著者
中島 勇喜 林田 光祐 阿子島 功 江崎 次夫 吉崎 真司 丸谷 知己 眞板 秀二 木村 正信 井上 章二 岡田 穣 小林 範之 坂本 知己 柳原 敦 阿子島 功 江崎 次夫 吉崎 真司 丸谷 知己 眞板 秀二 木村 正信 井上 章二 岡田 穣 小林 範之 坂本 知己 柳原 敦
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

2004年12月に発生したインド洋大津波および2007年4月に発生したソロモン諸島での津波による被害地を調査し、津波に対する海岸林の被害軽減効果を検証した。その結果、海岸林による漂流物の移動の阻止、津波の波力の減殺、よじ登り・すがりつき効果が確認できた。さらに、被害軽減効果と海岸林の組成や構造は海岸地形に大きく依存していることから、地形を考慮した海岸林の保全が津波被害軽減に有効であることがわかった。
著者
鎌田 直人 江崎 功二郎 矢田 豊 和田 敬四郎
出版者
金沢大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1999

個体群生態学的な研究により、カシノナガキクイムシはイニシアルアタックの際に、衰弱木や感受性の個体を選択的に攻撃するのではなく、無差別に攻撃していた。穿孔数やカシナガの繁殖成功度は、樹木の生死ではなく過去の穿孔の有無によって強く影響されていた。過去にカシナガの穿入を受けていない7本のミズナラを測定対象とし、樹幹北側の地際部と地上高150cmの位置で、各2点ずつの温度測定を行った。その結果、1)150cm部位と地際部の温度差(以下、温度差)は、特に6〜8月の高温時(日最高気温約25℃以上)に大きくなった。2)秋までに被害を受け葉が褐変または萎凋した個体(以下、被害個体)は、1個体を除き、カシナガ穿入前(6月上・中旬)に高温時の温度差が大きかった。3)上記例外の1個体は150cm部位と地際部の温度の平均値(以下、平均温度)については他の個体よりも高めで、最も早くカシナガの穿入を受け、枯死した。樹幹2ヶ所の温度差と平均温度によって、樹体の健全性を評価し、カシノナガキクイムシの穿孔に伴う枯死や萎凋を予測できる可能性がある。

1 0 0 0 IR 研究紹介

著者
坪井 俊 山本 智 蓑輪 眞 西原 寛 雨宮 昭南 三谷 啓志 松本 良 江崎 雄治 朝倉 清高 長尾 敬介 長谷川 哲夫
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学大学院理学系研究科・理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.24-36, 1998-03

カラビ不変量とオイラー類/サブミリ波望遠鏡をつくる/太陽アクシオンの直接検出実験/一次元レドックス共役分子、オリゴフェロセニレンの物性/動物の発生と左右非相称性/光回復酵素:生きながらえるべきか、死すべきか/御前崎沖南海トラフのガスハイドレート/人口「還流移動」発生率のエスティメーション/異方性表面を用いた表面原子配列制御/宇宙線生成希ガスからみた火星隕石の歴史/天の川銀河の地図をつくる
著者
江崎 保男 馬場 隆 堀田 昌伸
出版者
Yamashina Institute for Ornitology
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.67-79, 2007

1996年~1999年の繁殖期に長野県北東部のブナ林において,個体識別した森林性ホオジロ類であるクロジ個体群の繁殖生態,特になわばりと行動圏について調査した。成鳥雄は若鳥雄よりも有意に早く渡来し,雌は最初の雄よりも6~10日遅れて渡来した。1999年には12羽の雄が出現し10羽が定着した。これら定着個体はすべて雌を獲得し繁殖した。雄間の闘争行動は5月初めから5月15日まで高い頻度で観察されたが,その後急激に減少した。1999年のソングエリアは雄間の闘争が激しかった5月15日以前には,一部の隣接雄間でかなり重複していたが,5月16日以降ほぼ完全に分離し,調査地全域に隙間なく分布していた。1999年に定着した雄10羽のうち6羽は1998年以前より調査地内のほぼ同じ場所で定着・繁殖していた個体であり,クロジの雄がなわばりへの強い帰還性をもつことが明らかになった。ソングエリアとは異なり,かれらの行動圏は繁殖期をとおして大きく重複していた。1999年に調査地内で23個の巣を発見した。雄を特定できた17巣のすべてで,雄親は繁殖地内に定着した10雄のいずれかであった。つがい数より多い巣が発見されたが,雄が特定された17巣のうち16巣では雌親も特定された。雄のなわばり内に複数の巣が発見された場合には,いずれも最初の営巣に失敗した同一つがいが再営巣した結果であった。また,雄親が特定できなかった6巣についても,上記のつがいの再営巣あるいは,調査地に隣接するペアのものと考えて矛盾がなかった。このことから,クロジが社会的な一夫一妻であることが示唆された。
著者
白石 貴司 筒井 健 中川 英朗 江崎 哲郎
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.23-33, 2008-04-10
参考文献数
13
被引用文献数
1

