著者
三橋 学 金丸 みつ子 田中 謙二 吉川 輝 稲垣 克記 久光 正 砂川 正隆 泉﨑 雅彦
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.483-491, 2019 (Released:2019-12-18)
参考文献数
14

延髄大縫線核のセロトニン(5-hydroxytryptamine, 5-HT)神経は,下行性疼痛抑制系として鎮痛作用を発揮する.一方で,痛みを増強させるという報告もあり,セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬の鎮痛薬としての使用が広まるなか,5-HTの疼痛制御に関する検討が必要である.近年,光遺伝学的手法によって大縫線核の5-HT神経を選択的に刺激することが可能になった.本研究では,5-HT系下行性疼痛抑制系の障害が示唆されている間欠的寒冷ストレス(intermittent cold stress, ICS)モデルのマウスを用い,光遺伝学的手法による大縫線核の5-HT神経の選択的刺激が鎮痛作用を発揮するか検討した.青色光照射で大縫線核の5-HT神経を刺激するため,光感受性チャネルを5-HT神経細胞に発現させた遺伝子改変マウス(Tph2-tTA::tetO-ChR2(C128S))に対し,大縫線核直上に光ファイバーを刺入,留置した.このマウスにICSを与えてICS群とし,青色光照射による大縫線核5-HT神経への刺激が疼痛閾値へ与える効果を行動学的手法で評価した.機械刺激性疼痛試験としてvon Frey test,熱刺激性疼痛試験としてHot plate testを用いた.対照群にはSham ICS処置を行った.ICS群とSham ICS処置によるマウス群を比較検討したところ,ICS処置はvon Frey testによる疼痛閾値を低下させた.しかし,遺伝子改変マウスに青色光照射で刺激をしても,von Frey testによる疼痛閾値の変化は認めなかった.一方, Hot plate testで疼痛閾値を評価すると,Sham ICS処置による疼痛閾値の変化とICS処置による疼痛閾値の変化に有意な差はなかった.しかし,曝露処置(ICS処置か,Sham ICS処置か)と時期(処置前か,処置後か)に関わらず,青色光照射で疼痛閾値が上昇した.つまり,ICS処置は,von Frey testによる疼痛閾値を低下させたが,Hot plate testによる疼痛閾値を変化させなかった.一方,青色光照射による大縫線核5-HT神経への刺激は,Hot plate testによる疼痛閾値を上昇させたが,von Frey testによる疼痛閾値を変化させなかった.以上より,大縫線核の5-HT神経への刺激は,熱刺激性疼痛に対する鎮痛作用を発揮した.一方,ICS処置で機械刺激性疼痛に対する疼痛閾値は低下したが,その機序に大縫線核の5-HT神経の積極的な関与は示唆されなかった.
著者
市川 啓之 櫻木 悟 藤原 敬士 西原 大裕 辻 真弘 横濱 ふみ 谷本 匡史 大塚 寛昭 山本 和彦 川本 健治 田中屋 真智子 片山 祐介
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.60-65, 2018-01-15 (Released:2019-03-28)
参考文献数
11

背景:急性冠症候群(ACS)の急性期には,糖代謝異常を認めることが多い.本研究ではACSの急性期に糖負荷試験を行い,糖代謝異常の経時的変化とその機序について検討した. 方法:対象は,ACSで当院に入院した患者のうち,糖尿病既往がなく,心不全などの合併症のない26名.急性期と亜急性期に75 gOGTTを施行し,インスリン分泌能および抵抗性の経時的変化を調査した. 結果:急性期には糖尿病型の割合が46%と多く存在したが,亜急性期には15%に低下した.急性期から亜急性期にかけて,Insulinogenic indexは有意に上昇した(0.50±0.46 vs 0.91±0.78,p=0.003).一方,HOMA-IRには変化がみられなかった. 結論:ACS患者では糖代謝異常が多く存在し,その原因として,インスリン抵抗性よりもインスリン分泌能の低下が大きく関与していると考えられた.
著者
田中 佳 松本 正美 田中 千津 中川 静代 柳田 善為 永田 勝宏 飯沼 由嗣
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.179-185, 2015-03-25 (Released:2015-05-10)
参考文献数
14
被引用文献数
1

