著者
野田 尚史 小林 隆 尾崎 喜光 日高 水穂 岸江 信介 西尾 純二 高山 善行 森山 由紀子 金澤 裕之 藤原 浩史 高山 善行 森野 崇 森山 由紀子 前田 広幸 三宅 和子 小柳 智一 福田 嘉一郎 青木 博史 米田 達郎 半沢 康 木村 義之
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

現代日本語文法, 音韻論, 古典語, 方言, 社会言語学などの各分野から, 述べ19名の研究者の参加し, 古典語など, ほぼ未開拓であった領域を含む対人配慮表現の研究の方法論を次々と開拓することができた。とりわけプロジェクトの集大成である, 社会言語科学会における10周年記念シンポジウムの研究発表では高い評価を得た。その内容が書籍として出版されることが決定している。
著者
松岡 久和 木南 敦 潮見 佳男 藤原 正則 平田 健治 川角 由和 中田 邦博 森山 浩江 多治川 卓郎 油納 健一 渡邊 力 山岡 真治 廣峰 正子 吉永 一行 瀧久 範 村田 大樹
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

各人がおびただしい数の関連業績を研究成果として挙げ、それを基礎に共同研究として、民商法雑誌に2度の特集を組んだほか、ヨーロッパにおける不当利得法の比較の概観につき飜訳を発表した。こうした比較法の動向の研究をふまえ、日本私法学会第75回大会において、シンポジウム『不当利得法の現状と展望』において、成果を学会に問う形でまとめた。
著者
奥 幸一郎 森山 友幸 小熊 光輝 井手 治 龍 勝利 柴戸 靖志
出版者
福岡県農業総合試験場
雑誌
福岡県農業総合試験場研究報告 (ISSN:13414593)
巻号頁・発行日
no.28, pp.50-55, 2009-03

長ナス「筑陽」の促成栽培において暖房用燃料消費量を削減しつつ、収量および品質を維持できる温度管理技術を確立することを目的として、高昼温低夜温管理とその開始時期について検討した。その結果、主枝摘芯前の11月上旬から高昼温低夜温管理すると慣行温度管理より主枝の生育が抑制され、総収量が少なくなった。主枝摘芯開始後の12月上旬から高昼温低夜温管理すると慣行温度管理と比較して、主枝の生育は同等であり、総収量も同等となり、燃料消費量は慣行温度管理の約40%を削減することが可能であった。以上のことから、長ナス「筑陽」の促成栽培において、収量及び品質を維持しつつ、暖房用燃料消費量を削減するためには、主枝摘芯開始後から高昼温低夜温管理を開始することが適当であることが明らかとなった。
著者
木村 玲二 森山 雅雄 篠田 雅人
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

ダストの発生源であるモンゴル・中国の乾燥地域において,ダスト発生モニタリングに関する観測ステーションを設置し,春季における黄砂の発生と地表面の状態の関係に関するデータを得ることに成功した。その結果,黄砂の発生に対する植生(特に枯れ草)や土壌水分の効果が観測によって明らかにされるとともに,ダストの発生と地表面状態の関係について定式化し,黄砂被害の軽減資料として役立つ「黄砂ハザードマップ」の試作品を公表した。
著者
森山 徳長
出版者
日本歯科医史学会
雑誌
日本歯科医史学会会誌 (ISSN:02872919)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.72-79, 1999-09-30

ゴールドラッシュ時代のカルフォルニア州のサンフランシスコに流れて来た歯科医エルメンドルフは,この繁栄の町で開業した.約一年弱の努力も空しく,彼はニューヨーク州北部の田舎町で開業している歯科医の父の後を継ぐため撤退した.その間日記を克明につけていたので,当時のサンフランシスコの市民生活と歯科開業の実態が,彼の日記という貴重な一次史料により手にとるようにわかる.米国は南北戦争の最中であり,リンカーン再選の選挙風景を含め原著者Malvin E. Ring氏の歯科医史学的解説を加えて紹介した.
著者
定延 利之 杉藤 美代子 友定 賢治 CAMPBELL Nick 犬飼 隆 森山 卓郎 本多 清志 朱 春躍
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

