著者
山田 加奈子 島本 国一 白 ろ 宮崎 直人 吉元 寧 松枝 博明 川邊 清隆 西田 毅 松田 寛子 白井 隆明
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, 2018

【目的】我々は、カボチャの主要品種である「えびす」のでん粉が果実内で急速に糖化し、食味が変化することを報告している。近年、消費者志向の変化をうけて、粉質感が強い品種の栽培が増えている。8品種のカボチャの貯蔵中の成分変化および嗜好評価をおこない、品種の特性を明らかにすることを目的とした。<br>【方法】北海道の同一圃場で収穫された5品種(えびす、北渡交4号、雪化粧、ジェジェJ、TC2A)および産地より調達した収穫日が既知の3品種(くりゆたか、くり将軍、プリメラ115)のカボチャをそれぞれ10℃および常温で貯蔵したものを試料として用いた。各試料について、収穫直後、1ヶ月または2ヶ月後の固形量や遊離糖組成を分析し、でん粉を抽出してラピッド・ビスコ・アナライザー(RVA)粘度特性などを測定した。また、各貯蔵期間における全ての試料を用い、カット後に蒸煮し冷凍貯蔵した試料を解凍して「パンプキンサラダ」を調製し官能評価をおこなった。<br>【結果】固形量は、経時的に減少し、でん粉の分解と呼吸により水分が増加したと考えられる。一方の遊離糖は、経時的に増加したが、還元糖とショ糖が同時に増加する「えびす」型と還元糖の増加が少なくショ糖を増加する「北渡交4号」型の2タイプが見られた。<br> 抽出でん粉の6%RVA粘度は、「えびす」では、貯蔵により粘度が低下したが、他の品種では、特有の粘度特性を持つが、貯蔵中の変化が小さかった。サラダの嗜好では、貯蔵と共に糖化が進んだ甘いだけ品種よりも、硬さや甘さのバランスが取れた品種の方が評価が高い傾向にあった。
著者
岩部 洋育 菊池 恭平 白井 健司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.15-00289, (Released:2015-11-12)
参考文献数
6
被引用文献数
1 4

This paper deals with the geometrical analysis of the surface roughness of a radius end milled workpiece with an inclined surface using the contouring and scanning cutter path methods. In the case of contouring, first it was classified into three types of cutting edges for generation of inclined surface. Secondly, three equations of the theoretical roughness of the machined surface were lead based on the geometrical analysis for each type. The calculation values of surface roughness almost coincide with the experimental values, therefore the validity of the analytical method is cleared. In the case of scanning, first the envelope surface of the bottom and corner edges was defined as the lower half surface of the torus. Secondly, the calculation and estimating method of the envelope curve which was obtained by the outside line of the projected torus surface is shown. The estimated values of surface roughness almost coincide with the experimental values, therefore the validity of the analytical and estimating method are cleared too. Finally, the selection of the scanning method is more effective in order to achieve highly accurate machining.
著者
川路 則友 白石 哲 林 宏
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.82-93, 1978

