著者
河田 道子 石川 勝規 鈴木 哲
出版者
[東北農業試験研究協議会]
巻号頁・発行日
no.55, pp.153-154, 2002 (Released:2011-03-05)
著者
菱田 雅晴 天児 慧 高原 明生 厳 善平 唐 亮 Wank David 朱 建栄 大島 一二 諏訪 一幸 趙 宏偉 加茂 具樹 小嶋 華津子 福田 円 油本 真理 南 裕子 中岡 まり 岡田 実 鈴木 隆 呉 茂松 毛里 和子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は、パラドキシカルな中国の腐敗現象を対象として、1)刺激・行為間の誘引/制約に関するインセンティブ・システムおよび市場体制・行政機構の未発現情況に焦点をあてた制度論に依る実態論分析と2)腐敗学構築のための一般分析ツール開発とその検証・適用の両者から構成される。本年度にあっては、既往年度と同様に、研究分担者、連携研究者および研究協力者等から構成される研究組織(=廉政研究会)を法政大学中国基層政治研究所内に設置し、研究計画の全体調整および班別研究組織体制の再確認を行った上で、各種腐敗現象のビジネス領域との関わりに焦点をあてることを本年度課題の核として設定し、各国・地域における経済腐敗、不正ビジネスの構造の検討を行なうこととした。併せて、中国的腐敗の具体的個別事案の事例蒐集を進めると同時に政治社会学的手法に基づく腐敗関知度/寛容度に関する広範なアンケート調査を実施すべく調査票の設計等準備作業を本格化させた。また、中国の腐敗現象に関わる事案、データを中国内外から広く蒐集し、事例研究を進めると共に党・国家による反腐敗のさまざまな法律、制度規定類を併せ蒐集分類することで、公権力の行使に関わる公務員、党幹部らの内部昇任、賞罰制度、登用制度、各級党組織間の関係、更には、“党政関係”(党と行政機関との関係)、“党企関係”(党政機関と市場諸組織・アクター間の関係)等々のあらゆる組織内規定、規則、ルールを検討した。これらの作業を通じ、腐敗現象そのものをどのように把捉すべきか、腐敗研究の原点を再確認することができた。
著者
㓛刀 卓 青井 真 中村 洋光 鈴木 亘 森川 信之 藤原 広行
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.223-230, 2013-01-31 (Released:2013-07-19)
参考文献数
7
被引用文献数
14 17

We present an improved implementation of the approximating filter for real-time seismic intensity calculations proposed in previous work. As earthquake early warning (EEW) systems become ever more widely used, the current method of computing a JMA (Japan Meteorological Agency) seismic intensity shows a serious problem since it introduces a time delay resulting from frequency domain filtering. In order to improve this method to permit real-time calculations suitable for EEW systems, we have proposed a real-time seismic intensity computed using an approximating filter in the time domain. For a simple computing system such as a strong-motion seismograph, it is straightforward to calculate the real-time seismic intensity because the approximating filter consists of only four first-order filters and one second-order filter. Based on testing using K-NET and KiK-net strong-motion seismographs, we have found that a strong-motion seismograph has enough computational capacity to undertake more sophisticated filtering. Here, we develop an approximating filter consisting of six second-order filters applied in the time domain for accurate real-time seismic intensity calculation. The relationship between the JMA seismic intensity and the real-time seismic intensity calculated using the improved approximating filter is examined using a large number of strong motion records. The results show that the differences between the JMA seismic intensities and the real-time seismic intensities are less than 0.1 for 99% of all records. Although the improved filter requires twice as much computation power as the previous approximating filter, it is suitable for EEW systems that require more accurate real-time calculations of seismic intensity.
著者
西平 崇人 鈴木 圭輔 竹川 英宏 中村 利生 岩崎 晶夫 平田 幸一
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.10, pp.819-823, 2014-10-01 (Released:2014-10-24)
参考文献数
17

症例は45歳男性である.後頭部痛と吐き気の後,左方向への傾きが出現した.神経学的には左へのtruncal lateropulsion以外に異常はなかった.頭部MRIでは左延髄下部外側に急性期梗塞をみとめ,臨床・画像所見から左椎骨動脈解離による機序が考えられた.第6病日に右第10胸髄以下の温痛覚障害,左顔面発汗低下,左縮瞳が出現し,頭部MRIでは梗塞巣が拡大していた.脊髄小脳路の障害によりtruncal lateropulsionが,外側脊髄視床路の最外側部の障害により胸髄以下の温痛覚障害が出現したと推察された.本症例は延髄外側の臨床症状と障害部位との関連を理解する上において貴重な症例と考えられた.
著者
殿塚 婦美子 笹島 道雄 松本 仲子 鈴木 久乃
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.217-225, 1983 (Released:2010-04-30)
参考文献数
6
被引用文献数
1