本研究では,台湾大甲渓支流の小雪渓流域(22.0km^2)を対象に,2004年7,8月のミンドリ,アイリ台風に伴う豪雨により発生した土石流に伴う土砂移動の分析を試みた.高分解能衛星画像のステレオ解析から作成した5mメッシュのDEMと2次元衛星画像解析により,土砂移動の範囲を抽出して,これを斜面崩壊地と河道に区分し,それぞれの分布の変遷,土砂移動量,地形的特徴を分析した.その結果,小雪渓流域では,集集地震時に発生した斜面崩壊により,崩壊土砂が斜面下部や河道に堆積し,ミンドリ,アイリ台風時の豪雨で,集集地震時の堆積土砂が,斜面や河道を流下して土石流となり,大規模な土砂移動に至ったことがわかった.このときの斜面崩壊地の生産土砂量は9,814千m^3,堆積土砂量は2,898千m^3,河道の洗掘土砂量は1,353千m^3,堆積土砂量は2,387千m^3であり,小雪渓流域から大甲渓本流への流出土砂量は,5,882千m^3であった.本研究で提案した土砂移動の分析手法は,広域砂防計画のための新たな有効手段の一っになり得ると考えられる.
著者
三谷 泰浩 島谷 幸宏 江崎 哲郎 池見 洋明
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

近年,豪雨時に濁質物質がダム貯水池内に大量に流入し,下流河川における濁水の長期化が生じている。これは,貯水池への懸濁物質の供給が根本的な原因であり,懸濁物質の発生源の特定及び濁水発生要因を明らかにすることが求められている。本研究では,貯水池上流域の河川にて計測した懸濁物質の流出状況から懸濁物質の流出予測モデルを開発し,懸濁物質の流出特性を把握する。次に,その結果と地理情報システム(GIS)を用いて定量化された各種素因との相関分析により,濁水発生に影響を与える素因を特定し,特定された影響素因と懸濁物質流出特性の関連性及び影響素因の空間分布特から,貯水池上流域の潜在的な懸濁物質の流出危険度を評価する。
著者
塚谷 恒雄 テイラー J.A. ニックス H.A. アルマベコビッチ U.R スルタンガジン U.S. 江崎 光男 今井 賢一 福嶌 義宏 石田 紀郎 溝端 佐登史 TAYLOR J.a. ALMABEKOVICH U.r. スルタンガジン U.M.
出版者
京都大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