1974年7月から1976年12月まで原則として各月1回,有明海北部沿岸(福岡県山門郡大和町の大和干拓地周辺)においてセンサスを行った。確認された鳥類は25科99種であった。そのうちガンカモ科,チドリ科およびシギ科の3科の鳥類だけで47種(47.5%)を占めていた。そこで,この3科の鳥類について,それぞれの種類数および個体数の季節変動を調べた。<br>1.ガンカモ科に属する鳥類の総個体数は冬に最も多く確認されるが,種類数は春と秋に多かった。<br>2.チドリ科に属する鳥類の総個体数は春の渡り時よりも秋の渡り時において多かった。種類数は春と秋で大差はなかった。<br>3.シギ科鳥類の個体数では,春の渡り時の方が秋の渡り時よりも多かった。種類数は春と秋でそれほど差はなかった。<br>4.有明海北部におけるシギ&bull;チドリ類の観察記録を大阪湾,東京湾および宮城県蒲生におけるそれらと比較考察した。すなわち,有明海北部沿岸で確認されたシギ&bull;チドリ類35種のうち,観察例の少ない18種を除いた17種について,有明海北部沿岸における渡りの型と上に述べた3渡来地におけるそれらとを比較考察した。<br>5.上記3渡来地と同じ型を示す種として6種(メダイチドリ,ダイゼン,ツルシギ,アオアシシギ,キアシシギ,ソリハシシギ),異なる型を示すものとして11種(シロチドリ,ムナグロ,キョウジョシギ,トウネン,ハマシギ,オバシギ,タカブシギ,オグロシギ,オオソリハシシギ,ホウロクシギ,チュウシャクシギ)をあげた。これらの渡りの型からそれぞれの種の渡りの径路を考察した結果,小林(1959)が述べている3つの北上径路の他に,第4の径路として日本列島の南岸に沿って北上する径路もあると考えられた。また,南下の径路としては2つの径路が考えられた。<br>6.北上,南下のいずれにしても,有明海を通過するシギ&bull;チドリ類については,本州よりも中国大陸や朝鮮により深い関係を有する鳥類が多いことが推察された。
著者
宮崎 誠司 佐藤 宣践 橋本 敏明 白瀬 英春 山下 泰裕 中西 英敏 上水 研一朗 恩田 哲也 中村 豊
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 体育学部 (ISSN:03892026)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.91-95, 2007
被引用文献数
1

A clinical evaluation using lysholm score was done about micro current electric stimulation (MENS) to the sports injury. The reduction of the pain was seen at the early stage of medial collateral ligament injury of the knee. The motor function was improved at the early stage, compared with the group that doesn't enforce MENS. In 56 days after injury, we evaluate by Lysholm score. In using MENS eight all examples were excellent (mean 97.9), on the other hand, without using MENS excellent was only one example in ten(mean93.0). The effect of MENS was thought to be the one by the injury current. There is a possibility of taking part in the electron transport system for the ATP synthesis.
著者
白木 優馬 五十嵐 祐 SHIRAKI Yuma IGARASHI Tasuku
出版者
名古屋大学大学院教育発達科学研究科
雑誌
名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 心理発達科学 (ISSN:13461729)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.97-106, 2015-12-28

The development of Information Technology has unraveled a new form of employment, crowdsourcing. With the spread of crowdsourcing, psychological researchers began collecting data with crowdsourcing. Crowdsourcing enables them to collect data from a wider range of people in a shorter timespan relative to the conventional methods. Although the application of crowdsourcing has gained popularity in foreign psychological research in recent times, Japanese researchers have not yet tapped this resource. Therefore, this paper presents the available framework of crowdsourcing service for Japanese researchers and its usage aiming for the spread of crowdsourcing in Japanese psychological research. Furthermore, we underline the required precautionary measures while collecting data using crowdsourcing.

1 0 0 0 OA 藩翰譜 12巻

著者
新井白石 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[6],
著者
山本 哲夫 朝倉 光司 白崎 英明 氷見 徹夫
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.116, no.7, pp.779-788, 2013-07-20 (Released:2013-09-14)
参考文献数
20
被引用文献数
1 2