竪型炊飯器を用い, 米の予備浸水の有無が飯の品質に及ぼす影響について, 次の結果が得られた。1) 浸水した米の飯の脱水速度は, 浸水しないものに比べてその速度が遅かった。2) テクスチュロメーターで測定した結果は, 浸水した米の飯はしないものに比べて, 粘りが大きく, 硬さ, 凝集性, 咀嚼性が小さい傾向を示した。3) 加熱に先だって浸水したものは, 加熱条件を変えて炊飯した場合, いずれの加熱条件においても, 浸水しないものより官能検査による評価が高い傾向を示した。4) 炊飯後保温したものについても, 浸水したものは, 浸水しないものより高い評価が得られたが, その差は炊飯直後のものに比べて小さい傾向がみられた。5) 保温した飯は浸水の有無にかかわらず, 炊飯直後のものに比べて食味が劣る結果が得られた。
著者
吉村 剛 鈴木 淳司 中岡 美由紀 坪井 文 大谷 聡子 大原 紫 香西 克之
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.415-422, 2008-09-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
19

小児口腔から検出されるプラークは多くの場合白色であるが,しばしば黄褐色のプラークが認められる。本研究では,黄褐色プラーク(以下黄褐色群)と白色プラーク(以下白色群)の相違点を臨床的・細菌学的に明らかにすることを目的として,当科を受診した患児30名を対象とし,プラークの菌種構成,酸産生能,齲蝕罹患状態,プラークより分離された齲蝕原性菌(S.mutans,S.sobrinus)株の耐酸性について比較検討を行い,以下の結果を得た。1.齲蝕罹患者率と平均齲蝕罹患歯率を比較したところ,黄褐色群は白色群より有意に低かった。2.プラークの酸産生能についてカリオスタットを用いて検討した結果,黄褐色群のリスクが有意に低かった。3.菌種特異的なPCRを用いて,プラークに含まれる菌種を分析した結果,黄褐色群では,齲蝕原性菌の検出率は低く,S.mutansとS.sobrinusの混合感染も確認されなかった。また,非齲蝕原性菌(S.sanguinis,S.mitis)の検出率が高かった。一方,白色群では,齲蝕原性菌の検出率が高く,S.mutansとS.sobrinusの混合感染も多く認められ,非齲蝕原性菌の検出される割合も低かった。4,各プラーク群より分離された臨床株を用いて,耐酸性能を検討したところ,白色群から得た分離株は黄褐色群から得た株よりもやや高い耐酸性能を示した。以上より,黄褐色プラークは,菌種の分布,齲蝕誘発性が異なるために白色プラークよりも低い齲蝕リスクを示すことが明らかとなった。
著者
山北 満哉 安藤 大輔 佐藤 美理 秋山 有佳 鈴木 孝太 山縣 然太朗
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
pp.2204, (Released:2023-03-31)

目的:山梨県甲州市において実施した骨強度調査の取組について,PAIREM(Plan: 計画, Adaptation: 採用, Implementation: 実施, Reach: 到達, Effectiveness: 効果, Maintenance: 維持)の枠組み(6局面)に基づいて報告することを目的とした。 方法:市内の小中学校において実施した2011~2020年の取組を対象とし,PAIREMモデルの6局面について評価した。 結果:計画:骨強度調査は別調査の追加調査として計画され,市内の希望校を対象として実施されたが,骨強度調査の具体的な到達目標は設定していなかった。採用:10年間で中学校による協力の申し出(採用)がなくなったものの,小学校では61.5%から84.6%に増加した。実施:骨強度調査の結果を活用した健康教育が展開されるとともに,学校保健委員会(5校,計7回/10年)及び骨の研究部会(5回/10年)において骨強度に関する情報提供が行われた。到達:対象とした7,362人のうち,7,200人(97.8%)の高い到達度で骨強度を測定できた。全対象児童(100%)に対して、骨強度に関する情報提供が行われた。効果:具体的な到達目標が設定されていなかったため,骨強度に対する骨強度調査の効果(目標達成度)を評価することができなかった。継続:参加校における10年間の平均継続年数は8.36(標準偏差2.2)年であったが,個人に対する取組の長期的な継続効果については検討できなかった。 結論:学校における骨強度調査の取組により高い到達度で健康教育を実施できる可能性が示された。今後は健康教育の詳細を把握するとともに,骨強度に関する具体的な数値目標を設定し,その達成を目指した取組を実施することが課題である。
著者
鈴木 翔大 齋藤 圭汰 志築 文太郎
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:21888698)
巻号頁・発行日
vol.2019-UBI-64, no.28, pp.1-8, 2019-12-03