1中緯度乾燥地域の地球規模汚染モデルの作成は,共同研究者であるカザフスタン共和国科学アカデミー宇宙研究所のスタッフによってまとめられた.これは旧ソ連で開発された組込原則による拮抗モデルを非平衡環境システムに応用したもので,アルマ-ティにおいてまずロシア語版で出版された.またバルハシ湖周辺を対照とした水文気象観測データを用いGISの構築にも基礎的結果を得た.バルハシ湖とアラル海の水質分析結果の公開はおそらく世界で初めてであろう.これは国際砂漠学会で発表され,以降各国学界から注目されている.またバルハシ湖については本分析結果を1960年代初頭のデータと比較し,乾燥地閉鎖湖の除塩機構に関し地球化学的変化の一端を示すことができた.2環境汚染による健康被害の疫学的調査は,カザフスタン側共同研究者の尽力によって,アラル海とシルダリア川沿岸の乾燥地域,アルマ-ティの工業地域およびセミパラチンスクの各実験地域について,おそらく世界最初に詳細な健康影響データが公表された.国際的な共感を呼んでいるアラルの悲劇はこの地方全体の文明,社会経済指標および住民の健康状態に重大な影響を与え,免疫ホメオスターシスの脱抑制,免疫病理反応を進行させている.B型ウイルス性肝炎の住民感染率は32.7%,HBs抗原の慢性キャリア率は19.1%にも達している.冷戦の遺産セミパラチンスク核実験場の周辺住民は,40年の長きにわたって合計50ラドから200ラドの放射線被爆を蒙った.放射線に起因する免疫変化は,腫瘍疾患,血液疾患,先天性異常,心・血管系疾患,感染症,その他の病理を含む一般罹患率の上昇を導いた.疾患分布と被爆線量との間には有意な相関関係が見いだされ,腫瘍疾患の増加には罹患率と死亡率上昇の位相性が認められた.この結果は日本文でKIERディスカッションペ-パ-にまとめられた.3セミパラチンスク核実験場の放射能評価は,カザフスタン側共同研究者の尽力によって国立核センターの協力のもとで進められた.まず昨年度採取したシャガン川人工ダム(1965年1月15日の半地下核実験による)周辺土壌の分析から^<237>Np/^<239,240>Pu比を割り出し,この実験が水素爆発ではなく通常のプルトニウム原爆によることを推測した.この結果を実験担当者等に確認したところ,当該核実験の詳細データの提供を受けた.加えて1949年8月29日から1962年12月1日の間にセミパラチンスク核実験場で行った地上実験(30回)空中実験(88回)の基礎情報の提供を受けた.これは前年度の実験影像の提供と同様,世界で初めて公表されたものであり,日本に対するカザフスタンの信頼が高いことを示している.この結果は英文でKIERディスカッションペ-パ-にまとめられ,国際原子力機関(IAEA)にも送られた.また再生計画に資するため,実験場内部と周辺居住地で土壌,植物,血液の資料採取を行った.ただし膨大な分析時間がかかるため,残念ながら本国際学術研究の期間内に完結することはできなかった.各担当者は早急に成果を取りまとめる努力をしている.4再生アセスメントの設計に関し,率直に言って,新独立国家群の経済再建は困難の極みにある.国民や組織,機関の願望や期待,あるいは欲求を達成できる社会経済システムが未熟であるためである.研究分担者らは学会発表や学術討論など機会あるごとに資源節約型の経済システム構築が中央アジア諸国の命運を決定し,それが環境保全につながることを強調してきた.これを一層推進するためには,科学的情報の受信発信の体制を整備することが急務であると共同研究者間で意見が一致し,本年度は科学アカデミーで蓄積された環境経済関連の成果の整備に取りかかり,合計3,000点の文献目録データベースを完成させた.この結果は英文でKIERディスカッションペ-パ-にまとめられた.この作業で,アラル海とバルハシ湖に関する旧ソ連科学アカデミー湖沼学研究所が地球化学,古生物学,鉱物学などの学際研究を蓄積していることが判明し,その結果は日本文でKIERディスカッションペ-パ-にまとめられた.
著者
橋本 晴行 善 功企 江崎 哲郎 戸田 圭一 高橋 和雄 北園 芳人
出版者
九州大学
雑誌
特別研究促進費
巻号頁・発行日
2003

03年7月19日から20日未明にかけて九州各地で,局地的な集中豪雨により,河川の氾濫や斜面崩壊,土石流が発生した。本調査研究は,被災地の現地踏査,住民・防災関係機関への聞き取り調査,資料収集などを実施し,以下のような成果を得た。1.7・19北部九州豪雨による災害-福岡都市水害福岡県太宰府市において,19日午前4時に最大時間雨量99mm,総雨量315mmに達する豪雨が発生したその結果,2級河川御笠川の上流に当たる同市三条地区などで土石流が発生するとともに,下流の福岡市博多駅周辺で御笠川が氾濫し,ビル地下階,地下鉄駅構内が浸水した。99年水害の再来となった当時の降雨量は,太宰府市で総雨量180mmであったため,今回の水害は99年水害を上回る規模であったと推測された。99年水害と異なった点は,御笠川上流の太宰市で,前回を大幅に上回る降雨量が発生したため土石流や崩壊が発生し,土砂が多く下流に流下・氾濫したことと,流量規模が大きく,前回越流のなかった中・上流においても広範囲に氾濫が発生したことである。2.7・20中南部九州豪雨による災害-水俣土石流災害熊本県水俣市で20日午前4時に最大時間雨量91mm,総雨量323mmの降雨を記録した。その結果,同市集川において上流右岸斜面が崩壊して土石流化し,下流の人家を襲った.集地区では,斜面中腹から地下水噴出が発生しその影響で崩壊を起こした。下流の扇状地では巨礫が多く堆積しており,土石流の本体部分は典型的な砂礫型士石流であったと推定された。97年に隣接の出水市で発生した土百流は泥流型土石流と考えられている。質的な面において両者は異なると推定された。現在,熊本県では土砂災害警戒雨量が参考値として扱われ避難勧告基準としては活用されていない。土砂災害情報を初動体制に活用する行政の体制づくりが不可欠である。
著者
栗原 達夫 江崎 信芳 三原 久明
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

