著者
鳥居 洸希 梶間 大地 菊地 浩明
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.469-470, 2020-02-20

匿名通信システムTorは,発信元の情報を隠したままのサーバ運営を可能であるため,本来のプライバシー保護の目的よりもむしろ不正な商品の売買などに悪用されることが多い.しかし,これらのサイトの多くはCAPTCHAを導入して自動エージェントの調査を困難にしている.そこで本研究では, CAPTCHAをパスした後のクローリング処理を自動化する半自動のクローラシステムを開発し,ダークウェブ上の違法物品販売サイトを調査し,物品種類と値段やサイト閉鎖されるまでの運営期間などを報告する.
著者
林 智子 上野 英二 伊藤 裕子 岡 尚男 尾関 尚子 板倉 裕子 山田 貞二 加賀美 忠明 梶田 厚生 藤田 次郎 小野 正男
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.356-362, 1999-10-05
参考文献数
18
被引用文献数
8

食品中のβ-カロテン及びトウガラシ色素の逆相TLC/スキャニグデンシトメトリーによる分析法を検討した. 食品から抽出後,β-カロテンはそのまま, トウガラシ色素はけん化して, C18カートリッジを用いて精製し, TLC (プレートは逆相C18, 展開溶媒はアセトニトリル-アセトン-<i>n</i>-ヘキサン=11:7:2) を実施した. 両色素ともに良好な分離と安定した<i>Rf</i>値が得られた. TLC上のスポットにスキャニングデンシトメータを用いたところ, 良好な可視部吸収スペクトルが得られ, 本法はβ-カロテン及びトウガラシ色素の分析に有効であることが明らかとなった.
著者
大古 拓史 野々垣 政史 梶原 史恵 大川 裕行
出版者
社団法人 日本理学療法士協会近畿ブロック
雑誌
近畿理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.112, 2007

【はじめに】 臨床実習 (以下実習) は,学内で学んだ様々なことを臨床現場で実際に実践する重要な科目である.実習を目前に控えた学生は,実習に対し大きな不安を抱いている.しかし,先行研究は,管理・教育という指導者側からの視点のものが多く,学生側からの視点のものは見あたらない.そこで,学生の実習に対する不安を少しでも解消すること,指導者に対して有益な情報を提供することを目的に実習中の実習生の身体的・精神的活動量を継続的に計測し,若干の考察を加え報告する.<BR>【方法】対象は理学療法学専攻4年実習生2名である.アクティブトレーサー (GMS社製AC-301) を使用し,実習中(7週間)のR-Rと加速度の変化を記録した.記録したR-R間隔の変動に対して周波数解析 (GMS社製MemCalc for Windows) を行い,心臓交感神経・副交感神経活動を観察し精神的活動量の指標とした.加速度は, x,y,z,3方向の合成加速を身体的活動量の指標とした.また,コントロールとして,各被験者の日常生活においても同様の計測を行った.各データ(心拍数,加速度,心臓交感神経・副交感神経活動)は,週単位の平均値を求め比較・検討を行った.なお,本調査は星城大学倫理委員会承認の元に行われた.<BR>【結果】被験者に共通して実習前半は後半と比較して高い心拍数を示した.後半のうちでも7週目の心拍数は高値を示した.交感神経活動は各被検者ともに1,2週目が高く,4週目が最も低かった.逆に副交感神経活動は4週目が最も高く,1,2週目は低かった.また,4週目の交感神経活動は,コントロール群の日常生活レベルに近い値を示した.身体的活動量は実習前半に比べ後半に高値を示した.さらに7週目は6週目に比較して有意に高値を示し,上昇し続ける傾向にあった.<BR>【考察】実習生は実習前半には精神的活動量が身体的活動量を上回る,いわゆる精神的過緊張状態にあり,実習中盤には精神的過緊張が緩み,日常生活での交感神経活動レベルに一致する.そして実習後半にやっと身体的活動量と心拍数が一致することが分かった.実際,実習4週目頃に実習指導者から「気の緩み」を指摘された事実も上記解釈を裏付けるものとなっていた.即ち,実習中盤は精神的緊張が緩む時期であり,実習中で最もミスが起こりやすい時期であると考えられる.実習生はもちろん,実習指導者にとっても注意が必要な時期である.実習生は,実習前半の精神的過緊張状態を少しでも緩和できるように,実習前に知識・技術を高めておく必要がある.実習指導者は,実習前半の実習生の精神的過緊張状態緩和に配慮し,実習半ばでの精神的緊張低下「気の緩み」に注意する必要がある.これらの情報を実習生,指導者双方が意識することでより効果的・効率的に実習をすすめることができる.
著者
梶谷 文彦
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 = Journal of the Japanese Society of Intensive Care Medicine (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.83-90, 2003-04-01
参考文献数
11