【目的】札幌周辺や北欧ではシラカバ花粉アレルギーが多く, 交差反応性のため, 果物や野菜に対する口腔咽頭過敏症を有する例が多い. 一方, 原因食物に関しては, リンゴなどの果物は北欧も札幌周辺も多いが, ナッツ類は北欧では多いものの, 日本では少ない. また国内でも, 地域により一部差があり, 花粉飛散や食習慣の差による可能性がある. 今回, 一般成人を対象に, 各食物の摂取歴と過敏症の頻度を調査した.【方法】対象は20歳から67歳の339例で, アンケート用紙を用い, 33種の果物, 野菜, ナッツ類の摂取歴と過敏症の有無を質問した.【結果】摂取歴はブラジルナッツが最も少なく30.1%で, ザクロ80.2%, ヘーゼルナッツ80.8%の順に少なかった. 北海道内の居住歴が20年以上の例は20年未満の例よりプラムの摂取歴が多く, ビワとイチジクとザクロの摂取歴が少なかった. 食物過敏症は53例 (15.6%) があると答えた. 口腔咽頭過敏症が最も多く46例 (13.6%) で, モモ (21例, 6.2%), サクランボ (19例, 5.6%), リンゴ (17例, 5.0%) が多かった. バラ科果物に対する口腔咽頭過敏症は7.7%が有しており, 北海道内の居住歴が20年以上の例では11.0%で, 20年未満の例 (4.2%) よりも多かった. ヘーゼルナッツやブラジルナッツは摂取歴, 過敏症とも少なかった.【結論】食物摂取歴と過敏症に関するアンケート調査を行ったところ, 両者ともナッツ類は少なく, 北海道内の居住歴によって摂取歴や過敏症の頻度に差のある食物があった.
著者
白谷 敏宏 井料 学 亀井 健二 森岡 洋史 長友 医継 冨永 秀文 上山 健一 松本 啓 留野 朋子 河野 一成
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.36, no.9, pp.949-954, 1994-09-15

【抄録】 言語の消失,精神的不穏を主訴に受診した9歳11カ月の女児例を報告した。初めて明らかな異常に気づかれたのは7歳の時であり,それまでの発達は一見ほぼ正常に近いものであったと考えられた。その後,言語面の退行,対人・社会性の障害および執着傾向の出現がみられ,本症例はICD—10の小児崩壊性障害と診断された。本障害は現在では自閉症近縁の広汎性発達障害の1型と考えられているが,本患児の表情や態度は,これまでの多くの報告と異なり,むしろ人なつっこく,自閉症とは一線を画するものであった。また,本障害では,発症に先行する心理・社会的ストレスの存在が高率に認められることが指摘されているが,本症例においても患児が4歳の時に両親が離婚しており,障害の発症の契機と心理的ストレスの関係について考察し,この観点から本症例の発症の時期は,母親が異常に気づいた頃よりも遡る可能性があることを示した。
著者
白川 隆 我孫子 和雄
出版者
農業技術研究機構野菜茶業研究所
巻号頁・発行日
no.4, pp.29-37, 2005 (Released:2011-03-05)

野菜苗または野菜種子に接種した大腸菌の動態を解析した。その結果,ほぼ全ての野菜種子でその発芽時に大腸菌が,種子浸漬液中で増殖した。また,4科8種の実生幼苗を供試して子葉表面での大腸菌の増殖を検討した結果,高湿度条件下で全ての子葉上における増殖を確認した。さらに,6科15種の実生苗の胚軸における大腸菌の増殖を検討した結果,全実生苗の胚軸組織で大腸菌の増殖を認めた。以上のことから,湿度条件などの環境条件が増殖に好適であれば,大腸菌は,ほぼ普遍的に実生幼苗の植物体表面及び組織内で増殖するものと考えられた。
著者
白浜 雅司
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.96, no.2, pp.377-380, 2007 (Released:2012-08-02)
参考文献数
6
被引用文献数
2 2
著者
武田 敦志 チャクラボルティ デバシシュ 北形 元 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.54, pp.63-68, 2008-06-12
参考文献数
8
被引用文献数
1

近年,P2P ネットワークの普及が急速に進んでいる.しかし,2P ネットワークのための効率的な認証手法が実現されていないため,セキュアでスケーラブルな P2P ネットワークは実現されていない.そこで,本稿では,分散ハッシュテーブルを用いた P2P ネットワークのためのスケーラブルな分散型認証手法 HDAM を提案し,HDAM を P2P ネットワークで運用するための認証モジュールの設計について述べる.In recently years, P2P networks have been evolving at a rapid pace. We however can not use secure and scalable P2P networks, because an efficient authentication scheme for P2P networks is not realized. In this paper, we propose HDAM, which is a scalable decentralized authentication method. HDAM enables an efficient authentication by using Distributed Hash Table.And, we also describe the authentication module for HDAM which enables secure and scalable P2P networks.
著者
芹澤 志保 中澤 理恵 白倉 賢二 大沢 敏久 高岸 憲二 山路 雄彦 坂本 雅昭
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.483, 2003