1.Burkholderia sp.FA1由来フルオロ酢酸デハロゲナーゼはフルオロ酢酸の加水分解的脱フッ素反応を触媒しグリコール酸をあたえる。本酵素反応ではD104の側鎖カルボキシル基が基質のα-炭素を求核攻撃し、フッ化物イオンが脱離するとともに、酵素と基質がエステル結合した中間体が生成する。エステル中間体のD104のカルボキシル基の炭素原子を、H271によって活性化された水分子が求核攻撃して、グリコール酸が遊離するとともにD104が再生する。野生型酵素、D104N変異型酵素とフルオロ酢酸の複合体(Michaelis複合体)、H271Aとクロロ酢酸の複合体(エステル中間体)のX線結晶構造解析により、この反応スキームの妥当性が示された。基質カルボキシル基は、H149、W150、Y212、R105、R108によって認識され、フッ素原子はR108に結合していた。W150F変異型酵素では、クロロ酢酸に対する活性は野生型酵素と同等であるのに対して、フルオロ酢酸に対する活性は完全に消失した。W150はフルオロ酢酸の脱フッ素に特異的に必要とされる残基であることが示された。2.1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン(Freon113a)を電子受容体とした集積培養によりSulfurospirillum属の嫌気性細菌を得た。テトラクロロエチレンを電子受容体とした集積培養により、16S rRNAの配列がuncultured bacteriumの16S rRNAの配列と98%の相同性を示す嫌気性細菌を得た。3.2-クロロアクリル酸資化性菌Burkholderia sp.WS由来の2-ハロアクリル酸レダクターゼとNADPH再生系として機能するグルコースデヒドロゲナーゼを共発現する組換え大腸菌を作製した。この組み換え大腸菌を用い、2-クロロアクリル酸を基質として、除草剤原料として有用な(S)-2-クロロプロピオン酸の生産を行った。従来法(光学分割法)を上回る収率で生成物を得ることに成功した。
著者
三橋 弘宗 内藤 和明 江崎 保男 大迫 義人 池田 啓 池田 啓
出版者
兵庫県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、国内で最後のコウノトリ生息地となった豊岡盆地の生態系の特性を明らかにするため、生態学的方法と博物館学的方法を用いて、データ解析と分析を行った。生態学的な方法として、円山川の河川高水敷きにおける湿地の再創造に関する操作実験や、行動追跡および冬季における利用実態について市民からの情報を集積して解析を行った。その結果、ワンドを再創造した場所では、魚類個体数は2~5倍に増加するほか、円山川流域全体の約40%の種が生息できることが確認できた。また、野外での詳細な行動追跡データの解析結果では、1)水深15cm以下で畦近くの湿田に集中すること、2)季節によってホームレンジが変化し、夏場が最も広く、冬場が狭いこと、3)河川本流では、潮位の変動によって水深が約40cm以下になると集団利用し、絶対的な水深ではなく、潮位の低下に呼応する傾向があった。博物館学的方法では、全国のコウノトリ標本の把握と分布記録の集積を行い、412地点(721記録)を収集し、生息適地モデルによる解析を行った。その結果、海岸近くの低地および河口干潟の存在が立地の好適性に寄与することが分かった。次に、コウノトリ標本の安定同位体による海起源寄与についての分析を行うために、豊岡市河口域および内陸部においてアオサギ類の羽の炭素・窒素・硫黄の安定同位体分析を行った。しかし、これらの結果では、データ分散があまりに大きく、残念ながら評価には至っていない。これらのアプローチを統合する形で、コウノトリが頻繁に利用する地区において、地域住民の参加による小規模な自然再生を実施した結果、簡便な方法でも両生類の生息密度を回復できることを示し、ツーリズムとしての自然再生への参画可能性について検討した。最後に、こうした取り組みについて、人と自然の博物館において、企画展「コウノトリがいる風景」を開催し、市民から提供を受けた写真資料や収集資料の公開、研究成果の発信を行った。
著者
江崎 光男 奥田 隆明 岡本 由美子 長田 博 金城 盛彦 伊藤 正一
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