20世紀になって医学・医療は理工学領域で開発された技術を導入し,めざましい発展を遂げた。その嚆矢が,今から約100年前のアイントーフェンによる絃線心電図の開発であり,これはまさに,医用工学の源泉ともいえるものである。日本でも1930年代に,故武見太郎先生(後の日本医師会長)は,理化学研究所の理工学者たちと,高性能の絃線電流型式心電計を開発し,ドイツへ輸出していたという。医用工学が大きく発展したのは20世紀後半であるが,その直接の動機づけは,第二次世界大戦中の電子・通信工学の大きな進歩であった。その技術を医学・医療分野に利用しようという機運が生じ,日本でも医用工学の研究活動が始まった。端的に言うと1940~60年代には人工透析や人工心肺などの治療機器の発展と種々のモニターを含む電子計測機器の発展が特に目につく。1970年代はまさに医用画像の10年である。X線CT,MR-CT,ポジトロンCTいずれもこの間に集中しており,これによって医学の教科書はその内容が一新した。1980年代は,医用工学機器の円熟期であり,今日病院でみられる機器のほとんどは,この時期に完成ないし実用化に向かったといえる。1990年以後においては,分子生物学の進歩が著しく,ゲノムや再生医学などの展開に目を見張るものがある。いまや医学・医療の分野は,周辺科学と近代技術の支援なくしては成立し得ない状況にあり,なかでも分子生物学と医用工学は車の両輪の関係にあるといっても過言ではない時代となっている。
著者
田中 宏衞 光野 正孝 山村 光弘 良本 政章 福井 伸哉 辻家 紀子 梶山 哲也 宮本 裕治
出版者
特定非営利活動法人 日本血管外科学会
雑誌
日本血管外科学会雑誌 (ISSN:09186778)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.77-84, 2013-04-19 (Released:2013-04-25)
参考文献数
29

要 旨:遠位弓部大動脈瘤において遠位側吻合部が深い場合,および急性解離(AAD)に対する全弓部置換手術(TAR)の際には,elephant trunk(ET)を用いてきた.今回,その手術成績と対麻痺の発生,およびET周囲の血栓化からその有用性を検討した.【方法】2004~2012年に行ったTAR 122例のうち,ETを併用した40例.原因疾患は遠位弓部大動脈瘤27例,AAD 13例.2007年以降遠位弓部大動脈瘤全例(n=15)で術前CTにてAdamkiewicz動脈(AKA)を同定.【結果】全体の手術死亡1例(2.5%).ET長は平均11.4(7–22)cm.ET長と対麻痺の関連を検討したところ,15 cm以上の15例中4例(27%)に対麻痺を認め,12 cm以下の25例では対麻痺はなかった(p<0.01).AKAを同定温存した14例で対麻痺はなかった.遠位弓部大動脈瘤でET周囲の血栓化により一期的根治を期待した21例中16例(76.2%)で瘤は血栓化し縮小.AADではET長は7–10 cmで対麻痺はなく,13例中2例で完全に解離腔が消失,8例で平均T8まで血栓化.【結論】TAR+ETの手術成績は良好であった.遠位弓部大動脈瘤ではETにより瘤の血栓化が得られるが,その長さが15 cm以上で対麻痺の危険が高く,ET長の決定には充分な注意が必要である.よって,現在ではETによる瘤の血栓化を期待するのではなく計画的二期手術(hybrid手術)を基本方針としている.またAADではET長が7–10 cmで良好な血栓化が得られ,対麻痺もなかったことから妥当な長さであると考える.
著者
野田 隆三郎 池畑 秀一 石川 洋文 梶原 毅 脇本 和昌 堤 陽
出版者
岡山大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