「音声言語」教育の基礎資料を作成するという本研究の目的を果たすために、基礎資料の全体的デザインを検討し、検討結果を反映させる形で調音映像資料と、会話音声資料の作成をおこなった。調音映像資料については45回を越える実験を通して「母音」「rとl」「有声音・無声音」「口蓋化」「促音」「無声化」「早口言葉」「りきみ」「空気すすり」等の映像資料を元にした。その中心は日本語であるが、比較対照のために英語・中国語の実験もおこない、調音映像の資料を作った。会話音声資料については、基礎資料作成のための材料として、大学生対話や低年齢層話者も含めた家庭内会話、社会人会話など100時間にせまる会話の映像と音声を記録・観察した。これらの作業の過程で、たとえばりきみや空気すすりのように、これまで軽視されていた行動が、大きな役割を果たすことを明らかにした。また、調音動態と会話分析の双方を収容する包括的な枠組みとして「文法」(音声文法)の必要性を明らかにした。以上の作業を通して得られた知見は、その都度「基礎資料の全体的デザイン」の再検討に反映した。得られた知見の学会発表や論文集出版、パネルディスカッション企画、24回の打ち合わせを通して、音声文法の若手研究人材の育成につとめた。これらの知見を日本語教育や国語教育に真に役立てるために、日本語教育や国語教育の関連学会大会でのデモや発表をおこない、「日本語音声コミュニケーション教育研究会」「日本語音声コミュニケーション研究会」を立ち上げ、成果を問うた。それとともに、インターネット上に基礎資料のサンプルを一部英語版も含めてアップし、国際的な規模で、教育現場の意見のフィードバックをおこなった。また、われわれの活動を広報するために、学会講演や一般書の出版、国際ワークショップ開催や新聞インタビュー、広報誌でPRするとともに、インターネット上にホームヘージを開設した。
著者
森山 達哉
出版者
近畿大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

花粉症に関連するクラス2食物アレルゲンとして、Betv1ホモログ、プロフィリン、ソーマチンライクプロテインをクローニングし、発現タンパク質から汎用性の高い抗体を作成した。これらを用いて、大豆や野菜、果物などの主要な農作物における品種間、栽培方法、加工法、調理法などの違いによるアレルゲン性の変化・変動を解析した。これらの条件によってアレルゲンレベルは大きく変動することが明らかとなった。また、農作物による食物アレルギーの原因抗原の探索も行った。
著者
長友 和彦 森山 新 史 傑 藤井 久美子
出版者
宮崎大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

本年度の計画に基づき研究を進め、マルチリンガリズム研究会(http://jsl-server.li.ocha.ac.jp/multilinualism/index.html)(本科研のメンバーで設立)で、研究成果の一部を公表するとともに、主な研究成果をスイス・フリブールで開催の「The Fourth International Conference on Third Language Acquisition and Multilingualism」(http://www.irdp.ch/13/linkse.htm)で発表した。この国際学会では、本科研グループで、個別発表とともに「Multilingualism in Japan」というコロッキアを主宰し、日本社会における多言語習得の実態およびそこにおける課題に関する議論を展開した。研究の主なテーマは以下の通りである。1.中国語・韓国語・日本語話者によるコードスイッチングとターンテイキング2.中国語・韓国語話者による第三言語としての日本語の習得3.One Person-One Language and One environment-One Language仮説検証4.韓国語・日本語・英語話者における言語転移5.マルチリンガル児童のアイデンティティの発達6.多言語話者による言語管理7.環境の違いが多言語能力へ与える影響このような多角的な観点からの研究によって、日本社会における多言語習得の実態の解明に迫った。本研究の成果は報告書にまとめられる予定である。
著者
長友 和彦 森山 新 史 傑 藤井 久美子
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本科研グループが設立した「マルチリンガリズム研究会」などを通して、研究を進め、その成果を雑誌や国際学会で発表するとともに、その成果に基づいた「多言語同時学習支援」の国際シンポジウムや試行プログラムも実施し、「多言語併用環境における日本語の習得、教育、及び支援」に関する全体の研究実績を報告書にまとめた。主な研究実績の概要は以下の通り。1.幼児から成人までを対象に、(1)1人1言語・3.実際に試行的な「多言語(日本語、韓国語、中国語)同時学習支援プログラム」を実施し、多言語併用環境での日本語の教育や支援、そのための日本語教員養成に関する基礎的なデータを得た。環境1言語仮説(2)思考言語と優越言語(3)言語環境の変化(4)品詞(5)言語選択(6)アイデンティティ(7)場所格(8)テンス・アスペクト等の観点から、タガログ語・英語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語・中国語等の多言語併用環境における日本語習得の実態が解明された。(これらの主な成果は、スイスでの国際学会「The fourth International Conference on Third Language Acquisition and Multilingualism」のProceedings(CD-ROM版)として出版。)2.国際シンポジウム「多言語(日本語、韓国語、中国語)同時学習支援」をマルチリンガリズム研究会と日本語教員養成機関(大学院>とで共催し、3力国(+台湾)での多言語学習・習得の実態の報告を受け、多言語同時学習支援プログラムと多言語併用環境での日本語の教育や支援のできる日本語教員養成プログラムの研究・開発に着手できた。3.実際に試行的な「多言語(日本語、韓国語、中国語)同時学習支援プログラム」を実施し、多言語併用環境での日本語の教育や支援、そのための日本語教員養成に関する基礎的なデータを得た。
著者
森山 克子 伊礼 夏未 Moriyama Katsuko Irei Natumi
出版者
琉球大学教育学部
雑誌
琉球大学教育学部紀要 (ISSN:13453319)
巻号頁・発行日
vol.77, pp.153-161, 2010-08