当該研究期間である平成12〜14年度の3年間、北京、上海、甘粛省を中心に、中国のマクロ経済発展、地域開発および持続的発展に関連する諸問題について現地調査を実施し、名古屋において3回のワークショップを開催した。これまでの3回のワークショップで報告された研究成果を中心に、『21世紀中国における持続的成長の課題-数量的評価』という標題の4部25章および付論(資料データ)よりなる最終報告書が作成される。第1部は「地域経済発展の課題」であり、中国の地域開発(特に西部大開発)における比較優位構造、労働移動、物流政策、中小企業・農村工業発展、WTO加盟に伴う課題に関する計量モデル分析および定量的実証分析が提示される。第2部は「持続的発展の課題」であり、中国西部地域における生態環境、水資源管理、SO2排出の問題および中国全体の都市問題、日中環境協力の課題が数量的に展望・検討される。第3部は「甘粛省の事例研究」であり、甘粛省の開発計画、開発戦略、労働市場、持続可能な発展が定量的実証的に分析される。第4部は「マクロ経済社会発展の課題」であり、中国の社会保障、教育投資、WTO加盟と貿易、直接投資、生産性、観光発展、失業問題に関する制度分析、計量分析が提示される。報告書は、全体として、中国の経済・社会・地域発展の現状と将来(2010年まで)に関する数量的評価・分析を主たる内容とする。
著者
江崎 雄治 西岡 八郎 小池 司朗 山内 昌和 菅 桂太
出版者
専修大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、地域別の将来人口推計の方法について検討した。主な成果は以下の通りである。(1)世界各国の実状を調査し、コーホート要因法が標準的手法であることを確認した。(2)人口移動に関するより適切な推計モデルについて検討した。(3)独自の質問紙調査を実施し、将来の出生の見通しについて議論を行った。(4)外国人の出生、死亡の将来人口推計に対する影響は小さいことが確かめられた。(5)市町村別世帯数の将来推計について課題を整理した。
著者
浦川 豪 吉富 望 林 春男 池見 洋明 三谷 泰浩 江崎 哲郎
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会梗概集
巻号頁・発行日
no.16, pp.61-64, 2005-05
被引用文献数
1

Fukuoka west offshore earthquake occurred on March 20th, 2005. We built the GIS portal site using post-event consequence of the restoration and revival support GIS project of the Chuetsu Earthquake. This project also aims sharing information and grasping situation summary in Fukuoka city area affected by earthquake by cooperation of external resources. We could launch the GIS portal site of Fukuoka west offshore earthquake within two week after the shock. This project illustrated the way using GIS navigated by efforts of the Chuetsu Earthquake.
著者
姫野 完誠 小島 康寛 田野 俊一 市野 順子 橋山 智訓 江崎 朋人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.390, pp.99-102, 2010-01-18

現在インターネット上には多数のWebページが存在しており,様々なユーザが利用している.しかし,各Webページを見ているユーザは互いを認識することができないため,コミュニケーションは活発に行われず,コミュニケーションの場として有効活用されていない.本研究では,アバターを用い互いを認識させることによりコミュニケーションを活性化し,各Webページをコミュニケーションの場と捉え,ユーザから集合知を収集するシステムを提案する.
著者
清田 公保 江崎 修央 柳井 貴志 山本 眞司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.310-317, 1996-02-25
被引用文献数
17

本論文では, 視覚障害者, 特に中途失明者を対象としたオンライン日本語入力インタフェースを新たに提案する. 本方式は, キーボードや点字キーの位置を黙視確認できない中途失明者にとって修練なしに利用可能な情報入力手段を提供するものである. 最初に, 視覚障害者に適した操作性の良い入力手段に関する基本的考え方を整理し, 次いでそれに基づく基本設計の概要を述べた. 次に, これらの設計思想に基づいたプロトタイプの試作を行い, 最後に被験者評価実験を通して従来の仮名漢字変換による入力方式との比較を行った. 実験の結果, 情報機器の操作経験のない視覚障害者でも本方式は容易に利用できることを確認し, また入力時間についても, 認識精度の向上による候補文字の読み上げ回数の削減により, 従来の仮名漢字方式に習熟した人の2倍まではかからない見通しが得られた.
著者
江崎 浩 松澤 茂雄 茂木 章善 永見 健一 神明 達哉 勝部 泰弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.215, pp.43-48, 1996-08-20
被引用文献数
5

従来のルータ機能にATMセルスイッチ機能を持つセルスイツチルータ (CSR) について, アーキテクチャ・導入形態を謙論し, さらにプロトタイプシステムの概要を述べる. セルスイッチルータのカットスルー転送機能が有効に動作することを実測したパケットフローから示すことができた. さらに, 試作したセルスイッチルータプロトタイプシステムにおいて, 大容量のパケット転送 (トータル2.6Gbps) を実現させ, エンドエンドに高速なデータ転送 (TCPで90Mbps以上) やリアルタイム動画転送を提供可能であることを確認することができた.