1 tight3とtight5-orthogonal array(つまり Raoのboundを達成する直交配列)の分類を完成した。(別掲論文)。その他のtight orthogonal arrayの分類の研究は現在進行中である。2 Steiner system(つまりt-(v,k,l)デザイン)に関する次の新しい不等式が得られた(論文準備中)。これはP.J.Cameronが与えた不等式の改良になっている。tが隅数の時 v≧(t+1)(k-t+1)+(k-t)がなりたつさらに等号がなりたつのは 4-(23,7,1)がt-(2t+3,t+1,1)に限る。また tが奇数で v>(t+1)(k-t+1)とあると v≧(t+2)(k-t+1)がなりたつ3 orthogonal arrayに関する不等式も得られたが、更なる改良を、現在考慮中である。
著者
宇野 重規 梶谷 懐
出版者
公益産業研究調査会
雑誌
公研
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.36-53, 2020-07
著者
木暮 槇太 中島 誠 高橋 幸吉 稲神 馨 須藤 芳三 待田 行雄 林 禎二郎 平尾 常男 五十嵐 三郎 仲野 良男 竹林 克明 吉田 徳太郎 宮内 潔 江口 正治 林 幸之 佐々木 周郁 渡辺 忠雄 近藤 義和 渋谷 勲 須貝 悦治 田中 茂光 小山 長雄 田中 一行 竹田 寛 竹鼻 孝夫 室賀 明義 蒲生 俊興 高橋 保雄 西村 浩 長谷川 金作 森 幸之 永友 雄 梅谷 与七郎 中村 晃三 松本 介 宮沢 正明 加藤 康雄 土橋 俊人 高木 直温 柳沼 泰衛 小野 四郎 村山 隆之 近森 俊哉 辻 辰四郎 小川 敬之 小松 四郎 大岡 忠三 妹尾 計一 森本 宏 梶浦 みち子 萩原 清治 瓶子 まち子 中条 紀三 高木 春郎 飯島 荘資 横内 和多良 清水 滋 堀内 彬明 堀内 ちよし 原田 忠次 木村 敬助 青木 秀夫 後藤 四男 小林 恵之助 皆川 基 皆川 豊作 岡村 源一 小河原 貞二 村山 穰助
出版者
社団法人 日本蚕糸学会
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.244-255, 1956-06-28 (Released:2010-11-29)

蚕卵発育中に於けるPhasphataseの組織化学的所見2雄核の接合に関する細胞学的観察カイコガのモザイク複眼の構造とできかた家蚕蛹の頭部が産卵に及ぼす影響家蚕の血組織に関する生理学的研究 (II) 蛹の発育に伴う囲心細胞及び周気管細胞中の遊離アミノ酸の消長家蚕その他数種絹糸虫における誘引物質の共通性と類縁関係に関する研究蚕種の冷蔵障害と水銀塩による沈澱物前胸腺移植後の結紮と絹糸腺の成長家蚕のフラビン化合物に関する研究 (V) 蛹の器官特に中腸におけるフラビン化合物について (予報)家蚕の計量的形質と脳-食道下神経節連合体の機能追加7.白殫病菌の蚕卵への接種試験繭・繊維の部熱風乾燥に関する研究 (II)繭解じよの向上についての研究 (IV) 病蚕成立繭特に硬化病, 軟化病, 膿繭蚕繭の性状繭及び生糸の繊度変異に関する研究 (9) 定粒生糸と定繊度生糸の性能比較について生糸の摩擦係数に関する研究 (7) 精練度と摩擦係数について糸条斑と繰糸管理について生糸の練減率測定に関する2, 3の知見絹の膨潤現象から見た中心層発現の-所見チオ尿素樹脂の還元性について繭層セリシン溶液の粘度吐糸営繭に伴なう繭形の変化 (続)営繭条件と分離細繊維との関係フイブロインの糸条形成について (VIII) フイブロインの溶液中における分散状態について絹糸構造の研究 (I)酵素製糸の研究 (II)酵素精練の研究 (II)追加8. 落緒に関する研究 (II) 落緒形態の出現率とその分布
著者
張 皿 吉沢 浩毅 中西 英子 舩越 啓右 福山 宏 吉岡 泉 村木 祐孝 福田 仁一 村田 朋之 黒川 英雄 梶山 稔
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州齒科學會雜誌 : Kyushu-Shika-Gakkai-zasshi (ISSN:03686833)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.699-704, 1997-10-25

