著者
梅本 通孝 熊谷 良雄 小林 健介 石神 努 渡辺 実 室崎 益輝 大西 一嘉
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.7, pp.228-233, 1997-11
被引用文献数
1

The Great Hanshin-Awaji Earthquake Disaster caused an LPG leak incident at a plant in Higashinada ward, Kobe city. Kobe municipal authorities announced evacuation recommendation to 72,000 inhabitants. A questionnaire was conducted to know when, where and how the inhabitants received the information of evacuation recommendation. Results of the questionnaire are as follows : ・In the day the evacuation order was announced, 9.9% of inhabitants in the recommendation area concerned did not receive the information of the recommendation. ・The farther from the plant where the incident happened, the more lately inhabitants received the information of the recommendation. ・Though about 80% of people who received the information of the recommendation become aware of the cause of it, many of them didn't know the further information.
著者
森山 葉子 豊川 智之 小林 廉毅 井上 和男 須山 靖男 杉本 七七子 三好 裕司
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.22, 2012 (Released:2012-03-05)
参考文献数
22
被引用文献数
3 4

単身赴任者と家族同居者における生活習慣,ストレス状況および健診結果の比較―MYヘルスアップ研究から―:森山葉子ほか.東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学―目的:全国に支社を持つある金融保険系企業の男性従業員を対象に,生活習慣,ストレス状況および健診結果について,有配偶単身赴任者と有配偶同居者との比較を行うこととした.対象と方法:2004年の定期健康診断を受診しており,かつ同年に実施した質問票による調査に回答した男性のうち,有配偶であり40代および50代の事務職である3,026名を調査対象とした.質問票の配偶者はいるかとの問いに,「はい」と答えた者を同居群,「はい(単身赴任中)」と答えた者を単身赴任群とした.生活習慣については運動,飲酒,喫煙習慣など12項目を,ストレス状況については,質問票内の職業性ストレス簡易調査票の下位尺度から,活気の低下,イライラ感,疲労感,不安感,抑うつ感,身体愁訴の6項目について喫煙者と非喫煙者を層化してχ2検定で分析した.健診結果についてはBMI,収縮期血圧,拡張期血圧,空腹時血糖,GOT,GPT,γ-GTP,総コレステロール,中性脂肪,HDLコレステロール,赤血球,白血球を用いて,単身赴任との関連を年齢と喫煙を共変量として回帰分析で検討した.結果:単身赴任群は同居群と比較した結果,運動・喫煙・飲酒・食生活・休日日数などの生活習慣が好ましくない者が多く,ストレス状況では喫煙者においてイライラ感と不安感,抑うつ感が高く,健康状況を示す健診結果については,総コレステロール,中性脂肪,白血球数が高かった.結論:本研究は,有配偶単身赴任者において食生活などの生活習慣が好ましくない者が多く,ストレス状況のイライラ感と不安感,抑うつ感が高く,健診結果において脂質関連の数値が高いことを示した.
著者
若林 和夫
出版者
千葉大学ユーラシア言語文化論講座
雑誌
千葉大学ユーラシア言語文化論集 (ISSN:21857148)
巻号頁・発行日
no.10, pp.275-290, 2008-03

This study attempts to analyze a number of contemporary Japanese Manga works which deal with the Ainu or related topics. we have been able to identify 7 short reference works and 3 long reference works published between 1992 and 2006. We analyzed these 10 Manga, according to the following points : the narrative structure, the Ainu character's acts and utterances, the Ainu character's clothing code, and non-Ainu person's remarks regarding the Ainu. We came to the following three conclusions: First, Ainu characters in the con胞���� mporaryManga always are portrayed with "traditional" goods, clothing and so on. Secondly, non-Ainu and Ainu character's lines are related to discrimination, nature or traditional stories. Thirdly, the Ainu character is always given a role of so-called "Northern Traveler"; he or she was never born in Honshu.
著者
小林 正幸 西川 俊 石原 保志 高橋 秀知
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.397, pp.25-29, 1997-11-22
被引用文献数
9