我々は,VR 空間において 3 次元同期動作を用いた物体選択手法を提案する.同期動作とは,周期的に移動するターゲットに合わせて,ユーザが視線,手または物を動かすことを指す.提案手法では,VR 空間に選択対象となる物体,およびその周りに同期動作の対象となるターゲットを配置する.ユーザは,各ターゲットに対して,手を用いて同期動作を行い,同期動作が識別されるとターゲットに対応した物体が選択できる.ターゲットは,8 分割された初期位相(最小位相差:π/4),2 方向の回転方向(順方向および逆方向)および 3 軸の回転軸(x,y および z 軸)のうち,それぞれ 1 つずつを,パラメータとして持つ.したがって,ユーザは 8 位相× 2 方向× 3 軸= 48 個まで物体の選択が可能である.提案手法において,ユーザは,物体の大きさまたは配置密度の影響を受けない物体選択ができる.我々は,提案手法および既存手法を用いた物体選択の実験を行い,選択性能を評価した.
著者
中村 宗和 赤沼 耕一 大塚 啓一 鈴木 羚至
出版者
The Japan Petroleum Institute
雑誌
石油学会誌 (ISSN:05824664)
巻号頁・発行日
vol.16, no.7, pp.572-577, 1973-07-01 (Released:2009-01-30)
参考文献数
15

The dehydrogenation of 2, 3-dimethylbutane, 3-methylpentane and methylcyclopentane over Pt-C catalyst was studied at low conversion levels and temperatures ranging from 400 to 480°C, under the hydrogen atmospheric pressure.The dehydrogenated products included all possible alkenes and cycloalkenes possessing the same skeletal structures as raw materials and were approximately in thermodynamic equilibrium at conversions as low as 8%. The compositions of these product mixtures observed at 460°C were: 43% 2, 3-dimethyl-1-butene and 57% 2, 3-dimethyl-2-butene; 9% 3-methyl-1-pentene, 11% 2-ethyl-1-butene, 31% 3-methyl-cis-2-pentene and 49% 3-methyl-trans-2-pentene; 68% 1-methylcyclopentene, 20% 3-methylcyclopentene, 10% 4-methylcyclopentene and 2% methylenecyclopentane in each skeletal hydrocarbons, respectively.At the initial step of the reaction, however, it was shown that 2, 3-dimethyl-1-butene, 3-methyl-1-pentene and 3-methylcyclopentene were formed beyond their thermodynamic equilibrium compositions, respectively.It was found that the rate of the dehydrogenation was influenced by the ratio of hydrogen to hydrocarbon and that in the absence of hydrogen the reaction did not proceed at all. The reaction rate increased with the molar ratios, being constant at the molar ratio of one and above.These results suggested that the hydrogen played an important role on the dehydrogenation mechanism over Pt catalyst used in the present study.
著者
植田 隆太 今 裕史 和久井 洋佑 阪田 敏聖 蔵谷 大輔 武田 圭佐 小池 雅彦 鈴木 昭
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.985-991, 2020-12-01 (Released:2020-12-26)
参考文献数
16
被引用文献数
2 3

症例は63歳の男性で,糖尿病性腎症による末期腎不全で血液透析を19年間施行し,高カリウム血症のためポリスチレンスルホン酸カルシウム(calcium polystyrene sulfonate;以下,CPSと略記 商品名:カリメート散)を内服していた.進行する貧血と黒色便に対する精査で下行結腸癌の診断となり,腹腔鏡下結腸部分切除術(下行結腸),D3郭清を施行した.術後経過は良好で第11病日に退院したが,その後も貧血の進行と血便を認めたため,第43病日に下部消化管内視鏡検査を施行した.吻合部に全周性の出血する潰瘍を認め,その他に縦走潰瘍を1か所認めた.潰瘍からの生検では,潰瘍底に好塩基性多菱形の沈着物を認め,CPSの関与が疑われた.そのためCPSの内服を中止したところ,貧血の進行は止まり,その後の下部消化管内視鏡検査でも潰瘍は改善していた.それ以降3年間,癌および潰瘍の再発なく生存中である.