我々は過去3年間に当院で尿酸アンモニウム(Ammonium Urate; AU)結晶を報告した15検体に関して患者背景および関連の検査結果を検討した。その結果,尿pHは15件中13件が酸性側に出現しており,これはAU結晶の多くはアルカリ性尿に出現するとされていたこれまでの報告とは異なっていた。その原因のひとつとして,近年本邦の尿沈渣検査が迅速に検査されるようになり,採尿時間が経過してアルカリ化した古い尿が減少したことなどが推察された。また,本結晶出現検体の背景を対照群と比較した結果,患者の多くは低年齢層であり(p < 0.001),男性に偏りを認めた(p < 0.05)。これは酸性AU結石症による腎後性腎不全の出現背景とも合致しており,AU結石症と尿沈渣検査のAU結晶の関連性が示唆される。また,尿比重は有意に高値を示し(p < 0.001),脱水・乏尿(p < 0.001)の症状が高頻度に見られた。尿の濃縮,停滞は尿路結石症のリスクファクターであることから,尿沈渣におけるAU結晶の出現はAU結石症に注意すべき所見であり,かつ脱水にも注意すべき所見と考えられた。
著者
小島 弥生 田中 道弘 Yayoi KOJIMA Michihiro TANAKA
出版者
埼玉学園大学
雑誌
埼玉学園大学紀要. 人間学部篇 = Bulletin of Saitama Gakuen University. Faculty of Humanities (ISSN:13470515)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.113-125, 2020-12-01

先行研究(田中・小島, 2019)に引き続き、諦観傾向尺度の構成概念妥当性を検討することが本研究の目的であった。諦観傾向の強さは自己肯定感との間に負の相関関係があると想定した。また、諦観傾向と自己愛との間の相関、諦観傾向と友人関係への態度(深い友人関係を望むか否か、広い友人関係を望むか否か)との間の相関についても探索的に検討した。予測どおり諦観傾向と自己肯定感の間には強い負の相関が示されたほか、諦観傾向と自己愛の下位概念である主導性との間に弱い負の相関がみられた。また、諦観傾向と友人関係への態度の間には性差がみられ、男性は諦観傾向が強いほど狭い友人関係を志向するのに対し、女性は諦観傾向が強いほど浅い友人関係を志向するという結果が得られた。
著者
田中 佐知 早瀬 明子 花坂 照彦 粟津原 元子 畑江 敬子 香西 みどり
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 創立40周年日本調理科学会平成19年度大会
巻号頁・発行日
pp.92, 2007 (Released:2007-08-30)

【目的】 オーブンレンジでは,コンベクションオーブンによる緩慢加熱,電子レンジによる急速加熱,さらにそれらの組み合わせ加熱がある。前報でこれらの中で急速加熱を長くした組合せ加熱が旨み成分をより保持することが明らかになった。本研究ではこれらの3つの方法で加熱した鶏肉の食味評価を行い,鶏肉のおいしい加熱法について検討した。 【方法】 試料である鶏もも肉(170×120×20mm,250g)をオーブンレンジ内の焼き網上に載せ,緩慢加熱(オーブン210℃加熱),急速加熱(レンジ500W加熱),組合せ加熱(急速加熱→緩慢加熱)の3つの加熱方法により,それぞれ常温(20℃)から試料中心温度が90℃になるまで加熱した。そして,それぞれの試料において,重量保持率,面積保持率,水分量,破断強度,多汁性を測定し,物性の違いを測定した。さらに,一般パネル72名を対象に順位法による官能検査を行い,物性と嗜好性の関係を評価した。 【結果】 重量保持率と面積保持率は,急速加熱>組合せ加熱>緩慢加熱の順となり,水分保持量は,緩慢加熱に対して組合せ加熱と急速加熱が1.1倍であった。破断強度は,緩慢加熱>組合せ加熱>急速加熱の順であり,肉の硬さは,急速加熱に比べて組合せ加熱が1.6倍,緩慢加熱が4.2倍であった。多汁性は,緩慢加熱で最も低く,組合せ加熱で最も高い傾向であった。官能評価では,急速加熱が他の2つの加熱調理法に比べ1%有意で好まれない結果が得られ,その理由は「パサパサしている」が多かった。以上の結果から,組合せ加熱では,うまみ成分が保持されて味が濃く,ジューシーで水分が保持されている特性を持ち,3つの加熱調理法の中で鶏肉を最もおいしく調理できることを確認した。
著者
田中 惣治 本島 直之 山本 澄子
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11359, (Released:2018-06-07)
参考文献数
23