【目的】我々は、群馬県高校野球連盟(県高野連)からの依頼により第84回全国高校野球選手権群馬県大会においてメディカルサポートを行った。以前より高校野球全国大会ではメディカルサポートによる傷害予防がなされているが、本県では今回が初の取り組みとなった。本研究の目的は、メディカルサポートの内容を紹介すると共に今後の課題を検討することである。【対象及び方法】対象は、第84回高校野球選手権群馬県大会4回戦(ベスト16)以降に出場した延べ32チームとした。メディカルサポートを行うため、群馬県スポーツリハビリテーション研究会を通じ、本県内の理学療法士にボランティア参加を募った。県高野連から依頼のあったメディカルサポートの内容は、投手及び野手別のクーリングダウン(ストレッチング)指導であり、これら指導内容を統一するため事前に3回の講習会を行った。また、高校野球における投手では連投となることが多いため、投球イニング、肩および肘関節の痛みの有無、疲労感等に関するチェック表を作成した。準決勝・決勝戦を除き試合会場は2球場であり、各球場に理学療法士は投手担当2名、野手担当4名以上、医師は1名以上が常駐するよう配置した。【結果及び考察】メディカルサポート参加者は、理学療法士延べ64名(実数40名)、医師9名(実数5名)であった。その内訳は、投手担当が延べ19名、野手担当が延べ46名であった。メディカルサポート内容は、クーリングダウン、試合前および試合中のアクシデントに対するテーピング、熱中症対策であった。準々決勝の1チームと決勝の1チームを除く30チームに対してクーリングダウンを行った。投手は延べ37名であった。投手の肩および肘の痛みについては、肩外転位での外旋で痛みを訴えたもの0名(0%)、水平内転で痛みを訴えたもの1名(2.7%)、肘に痛みを訴えたもの11名(29.7%)であり、肘痛が最も多かった。また、テーピングは延べ13名(実数6名)に実施し、その全員が野手であった。さらに、熱中症に対する応急処置として理学療法士・医師が相当数救護にあたり、過呼吸に対する応急処置の依頼もあった。これらクーリングダウン以外のサポートは、当初県高校野球連盟より依頼されていなかったものであるが、現場では外傷・熱中症などの応急処置は必要不可欠であったためすべてに対応した。今後の課題として、メディカルサポートの内容について県高野連と調整すると共にテーピングを含めた応急処置に関する技術の確認などの必要性が示唆された。
著者
星 昭夫 池川 哲郎 池田 善明 白川 貞雄 飯郷 正明 榑谷 和男 福岡 文子
出版者
The Japanese Cancer Association
雑誌
GANN Japanese Journal of Cancer Research (ISSN:0016450X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.321-326, 1976-04-30 (Released:2008-10-23)
参考文献数
13

The antitumor activity of berberine, berberrubine, and their derivatives against sarcoma-180 ascites was determined by the total packed cell volume method. Berberine and tetrahydroberberine derivatives had no antitumor activity, but berberrubine (9-demethylberberine) and the ester derivatives of berberrubine had a strong antitumor activity. ED90 of berberrubine, its acetate and benzoate, were 15, 23, and 44mg/kg, respectively. The therapeutic indices (LD10/ED90 by the present method) of these compounds were as follows: Berberrubine hydrochloride, 6.7∼9.4; 9-acetyl-9-demethylberberine (9-acetylberberrubine) chloride, 7.6∼8.7; 9-benzoyl-9-demethylberberine (9-benzoylberberrubine) chloride, 3.4∼4.9.