1.郷土の行事食を含む給食献立年間計画作成と郷土料理の提供数・種類数との関連を明らかにするため給食献立年間計画表や家庭用配布献立表の回収を行った。対象は県内全市町村を網羅した92調理場で、資料提供があった調理場の内、年間計画表を回収できた調理場は、22調理場(36.1%)であった。約4割が作成していると推察できたが、その内容は一定ではなく調理場間に内容面で差がみられた。また、家庭配布用献立表を回収できたのは61調理場(回収率66.3%)であった。郷土料理の提供数や種類数は,調理場形態(共同調理場・単独調理場)では提供数、種類数共に有意差はなかった。また供食数(29~6677食)でも有意差がなかったことから,県内のどの調理場においても,給食管理の点から郷土料理を活用した食育を推進していくことが可能であるということが示唆された。1. To clear the relation between the School Lunch Service Annual Planing and the serve count and menu variety count of Okinawa Prefecture's School Service, we have collected the School Lunch Service Annual Plan and the Student's Lunch Menu. The collection was objected towards the entire Okinawa Prefecture's 92 cooking facilities, where the School Lunch Service Annual. plan collaction was 22 faciliteis (36.1%) out of all submitted facilities. A surmise of 40% of the facilities create a School L Lunch Service Annual Plan, which content were not standard and a difference between facilities exist. The Student's Lunch Menu collection was of 61 facilities (collection rate of 66.3%). The serve count nor menu variety count of Native Food had significant difference between facility form (joint cooking facilities and individual cooking facilities). No significant difference was seen in the prepared meal count (29~6677 meals) either, which indicates that all cooking facilities within Okinawa Prefecture has a possibility to provide dietary education through Native Food from terms of the School Lunch management.
著者
森山 秀二
出版者
立正大学
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.163-179, 2005-03-20

現存の王安石の詩歌には、詩の冒頭二文字を題辭に當てる作品が110首ほどあって、その多くは晩年の半山退去後の作品である。こうした題辭のあり方は『詩經』以来の伝統を受け継いで、近體詩においては杜甫が始めた作詞の手法であり、それは李商穏に継承され、無題とともに晩唐から宗初にかけて、一世を風靡する作風となった。従ってこうした王安石の詩の冒頭に文字を題辭に當てる作品も、恰も杜甫や李商穏の系譜を受け継いだ結果のように見える。しかしながら、王安石の現存の詩文集(『臨川先生文集』・『王文公文集』・李壁注『王荊公詩注』)における収録の状況をみると、異同甚だしいものがあり、題辭の多くが一致していないのである。殊に、最も版刻の古い「龍舒本」に名で知られる『王文公文集』では、その他二集が冒頭二文字を題辭にあてている作品の多くを連作として扱い、題辭自体を與えていないのである。そこで、本論文では、上記三詩文集の版本流伝状況から、より整備された印象のある四部叢本に代表される『臨川先生文集』(臨川本)や『李壁注本』よりも、未整備な印象の強い『龍舒本』に王安石自身の賓態がより多く反映されていることを論じた。つまり、王安石自身が箇々の作詩に際して、冒頭二文字を必ずしも表題としたわけではなく、むしろ後の王安石の詩文集を編集した人々が、杜甫や李商穏の手法を倣って命名したことが、三種の版本の差異に現れたものと思われ、このことは、王安石の半山退去後の、所謂「半山絶句」における文学的深化や成熟を考える上に、興味深い問題点を示唆しているように思われる。なお、本論文は2002年度の在外研修時に、北京大学において執筆・発表したため、中国語で書かれていることを了承されたい。
著者
〓 春明 越田 淳一 森山 典子 王 暁丹 有働 武三 井上 興一 染谷 孝
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.76, no.6, pp.865-874, 2005-12-05
被引用文献数
10