The region of the mid-dorsum of the tongue is the preferred site of Median Rhomboid Glossitis (M. R. G.). At present, two theories, a developmental anomaly and inflammatory reaction, are mainly mentioned concerning the etiology of the M. R. G., whereas the absolute cause is unclear. There were four thousand cases in Kyushu Dental College Hospital from 1987 to 1996, but only three cases were diagnosed as M. R. G.. Histologically, Candida hyphae existed in the parakeratinized layer and lymphoplasmacytic infiltration was present in the lamina propria. These findings demonstrated that the etiology of the M. R. G. is a localized chronic Candida infection, not only a developmental anomaly.
著者
大丸 裕武 梶本 卓也 小野寺 弘道 岡本 透 関 剛
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.463-471, 2000-09-15 (Released:2009-09-04)
参考文献数
13
被引用文献数
1 3

1999年4月21日, 岩手県岩手郡松尾村籐七温泉付近の斜面で幅約100m長さ約300mの全層雪崩が発生した.雪崩が発生した斜面は谷地形の発達が悪い地すべり滑落崖で, アバランチシュートなどの常習的な雪崩の発生を示唆する地形は見られなかった.この雪崩は発生斜面における雪食地の拡大と堆積地における亜高山帯林の破壊という景観変化を伴っていた.空中写真判読と現地調査の結果, 同様の景観変化は八幡平の稜線部の鏡沼付近においても, 1986年頃に起きたことが明らかになった.これまで雪崩災害の報告が少かった八幡平地域においても, 頻度は低いものの比較的大規模な全層雪崩が発生していると考えられる.
著者
三浦 理 磯貝 佐知子 吉野 真樹 馬場 順子 梶原 大季 小山 建一 竹之内 辰也 谷 長行 田中 洋史
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.231-237, 2019-06-20 (Released:2019-07-02)
参考文献数
28

PD-1/PD-L1阻害剤に代表される免疫チェックポイント阻害剤を用いるがん免疫療法の開発は,肺がんの治療に大きな影響を与えた.これらの薬剤は,非小細胞肺がん患者の初回治療,2次治療さらには化学放射線治療後の維持療法において,標準治療と比較して生存期間延長効果が示されている.安全性と忍容性は非常に良好だが,これらの薬剤は免疫関連有害事象(irAE)を起こし得る.その頻度は稀であるものの,時に致死的となる重篤な事例に直面することがある.さらにirAEはいつ,どの臓器が罹患するかを予測することができず,未だ適切な管理方法は確立していない.未だ多くの医師は,irAEの管理に精通しているとは言いがたい状況である.これらの問題を克服するために,irAE発症のバイオマーカーを予測する検討や,集学的チームアプローチによる管理が試みられつつある.これらの検討は,患者教育を通したirAEの早期発見,管理に繋がる可能性がある.この総説では,肺がん治療におけるirAEに関わる現在のデータとコンセンサスをまとめた.
著者
常定 和也 梶原 康博 大崎 紘一 宗澤 良臣
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.289-296, 2005-10-15 (Released:2010-03-15)
参考文献数
10

住宅内での人の行動を見守るために画像処理を用いて動作を分析する手法を提案する. 住宅内は時間帯, 天候による照明条件および家財道具の配置が変化することから, オプティカルフローを用いて移動物体の領域を検出する. そして, 検出された移動物体の領域から人物の領域を抽出する. 次に人物像の位置と姿勢を表す六つの特徴量を導入する. 種々の動作について特徴量を主成分分析し, 三次元固有空間に散布図で示す. 次に, 各動作の固有得点の範囲を円柱で近似して動作を認識するための判別基準とする. そして, 日常生活 (ADL: Activity of Daily Living) で現れる行動を固有空間における動作の時系列変化から判別する.