【目的】片麻痺者の麻痺側膝関節の動きによる歩行パターン分類を基に,歩行パターン別に歩行各相の割合が短縮,もしくは延長するかを調べ,その運動学・運動力学的要因を分析した。【方法】回復期片麻痺者121 名を対象とし,三次元動作分析装置と床反力計を用いて歩行を計測した。【結果】歩行パターンにより違いがみられた時間因子は単脚支持期と前遊脚期時間であった。前遊脚期時間はこの時期に膝関節が十分屈曲するかが重要となり,足底屈モーメントによるPush off の減少が膝屈曲角度の低下に影響している。特に荷重応答期に膝関節が過伸展する歩行パターンは,前遊脚期で膝屈曲モーメントが大きく膝関節が屈曲しにくくなり,前遊脚期時間が延長するのが特徴である。【結論】片麻痺者の歩行パターンにより前遊脚期時間に差がみられ,その運動学・運動力学的要因は歩行パターンで異なることが明らかになった。
著者
田中ウルヴェ 京 佐藤 珠希
出版者
日経BP ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.448, pp.140-143, 2019-09

IOCが最も重きを置いているのはオリンピズム、つまりオリンピック精神を通して、オリンピックの価値をいかに人々に伝え、広めていくかということです。オリンピックの価値は、「卓越性(Excellence)」「友情(Friendship)」「尊敬(Respect)」の3つから成っていま…
著者
田中 亜美 星 友二 長谷川 隆 坂田 秀勝 古居 保美 後藤 直子 平 力造 松林 圭二 佐竹 正博
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.531-537, 2020
被引用文献数
5

<p>E型肝炎ウイルス(HEV)の輸血感染対策を検討するため,輸血後E型肝炎感染患者として,既報(Transfusion 2017)の19例も含め,2018年までに判明した34症例について解析した.</p><p>原因献血者は全国に分布し,関東甲信越での献血者が半数以上を占めた.原因血液の88.2%(30例)がHEV RNA陽性かつHEV抗体陰性で,多くはHEV感染初期と考えられた.分子系統解析の結果,原因HEV株の遺伝子型は3型が29例(90.6%),4型が3例(9.4%)で,それぞれ異なるクラスターに存在し,多様性に富むことが示された.</p><p>一方,輸血後感染34症例中少なくとも16例(47.1%)は免疫抑制状態にあった.多くは一過性急性肝炎であったが,確認できた半数(8例)でウイルス血症が6カ月以上持続した.臨床経過中の最大ALT値の中央値は631IU/<i>l</i>で,輸血による最少感染成立HEV RNA量は2.51log IUと推定された.輸血されたウイルス量や遺伝子型と,最大ALT値に相関は認められなかった.</p><p>HEV RNAスクリーニングの全国導入はHEV輸血感染対策として有効と考えられる.</p>
著者
寺川 優美 田中 紀之 三浦 研 寺川 政司
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.68, no.571, pp.69-76, 2003-09-30 (Released:2017-02-09)
参考文献数
8
被引用文献数
3 5

The interactions of the aged were considered to be essential for aging in place. This research was based on surveys of the aged living in a depopulated region where the changes were more drastic. 1. Families, relatives, friends and neighbors had different functions to support the aged. Welfare services not only supported their living but also lessened their loneliness. 2. In winter, interactions tended to decrease because of heavy snowfall, but in some cases they increased because the aged had more free time, or their families visited more frequently to support them for shopping, snow shoveling and so on. 3. According to aging, interactions tended to decrease.
著者
葉室 和親 荒牧 重雄 藤岡 換太郎 石井 輝秋 田中 武男 宇都 浩三
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.p527-557, 1983
被引用文献数
3