九州各地の堆肥化施設23カ所から,牛糞,鶏糞,生ゴミおよび下水汚泥を原料とした堆肥計29点を採取し,糞便汚染指標菌(大腸菌群,大腸菌およびサルモネラ菌)について培養検査した。1)これら堆肥試料のCECは31.4〜79.0cmol_ckg^<-1>の範囲(平均55.4cmol_ckg^<-1>)で,炭素率(C/N比)は7.6〜25.4の範囲(平均15.3)にあり,他の性状と合わせ,多くが完熟堆肥であると判断された。2)デスオキシコーレイト寒天培地により大腸菌群が29点中11点(38%)から検出され10^2〜10^6cfug^<-1> dry matterの菌数レベルであった。大腸菌群陽性堆肥試料4点のうち3点からの分離株は,大腸菌群に属するE. coli, E. vulneris, Pantoea sp., Buttiauxella agrestisと同定された。しかし,Serratia marcescensのみが分離された試料が1点,本菌とE. coliが分離された試料が1点あった。大腸菌群には属さない腸内細菌科の細菌であるS. marcescensは赤色色素を生産するため,分離培地上で大腸菌群の赤いコロニーと誤認されたものと推察された。一方,得られたE. coli5株は,病原大腸菌免疫血清試験ですべて陰性であった。3)堆肥試料12点についてクロモカルト・コリフォーム培地による大腸菌の直接培養検査およびMLCB寒天培地によるサルモネラ菌の検出を試みた結果,大腸菌はいずれの試料からも検出されず,サルモネラ菌は2点(17%)から検出され,その菌数は10^3cfug^<-1> dry matterのレベルにあった。4)堆肥原料(牛糞,鶏糞,生ゴミ等)8点のうち大腸菌群およびサルモネラ菌がいずれも6点(75%)から,大腸菌が5点(63%)から検出され,菌数はいずれも10^2〜10^8cfug^<-1> dry matterであった。5)堆肥製造施設6カ所における堆肥化過程での糞便汚染指標菌の消長を7例について追跡した結果,糞便汚染指標菌が減少して製品中で消失する場合,いったん消失するが製品で再度検出される場合,全く消失しない場合,原料から製品まで検出されない場合の4通りが観察された。発酵温度が高くてもサルモネラ菌などが生残する場合があり,その原因について,再増殖や交叉汚染の可能性を考察した。6)上記の諸結果に基づき,堆肥の製造過程における温度管理や交叉汚染防止などの適切な衛生管理の重要性を指摘した。
著者
横井 公良 恩田 昌彦 山下 精彦 森山 雄吉 田中 宣威 古川 清憲 京野 昭二 高崎 秀明 瀬谷 知子 横山 滋彦
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.1940-1948, 1994-08-01
被引用文献数
30

過去19年間に当教室で経験した成人(15歳以上)の腸重積症は11例あり,著者らは発生部位別に小腸型(4例),回盲部型(4例),大腸型(3例)の3つに分類し,さらに回盲部型を小腸由来の回腸結腸型(1例),大腸由来の盲腸結腸型(3例)に亜分類し,臨床病理学的検討を行った.小腸型,回盲部型,大腸型の平均年齢は31.0歳,46.6歳,69.3歳,平均病悩期間は59.3週,33.3週,1.1週,診断率は25%,50%,100%,原因疾患が悪性腫瘍であった頻度は0%,50%,100%であった.小腸由来か大腸曲来かの観点から悪性腫瘍の頻度をみると,小腸由来は0%(0/5),大腸由来は83%(5/6)であった.それぞれの部位に臨床病理学的特徴があり,この分類方法は有用と思われた.また術前,術中の愛護的な整復を試みて腸重積が環納されれば,発生部位の同定が可能となり,より的確な術式が選択できるものと考えられた.
著者
長友 和彦 森山 新
出版者
宮崎大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

・多言語併用環境,特に三言語併用環境にある幼児,年少者,成人の日本語およびその他の言語の発達を文法やコミュニケーション能力の発達という観点から解明した。・5班に分かれた約20名の研究者で月1回公開研究会を行いながら,タガログ語,ベンガル語,スペイン語,中国語,台湾語,韓国語,日本語によるデータの分析とその分析結果の検討を行った。・数回にわたって研究成果の中間発表会および最終発表会を公開で行った。・平成15年9月にアイルランドで開催されたThird International Conference on Third Language Acquisition and Trilingnalismで研究成果を発表するとともにInternational Association of Multilingualismの発足式に参加した。・研究成果を報告書(pp.1-199)にまとめ,約400部を関係機関・研究者に送付した。・本研究を基礎として「マルチリンガリズム研究会」が創設された。
著者
森山 美知子 岡 美智代 大津 美香 宮薗 夏美 宇佐美 しおり 佐野 眞理子 岡田 俊 木原 康樹 岡田 彩子
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