我々は、高速で文字入力が可能なMicrosoft Windows NT Ver. 4.0の環境下で動作するDOS/Vパソコン対応の日本語高速入カシステム (ステノワードPCシステム) を2セット用意し、1セット目で発話内容のひらがな入力とかな・漢字変換を行い、他のセットで誤字、脱字等の修正を行う、より正確な字幕をリアルタイムで提示可能な新システムを開発したので、このシステム (連弾入力方式RSVシステム) の機能や特徴について報告する。また、ISDN (INSネット64) とテレビ会議システムを介して遠隔地でキーボードの入力作業が可能な遠隔地連弾入力方式RSVシステムについても報告する。
著者
紅林 幸子
出版者
訓点語学会
雑誌
訓点語と訓点資料 (ISSN:04546652)
巻号頁・発行日
vol.118, pp.30-42, 2007-03
著者
東海林 克彦
出版者
日本環境変異原学会
雑誌
環境変異原研究 (ISSN:09100865)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.121-124, 2005 (Released:2005-12-26)
参考文献数
7

This article aims to introduce the outline of issue and phenomena of welfare of laboratory animals which is enacted in Law for Welfare and Proper Management of Animals, and to clarify the difference of conception and method between welfare of laboratory animals and experiment using laboratory animals, in anticipation of contributing to its improvement in practice.
著者
村瀬 菜都子 若林 宏明
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.135-143, 2011 (Released:2011-06-01)
参考文献数
8

ラクオリア創薬株式会社は,2008年7月の設立当初よりリンクリゾルバを利用してきた。リンクリゾルバ導入により電子資料へのアクセスは飛躍的に効率化されたものの,情報検索ツールの検索結果から複数の論文について所蔵を確認する際には,1件ごとにリンクリゾルバのアイコンのクリックを繰り返す必要があるなどの改善すべき点があることがわかった。さらにアグリゲータ系電子ジャーナルを多く購読している環境では,閲覧禁止期間に該当する割合が高くなり,この問題はより顕著になる。この課題を解決した一括所蔵確認システムを中心に,ラクオリア創薬でのリンクリゾルバを用いて効率化した情報サービスについて報告する。
著者
小林 満
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

1613年の「カステッリ宛の書簡」のなかでガリレオは聖書と自然学の関係を整理してコペルニクス説のほうがアリストテレス・プトレマイオス体系よりも優位にあることを証明したが、その論理の攻撃性もあって、彼は宗教的な論争に巻き込まれてしまう。その反省から、『偽金鑑識官』から『世界の二大体系についての対話』へと執筆活動が展開していくにつれ、彼の説得の技術は、論理的に敵を打ち負かすだけでなく、「たとえ話」をも導入して、読者をより引き込むものへと進化していった。17世紀の前半には「感覚」を重要視する文化的風土があった。たとえば「感覚に基づく経験と必然的な論証」を自然学の研究手段と考えるガリレオ、あらゆる事物には感覚が備わっているという視点から自然を説明する哲学者カンパネッラ、そして五感を通した快楽を主題としたバロック詩人マリーノである。『アドーネ』のなかでマリーノは、望遠鏡を「遠くにあっても、対象を非常に拡大して、誰の感覚にでも近づける道具」と位置づけているとおり、「感覚」に奉仕する新器具の発明者としてのガリレオを賛美した。また、海の航海者=地理的征服者コロンブスと天空の航海者=自然哲学的征服者ガリレオという2人のイタリア人が新時代の象徴として描かれており、ペトラルカの『カンツォニエーレ』所収「わがイタリアよ、たとえ語るのがむだでも」からレオパルディの『カンティ』所収「アンジェロ・マイヘ」に到るイタリアの偉人たちを引き合いに出しながらイタリアを憂える詩のバロック的変奏をなしているとも考えられる。またマリー・ド・メディシスの招聰によってパリの宮廷に登ったマリーノがこの作品をフランスで発表したことを考え合わせると、新旧論争の前段階の重要な作品と位置づけることも可能であろう。ガリレオの存在がいかに国境や領域を越えた「事件」であったかの証左と言える。
著者
荒木 英人 村川 正宏 小林 匠 樋口 哲也 久保田 一 大津 展之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.19, pp.73-76, 2009-02-26