1979年12月の淡青丸KT-79-18航海の際,東伊豆沖海底火山群,大島南方の大室出シ堆,新島東方の新島ウラノ瀬などの海底火山の岩石をドレッジにより採集した.東伊豆沖海底火山群は,岩石の鉱物・化学的特徴により北半部,中部,南部に細分することができる.北半部の岩石はすべて高アルカリソレアイト系列の玄武岩・安山岩溶岩であり,伊豆半島中部東部に分布する東伊豆単成火山群がそのまま海底に延長して孤立した海底火山として分布しているものと考えて差支えない.中部では,低アルカリ(低Na2O)ソレアイト系列の玄武岩が5点のドレッジから発見された.そのうち伊豆大島に近い2点は,伊豆大島火山の玄武岩類に似た鉱物・化学組成をもち,新鮮である.西側の3点の岩石はいずれも風化変質作用を受けており,小角礫の集合として産する.これらは伊豆大島火山や東伊豆単成火山群よりも古い海底火山に属するものと判断される.南部のドレッジ2点からは東伊豆単成火山群南西部のグループの岩石に似た玄武岩が得られた。大室出シは,ガラス質多孔質の新鮮な流紋岩溶岩流から成る平坦な頂部をもつ海底火山と考えられる.山体の中央部に深さ100m,長さ1.5km,幅0.5kmの凹陥地(大室海穴)があるが,その壁からは流紋岩溶岩が採集された.新島ウラノ瀬の南東麓からは,流紋岩溶岩と変質した玄武岩礫,石英閃緑岩礫などが採集された.後者はこの地域を構成する基盤岩類と考えられる.
著者
早内 玄 中村 文彦 田中 伸治 有吉 亮 三浦 詩乃
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.A_223-A_228, 2018-02-01 (Released:2018-02-01)
参考文献数
13

近年、都市内交通としての索道整備が複数報告され、新たな交通手段としての役割が期待されている。 そこで本研究ではトランスポーテーションギャップの考え方に基づき、所要時間の観点から索道の役割を定量的に明らかにすることを目的とする。はじめに、東京都市圏パーソントリップ調査から得られる手段別所要時間分布と人々が受容する所要時間との比較により、都市内交通において現在、既存交通手段では所要時間が受容されない、またはされにくいトリップ距離が複数存在することが明らかとなった。 次に、世界各都市の索道について、同様の比較によりその受容可能範囲が 0.3km~4.2km であることが明らかとなった。最後に両者を重ね合わせた結果、課題の残るトリップ距離のうちおよそ 2~4km の領域における課題を索道が改善しうることが明らかとなった。
著者
武岡 和仁 塩原 哲夫 中條 知孝 長島 正治 古川 徹 狩野 葉子 小林 勝 大場 進一郎 林 至 箕輪 悦子 田中 信 和田 啓子
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.323-334, 1982

昭和53年8月から昭和55年末までに当教室で経験した水疱症10例について検討した。1) 天疱瘡群 : 尋常性天疱瘡1例, 落葉状天疱瘡3例であった。落葉状天疱瘡のうち1例はherpetiform pemphigusであった。螢光抗体直接法で表皮細胞間にIgG沈着を3例, C_3沈着を2例に認めた。天疱瘡抗体価は全例とも皮疹と並行して変動し治療の指標として有用であった。死亡例が1例あった。2) 類天疱瘡 : bullous variety 4例, erythematous variety 1例であった。螢光抗体直接法で基底膜部へのIgG沈着を4例, C_3沈着を4例に認めた。抗基底膜部抗体は3例に認められ, いずれも皮疹と並行して変動した。死亡例が3例あった。いずれも高齢者で, 予後の上で年齢が重要な因子を占めることが示唆された。3) ジューリング疱疹状皮膚炎 : 臨床的に広範囲な浮腫性紅斑と水疱を認め, 螢光抗体直接法で基底膜部にIgAの線状沈着を認めた。血中自己抗体は認められなかった。臨床的に非定型的な症例と考えられた。
著者
田中 章人
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.96, no.7, pp.401-403, 2012

In Tottori, I established a company which performs development, production and sale of LED lighting equipment. The company utilizes local resources of Tottori and is expanding its business. Why did I choose Tottori as the location for my company? I will introduce Tottori and the advantages of doing business there.
著者
田中 哲司 大藪 哲也 井上 栄一
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.315-321, 2014 (Released:2014-12-26)
参考文献数
29

トマトの栽培の省力化に有効な単為結果性品種を育成するために,単為結果性個体の効率的選抜法を検討した.受精しやすい春季および秋季において,柱頭切除法はこれまで行われてきた除雄法より作業時間を短縮でき,判定結果もほぼ同じであったことから,実際の育種場面において有効であると考えられた.また,放任管理下で受精しにくい冬季には,最低気温を8°C以上に管理し,低温処理開始後に開花・結実した果実で正常肥大かつ無種子のものを選抜すれば,単為結果性個体の選抜ができることを明らかにした.以上のことから,春季および秋季には柱頭切除法,冬季には低温を利用した判定法を用いれば,単為結果性個体を効率的に選抜できることが示唆された.