龍王 林 昌洋 中田 紘一郎 粕谷 泰次
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
日本化学療法学会雑誌 (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.826-829, 2002-11-25 (Released:2011-08-04)
参考文献数
7
被引用文献数
1

Moelleringのノモグラム (ノモグラム) によるvancomycin (VCM) の初期投与設計は, 目標平均血中濃度が約15μg/mLとなるため, ピーク濃度が中毒濃度に達することはほとんどない。本研究では, ピーク濃度とトラフ濃度の2点およびトラフ濃度1点だけの測定値を用いたBayesian法の予測精度を比較し, 日常診療でのVCM血中濃度測定をトラフ濃度のみにすることが可能であるかを検討した。対象としたのは, 1995年4月から2000年7月までtherapeutic drug monitoring業務を行った30症例のデータである。トラフ濃度1点だけによる予測精度は, トラフ濃度 (n=12) においてmean prediction error (ME)=-4.08μg/mL, mean absolute prediction error (MAE)=4.44μg/mL, root mean squared prediction error (RMSE)=5.42μg/mL, ピーク濃度 (n=11) においてME=2.87μg/mL, MAE=7.04μg/mL, RMSE=8.89μg/mLであり, ピーク濃度とトラフ濃度の2点による予測精度は, トラフ濃度 (n=12) においてME=-3.30μg/mL, MAE=3.90μg/mL, RMSE=4.93μg/mL, ピーク濃度 (n=10) においてME=0.57μg/mL, MAE=5.03μg/mL, RMSE=6.74μg/mLとなった。この両者における予測精度の差はトラフ濃度で1μg/mL未満, ピーク濃度で3μg/mL未満とわずかで, 有意差はなかった。したがって, VCMの最大投与量が要求される重篤なMRSA感染症などの症例を除けば, 日常診療におけるVCMのTDMはトラフ濃度だけの測定により適切に実施できることが明らかとなった。
著者
町田 昌彦 岩田 亜矢子 山田 進 乙坂 重嘉 小林 卓也 船坂 英之 森田 貴己
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.12-24, 2023 (Released:2023-01-18)
参考文献数
54

We estimate the inventory of tritium in two sea areas corresponding to coastal and offshore ones around Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (1F) on the basis of the measured seawater tritium concentrations monitored constantly from 2013 to Jan. 2021 by using the Voronoi tessellation scheme. The obtained results show that the offshore area inventory and its temporal variation amount correspond to approximately 1/5 and 1/50 of that of the treated water accumulated inside 1F, respectively. These results suggest that the amount of tritium included in seawater as the background is non-negligible in evaluating the environmental impact of releasing the accumulated treated water into the sea area. We also estimate the offshore area inventory before the 1F accident and find that it had exceeded the 1F stored inventory over 30 years from 1960s to 1980s, being approximately 4 times larger in the peak decade 1960s. This finding means that we had already experienced more contaminated situations over 30 years in the past compared with the conservative case emerged by just releasing whole the present 1F inventory. Here, it should also be emphasized that the past contamination situation was shared by the entire world. We further extend the estimation area to include the offshore area from Miyagi to Chiba Prefectures and find that the average area inventory is now comparable to half the present 1F inventory. Finally, we estimate the internal dose per year by ingesting fishes caught inside the area when the 1F inventory is added only inside the area and kept there for one year. The result indicates that it approximately corresponds to 1.0 × 10−6 of the dose from natural radiation sources. From these estimation results, we find that all the tritium inventories stored inside 1F never contribute to significant dose increment even when it is instantly released into the area.
著者
町田 昌彦 山田 進 岩田 亜矢子 乙坂 重嘉 小林 卓也 渡辺 将久 船坂 英之 森田 貴己
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.226-236, 2019 (Released:2019-11-20)
参考文献数
34
被引用文献数
9

After direct discharges of highly contaminated water from Units 2 and 3 of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (1F) from April to May 2011, Kanda suggested that relatively small amounts of run-off of radionuclides from the 1F port into the Fukushima coastal region subsequently continued, on the basis of his estimation method. However, the estimation period was limited to up to September 2012, and there has been no report on the issue since that work. Therefore, this paper focuses on the discharge inventory from the 1F port up to June 2018. In the missing period, the Japanese government and Tokyo Electric Power Company Holdings have continued efforts to stop the discharge, and consequently, the radionuclide concentration in seawater inside the 1F port has gradually diminished. We show the monthly discharge inventory of 137Cs up to June 2018 by two methods, i.e., Kanda’s method partially improved by the authors and a more sophisticated method using Voronoi tessellation reflecting the increase in the number of monitoring points inside the 1F port. The results show that the former always yields overestimated results compared with the latter, but the ratio of the former to the latter is less than one order of magnitnde. Using these results, we evaluate the impact of the discharge inventory from the 1F port into the coastal area and the radiation dose upon fish digestion.
著者
太田 久裕 山田 浩之 新田 清一 鈴木 大介 本間 大和 和泉 光倫 今村 香菜子 南 隆二 中山 梨絵 上野 真史 若林 毅 島貫 茉莉江 大石 直樹 小澤 宏之
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.556-564, 2022-12-28 (Released:2023-01-18)
参考文献数
14

要旨: 近年, 国民の難聴対策の必要性の増加に伴い, 政府や関連学会より言語聴覚士の活用や雇用の促進が訴えられている。今後は言語聴覚士 (以下 ST) の聴覚医療における貢献や活躍が期待されている。今回, 補聴器外来を医師1名から医師と ST の協力体制に移行する前後を比較し, 患者, 医師, 医療機関にどのような影響を与えたかについて検討した。補聴器購入後の補聴器全体の満足度は医師 1 名体制で平均82点, 医師と ST の協力体制で平均80点と同等の結果で, 高い患者満足度を維持することができた。1週間の最大患者枠数は14人から54人に増えた。1年間の補聴器適合検査数は1回目が2.2倍, 2回目以降が3.2倍に増加した。医師と ST の協力体制に移行しても満足度が維持できたことから, ST の積極的な参加は, 補聴器医療の需要に対応していく上で有効な選択肢で, 今後, より一層の ST の補聴器医療への関与が期待される。
著者
坂本 猛 木村 洋明 大川内 一成 水田 悠介 林 未季
出版者
一般社団法人 日本接着学会
雑誌
日本接着学会誌 (ISSN:09164812)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.152-165, 2016-05-01 (Released:2018-03-29)
参考文献数
78
被引用文献数
1 2
著者
鳴海 邦匡 渡辺 理絵 小林 茂
出版者
日本地図学会
雑誌
地図 (ISSN:00094897)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.17-35, 2022-03-31 (Released:2023-09-14)
参考文献数
63

For the Taiwan expedition (1874) and military action to suppress local resistance after the SinoJapanese War (1894-5), Japanese navy prepared nautical charts re-engraving from British Admiralty charts. Concerning place names, Japanese Hydrographical Office tried to transcribe those on British charts into Chinese characters locally used. However, it was not easy to infer exact Chinese characters on the basis of transliterated alphabetical local place names on British charts. Although a Chinese nautical chart titled Da Qing yi tong hai dao zong tu 大清一統海道總圖 (General map of the Chinese coast and sea-routes) re-engraved from a British chart was consulted, even place names of major ports of Taiwan on it were not always correct, because it transliterated many local place names phonetically into Chinese characters. After a process of trial and error up to 1905, place names in Chinese characters conformed to local use were put on Japanese charts of Taiwan.