医療人類学的研究手法を用いて、糖尿病、慢性腎不全、心筋梗塞、慢性心不全、COPDの患者学習支援型教育プログラムと補助教材を作成し、臨床試験を実施した。まず、フィールド調査を行い、患者のセルフマネジメント行動の習得に向けたプログラムの構造と内容を決定し、動機づけ、行動の維持、生理学的データの改善とQOLの向上に向け、プログラムの展開方法を決定した。臨床試験では、介入群においてセルフマネジメント行動が強化され、各種指標が改善した。
著者
井上 拓 森山 孝男 小松 秀昭 中谷 登志男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.47, no.7, pp.105-113, 2006-05-15

データを値の順番に並べ直すソート処理は多くのソフトウェアで使用される最も基本的な操作の1 つであり,ソート処理の高速化は多くのワークロードの性能向上に寄与する.ソート処理は基本的な操作であるため,古くから多くのアルゴリズムが提案されているが,近年の高性能な汎用プロセッサのSIMD 命令を用いて高速にソートを行うことのできるアルゴリズムはこれまで提案されていない.そこで本研究ではPowerPC アーキテクチャが持つSIMD 命令セットであるVMX を使用して,並列に処理を行うとともに分岐予測ミスの影響をなくすことで高速にソート処理を行うことのできるアルゴリズムを提案する.このアルゴリズムを実装し,PowerPC 970FX プロセッサ上で評価を行い,クイックソートと比較して最大で5.6 倍の性能向上が得られることを示した.Sorting is one of the most common operations done by computers and used in variety of software. Sorting is a well-studied problem and hence there are many sorting algorithms and implementations available. However there is no sorting algorithm that effectively exploits SIMD execution units of recent general purpose processors. In this paper, we proposed a novel sorting algorithm for VMX instruction set of the PowerPC architecture. This algorithm divides input data in sorting phase and merges them after sort in order to exploit parallelism of the VMX instruction set. Also it removes stall cycles due to conditional branches by replacingthem with vector minimum and vector maximum instructions. We implemented the algorithm and evaluated the performance on the PowerPC 970FX processor. Our results showed that our new algorithm achieved up to 5.6 times higher performance than quicksort.
著者
平尾 一郎 三井 雅雄 池田 修司 森山 圭
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

A-TとG-Cの塩基対に人工の塩基対を加えることにより、遺伝情報を拡張し、RNAやタンパク質中に新たな構成成分を部位特異的に導入する技術の創出を目指して、生物のシステム(複製・転写・翻訳)で機能する人工塩基対の開発研究を進めた。申請者は、既に、転写と翻訳で機能する人工塩基対(s-y塩基対)を開発しているので、その知見に基づいて、複製においても機能する人工塩基対の開発に挑戦した。その結果、ユニークな性質を示す種々の人工塩基対(v-y、s-z、s-Paなどの塩基対)を開発することができ、最終的に、複製と転写において相補的に機能する人工塩基対(Ds-Pa塩基対)を作り出すことができた。すなわち、このDs-Pa塩基対を含むDNAをPCRで増幅することもでき、また、どちらの人工塩基(DsとPa)もRNA中に転写で取り込ませることができる。さらに、申請者らが開発したyやPaなどの人工塩基に機能性の置換基(蛍光色素、ビオチン、ヨウ素、アミノ基など)を結合させた転写用の基質を合成し、人工塩基対による転写系でこれらの基質をRNA中に取り込ませ、種々の機能性RNAを作り出し、本技術の応用化の可能性を示した。以上のように、申請者は、従来の遺伝子操作技術に代わる遺伝情報拡張技術を可能とする人工塩基対の開発に世界に先駆けて成功した。今後は、この人工塩基対システムを幅広い分野に利用したベンチャー企業を設立し、本技術の普及を図ると共に医療に役立つ技術と製品を社会に提供したい。
著者
角皆 宏 都築 正男 梅垣 敦紀 森山 知則 陸名 雄一 星 明考 小松 亨
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

ガロア理論とは一言で言えば数の対称性の理論であり、中でも構成的ガロア理論は、狙った対称性を具体的明示的に作ることを主眼とする研究である。特に本研究課題では、非可換な対称性(ガロア群)を持つ場合を取り扱い、幾何的な対称性を利用する手法を中心として、主に5次・6次の多項式に関わる場合に対し、様々な特色ある対称性を持つ多項式を具体的に構成した。得られた多項式が簡潔な表示を持つことも意味があり、それにより幾らかの数論的性質も明らかにすることが出来た。