多チャンネルの時系列データからの異常検知は,時系列データ源の状態や変化を検知する上で重要である.そこで我々は多チャンネルの時系列データから高次局所相関に基づいた特徴量を抽出し,抽出した特徴量より異常の検知を行う.普段頻繁に得られるデータを正常パターンとして,主成分分析を行うことでそのパターンの成す正常部分空間を抽出する.得られた空間からの逸脱度を異常値として定義し,この値の多寡で異常を検知する.本手法の性能評価のため,心電図データを対象として,異常検知性能の評価量にF値を用い,従来手法と比較した.その結果,提案手法の優位性を示すことができた.Abnormality detection in multi-channel time-series data is important for detecting and understanding changes of states in the source of the data. We propose a method for automatically detecting abnormality by using correlation-based features of multi-channel time-series data. In general, the feature vectors for normal patterns, which occur frequently in time-series, form the low-dimensional subspace in the feature space. The proposed method exploit the subspace by PCA and defines the abnormality as deviation from the subspace. In the experiment of abnormality detection in electrocardiogram, the proposed method outperformed conventional methods in terms of F-measure.
著者
林 倫子 神邊 和貴子 出村 嘉史 川崎 雅史
出版者
土木学会
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.246-254, 2010

本研究は,明治・大正期に鴨川の河川空間が官有地となり京都府の管理下にあった時期を取り上げ,官有地利用に関する行政文書など当時の史料の読み取りを通じて,料理屋・貸座敷営業者による先斗町の鴨川河岸地と堤外地の土地利用の仕組みを解明した.その結果,[1]当時の先斗町の鴨川官有地は,営業者にとって付加価値の高い場所として認識されていたこと,[2]先斗町の営業者は,河岸地を宅地として隣接する民有地と一体的に利用しており,その地先に当たる堤外には高床構造や床几構造を設け,それぞれ別の契約によって官有地を借用していたこと,[3]営業に用いる河川構造物は営業者が私費を持って設置・修繕を行っており,京都府は一定の節度を持ってその可否決定をなすことで鴨川の河川環境を管理していたことが明らかになった.
著者
松本 光太郎 小林 敦子 梅村 坦 大野 旭 松本 ますみ 高橋 健太郎
出版者
東京経済大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

平成19年度科学研究費補助金研究成果報告書は、3年間の調査研究の成果と、本プロジェクトの最終年度に開催された国際シンポジウム「移動する中国ムスリム-ヒトと知識と経済を結ぶネットワーク」の報告内容を整理し、作成したものである。その際、本科研プロジェクトの課題として提示した三つのテーマを軸としている。その三つのテーマとは次のとおりである。一つ目に、中国ムスリムの越境移住の実態について調査を行うことである。中国ムスリムは中国国内における人口流動のみならず、迫害や留学、労働移民、宗教指導者の動きやメッカ巡礼などによって、国境を越えて移住し、コミュニティを形成している。移住や定着にともなって、社会構造や文化にどのような変化が生じたのかという点が、本報告書で解明しようと試みた一つ目の軸である。二つ目に、中国ムスリムの国内外における移住に付随して、イスラーム的宗教知識と商業的ネットワークの構築過程を探ることが目的であった。本報告書では、宗教指導者や宗教学生のモスク間の移動や、イスラーム宗教知識の国境を越えた流動などが分析を二つ目の軸として分析している。三つ目に、中国ムスリムの移住や、移住にともなうイスラーム宗教知識の流動などにともなって生じる、宗教復興を調査分析することであった。イスラーム復興をキーワードとする論考も、本報告書に収録されている。これら三つの軸を中心に提出された研究成果を、中国西北、西南華南、新疆、中国域外という地域軸に基づいて整理しなおし、報告書として提出した。